あるOBの呟き- 2nd Stage Game2 vs. 明治安田パイレーツ

2011/11/20

2nd Stage二試合目は、今シーズン最後の公式戦。対戦するチームは東地区を2勝3敗第四位で1st Stageを終了した、明治安田パイレーツです。昨シーズンは2nd Stage上位リーグに地区3位で進出するものの、今シーズンは1st Stageで接戦をものに出来ずに勝ち星を逃し、BigBlue同様に2nd Stage下位リーグで戦うことになったチームです。2nd Stage一試合目では、中地区6位の日本ユニシスBULLSと対戦。この試合、序盤から相手にリードを許し、何とか4Qに1TDを返すものの、6-33の大差で敗れてしまい、今シーズンの苦労を感じさせる試合となりました。

明治安田の前身である五洋建設パイレーツとは2回対戦し2敗(2003年: 7-14、2004年: 3-32)。しかし五洋建設が明治安田L.A.クレイドルズと合併し明治安田パイレーツとなってからは、3勝(2006年: 27-24、2007年: 34-9、2009年: 47-7)と勝ち越しています。プレースタイルとしては、パスとランのバランスがよいオフェンスと手堅いディフェンスが信条ですが、今シーズンは試合ごとにラン・パスの傾向が大きく違いが出ており、チーム作りに対しての迷いを感じるシーズンでした。朝から冷たい雨が降り続く状態では、どちらのチームにとってもパスオフェンスは限定されるため、グランドアタックでの戦いが予想されます。ここまでの試合では、パス中心のオフェンスを展開してきた明治安田にとっては厳しい条件下での試合になりそうです。

両チーム、まずは雨との戦い

徐々に激しくなる雨の中、K#8崔選手のキックで試合開始。この雨の中、明治安田QB#7水野選手はパスを続けて通して前進。さらにWR#85吉田選手への25ヤードパスが決まり、ゴール前16ヤードでファーストダウンを獲得します。雨でボールをファンブルし後退したこともあり、4th Down残り4ヤードとなり明治安田は27ヤードFGを狙います。しかしキックされたボールはゴールポストに当たりキックは失敗。最初のシリーズはBigBlueディフェンスが勝ちます。

BigBlue最初のオフェンスシリーズ。最初のプレーはRB#30工藤選手へのハンドオフでしたが、雨で滑ったのかボールをファンブル。しかし直ぐにC#58清水選手が確保し事なきを得ます。この後のランプレーは明治安田の固い守備で止められ、残念ながらパントで攻守交代となります。激しい雨に悩まされるのは明治安田も同様。続くシリーズで4th Downパントになりますが、センターからのロングスナップが大きくパンターの上を越えてフィールドを転がります。からくも明治安田がリカバーするものの、BigBlueは敵陣28ヤードからの絶好の攻撃機会をこれで得ます。

ここまでランに対してはほぼ完璧なディフェンスを見せる明治安田。そこでQB#15岡村選手は降り続く雨をものともせずに、WR#17小川選手へ25ヤードのパスを通して一気にゴール前3ヤードでファーストダウンを得ます。1st DownではRB#30工藤選手が1ヤード進み、残り2ヤードをRB#24中野選手が飛び込み先制のTDをBigBlueが獲得します。

キックオフ後の明治安田のオフェンス。1st Downのプレーで、QB#7水野選手はRB#24服部選手へボールをピッチ。しかし、スクリメージラインを飛び越えて入ってきたLB#6北守選手がボールをカットすると、転がるボールを拾い上げてそのままエンドゾーンまで25ヤードを運び、あっという間にこの試合2本目のTDを獲得します。

続く明治安田のオフェンスは、LB#55藤田選手がボールを叩き出すと、これをDB#2 Griffin選手が確保。再びチャンスがBigBlueに回ってきますが、残念ながらゲインを重ねることが出来ずに、4th Down。ここで1Qが終わり、サイドが変わり2QがP#11井田選手のキックで始まります。再び明治安田のオフェンス。ここでも最初のプレーでファンブルが発生。前に詰めていたDL#91泉田選手がすかさずボールを確保して直ぐにチャンスを奪い返します。しかし、今度はRB#30工藤選手がタックルでボールを弾き出されてファンブル。雨の中、めまぐるしく攻守が交代していきます。

BigBlueのオフェンスには、今度はQB#14多川選手が登場。ランプレーが止められて前進出来ずに、4th Down 1ヤードでパント体型を組みます。ここで、センターのロングスナップはP#11井田選手では無く、その前のキッカーブロックの一にシフトしていたDB#32飯塚選手にスナップされます。これをキャッチすると右から走り込んできたLB#7岸本選手にショベルパス。そのままLB#7岸本選手が7ヤードを前進して、4th Downギャンブル成功です。これでリズムを掴みゴール前19ヤードでファーストダウンを獲得。しかし、再びファンブルで30ヤードまで後退していまい、ダウンも更新できずに4th Down 21ヤードの状況になります。ここでFGを狙うBigBlue。ところがボールがスナップされて、ホルダーのQB#14多川選手は一度ボールを地面に立てますが、そこから右TEポジションにいたWR#98浜崎選手へパス。これが相手の虚を突き、そのまま30ヤードを走りきりTDになります。

さらに2Q終盤には、P#11井田のパントが絶妙にもゴール前1ヤードで止まります。ランプレーでこのまま時間を流したい明治安田ですが、BigBlueは残り3回のタイムアウトをプレー毎に取り時計を止め、貪欲にセーフティを狙いに行きます。結局時間を使い尽くせずに明治安田はパントで攻撃権が移動。残り18秒から、WR#89円谷選手に24ヤードのパスが通り、ゴール前14ヤードまで前進。ここからK#8崔選手が31ヤードのFGを成功させたところで前半が終了します。

傾くモメンタムを力で引き寄せる

再び強くなり始めた雨の中、3Qが始まります。雨の中ランプレーを使いたいところですが、明治安田のディフェンスが厳しく、RB陣にいつもの力強さが見られません。しかし、雨をものともしないQB#15岡村選手のパスは好調。WR#1岸選手へ17ヤードのパスが決まり敵陣に入ると、今度はWR#18高木選手へのポストパタンーが決まりゴール前17ヤードまで攻め込みます。ここからはRBユニットを、ルーキーコンビのRB#21小椋選手、RB#25藤井選手に交替すると、RB#25藤井選手が2ヤードのダイブで後半最初のTDを獲得します。

早く得点をして点差を縮めたい明治安田は、雨の中パスプレーで活路を開こうとしますが、BigBlueディフェンスの厳しいプレッシャーでQBがターゲットを絞れず失敗。パントで攻守交代となります。BigBlueも厳しい明治安田のディフェンスで4th Down 3ヤード残りでパントとなり、P#11井田選手が登場します。しかしここで再びギャンブル。ボールを受けた#11井田選手はオープンサイドに向かって走り出しますが、これを警戒していた明治安田DB#11佐野選手にタックルされてギャンブル失敗。惜しくもダウン更新はなりません。

逆に、このプレーで敵陣45ヤード地点でファーストダウンを獲得した明治安田は、オフェンスの勢いが戻ります。1st/2nd Downとランプレーで前進を試みますが、BigBlueディフェンスの厚い守りもあり、3rd Down残り5ヤードの場面。ここで、雨が小降りとなったこともあり、明治安田QB#7水野選手は、一度オプションフェイクでプレーを右に振ると、逆サイドのレシーバーにパスを投げます。これが通りパスキャッチした明治安田WR#85吉田選手は一気にエンドゾーンに迫りますが、辛くもゴール前7ヤードでDB#37林選手がタックル。TDは防ぎます。ここから明治安田はRB陣を突進させ、4th Down 1ヤードのギャンブルでは明治安田RB#22木村(亮)選手が密集の上をジャンプしてエンドゾーンに飛び込み、待望のTDを勝ち取ります。さらにTFPではプレーを選択。パスと見せかけてロールアウトしてきた明治安田QB#7水野選手が、そのままエンドゾーンに飛び込んで2点を獲得します。

これで試合の流れが明治安田に傾いたのか、続くBigBlueのオフェンスシリーズは簡単に4th Downパントで終了。明治安田の攻撃となり、ダウンを更新して自陣フィールド中央付近まで前進したところで、試合は4Qに入ります。サイドが変わった最初のプレー。明治安田は3rd Down 4ヤードの場面で、パスを投じて一気に大きく前進を狙います。しかしこのパスを、DB#2 Griffin選手がインターセプト。傾き掛けた試合の流れを、掴み戻します。

降り続く雨に、グランドには水たまりが出来る場所も見られるような悪条件の中、BigBlueオフェンスはRB#25藤井選手がダウンを更新する突進を見せ、さらにWR#1岸選手への3rd Downコンバージョンのパスが成功するなど敵陣に進みます。しかし明治安田ディフェンス陣の守備も手堅く、ここから前進を阻まれてパントで攻守交代となります。明治安田も何とか得点を重ねるべくランプレー中心にオフェンスを組み立てますが、激しくなる雨と固いディフェンスの守りで前進出来ず、自陣内で4th Downギャンブルで投じたパスが失敗し、BigBlueにとって好位置からのオフェンスが始まります。

再びQB#14多川選手が登場すると、ランプレーで時間を消費しながらダウンを更新して前進。明治安田も、タイムアウトを取り時計を止めて、最後のチャンスを狙います。4Q残り2分近くなり、BigBlueのオフェンスは4th Downで残り6ヤード、ゴール前25ヤードの場面。ここで#14多川選手のプレーコールは、得意なカウンターオプション。左から入ってきたRB#25藤井選手にハンドオフフェイクを入れると、自らボールをキープして左オープンに駆け出します。これが見事に決まり、ゴール隅にボールを運び入れてTD。TFPキックも決まり、38-8と点差をさらに広げます。

残り2分を切り、何とかTDを追加したい明治安田は、激しくなる雨の中果敢にパスで攻めてきます。WR#85吉田選手へ32ヤードのロングパスが決まり、さらにここにパスインターフェアの反則も重なり、ゴール前18ヤードでファーストダウンを与えてしまいます。既にタイムアウトを使い切っている明治安田は、ここからパスで一気にTDを狙います。激しいBigBlueディフェンスのラッシュをかいくぐりパスを投じるものの、失敗。4回のパス攻撃をBigBlueディフェンス陣が守りきり、再び攻撃権がBigBlueに移動します。残り20秒をQB#14多川選手がニーダウンで消費し、見事に最終戦を38-8で勝利しました。

グッドゲーム、しかしまだまだ課題も

激しい雨の中、どの選手もボールが手につかない状態で、両チーム合わせて11回のファンブルが生まれる試合となりました。BigBlueは4回のファンブルで、1回は相手にリカバーを許したのに対し、明治安田は7回のファンブルで3回の喪失。さらに1被インターセプトも記録しています。それだけ多くのファンブルシーンが生まれた試合でしたが、だからといって荒れた大味な内容とは感じられなかったのは、悪天候の中ではあるけれどシーズン最終戦で少しでも良いプレーをしたい・見せたいという両チーム選手達の気持ちが感じられたからなのかもしれません。

BigBlueのオフェンスでは、パスで予想以上に距離を獲得したことに助けられましたが、やはり悪条件の時にこそランプレーで確実に前進できる力をもっと欲しいと感じます。明治安田ディフェンスが良かったこともありますが、それを上回るパワーとスピードが無ければ、来シーズンも上位に進むことは厳しくなります。ディフェンスについても、ほぼ満点の内容ではあったけれど、やはりTDを許したシリーズが悔やまれます。簡単にパスで前進を許して、しかも4th Down 1ヤードまで粘りながら最後にTDを取られたプレーは悔しく感じます。さらに厚く高いディフェンスを、来シーズンは見せて欲しいと感じます。

シーズン最後の試合だけに、せめて良いコンディションの中で試合をしたかった・見たかった気持ちはありますが、十分にその期待に応える内容だったと思います。色々な意味で厳しいシーズンとなりましたが、来シーズンはこれまで以上にBigBlueの活躍を見せて欲しいと思います。

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