第五節: オール三菱ライオンズ戦の見所

2012/10/16

8月から始まった2012年シーズン1stステージは、早くも最終戦第五節の試合です。対戦チームは、昨シーズン初めて地区3位(3勝2敗)を達成し、今シーズンも大きく飛躍を狙うオール三菱ライオンズです。当初は東京三菱銀行(当時)と東京海上(当時)の合同チームとして発足。その後社会的な企業合併の影響もあり、現在は東京三菱UFJ銀行、東京海上日動火災、三菱電機の3企業合同チームとして活動しているチームです。企業チームの悩みとしては、新入部員の獲得がありますが、オール三菱では3企業による豊富なリクルート力を発揮し、チーム力としては安定しているチームの1つです。
 
BigBlueは過去6回対戦(19-39@2002、18-44@2003、13-13@2004、10-0@2006、35-3@2008、34-7@2010)し、3勝2敗1分の成績を残しています。近年の対戦では、相手を大きくリードして勝利する結果を残していますが、前節の東京ガス戦ではいろいろな反省点を露呈しただけに、今回の試合にはまだ不安が残ります。また、オール三菱は、ここまで1勝3敗と不本意な成績ですが、この最終戦でBigBlueを破れば、BigBlue、東京ガス、オール三菱の三つ巴から3位を獲得するチャンスも有り、この最終戦に賭ける意気込みの大きさを感じる試合になります。BigBlueとしても、昨シーズン初めて2ndステージ上位リーグに進出出来ずに終わりましたので、今年に賭ける意気込みはこれまで以上に大きくなっています。従って、両チーム共にこれまでで最高の試合を目指しており、それだけに一瞬も息を抜けない試合になることは確かです。
 
ディフェンスの見所
前節・東京ガス戦では、試合にこそ勝ったものの、内容的には相手オフェンスを止めることが出来ずに悔しい結果になってしまったBigBlueディフェンス。東京ガス戦ではランで190ヤードを相手に許し、今シーズン最多喪失ヤード(ラン)を記録した東京ガス戦から2週間。この間に、どれだけチームのディフェンスシステムを見直し、この試合は勿論、この後想定される2ndステージも見据えた「光るディフェンス」が必要です。
 
前節の試合では、油断したわけでは無いと思うものの、ディフェンスの要となるLB陣の活躍が今ひとつでした。本来ならば、幅広い機動力で相手のランプレーを封じていたはずのBigBlue LB陣が、逆にそのオーバーリアクトを利用されて、相手ランナーのカットバックを止めることが出来ませんでした。その反省から、この試合では相手の走路を見極めてからタックルするのでは無く、さらに一歩前に出てランナーがカットバックする前にタックルして止める積極的プレーが、これからの試合を考えると必要です。その為にも、この試合ではミスを恐れずにファーストステップでコンタクトし、ランナーを止めて、そして押し返す力強いプレーが見られるかどうかが、これからの試合も占う事になります。
 
同様にパスディフェンスでも、さらに強いプレッシャーが必要です。ここまでのオール三菱の試合結果を見る限りでは、ランプレーよりはパスプレーでの獲得距離が優っています。点の取り合いが予想されるこの試合でも、当然得点を狙ってパス中心のゲームプランを準備してくるでしょう。前節の試合では反則も重なり不満な結果で終わったDB陣にとっては、捲土重来の機会とも言えます。インターセプトというビッグプレーもファンとしては期待したいところですが、相手オフェンスを3回パス失敗に追い込み、パントで攻守交代するシリーズを繰り返すことで、相手にとっては精神的なプレッシャーがその都度積み上がります。単純にインターセプトで攻守交代した場合、その瞬間の落ち込みは深いかもしれませんが、その分回復も早いと言えます。試合時間を考えて、前半で相手の気勢を削ぎ、後半では完全に相手のプレーを止めるという、試合全体を考えたディフェンスのゲームプランも必要です。試合の中で、好不調の波は何度も両チームに押し寄せるはずですが、それを有るときは正面から受け止め、別の時にはいなすような柔軟性を見せる、そういった「賢い」ディフェンスユニットを、この試合でもう一度思い出して欲しいと思います。それが、次の試合にも必ず結びつくはずです。
 
オフェンスの見所
前節の東京ガス戦では、パス成功率は72%を超え、QB#3クラフト選手の非凡な能力をこの試合でも証明してくれました。しかし、オフェンスシリーズの構成としては、シリーズ開始直ぐにTDを獲得した場面があるかと思えば、得点出来ずにパントで攻守交代するシリーズもあり、まだまだオフェンスユニットとしての安定感に欠ける印象も受けました。この試合では、得点を獲得するのは勿論ですが、その内容・品質についてもこだわりたい試合です。まずは確実にダウンを更新して、シリーズとして意味のあるものにすること。勿論、途中にビッグゲインがあり、そのままTDに繋がるシリーズも生まれるとは思いますが、その後にはもう一度リセットして、ボールコントロールとゲームクロックコントロールを意識して、全ての意味で「試合を支配する」という迫力を相手に感じさせることが重要です。
 
その為にもこだわりたいのが、プレー開始の最初の一歩。ボールスナップと同時にセンター以外の10名のプレーヤーが瞬間的に静から動に移動する、チームとしての統率と、力が1つになったときの迫力は、単にビッグゲインをする、ビッグプレーを見せると言う事以上の勢いを相手チームに与えるものです。ヤードを獲得した、得点を得たというプレーの結果は勿論重要ですが、結果としては「良いプレー」になるのではなく、「良い結果を獲得するためにプレーを始める」という意識を持って欲しいと思います。プレーのスタートだけはオフェンスが100%の自由度と主導権を持っているものであり、この瞬間をオフェンスが完全に支配出来れば、その後に続く何秒間かのプレーに置いても、BigBlueが有利に進めることが可能なはずです。数秒後にはそのプレーの結果が出てしまうフットボールだけに、その最初の一瞬をこの試合では意識して、緊張して、こだわってプレーして欲しいと思います。
 
その為にも、まずOLはQBを確実に守りプレーを完了させること。QBは確実にボールをRBあるいはレシーバーに引き継ぐこと。ボールを受けたキャリアーは、そのボールを確実に前進させ、そしてボールデッドにして獲得ヤードを確実にすること。そして、最終的にはオフェンスチームとして一丸となり、必ず3rdダウンまでにダウンを更新すること。そう言う、一つ一つのプレーの積み重ねを意識して続けることで、大きなシリーズを作る努力を、この試合では是非見せて欲しいと思います。ワンプレーでビッグゲインやビッグプレーでTDを獲得するのもオフェンスの実力ですが、確実に試合をコントロールする、ボールをコントロールする、そして時間をコントロールする事も強いチームのオフェンスに要求される「実力」の1つです。
 
試合の見所
前節の試合に勝利し、2勝2敗と一歩リードしたBigBlue。しかし、ここまでで1勝3敗で並ぶオール三菱にしても東京ガスにしても、まだ順位は確定しておらず、この最終戦での結果次第で最終順位は変わります。この試合でBigBlueが勝利すれば、BigBlueの地区3位が確定します。仮にBigBlueが敗れ、東京ガスが富士ゼロックスに勝利した場合、2勝3敗で3チームが並ぶ結果となります。この場合は、BigBlue、オール三菱、東京ガスの3チームでの得失点差で順位が確定します。仮にBigBlueがオール三菱に敗れても、その点差が8点差以内であれば得失点差でBigBlueが他の2チームを上回り、地区3位が確定します。勿論、試合に負けることは想定していないと思いますが、最悪敗れる場合でもTFPの最大2点も含めても1TD差であればBigBlueの3位が確定するわけです。しかしその場合、1stステージでの勝ち点が4点となり、2ndステージで2勝しても勝ち点は8点までしか伸びず、この時点で地区1位チームを上回ることが出来ないためにFinalステージ進出はほぼ絶望的になります。2ndステージで少しでも優位なポジションを得るためにも、この試合は確実に勝利する必要があります。
 
毎シーズン、最終戦にはいろいろな想いや気持ちが錯綜しますが、それだけどのチームにとっても重要な一戦だと言うことです。BigBlueに取っては、昨シーズン初めて2ndステージの上位リーグ進出を逃しただけに、今シーズンに賭ける意気込みはさらに強くなっているはずです。その「心意気」を、必ずこの試合で見せて欲しいと思います。Go BigBlue!

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