あるOBの呟き- 第一節: vs オービックシーガルズ戦
2017/09/07
いよいよ始まるBigBlueの2017シーズン。第一節最後の試合となる、BigBlue vs OBICシーガルズ(以下、OBIC)の対戦は、BigBlueにとってはパールボウルの再戦、雪辱戦というだけでなく、兎に角これまで春秋一度も勝てていない相手から初勝利を勝ち取る事が重要。2013年のリーグ戦では、点を取り合うオフェンス戦になり41-42と最後の追い上げが足らずに敗戦。昨年は逆にディフェンス戦となり17-14とリードしながらも4Q終了間際にFGで同点に追いつかれ、その後のオーバータイムで23-24と再び1点差に泣きました。この重く大きな1点差を、今回はどの様にして乗り越えるか、BigBlueとしても重要な試合になります。
OBICは、パールボウルの時点で既に今シーズンの陣容を固め、このリーグ戦初戦からJapan X Bowl、Rice Bowlと一気に勝ち抜くべく万全の準備でこの試合に臨んできています。一方のBigBlueも、パールボウル以降も選手リクルーティングを進め、DL#92村橋選手、LB#7加藤選手と言った期待の新人が加入。さらには、DL#92トゥアウ選手は登録が間に合うか危ぶまれたものの、何とかこの試合に出場可能となり、BigBlueもオフェンス・ディフェンス、万全の体勢でこの開幕戦に臨むことになります。力的には五分。後は「勝ちたい」気持ちがどれだけ相手を上回るかが、勝敗を決める要素になりそうです。
試合は、コイントスで勝ったOBICが後半を選択し、BigBlueのキックリターン、オフェンスシリーズからいよいよ始まります。
OBIC K#8長尾選手の大きく蹴り込むキックオフボールをキャッチしたWR#81栗原選手が26ヤード戻してBigBlue最初のオフェンスシリーズが始まります。スターティングQBは#3クラフト選手。WR#18上廣選手、WR#81栗原選手とロングパスが成功してレッドゾーンまで進むと、RB#10末吉選手、WR#19鈴木選手が中央突破を試みます。一度はダウンを更新するものの、QB#3クラフト選手がDL#33仲里選手のQBサックを受けて後退すると、TDを狙ったパスが失敗。4thダウンとなりK#11佐藤選手が30ヤードのFGを成功させ、まずは3点を先制します。
続くOBICのオフェンスシリーズでは、QB#6菅原選手が登場。話題の新人RB#29李選手が大きくボールを運ぶと、最後はRB#43望月選手が4ヤードを突進してTDを奪い、3-7とあっさりと逆転されます。次のBigBlueのシリーズでは、RB#10末吉選手のランとTE#40スタントン選手へのミドルパスがダウンを更新しつつ、ゴール前27ヤードでファーストダウンを獲得します。ここからTDを狙うパスをWR#85鈴木選手、WR#18上廣選手へ投じますが厳しいマークも有り失敗。4thダウンでK#11佐藤選手が44ヤードのFGトライとなります。しかし距離は十分だったもののゴールポストには入らずに失敗。攻撃権がOBICへ移動します。
OBICは、WR#84西村選手への44ヤードパスが通り一気に攻め込みますが、中央から進入したDL#44福岡選手が-6ヤードのQBサックで押し戻します。厳しいディフェンスのラッシュの中、QB#6菅原選手は冷静にレシーバーへパスを通し、最後は2Q最初のプレーで、WR#83水野選手へ12ヤードTDパスが成功し、3-14とさらに点差を広げます。
パールボウル同様、序盤に得点を重ねられてリードが広がり、そのままズルズルと進む嫌な雰囲気を払拭したのが、次のBigBlue最初のプレー。右サイドからミドルインで中央に走り込むTE#40スタントン選手にパスが通ると、そのまま左ダウンフィールドへ走り出します。タックルにくるディフェンダーを体当たりで倒すと、そのまま一気にサイドライン際を駆け上がり、ゴール前21ヤード迄ボールを進めます。この勢いを得て、RB#10末吉選手が14ヤード、6ヤードとボールを運び、ゴール前6ヤードでファーストダウンとなります。ここから、QB#3クラフト選手が右に移動しながら正面に走り込んできたTE#40スタントン選手にヒット。6ヤードTDパスが成功し、10-14と点差を縮めます。
ところが直後のキックオフ、K#11佐藤選手のキックはエンドゾーン手前1ヤードまで伸びますが、これをキャッチしたOBIC WR#18木下選手はタックラーをかわして一気に前進。辛くもRB#37伊藤選手がタックルをして止めますが、ゴール前24ヤード運ばれてしまいます。この後、RB#29李選手がランでダウンを更新し、最後はRB#43望月選手が9ヤードを走り抜け、直ぐさま10-21と再びリードを広げられてしまいます。
続くBigBlueの攻撃では、この日好調なTE#40スタントン選手へパスが通ると、得意のランアフターキャッチ(RAC)で28ヤードの前進。ここでQBが#2政本選手に交替すると、WR#81栗原選手に16ヤードパスが成功し、敵陣の36ヤードまで進みます。今シーズンからWRも兼ねる#19鈴木選手がモーションからジェットスイープでボールをゴール前16ヤードまで進めてファーストダウンを更新すると、最後はTE#40スタントン選手へこの試合2本目の16ヤードTDパスが成功し、17-21と再び点差を縮めます。
段々とリズムを掴みだしたBigBlueは、次のOBICの攻撃をDE#34ブルックス選手、DL#44福岡選手のQBサックが功を奏して4thダウンパント。続くBigBlueの攻撃も4thダウンパントで終わりますが、次のOBICの攻撃はLB#22中山選手がレシーバーともつれながらもパスインターセプト。2Q残り2分11秒から攻撃権を奪います。
前半可能ならばTDで逆転、悪くてもFGで点差を縮めて終わりたいBigBlue。QB#3クラフト選手は、DL#23ビーティー選手のサックを受けて後退しますが、TE#40スタントン選手へのパスでダウンを更新して敵陣に入ります。次のプレーでは、ターゲットを探すQB#3クラフト選手が、右エンドゾーン手前にいたWR#82白根選手へパスを投じますが、手前にDB#14藤本選手が回り込んでインターセプト。得点チャンスを失います。この後OBICの攻撃中に時間が流れ、前半が終了します。
続くOBICの攻撃では、LB#6坂口選手、DL#92トゥアウ選手の好タックルでRB#43望月選手のランを止めると、QB#6菅原選手のパスも不安定となり不成功。パントで攻守が交代します。
次のBigBlueの攻撃から、RB#21髙木選手が登場。小気味よいカットバック走法でダウンを更新すると、QBは#3クラフト選手から#2政本選手に交替。得意のQBキープで一気に19ヤードを進み相手陣内に入ると、RB#10末吉選手がラン・パスでボールを進めます。この日絶好調TE#40スタントン選手がパスキャッチをすると、文字通り相手をなぎ倒してボールをゴール前6ヤードまで進めます。ここからのプレーコールは得意のQBキープ。左オープン目指して走り込むQB#2政本選手に、DL#11ジャクソン選手がタックルに向かいますが、ジャンプしてエンドゾーンに飛び込みTD。得点を31-21と2ポゼッション差に広げます。
K#8小田倉選手のキックオフは、やや浅めのキック。これをリターナーのWR#18木下選手がジャッグルして手間取るところに、DB#41森岡選手とLB#35高橋選手が飛び込み、OBICの攻撃を自陣の18ヤードからと押さえます。このシリーズ、DE#34ブルックス選手とDL#92トゥアウ選手が左右にポジションを変えながらラッシュし、QB#6菅原選手にプレッシャーを与えます。流石の菅原選手もパスコントロールに苦しみ4thダウンパントとなります。自陣18ヤードからのOBIC P#8長尾選手のパントは、BigBlue陣内42ヤード付近でRB#21髙木選手がキャッチ。一度右に走ると見せかけてカットバックすると一気に中央を駆け上がり、あわやTDというゴール前8ヤードまで大きく戻します。ここでRB#10末吉選手はQB#3クラフト選手からボールを受け取ると、中央を突破して一気にゴール前1ヤードまで前進。ここで3Qが終わり、試合は4Qに入ります。セカンドダウンもRB#10末吉選手が中央をつきますが、ここはOBICのラインが突破を許さずゲイン無し。サードダウンでも三度RB#10末吉選手が突進。オフェンスラインが開けた右オフセンターを突破してTDを奪います。これで得点は38-21となり点差は3ポゼッション差まで広がります。
続くキックオフではK#8小田倉選手がオンサイドキック気味にボールを蹴り、これをBigBlueのキックカバーメンバーが飛び込みますが、辛くもOBIC DB#1砂川選手が確保。自陣26ヤードからの攻撃が始まります。RB#29李選手のランでダウンを更新すると、TE#89森選手へサイドラインぎりぎりのパスが成功し敵陣に入ります。この後、RB#29李選手の左オープンが止められず10ヤード進みダウンを更新します。敵陣33ヤードからのファーストダウンのプレーは、QB#6菅原選手がパスポケットの中で我慢した後、右コーナーでフリーになっていたWR#85萩山選手へTDパスが成功。点差は再び10点差に縮まります。
4Q残り9分24秒からのBigBlueの攻撃。2ndダウン残り9ヤードでQB#3クラフト選手からTE#40スタントン選手へショートパスが通ります。直後にタックラーを振り払うと、真っ直ぐにダッシュ。タックルされてもスピンでかわしてさらに前進。最後は四人がかりで止められますが22ヤード前進して敵陣に入ります。このシリーズ、BigBlueはタイムコントロールに入り、40秒のプレークロックをぎりぎりまで回して次のプレーに入ります。その為続くプレーは、QB#3クラフト選手のキープから始まり、RB#21髙木選手とRB#10末吉選手のランにプレーは集中。一度はゴール前18ヤードまで進むものの、QBサックを受けて4thダウン残り5ヤードとなり、K#11佐藤選手がこの試合3回目のFGトライアルとなります。37ヤードのFGですが、飛び込んできたDL#23ビーティー選手がキックをブロック。追加点はならなかったものの、このシリーズで6分近くを消費し最低限の目標は達成しました。
先ずは得点を入れたいOBIC。ここに来てラッシャーを減らして後ろを厚くしたためか、QB#6菅原選手のパスが蘇り、WR#85萩山選手へ25ヤードのパスが通り一気に敵陣に進みます。さらに守備の間隙を突いてRB#29李選手が23ヤードのロングゲイン。ゴール前12ヤードまで前進します。出来るだけ時間を残して得点をして終わりたいOBICはパスを試みますが、再び厳しいラッシュとDB陣の厳しいマークで失敗。4thダウン残り9ヤードとなり、K#49星野選手が28ヤードのFGを狙います。左ハッシュからゴールポスト狙う星野選手。しかし正面で大きくジャンプするDE#34ブルックス選手の姿が目に入ったのか、ボールは左にそれて失敗。1分47秒を残してBigBlueに攻撃権が移動します。
タイムアウトを二つ残すOBICですが、ダウンを更新されれば終わりです。RB#21髙木選手、RB#10末吉選手のランを止めタイムアウトで時計も止めながらの防戦。BigBlueもリターンを警戒して、4thダウンパントをサイドラインへ蹴り出し、残り47秒の攻防が始まります。RB#29李選手へのパスは成功するもののインフィールドのため時計は進みます。次のTE#89森選手へのパスはキャッチしてサイドラインを割り一旦時計が止まります。敵陣35ヤードからのOBICの攻撃は、残り時間との攻防でもあります。1stダウンのパスは、DB#23保宗選手がカットして失敗。2ndダウンのパスもLB#9星田選手がカットして失敗。3rdダウン残り9秒からのプレーは、レシーバー全員か゛エンドゾーンに駆け込むヘイルメリーパス。これをDB#23保宗選手がチップするものの、落ちてきたボールをTE#89森選手が倒れながらキャッチ。TDを獲得しますが、ここで時計は0秒となります。TFPで2点を奪っても勝敗に変化は無いため、OBICはTFPを辞退し、38-34で試合終了となりました。
最初から最後まで全く息が抜けない厳しい内容の試合。しかし、我慢して最後に勝ち取った勝利は、非常に大きなものと言えます。記録的には、TE#40スタントン選手がMVPと言えますが、やはりこの試合の流れを決定したのは3Q序盤のDB#32小林選手のインターセプトリターンTDであることは間違いありません。ビッグプレーであったし、後半相手の出鼻を挫き自ら流れを引き寄せる最高のタイミングでした。大切なことは、日頃から準備をして必要な時に必要な仕事をしてちゃんと結果を出すという事で、それを自ら証明した小林選手は多いに賞賛されるべきでしょう。それ以上にこの試合から得た収穫は、程度の差こそあれ同じような雰囲気やプレーを、どの選手からも感じられたことです。これまでのBigBlueは、強豪と言われつつも何処かに脆さや弱さが有り、あと一歩及ばないことが何度もありました。しかし今日の試合を見る限りでは、体幹は勿論全ての部位が鍛え上げられたアスリートを見るような力強さと安定感を、チーム全体から感じることが出来ました。
勿論課題も多くありました。OBICの李選手や望月選手のようなパワーランナーに対しての守備には不安が残ります。また、パスに於いてもQBへのラッシュは厳しいものの、ゾーンの境目での守備やプレーが崩れた後の対応等、今後対戦が予想されるチームに対応するためにもさらなる準備が必要です。また、この試合ではどちらのチームもFGの成否が大きく影響しました。力が拮抗したチーム同士の対戦は、どうしても僅差での競り合いが多くなります。その時に勝負を決めるのは、やはりFGでありキッキングゲームであることは言うまでもありません。
この一勝はBigBlueにとって大きな一勝で有る事は間違いありません。しかし厳しい事を言えば、これまで背中しか見えなかった相手の、ようやく横に並び相手の顔が見える位置まで来た、という程度です。これから何百歩、何千歩進まなければならない道のりの、最初の一歩をようやく踏み出したところです。大きく踏み出した後には、さらに大きな一歩という欲も生まれます。大きな一歩の後だからこそ、次の一歩は慎重にしかし確実に地面を踏みしめる一歩にしなければなりません。必要な事は前に進むことで有り、一歩の大小では無い事を忘れずに最後まで継続して欲しいと思います。 DOMINATE! BigBlue!
OBICは、パールボウルの時点で既に今シーズンの陣容を固め、このリーグ戦初戦からJapan X Bowl、Rice Bowlと一気に勝ち抜くべく万全の準備でこの試合に臨んできています。一方のBigBlueも、パールボウル以降も選手リクルーティングを進め、DL#92村橋選手、LB#7加藤選手と言った期待の新人が加入。さらには、DL#92トゥアウ選手は登録が間に合うか危ぶまれたものの、何とかこの試合に出場可能となり、BigBlueもオフェンス・ディフェンス、万全の体勢でこの開幕戦に臨むことになります。力的には五分。後は「勝ちたい」気持ちがどれだけ相手を上回るかが、勝敗を決める要素になりそうです。
試合は、コイントスで勝ったOBICが後半を選択し、BigBlueのキックリターン、オフェンスシリーズからいよいよ始まります。
点差を縮めて折り返す
OBIC K#8長尾選手の大きく蹴り込むキックオフボールをキャッチしたWR#81栗原選手が26ヤード戻してBigBlue最初のオフェンスシリーズが始まります。スターティングQBは#3クラフト選手。WR#18上廣選手、WR#81栗原選手とロングパスが成功してレッドゾーンまで進むと、RB#10末吉選手、WR#19鈴木選手が中央突破を試みます。一度はダウンを更新するものの、QB#3クラフト選手がDL#33仲里選手のQBサックを受けて後退すると、TDを狙ったパスが失敗。4thダウンとなりK#11佐藤選手が30ヤードのFGを成功させ、まずは3点を先制します。続くOBICのオフェンスシリーズでは、QB#6菅原選手が登場。話題の新人RB#29李選手が大きくボールを運ぶと、最後はRB#43望月選手が4ヤードを突進してTDを奪い、3-7とあっさりと逆転されます。次のBigBlueのシリーズでは、RB#10末吉選手のランとTE#40スタントン選手へのミドルパスがダウンを更新しつつ、ゴール前27ヤードでファーストダウンを獲得します。ここからTDを狙うパスをWR#85鈴木選手、WR#18上廣選手へ投じますが厳しいマークも有り失敗。4thダウンでK#11佐藤選手が44ヤードのFGトライとなります。しかし距離は十分だったもののゴールポストには入らずに失敗。攻撃権がOBICへ移動します。
OBICは、WR#84西村選手への44ヤードパスが通り一気に攻め込みますが、中央から進入したDL#44福岡選手が-6ヤードのQBサックで押し戻します。厳しいディフェンスのラッシュの中、QB#6菅原選手は冷静にレシーバーへパスを通し、最後は2Q最初のプレーで、WR#83水野選手へ12ヤードTDパスが成功し、3-14とさらに点差を広げます。
パールボウル同様、序盤に得点を重ねられてリードが広がり、そのままズルズルと進む嫌な雰囲気を払拭したのが、次のBigBlue最初のプレー。右サイドからミドルインで中央に走り込むTE#40スタントン選手にパスが通ると、そのまま左ダウンフィールドへ走り出します。タックルにくるディフェンダーを体当たりで倒すと、そのまま一気にサイドライン際を駆け上がり、ゴール前21ヤード迄ボールを進めます。この勢いを得て、RB#10末吉選手が14ヤード、6ヤードとボールを運び、ゴール前6ヤードでファーストダウンとなります。ここから、QB#3クラフト選手が右に移動しながら正面に走り込んできたTE#40スタントン選手にヒット。6ヤードTDパスが成功し、10-14と点差を縮めます。
ところが直後のキックオフ、K#11佐藤選手のキックはエンドゾーン手前1ヤードまで伸びますが、これをキャッチしたOBIC WR#18木下選手はタックラーをかわして一気に前進。辛くもRB#37伊藤選手がタックルをして止めますが、ゴール前24ヤード運ばれてしまいます。この後、RB#29李選手がランでダウンを更新し、最後はRB#43望月選手が9ヤードを走り抜け、直ぐさま10-21と再びリードを広げられてしまいます。
続くBigBlueの攻撃では、この日好調なTE#40スタントン選手へパスが通ると、得意のランアフターキャッチ(RAC)で28ヤードの前進。ここでQBが#2政本選手に交替すると、WR#81栗原選手に16ヤードパスが成功し、敵陣の36ヤードまで進みます。今シーズンからWRも兼ねる#19鈴木選手がモーションからジェットスイープでボールをゴール前16ヤードまで進めてファーストダウンを更新すると、最後はTE#40スタントン選手へこの試合2本目の16ヤードTDパスが成功し、17-21と再び点差を縮めます。
段々とリズムを掴みだしたBigBlueは、次のOBICの攻撃をDE#34ブルックス選手、DL#44福岡選手のQBサックが功を奏して4thダウンパント。続くBigBlueの攻撃も4thダウンパントで終わりますが、次のOBICの攻撃はLB#22中山選手がレシーバーともつれながらもパスインターセプト。2Q残り2分11秒から攻撃権を奪います。
前半可能ならばTDで逆転、悪くてもFGで点差を縮めて終わりたいBigBlue。QB#3クラフト選手は、DL#23ビーティー選手のサックを受けて後退しますが、TE#40スタントン選手へのパスでダウンを更新して敵陣に入ります。次のプレーでは、ターゲットを探すQB#3クラフト選手が、右エンドゾーン手前にいたWR#82白根選手へパスを投じますが、手前にDB#14藤本選手が回り込んでインターセプト。得点チャンスを失います。この後OBICの攻撃中に時間が流れ、前半が終了します。
試合を決めた、インターセプトリターンTD
後半はOBICの攻撃から再開します。自陣40ヤードからのOBICのオフェンスは、RB#29李選手のランやWR#7池井選手へのパスで前進しつつも、DL#44福岡選手のQBサックにLB#22中山選手のロスタックル。さらにはQB#6菅原選手のインテンショナルグランディングを誘うLB#5コグラン選手のロスタックルなど、両チームの攻防が続きます。しかし、WR#18木下選手へのパスでレッドゾーンまで進むと、RB#29李選手、#43望月選手の連続ラン攻撃で、ゴール前3ヤードで3rdダウンとなります。一気にTDパスを狙うQB#6菅原選手ですが、正面からラッシュしてきたDE#34ブルックス選手にスローイングの手を邪魔され、ボールはコントロールを失った状態に。これをDB#32小林選手がインターセプトをすると、左オープンに走り出し、そのまま98ヤードのリターンTDとなり、24-21と逆転に成功します。このビッグプレーで、試合の流れは一気にBigBlueに傾きます。続くOBICの攻撃では、LB#6坂口選手、DL#92トゥアウ選手の好タックルでRB#43望月選手のランを止めると、QB#6菅原選手のパスも不安定となり不成功。パントで攻守が交代します。
次のBigBlueの攻撃から、RB#21髙木選手が登場。小気味よいカットバック走法でダウンを更新すると、QBは#3クラフト選手から#2政本選手に交替。得意のQBキープで一気に19ヤードを進み相手陣内に入ると、RB#10末吉選手がラン・パスでボールを進めます。この日絶好調TE#40スタントン選手がパスキャッチをすると、文字通り相手をなぎ倒してボールをゴール前6ヤードまで進めます。ここからのプレーコールは得意のQBキープ。左オープン目指して走り込むQB#2政本選手に、DL#11ジャクソン選手がタックルに向かいますが、ジャンプしてエンドゾーンに飛び込みTD。得点を31-21と2ポゼッション差に広げます。
K#8小田倉選手のキックオフは、やや浅めのキック。これをリターナーのWR#18木下選手がジャッグルして手間取るところに、DB#41森岡選手とLB#35高橋選手が飛び込み、OBICの攻撃を自陣の18ヤードからと押さえます。このシリーズ、DE#34ブルックス選手とDL#92トゥアウ選手が左右にポジションを変えながらラッシュし、QB#6菅原選手にプレッシャーを与えます。流石の菅原選手もパスコントロールに苦しみ4thダウンパントとなります。自陣18ヤードからのOBIC P#8長尾選手のパントは、BigBlue陣内42ヤード付近でRB#21髙木選手がキャッチ。一度右に走ると見せかけてカットバックすると一気に中央を駆け上がり、あわやTDというゴール前8ヤードまで大きく戻します。ここでRB#10末吉選手はQB#3クラフト選手からボールを受け取ると、中央を突破して一気にゴール前1ヤードまで前進。ここで3Qが終わり、試合は4Qに入ります。セカンドダウンもRB#10末吉選手が中央をつきますが、ここはOBICのラインが突破を許さずゲイン無し。サードダウンでも三度RB#10末吉選手が突進。オフェンスラインが開けた右オフセンターを突破してTDを奪います。これで得点は38-21となり点差は3ポゼッション差まで広がります。
続くキックオフではK#8小田倉選手がオンサイドキック気味にボールを蹴り、これをBigBlueのキックカバーメンバーが飛び込みますが、辛くもOBIC DB#1砂川選手が確保。自陣26ヤードからの攻撃が始まります。RB#29李選手のランでダウンを更新すると、TE#89森選手へサイドラインぎりぎりのパスが成功し敵陣に入ります。この後、RB#29李選手の左オープンが止められず10ヤード進みダウンを更新します。敵陣33ヤードからのファーストダウンのプレーは、QB#6菅原選手がパスポケットの中で我慢した後、右コーナーでフリーになっていたWR#85萩山選手へTDパスが成功。点差は再び10点差に縮まります。
4Q残り9分24秒からのBigBlueの攻撃。2ndダウン残り9ヤードでQB#3クラフト選手からTE#40スタントン選手へショートパスが通ります。直後にタックラーを振り払うと、真っ直ぐにダッシュ。タックルされてもスピンでかわしてさらに前進。最後は四人がかりで止められますが22ヤード前進して敵陣に入ります。このシリーズ、BigBlueはタイムコントロールに入り、40秒のプレークロックをぎりぎりまで回して次のプレーに入ります。その為続くプレーは、QB#3クラフト選手のキープから始まり、RB#21髙木選手とRB#10末吉選手のランにプレーは集中。一度はゴール前18ヤードまで進むものの、QBサックを受けて4thダウン残り5ヤードとなり、K#11佐藤選手がこの試合3回目のFGトライアルとなります。37ヤードのFGですが、飛び込んできたDL#23ビーティー選手がキックをブロック。追加点はならなかったものの、このシリーズで6分近くを消費し最低限の目標は達成しました。
先ずは得点を入れたいOBIC。ここに来てラッシャーを減らして後ろを厚くしたためか、QB#6菅原選手のパスが蘇り、WR#85萩山選手へ25ヤードのパスが通り一気に敵陣に進みます。さらに守備の間隙を突いてRB#29李選手が23ヤードのロングゲイン。ゴール前12ヤードまで前進します。出来るだけ時間を残して得点をして終わりたいOBICはパスを試みますが、再び厳しいラッシュとDB陣の厳しいマークで失敗。4thダウン残り9ヤードとなり、K#49星野選手が28ヤードのFGを狙います。左ハッシュからゴールポスト狙う星野選手。しかし正面で大きくジャンプするDE#34ブルックス選手の姿が目に入ったのか、ボールは左にそれて失敗。1分47秒を残してBigBlueに攻撃権が移動します。
タイムアウトを二つ残すOBICですが、ダウンを更新されれば終わりです。RB#21髙木選手、RB#10末吉選手のランを止めタイムアウトで時計も止めながらの防戦。BigBlueもリターンを警戒して、4thダウンパントをサイドラインへ蹴り出し、残り47秒の攻防が始まります。RB#29李選手へのパスは成功するもののインフィールドのため時計は進みます。次のTE#89森選手へのパスはキャッチしてサイドラインを割り一旦時計が止まります。敵陣35ヤードからのOBICの攻撃は、残り時間との攻防でもあります。1stダウンのパスは、DB#23保宗選手がカットして失敗。2ndダウンのパスもLB#9星田選手がカットして失敗。3rdダウン残り9秒からのプレーは、レシーバー全員か゛エンドゾーンに駆け込むヘイルメリーパス。これをDB#23保宗選手がチップするものの、落ちてきたボールをTE#89森選手が倒れながらキャッチ。TDを獲得しますが、ここで時計は0秒となります。TFPで2点を奪っても勝敗に変化は無いため、OBICはTFPを辞退し、38-34で試合終了となりました。
大きな一歩、しかしまだ最初の一歩
最初から最後まで全く息が抜けない厳しい内容の試合。しかし、我慢して最後に勝ち取った勝利は、非常に大きなものと言えます。記録的には、TE#40スタントン選手がMVPと言えますが、やはりこの試合の流れを決定したのは3Q序盤のDB#32小林選手のインターセプトリターンTDであることは間違いありません。ビッグプレーであったし、後半相手の出鼻を挫き自ら流れを引き寄せる最高のタイミングでした。大切なことは、日頃から準備をして必要な時に必要な仕事をしてちゃんと結果を出すという事で、それを自ら証明した小林選手は多いに賞賛されるべきでしょう。それ以上にこの試合から得た収穫は、程度の差こそあれ同じような雰囲気やプレーを、どの選手からも感じられたことです。これまでのBigBlueは、強豪と言われつつも何処かに脆さや弱さが有り、あと一歩及ばないことが何度もありました。しかし今日の試合を見る限りでは、体幹は勿論全ての部位が鍛え上げられたアスリートを見るような力強さと安定感を、チーム全体から感じることが出来ました。勿論課題も多くありました。OBICの李選手や望月選手のようなパワーランナーに対しての守備には不安が残ります。また、パスに於いてもQBへのラッシュは厳しいものの、ゾーンの境目での守備やプレーが崩れた後の対応等、今後対戦が予想されるチームに対応するためにもさらなる準備が必要です。また、この試合ではどちらのチームもFGの成否が大きく影響しました。力が拮抗したチーム同士の対戦は、どうしても僅差での競り合いが多くなります。その時に勝負を決めるのは、やはりFGでありキッキングゲームであることは言うまでもありません。
この一勝はBigBlueにとって大きな一勝で有る事は間違いありません。しかし厳しい事を言えば、これまで背中しか見えなかった相手の、ようやく横に並び相手の顔が見える位置まで来た、という程度です。これから何百歩、何千歩進まなければならない道のりの、最初の一歩をようやく踏み出したところです。大きく踏み出した後には、さらに大きな一歩という欲も生まれます。大きな一歩の後だからこそ、次の一歩は慎重にしかし確実に地面を踏みしめる一歩にしなければなりません。必要な事は前に進むことで有り、一歩の大小では無い事を忘れずに最後まで継続して欲しいと思います。 DOMINATE! BigBlue!
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