あるOBの呟き- 第四節: vs エレコム神戸ファイニーズ戦

2017/10/12

第三節・ノジマ相模原戦から一週間のインターバルで向かえる第四節の試合。対戦相手は、西地区2位のエレコム神戸ファイニーズ(以下、エレコム神戸)です。ここまでの成績は2勝1敗。第三節ではアサヒ飲料クラブチャレンジャーズと対戦し、7-0と辛抱の試合で勝ち抜いてきました。また、エレコム神戸にとっては関西からの遠征試合となりますが、第三節の試合から三週間余の間隔があり、この試合に対しての準備を十二分にする余裕があったことは確実です。エレコム神戸とは今回が初対戦となりますが、それ故に事前準備の重要性はいつも以上に感じられます。

今シーズンのエレコム神戸は、OLに#77ハンセン選手(バージニア工科大学)、DLに#99ペース選手(シンシナティ大学)と全米カレッジ経験者を補強。昨年から活躍するDB#1ドレイパー選手に、怪我から復帰したRB#23カンザリ選手と、戦力的には昨年以上に充実しています。特に昨シーズン序盤に怪我をしてプレーが出来なかったカンザリ選手が、今シーズンは活躍を見せており、QB#11糟谷選手のパスと共に、オフェンスには注意が必要です。

3勝がトーナメント進出のボーダーラインと見られるだけに、この試合の勝敗は重要です。昨年のBigBlueは、その3勝目になかなか手が届かず、最後に何とか勝利をしてトーナメント進出を果たしました。今シーズンはどうなるか、緊張の中エレコム神戸K#15高野選手のキックオフで試合が始まります。
 

我慢の展開、辛抱の前半

まずはQB#3クラフト選手が登場しBigBlueのオフェンスから試合が始まります。キックオフリターンで29ヤード戻したWR#81栗原選手へのパスでダウンを更新しますが、その後のパスのタイミングが合わずK#11佐藤選手のパントで攻撃権がエレコム神戸に移ります。エレコム神戸は、まずはRB#23カンザリ選手にボールを持たせた後、QB#11糟谷選手からWR#16和田選手へダウン更新の23ヤードパスが成功します。この後3rdダウンでのRB#23カンザリ選手のランを、DB#34ブルックス選手がシューストリングタックルでロスゲインに仕留め、4thダウンパントで攻守が交代となります。

続くBigBlueのオフェンスは、RB#10末吉選手のランでダウンを更新すると、QB#3クラフト選手のランに相手の反則にも助けられて、さらにダウンを更新します。しかし、WR#19鈴木選手へのパスは成功したものの、ダウン更新には届かず4thダウンでパントとなります。

続くエレコム神戸の攻撃も4thダウンで押さえて、再びBigBlueの攻撃。RB#10末吉選手がダウン更新の16ヤードを進めますが、次のパスを相手ラインに弾かれるとDB#1ドレイパー選手にインターセプトされてしまいます。エレコム神戸はWR#84常包選手へのパスで敵陣に入ると、RB#23カンザリ選手がダウンを更新したところで、2Qに入ります。WR#81酒本選手へのパス成功に反則も重なり、ゴール前9ヤードでファーストダウンを獲得。ここから突進するRB#23カンザリ選手のランを、DB#1中谷選手、DL#44福岡選手が止め、3rdダウンのパスも失敗し、エレコム神戸は4thダウンで24ヤードFGを狙います。ここでDE#34ブルックス選手が中央から飛び込むと、キックされたボールをブロック。転がるボールをDB#14宮川選手が拾い上げると、さらにタックルを受けて倒れながらも後ろから来たDB#23保宗選手へトス。保宗選手が41ヤードまで戻して、BigBlueの攻撃が始まります。

この好機を生かしたいBigBlueですが、3rdダウンコンバージョンでQB#3クラフト選手がサックを受けて4thダウンパント。しかし、続くエレコム神戸の攻撃も、LB#6坂口選手の好タックルでゲインゼロが響き、こちらもパントで攻撃権が移動します。何とか得点に繋げたいBigBlueオフェンスは、RB#21髙木選手が得意のカットバックで一気に30ヤードを進み敵陣に入ります。しかし4thダウン残り7ヤードとなり、K#11佐藤選手が43ヤードのFGを狙います。このキックは失敗しますが、相手のラフィングザキッカーの反則で5ヤード前進。その為BigBlueは4thダウンギャンブルにプレーを切り替えます。ここでRB#10末吉選手が中央突破を試みますが、惜しくも届かずギャンブル失敗。エレコム神戸が、自陣20ヤードから攻撃権を得ます。

RB#23カンザリ選手、QB#11糟谷選手のランをDL#44福岡選手の好タックルで止めるものの、WR#84常包選手へのパスでダウンを更新。その後RB#23カンザリ選手のランで突破を試みるものの、DB#41森岡選手、DB#32小林選手と前進をを阻止。最後は、一気にTDを狙うパスをWR#84常包選手へ投じますが、これをDB#23保宗選手がパスカットして失敗。0-0のまま前半戦が終了します。
 

4Qの攻防、試合はタイブレークへ

後半はエレコム神戸の攻撃から。最初のシリーズは、LB#9星田選手、DL#98森田選手、DL#92トゥアウ選手とスクリメージラインを割って入り相手にプレーをさせずに、4thダウンパントで交替します。BigBlueの3Q最初の攻撃には、QB#2政本選手が登場。RB#21髙木選手の好走に、自らも得意のQBキープで22ヤードを進み敵陣に入ります。その直後のプレー、左から入ってきた学生時代からのホットラインWR#85鈴木選手へのパスを、反対側から入ってきたLB#5谷選手にインターセプトされてしまいます。このチャンスにエレコム神戸は、スイングパスがRB#24芦田選手に通ると、一気に57ヤードを進めゴール前7ヤードでファーストダウンを獲得します。ここからRB#23カンザリ選手が4ヤード進めると、最後はWR#16和田選手へ3ヤードのTDパスが成功。とうとう均衡が破れます。

キックオフを26ヤードまでWR#19鈴木選手が戻してからのBigBlueの攻撃。QB#2政本選手のスクランブルは25ヤード進み敵陣に入ります。しかしエレコム神戸のパスカバーは厚く4thダウンパントで攻撃権は移動します。自陣11ヤードからの攻撃となったエレコム神戸は、RB#23カンザリ選手が二重三重のタックルを振りほどき26ヤードの前進をすると、WR#16和田選手、WR#83東内選手とパスが通りゴール前34ヤードまで進みます。RB#23カンザリ選手が9ヤード進めたものの、次のプレーではDE#34ブルックス選手が-10ヤードのQBサックで対抗。3rdダウンでは、今度はRB#23カンザリ選手へバブルパスが通りますが、これをDB#32小林選手が9ヤードの前進で阻止。エレコム神戸は43ヤードのFGトライを狙います。K#15高野選手のキックは、しかし弾道が低く失敗。BigBlueディフェンスが何とか持ちこたえて、オフェンスへ繋ぎます。

1stダウンでWR#18上廣選手へのパスが成功すると、RB#21髙木選手のダウン更新のランに始まり、続けてQB#2政本選手のキープで2回ダウンを更新したところで、試合はいよいよ最終4Qに入ります。サイドが替わり、敵陣22ヤードからBigBlueの1stダウンの攻撃は、TE#40スタントン選手への9ヤードパス。RB#21髙木選手が中央を飛び込みダウンを更新して、ゴール前11ヤード。ここからバブルパスをキャッチしたRB#10末吉選手は、真っ直ぐ走りきり遂にTDを獲得。7-7の同点に追いつきます。

続くエレコム神戸の攻撃は、RB#23カンザリ選手のランプレーはディフェンスが止めるものの、レシーバーへのパスはミドル・ロングパスが成功し、じりじりと後退をしていきます。さらにDB#14宮川選手の後ろに回ったWR#84常包選手へ28ヤードのパスが成功し、ゴール前14ヤードでファーストダウンとなります。ここからのエレコム神戸の攻撃は何とかTDは阻止するものの、28ヤードのFGをK#15高野選手が蹴り込み、エレコム神戸が再び7-10とリードします。

エレコム神戸のシリーズが7分近く消費し、試合は4Qも残り4分余り。BigBlueは自陣33ヤードからの攻撃が始まります。1stダウンのプレーはパス。パスポケットの中でターゲットを探すQB#2政本選手ですが、時間が掛かりすぎ背後からDL#98小林選手がQBサックをするとボールをファンブル。これをDL#99ペース選手がリカバリーし、エレコム神戸がゴール前31ヤードからの攻撃権を奪います。直後のRB#23カンザリ選手のランは、ディフェンスのタックルを掻い潜り一気に24ヤードの前進。さらに2ヤードカンザリ選手が進めたところで、QB#3木下選手がワンポイントで入りQBオプションを試みますが、これをDL#44福岡選手が5ヤードのロスタックルで押し戻します。QB#11糟谷選手がプレーアクションパスからTDを狙いますが、これは失敗。4thダウン10ヤードとなります。FGで3点を追加してもTDで追いつかれるという判断か、エレコム神戸は4thダウンギャンブルを選択します。左コーナーのWR#83東内選手を狙ったパスは、しかしオーバースローで失敗。BigBlueは九死に一生を得ます。

自陣10ヤードからのBigBlueの攻撃は、QB#3クラフト選手が再び登場。髙木、栗原、髙木、栗原とテンポ良くパスが成功し敵陣に入ります。さらに、WR#81栗原選手、TE#40スタントン選手とパスが成功し、ゴール前15ヤードでファーストダウンを更新します。しかしここからのエレコム神戸の守りは厚く、3rdダウンではクラフト選手がQBサックを受けて8ヤードのロス。4thダウン17ヤードとなり、K#11佐藤選手が登場。同点に追いつく34ヤードFGを成功させます。試合時間は15秒残りますが、キックオフ後のエレコム神戸のプレーを止めて、10-10の同点で4Q終了。試合はタイブレーク(TB)で決着が付けられます。

悲鳴と歓声、混戦に決着

TBは、それぞれのチームが25ヤード地点から攻撃を開始し、それぞれの攻撃が終了した時点で得点が上回った方が勝ちとなります。同点の場合は、攻撃の順番を交替して、再び25ヤードから攻撃をそれぞれ行います。

両チームの選手が一旦サイドラインに戻ると、両チームのキャプテンがフィールド中央に進みコイントスを行います。エレコム神戸が後半の攻撃を選択したため、TBはBigBlueの攻撃から始まります。QB#3クラフト選手が登場し、ゴール前25ヤードからの最初のプレーはRB#21髙木選手へのフレアーパス。ところが足下にLB#9藤井選手のタックルを受けたところで痛恨のファンブル。これをDB#7中谷選手がリカバーし、BigBlueの攻撃は1プレー、無得点で終了してしまいます。

一気に意気上がるエレコム神戸サイド。1stダウンではWR#83東内選手に4ヤードパスが通りますが、2ndダウンのRB#23カンザリ選手は-1ヤードのロス。3rdダウンでは、ターゲットを探すQB#11糟谷選手を1ヤードの前進で阻止。4thダウンとなり、K#15高野選手が40ヤードのサヨナラFGを狙います。スナップと同時に一斉にラッシュするBigBlueの選手。キッカー正面で高くジャンプする、DE#34ブルックス選手、DL#92トゥアウ選手の姿が目に入ったか、高野選手のキックは右にそれて失敗。BigBlue側のスタンドから大きな歓声が響きます。

TB2回目は順番が交替するため、そのままエレコム神戸オフェンス、BigBlueディフェンスがフィールドに残り、エレコム神戸2回目の攻撃が始まります。ファーストプレーで、右パイロン際に走り込むWR#84常包選手にパスを投じますが、DB#32小林選手がディフェンス。しかし、これがパスインターフェアの反則となり、ゴール前10ヤードから再びファーストダウンとなります。RB#33長谷選手のダイブをDL#31藤井選手が2ヤードで止めて、2ndダウンのプレー。QB#11糟谷選手は、右サイドからミドルインで入ってきたWR#84常包選手にパスを投じますが、今度はDB#32小林選手が一足早く前に回り込みインターセプト! 先ほどの反則を帳消しにして有り余る、起死回生のビッグプレー見せてくれます。

これで俄然有利となったBigBlue 2回目のタイブレークの攻撃は、ボールセキュリティに徹し、RB#10末吉選手が2回運んで9ヤード進め、3rdダウンでRB#21髙木選手がダウン更新を狙いますが、一足早くスクリメージラインに入ってきたLB#5谷選手がロスタックル。最後はK#11佐藤選手が34ヤードのサヨナラFGを狙います。NFLキャンプでOL経験もあるDL#92トゥアウ選手も投入して補強したオフェンスラインがセット。スナップされたボールをWR#85鈴木選手がホールドすると直ぐに、キッカーK#11佐藤選手の右足が一閃。ボールはゴールポスト中央を通過。その瞬間湧き上がるBigBlue側スタンドからの大歓声の中、13-10でBigBlueがタイブレークの末この試合に勝利しました。
 

熱い声援を忘れずに次の試合も!

厳しい試合になることは予め予想されていたものの、これほど最後まで混戦となるとは予想外でした。やはり三週間という準備期間は、エレコム神戸にとっては非常に有益だったと言えます。特にQB#3クラフト選手のパスプレーに対しては入念に準備されてきたことが伺え、実際最初の3回の攻撃シリーズでは11回投げて僅か3回の成功です。4回目の攻撃シリーズではランプレーに徹し、最後は4thダウンギャンブル失敗で攻守交代しますが、これが後半の切っ掛けになったような気がします。その為、後半から登場したQB#2政本選手のキープが非常に効果的で、これでエレコム神戸のディフェンスが崩され、BigBlueの得点チャンスに繋がったと言えます。

ボールポジションを見ると、エレコム神戸が優勢で、それは支配時間を見てもBigBlueの16分18秒に対してエレコム神戸はそのほぼ倍31分42秒攻撃をしており、この試合に関しては厳しいポジションでも踏みとどまったディフェンスの健闘が最後の逆転サヨナラFGを引き寄せたと言って良いでしょう。実際、2回目のTBで見せてくれたDB#32小林選手のパスインターセプトは、初戦オービック戦でのインターセプトリターンTDに勝るとも劣らないプレーで、選手一人一人の積み重ねが実を結びつつ有る事を感じさせてくれます。さらに言えば、地元の地の利、スタンドからの大きな声援が、特に最後のタイブレークを制する原動力になったことは確実です。12番目の選手の存在は、これからの試合でも大きな力になるはずです。この勢いで、次のLIXIL戦に向かって欲しいと思います。 DOMINATE! BigBlue!

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