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あるOBの呟き- 第45回パールボウル一回戦: vs オービックシーガルズ戦

2025/05/07

2025年シーズン開幕となる第45回パールボウルが開幕します。これまで同様にX1 Superの関東圏8チームがトーナメント戦を行い優勝を目指します。BIG BLUE初戦の相手は、昨シーズンのリーグ戦第三節で劇的なサヨナラフィールドゴール(FG)で7年振り2回目の勝利を勝ち取った、オービックシーガルズ(以下、オービック)との対戦です。しかも試合会場も、前回と同じくオービックの地元習志野市の第一カッターフィールドでの開催となり、BIG BLUEとしては前回の再現を見せたいところですし、地元オービックとしては前回の雪辱をするとともに地元でのシーズン初勝利を目指すという、どちらのチームにとっても力が入る試合になります。

昨シーズンの対戦では、BIG BLUEのオープニングドライブがデザイン通りに機能し、先制のTDを奪います。その後はオービックの強力なディフェンスに阻まれて得点機会に恵まれず、BIG BLUEディフェンスは、TDを許して逆転されます。何とか相手の攻撃を押しとどめてチャンスを伺うと、4Qに入りBIG BLUEオフェンスが息を吹き返して2TDで同点に。さらに、残り時間が少ない中オービックの攻撃を凌ぐと、最後は劇的なK#11福岡(勇)選手のサヨナラFGで勝利する理想的な展開でした。オフェンス・ディフェンスともに、失敗もありましたが全員が耐えて踏みとどまり、最後まで集中して試合に臨んだことが勝利に繋がったと言えるでしょう。オービックとしては、昨年の雪辱もあり序盤から圧倒してくることが予想され、それに対してどれだけBIG BLUEも気持ちの面で負けずに競り合えるかが勝利への鍵になるでしょう。

コイントスで勝利したオービックは、前半の選択権を放棄して後半の選択権を選択。K#12山崎選手のキックオフはタッチバックとなり、自陣25ヤードからBIG BLUE最初の攻撃が始まります。
 

リズムが掴めないオフェンス

今シーズンもQB#2政本選手がコールするBIG BLUEオフェンス。RB#21平松選手のランの後、WR#14遠藤選手、WR#83天田選手とパスが成功してダウンを更新します。続くファーストダウンのプレーでは、QB#2政本選手が時間を掛けてターゲットを探しフィールド奥へと投げ込みますが、時間が掛かった分相手にも余裕が生まれたのか、LB#44成瀬選手が回り込みインターセプト。攻守交代となります。オービックオフェンスでは、ルーキーのQB#14勝見選手が登場。WR#18渡邊選手へのパスの後、左サイドからモーションをしてきたRB#21長尾選手へトスをすると、一気に右サイドラインを駆け上がりますが、DB#24岸野選手が何とかゴール前8ヤードでタックルします。ここからRB#32西村(七)選手が2回走りエンドゾーンへボールを持ち込みTDを奪い、オービックが先制します。

BIG BLUE 2回目のオフェンスは、RB#21平松選手が24ヤードリターンをして自陣28ヤードからの攻撃。期待のルーキーRB#17伊丹選手が中央を抜けて4ヤード前進すると、WR#80小鳥居選手へダウン更新の9ヤードパスが成功します。しかしここからオービックディフェンスのラッシュが厳しくなり、2回続けパスは失敗。3rdダウンではQB#2政本選手がQBサックを受けて8ヤード後退しパントで攻撃権が移動します。自陣41ヤードからのオービックの攻撃は、RB#21長尾選手が中央を抜けて敵陣に入ると、さらにパスが続けて成功しゴール前25ヤードまで進みます。ここからQB#14勝見選手は、左エンドゾーン隅に走り込むTE#85 Huff選手へ25ヤードTDパスを通して追加点を上げます。

オービックのキックオフは、K#12山崎選手のキックがエンドゾーンを割りタッチバックになり、BIG BLUEの自陣25ヤードからのオフェンスが始まります。1stダウンのパス失敗の後、新加入選手のRB#20秋元選手へスイングパスが通りますが、すかさずDB#8東方選手のタックルを受け2ヤードの前進に止まります。3rdダウンでは、ターゲットを探すQB#2政本選手が、真っ直ぐラッシュをしてきたDL#95山田選手に強烈なQBサックを受けて大きく11ヤード後退してしまいます。自陣16ヤードから4thダウン残り19ヤードとなったため、新加入QB#3大橋選手がパンターとして入ります。ところがロングスナップが大きく上方にそれてしまいキャッチ出来ず、エンドゾーン内にボールが転がってしまいます。このままオービックにボールを確保されるとTDとなるため、P#3大橋選手はわざとボールを外に出してセーフティとして何とか最少失点で切り抜けます。

セーフティのため、自陣20ヤードからK#11福岡(勇)選手のキックオフで試合は再開。RB#32廣長選手が25ヤード戻してオービックは自陣41ヤードからファーストダウンの攻撃が始まります。QB#14勝見選手は、厳しいラッシュを受けながらも短いパスを繋げてダウンを更新すると、ディフェンスの裏を突きハンドオフフェイクから自ら右サイドラインへ走り出して24ヤードTDランを奪います。さらに1Q終盤、TE#85 Huff選手へ35ヤードのロングパスが成功して一気に敵陣に入ると、試合は2Qに入ります。ゴール前9ヤードからのオービック1stダウンの攻撃は、RB#0荒竹選手のダイブをDL#92川口選手が4ヤードのロスタックル。しかしWR#18渡邊選手へ10ヤードのバスが通ると、3rdダウンではQB#14勝見選手が自らスクランブルに出て3ヤードを飛び込み、この試合自身二つ目のTDを奪います。

何とか反撃の糸口を掴みたいBIG BLUEですが、4thダウンで新加入のK#15曽木選手のパントになります。しかしここでラフィングザキッカーの反則があり、BIG BLUEの攻撃は継続。QBはQB#3大橋選手に交代すると、RB#6柴田選手へのスクリーンパスでダウンを更新。しかしその後のパスが通らず4thダウンギャンブルも失敗して攻撃権が移動します。続くオービックの攻撃では、BIG BLUEディフェンスが本来のプレーを取り戻しつつあり、QB#14勝見選手にプレッシャーを与えてパスを許しません。3rdダウンでは、スクランブルに出るQB#14勝見選手をDL#8森田選手がタックルすると、新加入のDL#93樋口選手が背後からパンチングでボールをファンブルさせます。これをLB#47池田選手がリカバーし攻撃権を奪います。

ディフェンスのビッグプレーの波に乗りたいオフェンスは、敵陣34ヤードからの攻撃でQB#2政本が再登場。RB#17伊丹選手へのショートパスは、上手くステップで相手をかわして9ヤード進みます。しかしダウン更新の次のプレーでは、コースを読んでいたのかDB#4坊農選手がインターセプトし、敵陣45ヤードからのオービックの攻撃に変わります。この試合何度も見せたフリーフリッカープレーでダウン更新の後、今度はQB#14勝見選手のパスを、レシーバーの前に飛び込んだLB#23玉川選手がインターセプト。再び攻撃権を奪い返します。何とか前半で一つ返しておきたいBIG BLUEですが、QB#2政本選手が再びDL#95山田選手のQBサックを受けてパントで交代。更に2Q残り21秒から最後の攻撃権が回ってきますが、これも厳しいラッシュでパスが通らず前半が終了します。
 

何とか踏ん張るディフェンス

後半3Q開始は、新加入K#16東選手のキックオフから。オービックが自陣36ヤードまでリターンをして、オービックの攻撃が始まります。後半もQB#14勝見選手のパスが冴え、WR#82成田選手へ20ヤード、WR#83山中選手へ25ヤードとロングパスが続けて成功し、ゴール前19ヤードでファーストダウンを更新します。レッドゾーンに入り、オービックはRB#34廣長選手の中央突破で確実にボールを進めて、ゴール前8ヤードでファーストダウンを更新。QB#14勝見選手が、そのRB#34廣長選手へのハンドオフフェイクからみずからエンドゾーンを目指しますが、ルーキーLB#31小笠原選手、DB#1中谷選手とダブルでタックルして阻止します。しかし次のプレーではRB#34廣長選手が右サイドを突破してTDを許してしまいます。

後半最初のBIG BLUEの攻撃は、オービックのキックオフがタッチバックとなり、さらにアンスポーツマンライクコンダクトの反則で15ヤード前進して自陣40ヤードから始まります。ルーキーQB#5水嶋選手が登場すると、1stダウンではハンドオフフェイクのQBキープで2ヤード前進。2ndダウンでは、RB#4鈴木(恵)選手が逆サイドをアタックしますが、スクリメージラインを越えられずタックルされます。3rdダウンではQB#5水嶋選手がダウン更新のパスを投じますが失敗。4thダウンとなり、P#3大橋選手のパントで攻撃権が移動します。自陣35ヤードからオービックの攻撃は、QBがQB#15小林選手に交代。1stプレーで右サイドへ投じたパスを、DL#99島野選手がインターセプトすると、タックルを受けながらも15ヤード戻して敵陣11ヤードで攻撃権を奪い返します。

絶好の得点チャンスに、まずRB#28加藤選手が2ヤード進むと、QB#2政本選手からTE#88三浦選手へのパスで4ヤード前進。続くゴール前5ヤードからの3rdダウンでは、ターゲットを探して右にQB#2政本選手が移動したところに、DL#11板敷選手がラッシュを掛け-10ヤードのQBサックを受けてしまいます。4thダウンではギャンブルを選択。WR#14遠藤選手へTDパスを投じますが、これをカットされて得点に繋がりません。逆にオービックは敵陣40ヤードまで進むと、この試合何度も見せているフリーフリッカーから、TE#85 Huff選手からWR#18渡邊選手へ40ヤードTDパスが成功し更に点差が広がります。

キックオフがタッチバックとなり、自陣25ヤードからのBIG BLUEの攻撃。QB#5水嶋選手のキープ、RB#6柴田選手のランで8ヤード前進。3rdダウンでのパスは失敗しますが、パスインターフェアの反則で自陣44ヤードでファーストダウンを獲得します。RB#21平松選手へのパスで敵陣に入ると、QB#5水嶋選手のカウンタープレーでダウンを更新します。この後4thダウン4ヤードからのギャンブルでは、RB#17伊丹選手へのショベルパスが成功しダウンを更新して攻撃が続きます。RBがRB#20秋元選手に替わり6ヤード進みますが、再び4thダウン4ヤードが残ります。ここでK#11福岡(勇)選手が登場しフィールドゴールキックをしますが、センターの上を飛び越えるオービックの反則でダウン更新となりゴール前13ヤードでファーストダウンを獲得します。ゴール前13ヤードからの1stダウンでは、QB#5水越選手のQBスクランブルで8ヤード前進。2ndダウンのパスは失敗しますが、3rdダウンではゴールポスト下に走り込んだルーキーWR#41加藤(大明)選手へパスがヒット。待望のTDを奪ったところで3Qが終了します。

オフェンスにもやっとリズムが生まれてきたところで、試合は4Qに入ります。K#16東選手のキックをRB#34廣長選手が21ヤード戻して、自陣24ヤードからオービックの攻撃。QB#15小林選手は、WR#1小椋選手へ続けてバスを投じますが、DB#24岸野選手、ルーキーLB#52福田選手が素早くタックル。3rdダウンのパスも、DB#1中谷選手がカバーして失敗。4thダウンパントで攻撃権が移動します。自陣8ヤードからと厳しい場面からのBIG BLUEの攻撃では、QB#3大橋選手がQBサックを受けてゴール前2ヤードまで交代すると、さらに反則で1ヤードの罰退。何とかQB#3大橋選手がパントを蹴り陣地を挽回しますが、距離は伸びず敵陣22ヤードからオービックの攻撃が始まります。1stダウンのプレーでRB#0荒竹選手がするすると抜けて20ヤード進むと、ルーキーDB#46千野選手が辛くもゴール前でタックル。反則で5ヤード交代するものの、最後はQB#15小林選手からTE#92野宮選手へTDパスが通り更に点差が広がります。

4Qも中盤に入りBIG BLUEの攻撃は、QB#3大橋選手からRB#17伊丹選手へ16ヤードのバスが通ると、今度はTE#87細谷選手へ18ヤードのパスが通り敵陣に入ります。しかしここからオービックのディフェンも厳しくなり、P#15曽木選手のパントで攻撃権が移動します。オービックの攻撃は、一度はダウン更新を許すもののQB#15小林選手へ厳しいラッシュでバスを失敗に追い込み、こちらもパントで攻撃権がBIG BLUEに戻ります。4Q残り2分22秒からのBIG BLUEの攻撃は、QB#2政本選手が小刻みにバスを繋いで前進。4thダウンギャンブルでパスは失敗するものの、相手のパスインターフェアの反則で敵陣に入ると、再びオービックの反則で15ヤード前進するものの、次のプレーではBIG BLUEの反則で15ヤード罰退。QB#2政本選手のエンドゾーンへのパスは失敗し、残り2秒で攻撃権がオービックに戻り、ニーダウンで時間を消費して試合終了となりました。
 

真摯に結果を受け止め次に繋げる

残念ながら、試合は完敗の内容でした。特にオフェンスは、トータルラッシングヤードが0ヤードの記録。これはQBサックで何度も大きく後退したことが理由です。オービックのディフェンス、特に最前列のDL陣が強力という事もありますが、やはりオフェンスのOL陣の奮起を期待したいところです。特にRBユニットには、RB#20秋元選手、RB#17伊丹選手と有望な選手が加わり、RB陣としてはさらにパワーアップしているのに、この試合ではその持ち味が生かされずに終わってしまいました。今回は3人のQBによるオフェンスが展開され、更にオフェンスの幅が広がる切っ掛けとなりました。秋に向けて、それぞれのQBの持ち味を生かしつつ、新しいオフェンスシステムの完成を目指して欲しいと思います。ディフェンスも、序盤は相手オフェンスに振り回され、特にフリーフリッカーからのプレーには何度も翻弄されました。時間の掛かるプレーや、崩れたプレーの時等、スナップから時間が伸びれば伸びるほどディフェンスのプレー精度が落ちてくるように感じられます。苦しい状況の中でも常に自分のベストプレーを出せるか、それがチームとして達成出来たのが、昨年の勝利に繋がったと感じます。

試合後のハドルで、マイクHCは選手やスタッフに対して、今日の試合は良いことも悪いこともあったが、それらに一喜一憂するのでは無くそこから次に何をするべきなのか考える事が重要という話をされていました。全ての結果には、意味と理由があるわけで、今回の結果からどの様な回答を見いだし、そこから次の対策、取るべき行動を見つけて実践出来るかが、秋のリーグ戦の結果に繋がる事は言うまでもありません。昨シーズンは、残念ながらそれが上手く機能したとは言えませんでした。それでも第三節オービック戦の様に、全員の気持ちが揃えば全てが噛み合い本来の実力を発揮することも出来るわけです。それを定常的にシーズンの最初から最後まで維持し、更にシーズンの中での成長に繋げるにはどうすれば良いのか、是非次の試合までにその答えの一部でも見せて欲しいと思います。

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