あるOBの呟き- 1st Stage Week4 vs. オービックシーガルズ
2011/10/10
1stステージ第四節の試合は、昨年度の日本チャンピオンオービックシーガルズとの対戦。試合会場はここ数年ほどオービックが地元千葉にこだわり必ず試合会場として使用しているQVCマリンフィールド(千葉スタジアム)です。この日は、習志野市にグランドを持つオービック、八千代市にグランドを持つBigBlueの対戦と言うことで、「千葉ダービー」名付けられて、この試合だけでなく中学生のフットボール公式戦や、試合の前後にも様々なイベントが開催されています。さらには、地元放送局千葉テレビによる試合放送(中継録画)も予定されており、気持ちも盛り上がってきます。
この試合に勝てば、勝点8となり2ndステージ上位リーグ進出が決まるオービックに対して、上位3位以内に入るためには、この試合に勝ちさらに第五節での他チームの結果が影響するBigBlue。これまでの対戦成績も、リーグ戦では2戦して2敗、2ndステージでも2戦2敗と非常に分の悪い相手なのも確か。楽に勝てる相手ではないことは十分承知していますが、何とか少ないチャンスをものにして勝機を得て欲しいところです。「千葉ダービー」と名付けられたこの試合は、プレゲームショーに有名な市立習志野高校吹奏楽部が登場し、華麗な演技を見せてくれます。コイントスでは習志野市市長がトスアップし、その結果BigBlueのキックオフで試合開始です。
厚いオービックの壁
オービックのファーストプレーで、QB#6菅原選手からWR#89森選手へのファーストダウン更新のパスが決まりひやりとしますが、続くプレーをBigBlueディフェンスが止め4thダウンパントで攻守を交代します。QR#15岡村選手はWR#18高木選手へのパスで7ヤードを獲得すると、自ら残り3ヤードをダイブしてダウンを更新。しかし続くシリーズで3rdダウンで10ヤードが残り、パス隊形からレシーバーが見つからずスクランブルに出たところでオービックDL#12ノア選手のタックルを受けるとボールをファンブル。このボールをノア選手自ら拾い上げると、そのまま41ヤードを独走しファンブルリターンTDを献上してしまいます。
気を取り直して、再びBigBlueのオフェンスシリーズ。ボールはフィールド中央付近まで進むものの、4thダウンで1ヤード残ります。通常ならばパントの場面ですが、この試合に賭けているBigBlueベンチからのサインはギャンブル。この期待に応えて、RB#24中野選手がオープンを駆け上がり敵陣に入ると、今度はWR#17小川選手へ15ヤードのパスが決まり、ゴール前15ヤードでファーストダウンを獲得します。TDチャンスのこの場面ですが、1st/2ndダウンのランは相手に止められ、3rdダウンでWR#1岸選手に投じられたパスも、ファーストダウンに1ヤード足りずに4thダウン。ここでK#8崔選手が登場し、24ヤードのFGを成功させ3-6と点差を詰めます。
2Qに入りオービックのオフェンス、QB#6菅原選手やRB#20古谷選手のランが止まらずゴール前19ヤードまで進み3rdダウン1ヤード。3rdダウンコンバージョンでファーストダウンを狙うのかと思われたプレーは、一気にTDを狙う19ヤードのパスが、これが見事に決まり再び3-13と点差を広げられてしまいます。
何とか早くTDが欲しいBigBlue、RB#24中野選手、RB#26吉津選手とランでダウンを更新します。敵陣34ヤードで2ndダウン8ヤード、ここでQB#15岡村選手はロングターゲットのWR#17小川選手にパスを投げて一気にTDを狙っいますが、オービックもDB二人がマーク。バスをインターセプトされてしまい、ゴール前1ヤードからオービックのオフェンスと交替します。このまま相手を押し込みセーフティーを狙うBigBlueディフェンス。しかし、WR#18木下選手へのパスで大きく前進を許すと、RB#20古谷選手が53ヤードを独走してボールはゴール前29ヤードまで運ばれてしまいます。何とかTDは防ぎたいBigBlueディフェンス陣ですが、QBにプレッシャーを掛けるもののフリーとなったレシーバーにパスを通され、最期もWR#10森選手に11ヤードのTDパスが決まり、さらに点差を3-19と広げられて前半が終わります。
執念でもぎ取ったTD...
3QはBigBlueのオフェンスから始まります。期待が掛かる最初のシリーズですが、オービックのロスタックルで交替したことが響きダウンを更新できずにパントに。このバントが短く、自陣41ヤードで相手に攻撃権を渡してしまいます。じっくり時間を掛けて守りたいBigBlue、しかしオービックはWR#81清水選手への34ヤードパスを投げ、DB#32飯塚選手が何とかTDを防ぎます。ゴールまで7ヤードの攻防、地力で勝るオービックはRB#20古谷選手、RB#21中西選手と2回続けアタックしエンドゾーンにボールを運びTD。後半早々に追加点を許してしまいます。
再び気を取り直してスタートするBigBlueのオフェンスシリーズ。ファーストプレーで、WR#18高木選手への11ヤードパスが決まり、すぐにダウンを更新。しかし、次のプレーでロスタックルを受け、さらにパスも失敗した3rdダウン13ヤードの場面。QB#15岡村選手がパスターゲットを狙って投げたボールを、長身のDL#12ノア選手が目の前でキャッチ。そのままエンドゾーンまで運び、この日自身2本目のリターンTDとなります。
オービックに傾いた試合の流れですが3Q終盤から始まったオフェンスシリーズでは、QB#15岡村選手が逃げながら投げたパスをWR#89円谷選手がライン際でキャッチして20ヤードの前進。さらには、WR#17小川選手が最期の一伸びで距離を稼ぎファーストダウンを獲得するなど、少しずつ試合の流れを引き寄せつつ、試合は4Qに入ります。ゴール前21ヤードでファーストダウンを獲得すると、ここからパスでエンドゾーン狙いますが、厳しいオービックのディフェンスに距離が伸びずに4thダウンで5ヤードが残ります。FGの3点ではなく、TDのための4thダウンギャンブルは、ファーストダウンを狙ったパスが失敗。目の前のエンドゾーンがさらに遠くなります。
しかしここでディフェンスが奮起します。オービックの3プレーを止めてオービック陣内23ヤードで4thダウン3ヤード。オービックパンターのK#1金親選手にボールがロングスナップされると、BigBlueのフロント選手が一斉に突進。相手のラインを割り込んだルーキーDL#96林選手がパンターの金親選手の前に飛び込みキックをブロックし、転がるボールをオービック自らゴール前5ヤードで確保してBigBlueに攻撃権が移動します。
この絶好のチャンスに、しかし1stダウンのプレーで、QB#15岡村選手はターゲットを探している間に背後からタックルを受け大きく後退。これをRB#30工藤選手へのパスで挽回してボールはゴール前4ヤードまで戻ります。3rdダウンのパスは失敗して、4thダウン4ヤード。ここは当然ギャンブルでTDを狙うBigBlue。しかし奥行きがないためターゲットもマークされているため、QB#15岡村選手は一気に右コーナーを目指してスクランブル。最期は両手を伸ばしてボールを前に出して、この試合最初のTDを執念で奪い取ります。
10-32とまだまだ点差は開いていますが、やっと本来のリズムを掴みかけてきたBigBlue。しかしオービックは、直後のシリーズでわずか2プレーでTDを奪うと、さらに試合終了間際にもTDパスを成功させ、最期まで試合のモメンタムを掴んだまま10-46で試合終了となりました。
BigBlueの試合を見せて欲しい
この試合を落としたため、BigBlueは2004年シーズン以来の地区4位以下が確定。今シーズンはBigBlueがXリーグに昇格して丁度10年目のシーズンであり、昨年の活躍もあったので非常に期待したシーズンでしたが、厳しい結果となりました。昨シーズン以上の成績を目指して、春から頑張ってきたチームメンバーにとっては不満の残るシーズンになったかもしれませんが、1stステージ最終戦となるオール東京ガス戦、さらには2ndステージでの東地区の2チームとの試合で、是非来シーズンのBigBlueとしての可能性を感じられる試合を見せて欲しいと思います。残念ながらシーズン当初の目標達成は出来なくなりましたが、まだフットボールシーズンは終わったわけではありません。これまでの4試合で出来なかった事、やったけれど満足できる結果では無かったこと、そういうことを残り3試合でしっかりと実行して、BigBlueらしいフットボールを是非見せて欲しいと願います。それが、来シーズンに繋がる第一歩となるはずですから。Go BigBlue!
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