あるOBの呟き- パールボウル vs. 東京ガス観戦記
2006/05/01
い よいよ2006年シーズンがスタートします。例年通り、3チームずつ4ブロックに分かれてリーグ戦を戦い優勝チームがトーナメント戦に進出する第31回 パールボウルが始まりました。今回のBigBlueはブロックDに入り、昨年の日本チャンピオン・オービックシーガルズと東京ガスクリエイターズと対戦し ます。第一節は東京ガスとの対戦。過去、東日本社会人時代やX2の時にも対戦し、4勝1敗とリードしている相手ですが、Xリーグ昇格後は春・秋を通して今 回が公式戦初対戦となります。
ところで、試合開始前にはこんな記念写真用パネルも準備され、沢山の子供達がフットボール選手やチアリーダーに返信して記念写真を撮影していまし た。今シーズンは、スタントコーチを筆頭に様々なイベントや試合以外でも楽しんでいただける規格をいろいろ準備しているようです。
先制TD、しかし追加点は...
BigBlue 最初のオフェンスシリーズには、2年目QB#13石川が登場。ワンセットバック隊形からのショートパスとランプレーを効果的に組み合わせて敵陣にはいるも のの、TDを狙ったパスがエンドゾーンでインターセプトされ最初のチャンスを失います。出鼻をくじかれたBigBlueですが、続く東京ガスの攻撃シリー ズを4thダウンパントに押さえて終了します。自陣中央近くからスタートしたBigBlueのオフェンスシリーズは、まずRB#1高木のゲインで相手陣内 に入ります。パス失敗の後、WR#44天谷へのサイドラインパターンのパスが成功。東京ガスの反則もあり、レッドゾーン(20ヤードライン)に迫ります。 しかしここで東京ガスディフェンスが反撃。激しいラッシュで3rdダウンまで前進できず、迎えた4thダウン。ここでのベンチの選択は「ギャンブル」。 ターゲットを探すQB#13石川は、スクランブル気味にパスポケットから右にロールアウトすると、エンドゾーン右隅のWR#44天谷にTDパスをヒット。 先制点を奪います(TFPは失敗)。
こ の勢いはディフェンスにも続き、東京ガスの攻撃を完全にシャットアウトして4thダウンパントに追い込みます。しかしBigBlueのオフェンスも続かず パント。P#43 Kapanuiのパントは大きく敵陣に舞い上がりますが、これを東京ガスがキャッチミス。エンドゾーンに向かって転がるボールをDB#9阿部がリカバリー して再びオフェンスのチャンス到来と思ったところ、審判の反対はノータッチ。残念ながらビッグプレーとはならず、東京ガスに攻撃権が移動します。東京ガス のピッチプレーをDB#31元野がタックルしロスゲインしたところで1Qが終了。2Qに入っても前進を許さず、ファースダウンの更新を許さずにパント。今 日のBigBlueディフェンスも、相変わらず好調です。
と ころがオフェンスはなかなかリズムを掴めません。RB#1高木、RB#21石川が中央を抜けるランを見せながらも、看板であるレシーバー陣との呼吸が合わ ずパス失敗が続き追加点をあげることが出来ません。2Qに入りQBをQB#13石川からQB#10柴田に変えますが、レシーバーとのタイミングは微妙にず れたままで思うようなオフェンスシリーズを作ることが出来ません。さらに、パスキャッチ直後のタックルからボールをファンブル。2Q終盤に、絶好の得点機 会を東京ガスに与えてしまいます。東京ガスはDBの裏を通すロングパスを決めて、一気にゴール前に前進。ここからTDを狙っいパス、ラン、ラン、と攻撃を 展開するもののBigBlueの強力なディフェンスが阻止。残り時間も数秒となり、東京ガスはFGの3点を狙います。しかし外から突進するディフェンスが 気になったのか、FGキックは失敗。このまま2Qが終わり、前半は6-0とBigBlueリードで終了します。
ハーフタイムで立て直し
森 橋オフェンスコーディネーターの厳しい声が響く中、前半の反省をオフェンス・ディフェンスに分かれて短いハーフタイムの間に行います。試合を観戦していて 全体の感じは決して悪くありません。特にディフェンスに関して言えば、殆どファーストダウンを更新させずに4thダウンパントでシリーズを終了させていま すし、前半終了直前東京ガスの唯一の得点チャンスであったFGも失敗に追い込んでいます。一方でオフェンスは、QBが追われる場面は何度か合ったものの、 パスはそれ程悪くありません。ただ、レシーバーとの微妙な呼吸というか、ボールが手につかない印象は感じられました。日頃練習で吸い付くようなキャッチン グを見ているせいかもしれませんが、ちょっとレシーバー陣の奮起を後半は期待したいものです。
さて、ハーフタイムショーにはBBC Kids Cheerが登場。ミーティングを終えてベンチに戻ってきた選手達もにこやかにKids Cheerの演技に声援を送り、和やかな雰囲気になります。しかし試合は試合。このまま終わることなく、これまでの成果を後半で見せて欲しいと期待しながら、3Qが始まります。
BigBlueのキックオフで後半開始
東 京ガスのファーストシリーズもパントに追い込み、続くBigBlueの後半最初のオフェンスシリーズには、この日3人目のQB、QB#15岡村が登場しま す。春は侍ウォリアーズに参加していたため、殆どチーム練習に参加できませんでしたが、流石に去年一年間の積み重ねがあるため、ファーストプレーで WR#80神田にパスをヒットさせ、ファーストダウンを更新します。さらに続けて、SB#23貴志へのパス成功、RB#1高木がロングゲインを見せ一気に 敵陣に進みます。ここで東京ガスのディフェンスが踏ん張り3rdダウンロングになるものの、QB#15岡村は左にロールアウトするとロットライン WR#44天谷にロングパスを決め、ファーストダウン更新。一気にレッドゾーンに入ります。WR#7福井へのパスが通りますが、あと少しエンドゾーンに届 かずゴール前6ヤード。ここで相手の裏をかき、RB#1高木へのセンタードローが見事に決まりTD! TFPでもプレーを選択し、今度もRB#1高木にハンドオフすると、RB#1高木は外に流れながらもエンドゾーンに倒れ込みTFPも成功。14-0と3Q 早々に追加点をあげます。
勢 いに乗るBigBlueは、続くディフェンスも4thダウンパントに追い込みますが、このパントがイレギュラーにバウンドしBigBlueの選手に触れ、 それを東京ガスがリカバリーしたため逆にBigBlue自陣奥から再び東京ガスのオフェンスがスタートしてしまいます。ここで東京ガスは立て続けにパスを 決め、一気にゴール前9ヤードまで前進。このピンチに、BigBlueディフェンスはビッグプレーで答えます。一気にTDを狙う東京ガスQBがターゲット を探しているところに、今シーズン移籍加入したLB#6篠が激しいタックル。たまらずQBがファンブルしたボールを、DL#52鈴木がすかさずリカバー し、一気にピンチを救います。
こ こから一気に相手を突き放したいBigBlueですが、東京ガスディフェンスはブリッツを多様したアグレッシブな作戦を仕掛け、BigBlueの反則もあ り逆にゴール前に後退していきます。結局オフェンスシリーズは繋がらず、パントで攻守交代となります。しかしディフェンスは元気さを失いません。やはり今 シーズン移籍加入したDL#96佐藤がQBサックを決め、東京ガスのオフェンスを断ち切りパントに追い込んだところで3Qが終了、4Qに入ります。自陣奥 からのオフェンスシリーズ、やっとリズムが戻ってきたレシーバー陣は、WR#44天谷、SB#23貴志にロングパスが決まりファーストダウンを更新しなが ら前進します。敵陣に入りディフェンスも厚くなり止められるプレーもありますが、要所ではSB#23貴志、WR#44天谷にファーストダウンのパスが決ま り、再びレッドゾーンに入ります。しかし4thダウンギャンブルのパスが失敗し、このシリーズは終了。折角オフェンスにリズムが生まれつつあっただけに悔 やまれるシリーズとなります。
この後のオフェンスシリーズでは、QB#15岡村からWR#89円谷にパスが決まりそのまま80ヤードを走りきりTDとなりましたが、不正な前パスと判定されてTDは無効となり、追加点のないまま14-0で試合終了となりました。
ポジティブシンキング
14-0と完封勝利の試合でしたが、課題も沢山見つかった試合でもありました。もし点数を付けるとしたら、ギリギリ60点、勝ったから何とか及第点 というところでしょうか。ただ、ここ数年の春の試合を見ていると、この春最初の試合で見つかった課題や問題を解く努力が、次の試合に良い結果で現れている ように思われます。「1勝」という最低限の目標はクリアーしたわけですから、今回足りなかった部分は是非次のオービック戦で見せて欲しいと強く感じます。 去年は14-10で4Q終盤までリードしながら、あと少しのところでTDパスが通り逆転負けを喫しました。多分その足りなかった「あと少し」の部分を埋め て余るだけの努力を、是非13日までに準備してオービック戦で見せて欲しいと思います。Go BigBlue!
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