第一節・アサヒビールシルバースター戦の見所
2011/08/30
いよいよ今週末からXリーグ 2011シーズンが始まります。震災の影響で、練習設備やチームメンバーに影響を受けたチームも多い中、幸いにもBigBlueにはそれ程大きな影響はなく、5月から始まった春のシーズンから、短いオフを挟んでこの猛暑の中、今週末の初戦に向けて準備を進めてきました。そしてBigBlueは東日本地区の開幕戦として、強豪・アサヒビール シルバースターとの試合で、今シーズンをスタートします。
アサヒビールとは、昨シーズンにも春の交流戦(BB 33-28 SS)、秋のリーグ戦(BB 20-17 SS)で対戦し、どちらも僅差の接戦ながら勝利しています。最近5年間では、2005年のリーグ戦(BB 29-20 SS)、2009年春の交流戦(BB 6-20 SS)と対戦しており、3勝1敗と対戦成績ではリードしているものの、その4試合での総得点はBigBlue 88点、アサヒビール84点と僅かな差しかありません。昨シーズン、アサヒビールはBigBlue、鹿島に1stステージで敗れて地区3位という不本意な結果に終わりました。今シーズンは、1stステージでの上位通過を目指して、初戦から厳しい試合が予想されます。
オフェンスの見所
BigBlueが勝利した過去の試合パターンを見ると、前半で相手に先制点、リードを許しながらも、後半オフェンスが爆発して一気に得点をして逆転勝利という流れです。それだけBigBlueのオフェンス力があるとも言えますが、ディフェンスチームが後半の失点をゼロ、もしくは失点を少なくしていたからこそ、後半追いつくチャンスも生まれていたとも言えます。
昨シーズンの1stステージにおけるBigBlueの総得点は122点となり、1試合平均24.4得点になります。一方アサヒビールは150点をあげ1試合平均30得点のオフェンス力を見せています。昨年以上の結果を目指すBigBlueとしては、まずは30点を上回る、4TD+1FG、あるいは5TDがこの試合での目標と言えます。さらに言えば、試合前半、特に1Qでの得点が少ないオフェンスにとって、仮に相手がリードする展開であっても、いかにその点差を縮めた状態でハーフタイムを折り返すが勝敗の分かれ目であり、その為には1Qの最初のプレーから貪欲に得点に絡んでいく必要があります。
昨年とほぼ同じ陣容が残ったオフェンスユニットは、OL、RB、WR/TEのそれぞれのポジションに二人ずつ新人も加わり、昨年以上に人材の厚みと、プレーの幅が広がりました。先発が予想されるQB#15岡村選手を中心に、ワールドカップでも活躍したWR#17小川選手、昨シーズン成長著しいWR#1岸選手、さらにはキャッチ後のアフターランが期待出来るWR#18高木選手と、レシーバー陣は健在。またRB陣でも、パワーランナーのRB#26吉津選手と、スピードスターRB#30工藤選手というタイプの違うランナーに加えて、マルチユーティリティプレーヤーとして「何かをする」RB#24中野選手と、今シーズンもバラエティーに富んでいます。近年、パスとランがバランスよく噛み合いオフェンス力を増してきたBigBlueの、更なる成長がこの試合で期待されます。
また、僅差での接戦が予想されるだけに、最も重要なのはキッキングゲーム。TFPで確実に1点を得る、TDが難しい場合でもFGで確実に3点を取る、さらにはパントで可能な限り相手を自陣奥に押し込み、あわよくばセーフティで2点を奪う。その為にも、K#8崔選手、K#11井田選手の一蹴りが、大きく試合を動かす切っ掛けになりそうです。
ディフェンスの見所
対アサヒビール戦での平均失点が21点/3TDですから、まずは失点を10点台に収めるのがディフェンスチームの目標と言えます。相手の先発が予想されるQB#19東野選手は、やはり先日のワールドカップに出場し活躍した選手です。年齢的には37歳と大ベテランですが、立命館時代からのニックネーム「天才」を彷彿させるプレーは、今でも健在です。特にパスプレーでは、どんなシチュエーションからでも確実にターゲットを見つけてパスを成功させ、得点に結びつける力は侮れません。昨シーズンの試合でも、28回投げて19回の成功、215ヤードをパスで獲得し、岡村選手以上の成績を残しています。
パスオフェンスに対して最も重要なのは、DL/LBがいかにQBに対してプレッシャーをかけ続けられるかでしょう。大型OLの多いアサヒビールに対して、力ではなくクイックネスとテクニックでスクリメージラインを割り込むプレーが必要です。そこで注目されるのが、ディフェンスのセンターライン、DL#91泉田選手、LB#55藤田選手、DB#22中山選手です。
特に、今シーズンDLコーチを兼任する泉田選手とBigBlue 2年目でチームにも十分慣れた藤田選手による、十分な経験に基づいて出されるプレーコールは、窮地になるような場面では重要なものとなるはずです。予想される相手QBの、東野選手、波木選手、有馬選手は、いずれも自ら走る能力も高いため、DL/LBの重厚な攻めがまずは相手の攻撃を押さえる一歩になると言えます。
また、RBも含めて、パスターゲットが多いアサヒビールオフェンスは、LB/DBに取ってはやっかいな存在。過去の試合記録を見てみると、BigBlueのレシーバー数に比べてほぼ倍の選手がレシーブ記録に残っています。いわゆる、レシーバーポジションにシフトする選手だけでなく、ディレーでRBが出てくるパターンが多いとと予想されるわけで、ランプレーへの対応も含めて、LB陣にとっては忙しい試合になりそうです。そのLBの隙間から零れてくるレシーバーに、どれだけ素早く対応出来るか、DBの要であもある#22中山選手とDB陣が、ロングゲインを許さないプレーを見せることが出来れば、失点20点以下という目標も決して難しいものではないと思われます。
試合の見所
Xリーグの主会場の一つでもある川崎球場をホームグランドとするアサヒビールにとって、まずは地の利があることは確か。さらに、シーズン開幕戦となるこの試合は、日中の暑さを避けるために19:00キックオフの試合となります。その為、9月初旬とはいえ試合開始時からナイター下での試合となり、その環境に慣れているという点でもアサヒビールに有利な点でしょう。BigBlueのホームグランドである八千代台グランドにもナイター設備はありますが、照明の位置や明るさの違いで、特にパスプレーには大きな影響があります。バックネット側に比べて、バックスタンド側のエリアでは輝度が低くなるため、フィールド選択が通常の試合以上に重要になるでしょう。
ここ3シーズン、初戦を勝利で飾ることが出来ていないBigBlueにとって、この試合はこれまで以上に重要な試合。一方対戦するアサヒビールにとっても、昨年からの捲土重来を目指す重要な試合であり、例年以上にこの試合に集中してくるでしょう。昨シーズンの結果に驕ることなく、しかし成し得た結果については大きな自信として、勇気を持って初戦に臨んで欲しいと思います。Go BigBlue!
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