第一節: オービックシーガルズ戦の見所

2017/08/31

いよいよ始まった2017シーズン。第一節最後の試合として、IBM BigBlueとOBICシーガルズ(以下、OBIC)の対戦が迫ってきました。2002年にホームグランドを現在の八千代市に移し、そして翌年2003年には当時シーガルズのコーチであったデビッド スタント氏(現慶應義塾大学ヘッドコーチ)をヘッドコーチとして招聘した時から、OBICは同じ千葉県で活動するライバルであり、いつかは超えるべき目標のチームとなりました。当初は大差で敗れる試合が続きましたが、近年はあわやという試合も増えてきました。満を持して臨んだパールボウルでは、残念ながら僅差で敗れましたが、だからこそこの試合に賭ける意気込みは大きくなります。

昨年、あと一歩のところでリーグ優勝を逃したOBICは、春のシーズンから全開モード。今シーズンのルーキー9名のうち、QBを含めた8名がオフェンスの選手ですが、その新QB#12ウーズィー選手を中心としたオフェンスチームは、春のシーズンで既に高い完成度を見せており、リーグ戦ではさらに強力になっていることは確実。また、殆どメンバーが替わらないディフェンスはさらに練度が上がり、これまで以上に厚い壁となり立ちはだかることが予想され、BigBlueにとってパールボウル以上に厳しい試合になります。

オフェンスの見所

パールボウルのスタッツを見ると、内容的にはほぼ互角。ただし、ランでの獲得距離が、OBICの117ヤードに対してBigBlueはその半分の60ヤードであったことが課題の一つと言えます。それに対しての対策は二つ期待出来ます。一つは、春のシーズンを欠場していたRB#10末吉選手がこの試合からフィールドに戻ってくること。グランドアタックだけでなく、BigBlueオフェンスのキープレーヤーの一人だけに、オフェンスのレベルアップが大きく期待出来ます。もう一つは「60ヤード」という記録。実はこの試合、RB#21髙木選手は47ヤード、WR#19鈴木(恵)選手が32ヤードを獲得しており、総獲得距離がそれよりも少ないのは、QB#2政本選手にQBサックなどで-26ヤードが計上されているからです。従って、末吉選手抜きでもランオフェンスは機能していたと言えます。

とは言っても、オフェンスの要であるQBへのプレッシャーは大きな問題で有り、これに対しての対策をOL陣は準備する必要があります。明るい材料は、仕事の関係で春はチームに参加出来なかったベテランOL#59内尾選手が戻ってきていることです。出張先のドイツでは地元チームに参加して試合にも出場していたため、試合感の衰えも無く、この試合から活躍が期待出来ます。ただ、強力なDL陣を誇るOBICに対しては、どの選手も確実に自分の役割を完遂しなければ勝てません。パールボウルでの経験を、どれだけこの試合に生かせるかが、勝敗を握る鍵になりそうです。

春はオブザーバー的な役割であったカートローズオフェンスコーチは、この二ヶ月半入念にゲームプランを準備してきたと想像されます。気になるのは、やはり二人のQBの使い分けです。スターターが予想されるのは、パールボウル同様QB#2政本選手ですが、RBに末吉選手が戻ってくることと、対OBIC戦の経験値の多さから、まずはQB#3クラフト選手が先発して様子を見る可能性もあります。パールボウルでは、序盤にインターセプトからの失点や、得点直後のキックオフリターンTDを献上するなど、1Qの攻防が最後まで響きました。確実にファーストシリーズを得点に結びつけるゲームプランがどんな物になるのか、この試合での最大の見所と言って良いでしょう。

ディフェンスの見所

パールボウルでのBigBlueディフェンスは、結果的に4TD/1FGを許したわけですが、4TDのうち最初のTDはインターセプトを許してゴール前15ヤードからのTD。続く2本目のTDはキックオフリターンTDですので、シリーズで許したものは2TDでした。また、4回のPATでは2回を失敗させ、3回のFG機会のうち2回は失敗に追い込んでいます。ただし、その2回のTDは、BigBlue得点直後の相手シリーズを踏ん張れずに簡単に失点をしたり、4本目のTDも、後半3Qは無失点で抑えながら、一番踏ん張るべき4Q中盤に相手のランプレーを止められずに前進を許しての失点になっています。少ないOBICのルーキー選手の中でも、#29李選手、#30地村選手、#41成瀬選手とRB陣の補強は厚く、まずは力負けしない粘り強さが要求されます。

BigBlueディフェンスの中心は、なんと言ってもDE#34ブルックス選手であることは間違いありません。しかし、これまで何度も対戦し対策を研究されていることも確か。1対2や場合によっては1対3でラッシュを防ぎ、その間隙を突かれて得点を奪われるシーンも増えています。ディフェンスとしては、ブルックス選手に相手OLが集中する分、それ以外の選手がどれだけ機動力を発揮出来るかが鍵になります。バイスキャプテンのDL#98森田選手や、DL#31藤井選手、そして2年振りにフィールドに戻ってきたルーキーのDL#90村橋選手の活躍に注目です。さらにLB陣も含めて、相手QBのウーズィー選手のプレーをどれだけ止めることが出来るかが、この試合での重要な見所で有り勝利への絶対条件となります。

パールボウルでOBICオフェンスは、10名のレシーバーにパスを通しましたが、特定のレシーバーに集めるわけでは無く、どの選手にも1回もしくは2回とターゲットを絞らせないオフェンスを展開しました。特に後半2回のTDは、何れもロングパスを通されてのTDパスを許しており、DB陣としてはより厳しいマッチアップが要求されます。チームの中で最大14名の陣容を誇るDB陣は、消耗も激しい分上手くローティーションを回してリフレッシュしながら相手にプレッシャーを掛ける必要があります。1年目、2年目の選手が半分を占めるだけに、DB#20矢部選手、DB#23保宗選手の二人のベテランが、どの様にDBユニットを回していくか、その手腕が問われる試合になりそうです。

試合の見所

パールボウルの結果は27-29と最後までもつれる接戦でしたが、内容的には春の試合という事もあり大味な内容でした。FGはBigBlueは1回トライし失敗、OBICも3回トライし2回失敗しています。インターセプトも、BigBlueは2回でOBICも1回許しています。さらに、どちらもキックオフリターンTDが一回ずつあるなど、観客として見れば派手な内容ですが、チームとしては春とは言え粗い内容であったと反省が多く生まれます。

ディフェンスにとっては、能力の高い選手が揃っているOBICオフェンス対策は厳しく難しいことは十分に想像されます。その中でも攻めるべきは、やはりオフェンスの要で有り今シーズン加入したばかりのQBウーズィー選手でしょう。勿論、春の活躍を見ればその付け入る隙は僅かであることは確かですが、シーズン初戦という事でまだ準備が十分で無い部分もあるでしょう。ルーキーの多いOBICオフェンスと事なり、昨年からの経験者で構成されるBigBlueディフェンスとしては、その経験を生かして、いかに相手のミスを誘うかが鍵になります。

オフェンスとしても、ファンブル、インターセプトは勿論、全てのプレーでミスをしない確実なプレーが最初から最後まで必要です。大量得点は期待出来ない試合だけに、K#8小田倉選手、K#11佐藤選手、二人の足に掛かる期待は大きくなります。風の影響の無い東京ドームでの試合だけに、長距離のFG成功も期待できますが、キックオフやパントキック時にどれだけコントロールキックをし、かつ素早くリターナーを止めることが出来るかも重要で、スペシャルチームの活躍が前回以上に要求されます。シーズン開幕戦にして、すでにシーズン最終戦、優勝を掛けた総力戦の意気込みが要求される激戦になる事は確実です。DOMINATE! BigBlue!

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