あるOBの呟き- 1st Stage Week1 vs. アサヒビールシルバースター
2011/09/04
数日前から接近する台風12号の影響が心配された、今シーズンの開幕日。台風の進路が西にそれたため、西地区の試合が順延となり、東地区の開幕戦である、BigBlue vs アサヒビールの試合も、時折降り出す雨やグランド上を激しく吹き抜ける強風など、不安定なコンディション。キックやパスは勿論、RBですら向かい風の中でのランは厳しそうです。過去観戦した試合で、豪雨の中での試合は何度かありますが、ここまで強風の中での試合はあまり記憶にありません。
昨シーズン、付きにも恵まれファイナルステージまで進んだBigBlue。付きをたぐり寄せるのも実力のうちではありますが、それが2年続くことはありません。それを象徴するのが今シーズンBigBlueが所属する西地区。昨年のチャンピオンチーム・オービックシーガルズを筆頭に、本日対戦するアサヒビールシルバースター、そしてX2からの初昇格チームではあるけれど、ライスボウル優勝経験もあるオンワードスカイラークスの選手が多くを占めるノジマ相模原ライズと、過去日本一を経験しているチームが集まった激戦区。昨年以上に厳しい試合が予想されます。地区3位以上がセカンドステージに進出出来ますが、自力でのファイナルステージ進出を得るためには、2位以上での進出が必要。昨年以上に厳しい条件ですが、上のステージに上がれば当然強豪チームと対戦せざるを得ないわけで、それが早いか遅いかの違いでしかありません。今シーズンは、運をもう一度味方に付けるのは勿論かまわないけれど、今回は実力で勝ち上がるシーズンを期待したいところです。
続くミスで相手にチャンスを献上
台風の余波による強風は弱まることは無いけれど、その強風の中、K#8崔選手の力強いキックオフでいよいよ試合開始です。アサヒビール先発はQB#19東野選手。WR#7井本選手へのパスで大きくBigBlue陣内まで前進してファーストダウンを獲得するものの、BigBlueディフェンスはパントに追い込みます。高く蹴り上げられたパントは、逆風の中ボールの軌道が変化したのかリターナーがファンブル。これをアサヒビールがリカバーし相手にチャンスを与えてしまいます。ゴール前16ヤードからのアサヒビールの攻撃は、RB#35濱田選手が4回突進しTD。TFPキックは、DL#10瀧川選手がブロックして止めましたが、0-6とこの試合アサヒビールにいやな先制点を許して始まります。
気を取り直してBigBlue最初のオフェンスシリーズ。3rdダウン残り3ヤードからハンドオフを受けたRB#24中野選手は、左オープンに抜けるとそのまま独走。長躯41ヤードを走り一気にゴール前18ヤードに迫ります。しかし、相手ディフェンスの厳しいプレッシャーもありTDを狙ったパスが通らず、このシリーズはK#8崔選手の36ヤードFGで終わります。
続くアサヒビールのオフェンスシリーズ。前のシリーズでTDランを見せた#35濱田選手のランが大きく出ると、小刻みにランでダウンを更新して前進。ゴール前まで攻め込まれますが、DB#22中山選手、DL#99南家選手がRBをロスタックで止めたところで2Qに入ります。この後、ゴール前5ヤードで4thダウン1ヤードとなり、アサヒビールはFGの隊形にセットしますが、ここでサイドラインからタイムアウトが掛かります。再びセットしたアサヒビールは、今度はプレーを選択。#35濱田選手が中央を飛び込みダウンを更新すると、続くプレーでこの日2本目のTDランを見せます。
まずはTDが欲しいBigBlue、4thダウン1ヤードでQB#15岡村選手がスニークでダウンを更新するなど、厳しいシリーズが続きますが、RB陣が確実に距離を稼ぐ走りを見せると、強風の中WR#89円谷選手へのミドルパスも決まり、ゴール前15ヤードでフーストダウンを獲得します。ここからRB#30工藤選手、RB#24中野選手、RB#26吉津選手と順番に突進。#26吉津選手が待望のTDランでこのシリーズを締めくくります。
しかし、攻撃のリズムを掴んだアサヒビールは、#19東野選手から、#7井本選手、WR#1松原選手へのロングパスが決まり再びゴール前へ迫ると、最後は#19東野選手が自ら9ヤードを持ち込みTD。点差は10-20と再び開きます。残り2分を切り、何とか少しでも追い上げて前半を折り返したいBigBlueは、パス中心のシリーズを見せます。ここで、ルーキーWR#88瀧選手へ3連続でパスが決まり、一気にゴール前18ヤードまで前進。残り時間を考えて一気にTDを狙うBigBlueオフェンスですが、アサヒビールディフェンスに#15岡村選手のスローが邪魔されボールが浮いてしまい、そのボールをインターセプトされ前半最後のチャンスは潰れてしまいます。
再びミスから失点
過去の対戦を見ても、10点差は決して挽回不能な点差ではありません。オフサイドの反則で蹴り直しとなったアサヒビールのキックオフを33ヤードまで戻しての最初のプレー。RB#26吉津選手のランは中央の密集を抜けてファースダウン獲得のロングゲイン。しかし、ここで痛恨のファンブルフォースを受けて1プレーで攻撃権がアサヒビールに移動してしまいます。敵陣46ヤードからのアサヒビールの攻撃は、この日好調#35濱田選手が、丁度23ヤードずつ2回のランでTD。点差は10-27とさらに広がります。
点差は広がったものの、まだ後半の序盤。BigBlueオフェンスもリズムを掴み、4thダウンギャンブルも確実にヤードを獲得しラン・パスとバランスの良いシリーズで前進します。ここで、ゴール前9ヤードまで前進するものの、3rdダウンでTDを狙ったパスが失敗。残念ながら#8崔選手のFGでの3点止まりとなります。
後半最初のシリーズでそれぞれ得点した両チームですが、この後のシリーズはディフェンス戦となりパントを交換。試合は早くも4Qに入ります。4Q最初のシリーズでは、アサヒビール#35濱田選手がロングゲイン。ここにDB#3イアン選手の反則も加わり、ボールは一気にゴール前15ヤードへ。アサヒビールはRB#31松崎選手を3回突進させてTDを狙いますが、BigBlueはゴールラインを死守。4thダウン2ヤードを残して、アサヒビールは24ヤードのFGを狙います。急に強く降り出した雨の中、アサヒビールのFG。ここで#10瀧川選手が再び中央を割って入りキックをブロック。執念で相手の追加点を止めます。
自陣11ヤードからの厳しい状況からのBigBlueオフェンスシリーズ。厳しいシチュエーションながら、WR#1岸選手へのパスで陣地を回復すると、さらに#26吉津選手、WR#18高木選手へのパスで相手陣内に入ります。#15岡村選手のスクランブルで3rdダウンコンバージョンを成功させると、WR#17小川選手のパス、#24中野選手のランで、ゴール前17ヤードでファーストダウンを獲得します。ここから一気にTDを狙うBigBlueですが、1stダウン、2ndダウンと失敗。3rdダウンで#18高木選手へ6ヤードのパスが成功しますが、ゴール前11ヤードで4thダウン4ヤードが残ります。残り時間を考えて、ここは迷わずギャンブル。ホットラインの#15岡村選手から#17小川選手のコーナーパターンのプレーでしたが、投じられたパスはオーバースロー気味に失敗。スタンドのため息とともに、攻守が゛交代します。
アサヒビールの攻撃を4thダウンパントに押さえ、2分を残して再び攻撃権を得たBigBlue。しかし、この頃から再び天候が悪化し、激しい雨の中の攻撃は、BigBlue得意のパスオフェンスを乱して失敗。4thダウン10ヤードから、QB#15岡村選手がダウン更新を目指して駆け上がりますが、これも手前で押し出されて万事休す。残り時間をアサヒビールが消費し、初戦は13-27での配線となりました。
残り4試合に集中
決して負け惜しみでなく、力の差は無かった試合と言って良いと思います。アサヒビールには4TDを許しましたが、うち2TDはターンオーバーからのシリーズだったことを考えれば、ディフェンスとしては悪い内容ではなかったと思います。オフェンスにしても、決して悪いリズムでは無かったと感じます。強いて言えば、いつもならばBigBlueの得意技となるはずの、キッキング、キックカバーのプレーでミスや連携の悪さが出た分、常にアサヒビールが好位置からのオフェンスチャンスを掴み、結果的に試合のモメンタムがアサヒビール有利に進んだように感じます。
強豪チームがひしめくブロックだけに、なんとしても勝ちたかった試合ですが、逆にこれからの展開でそれらのチームが星のつぶし合いをする可能性も大いにあります。その為、敗れるにしても少しでも点差を縮めておきたかったのは事実ですが、まだチャンスが無くなったわけではありません。シーズン最初の開幕戦ということで、次の試合までに反省し準備する時間もあります。この試合で出来なかったこと、足りなかったこと、失敗したことは、必ず次のノジマ相模原戦で修正し、勝利して欲しいと思います。
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