第五節・明治安田パイレーツ戦の見所
2009/10/21
BigBlueにとって「悲願」ともいうべき鹿島戦勝利は、残念ながら今シーズンもお預け。再び2勝2敗の五分に戻り、1stステージ最終戦で対戦するのは、やはり2勝2敗でこの最終戦に臨んでくる明治安田パイレーツです。
直近の対戦では、2007年シーズンの初戦で対戦。この時は、序盤からBigBlueが試合をリードし、34-9で完勝。その勢いに乗り、続く第二節ではオンワードスカイラークス(当時)にも勝利したシーズンでした。
昨シーズンのパイレーツは、ハリケーンズ、富士ゼロックスといった前年下位チームには勝利するものの、富士通、オンワードといった上位チームには大 差で敗退。最終戦では、今回同様2勝2敗で並んだアサヒビールと対戦し、後半追い上げるものの前半許したリードが大きく響き、14-27で敗れてシーズン を終了しました。ここ数年、「2勝」の壁を破ることが出来ないパイレーツ。今シーズンは、リクルーティングに重点を置き20名を超えるルーキーを獲得。 チームの若返りを計るとともに、これまでにないプレーをこの試合に展開してくる可能性もあります。
オフェンスの見所
前 節の鹿島戦では、ここまでプレーの中心に据えてきたランプレーが鹿島の強力ディフェンスに止められ、思ったほど距離を獲得できなかったことが敗因の一つと 考えられます。とはいえ、あの強力な鹿島DLを相手に20回/82ヤードと、平均4.1ヤードを獲得。ランプレー3回でファーストダウンを更新して前進出 来る距離です。相変わらず好調なRB#30工藤選手、ルーキーながら突進力のあるRB#26吉津選手の二人を筆頭に、前回以上にフィールドを駆け抜ける黒 のユニフォームが期待されます。
ま たレシーバーチームでは、ベテランWR#44天谷選手、WR#17小川選手が好調。ロングターゲットのWR#3イアン選手へのパスがやや少ない気がするの が残念ですが、その分WR#1岸選手、WR#7福井選手が元気なプレーを見せており、天候にさえ問題なければ、久しぶりにBigBlueらしいパッシング オフェンスが登場するかもしれません。
ただ、パッシングゲームで注意しないといけないのが、パイレーツDB佐野選手。セントラルディビジョンの個人記録では、タックル2位(19.5回)、パスカット1位(2回)、インターセプト2位(2回)と、すべての部門でBest 3に登場しています。この試合でも厳しいマッチアップが何度も登場すると予想されますが、前節・鹿島戦では2インターセプトを許しているオフェンスチームとしては、何とか今回はその汚名を返上したいところです。
ディフェンスの見所
こ こまで4試合の総得点・失点を比べてみると、BigBlueが+101/-80の+21に対して、パイレーツは+43/-95の-52となります。ここま でディフェンス力に関しては、ほぼ互角と言っていいでしょう。ただし、総得点で倍以上の開きがあることから、ここまでのパイレーツオフェンスは、決して好 調とは言えないことも伺えます。これまでの試合スタッツをみると、どちらかというとパイレーツはランプレーのチーム。ややランプレーに苦手意識を感じる BigBlueディフェンスにとっては、注意が必要なチームです。最前列に構える、DL#59瀧川選手、DL#90小山選手、DL#99南家選手といった 選手がセンターをしっかりと守り、左右から進入する、DL#58松浦選手、DL#98佐藤選手がロスタックルで仕留めるという理想的な展開を期待したいと ころです。
鹿 島戦では、結果的に反則などでプレーの取り消しややり直しになりましたが、相手にプレッシャーを掛けプレーを崩し、ターンオーバーとなる場面が何回もあり ました。一方で、2Q最後にタイムアウトで相手にプレッシャーを掛け、FGを失敗に追い込んだような頭脳プレーもありました。パワーで圧倒することも重要 ですが、こういった硬軟取り混ぜたディフェンスで相手のオフェンスを追い詰めるシーンを、今後の試合のためにも今回も見せて欲しいと思います。
ディフェンスの成績とも言える失点を振り返ってみると、上位チームには24点と最も押さえているにもかかわらず、下位チームには16点と最も失点を 許しているチームでもあります。この計算で行けば、20点前後の失点は覚悟しないといけないわけですが、やはり1stステージ最後の試合ですから、ピシャ リと相手の攻撃を押さえてディフェンスで勝つ試合を感じさせて欲しい試合です。
試合の見所
最初に今シーズンのパイレーツは大量の新人をリクルートしたと書きましたが、選手だけでなくコーチ陣にも大きな変化が。昨シーズンまで BigBlueのディフェンスコーチを務めていた筒井コーチが、今シーズンはパイレーツに移籍。BigBlueのディフェンスは勿論、オフェンスにもこれ まで練習で苦しめられてきただけに、サイドラインから出される筒井コーチのコールには要注意です。
引き分けのない今シーズンの試合方式から、この試合の勝者がディビジョン3位となり2ndステージリーグ戦進出が決まります。どちらのチームにとっ ても、言うまでも無く負けられない試合。ここまでの試合結果を見る限りではBigBlueがやや有利と思われるものの、そう言った物を逆にバネにして劣勢 を跳ね返して勝ってきた明治安田パイレーツ。試合開始のキックオフから、4Qのタイムアップまで、きっと息もつかせない試合になるでしょう。
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