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あるOBの呟き- パールボウル ブロック予選 vs.ブルザイズ東京

2012/05/05

 

2012年シーズン開幕となる第35回パールボウルが始まりました。二日目の第二試合は、IBM BigBlue vs ブルザイズ東京の試合。どちらのチームにとっても、今シーズン最初の試合となります。昨年は2004年シーズン以来、7シーズン振りにディビジョン4位でシーズンを終了したBigBlue。今シーズンは気持ちも新たに、1stステージで上位に残り、2ndステージ、Finalステージ、Japan X Bowl、Rice Bowlと日本一を目指すシーズンです。その第一歩となる試合がいよいよ始まります。
 
対戦チームのブルザイズ東京とは過去リーグ戦で2回対戦があり、2009年は49-16、2010年は40-0で勝利しています。特に2009年の対戦は、ブルザイズ東京がXリーグ昇格初年度で有り、Xリーグ初のTDを献上するという、BigBlueとしてはやや不名誉な記録が残っている相手です。翌シーズンの対戦では完封しましたが、今回はどの様な結果になるか気になります。特に、昨シーズンやや失点が多かったディフェンスとしては、この試合ではピリッとした内容を見せて欲しいところです。オフェンスにしても、まだ春のシーズンとはいえ、過去の対戦以上の得点力は、この試合で見せて欲しいところです。
 

雨中戦を制する

試合はブルザイズのキックオフで開始。しかし、キックオフと同時に雨が降りだし、一斉にスタンドに傘の華が咲き始めます。BigBlueスターターQBは#14多川選手。BigBlue今シーズン最初のプレーは、期待のルーキーRB#10末吉選手へのハンドオフでしたが、これは2ヤードの前進で止められます。しかし、続いてQB#14多川選手自ら7ヤードを前進すると、RB#24中野選手が11ヤードを走り、ダウンを更新するとともにボールをフィールド中央まで運びます。この後もRB#24中野選手の25ヤードランで大きく前進すると、SB#39中濱選手への12ヤードパスが決まり、ボールは敵陣のレッドゾーン内13ヤードまで進みファーストダウンを獲得します。しかし、ここからの前進はブルザイズディフェンスに止められ、このシリーズはK#8崔選手の26ヤードFGでまずは3点を獲得します。
 
続くブルザイズのオフェンスシリーズは4thダウンパントに抑え、再びBigBlueのオフェンスシリーズ。ファーストダウンでRB#10末吉選手が9ヤード前進。残り1ヤードをRB#24中野選手がダイブすると、そのまま密集を抜けて一気にエンドゾーンまで66ヤードのロングランTDになります。しかしこのプレーはイリーガルフォーメーションの反則で取り消し。5ヤード罰退し再び2ndダウンのやり直しは、RB#10末吉選手が9ヤード進みファーストダウンを獲得。そして、次のプレーで、今度はRB#10末吉選手がカットバックで相手ディフェンスをかわし、62ヤードのTDランとなります。
 
再び、ブルザイズの攻撃を4thダウンパントに抑えてBigBlueのオフェンス。相手のパントが短く、敵陣41ヤードからのファーストダウン。ファーストプレーのRB#10末吉選手のランは5ヤード戻されてタックルされ、ここからファーストダウンを狙いますが、4thダウンで2ヤード残します。ボール位置は敵陣の23ヤードとFGを狙う位置ですが、ベンチからはギャンブルのサイン。この期待に応えて、RB#10末吉選手が飛び込み6ヤードを走りダウンを更新します。残り12ヤードは、今度はRB#24中野選手が6ヤードずつ、2回刻んでTD。さらにTFPのキックでは、乱れたスナップボールを確保したホルダーに入っているQB#14多川選手が、そのままエンドゾーンに飛び込み2点を獲得し、18-0とリードを広げて2Qに入ります。
 
だんだん激しくなる雨の影響が徐々に両チームに影響し始めます。2Q早々、ルーキーTE#98 Stanton選手への21ヤードパスが決まりダウンを更新した直後のファーストダウンプレー。センターから受けたボールが雨で滑ったか、QB#14多川選手が確保できず、そのままスクリメージライン上に落ちたボールをブルザイズが確保。痛恨のターンオーバーとなります。しかし、この試合ここまで相手にファーストダウン獲得を許していないBigBlueディフェンスは、このシリーズも4thダウンパントに追い込みます。さらに今度はブルザイズのロングスナップの手元が狂い、パンターがボールをジャッグルしたところにBigBlueディフェンスが殺到。DB#2 Griffin選手がリカバーします。
 
敵陣から絶好の攻撃機会を得たBigBlue。WR#18高木選手への14ヤードパスが決まり、さらに敵陣レッドゾーン内19ヤード地点でファーストダウンを奪います。しかし、次のプレーでボールをキープして走り出したQB#14多川選手がタックルを受けてファンブル。これを相手がリカバリーして攻撃権が移動します。折角のチャンスを潰してしまったBigBlueですが、この日絶好調のBigBlueディフェンスは、すぐに攻撃権を奪い返します。相手ラインを割って入ったDL#59瀧川選手がランナーからボールを叩くと、これをDB#2 Griffin選手が確保。僅か1プレーで再びBigBlueに攻撃権が戻ります。
 
再び敵陣21ヤードで攻撃権を得たBigBlue。しかし、ブルザイズディフェンスもゴールラインを背にして意地を見せBigBlueの攻撃を止め、このシリーズはK#8崔の37ヤードFGに止めます。
 
さらに2Q中盤のBigBlueオフェンスシリーズ。2ndダウンで投じたパスをWR#81山下選手が弾いてしまい、これをブルザイズがキャッチしてインターセプト。しかし、次のブルザイズのプレーで、ランナーにハードタックルをしてボールを弾き出し、これを再びDB#2 Griffin選手がリカバーしターンオーバーとなります。TDの期待が再び高まるものの、今回もブルザイズディフェンスが厚い守りを敷きBigBlueの前進を阻みます。結局、ゴール前7ヤードまで進んだものの、4thダウン残り2ヤードを残してFGを選択。K#8崔選手が、この日3本目となる24ヤードFGを成功させ、点差は24-0と広げます。
 
2Qも終盤に再び戻ってきたBigBlueのオフェンスシリーズ。RB#30工藤選手、RB#10末吉選手、RB#24中野選手とランプレーで確実に前進して、フィールド中央付近まで前進。2ndダウン残り2ヤードから、QB#14多川選手得意のQBキープで右サイドラインに走り出すと、そのまま47ヤードを走りきりTDを奪います。
 
しかしブルザイズも、2Q残り2分を切ってからのシリーズで38ヤードのロングパスが決まり、この試合初めてファーストダウンを更新します。このまま勢いに乗りたいブルザイズですが、次のランプレーでDB#2 Griffin選手がランナーからボールをはたき落とすと、このボールをルーキーDB#28島選手がリカバー。再び攻撃権を奪い返します。
 
残り1分10秒、フィールド中央からのBigBlueオフェンスシリーズ。パスとタイムアウトを使い、時計を止めながら前進。RB#10末吉選手へのパスが決まり、20秒残してゴール前12ヤードでファーストダウンを獲得します。ファーストダウンでWR#89円谷選手への6ヤードパスが決まり、そのままサイドラインへ出て時計も止まります。しかし、次のTDを狙ってエンドゾーンに投じたパスは、ブルザイズがインターセプト。残念ながら追加点はならず、31-0で前半を折り返します。
 

鋭さが鈍った後半

BigBlueルーキーK#1小田倉のキックで始まった、3Q。ブルザイズの2ndダウンのプレーで、パスインターフェアの反則でファーストダウンを相手に与えてしまうものの、続くシリーズは4thダウンパントに抑えて、攻撃権が移動します。後半最初のオフェンスプレーは、QB#14多川選手からWR#18高木選手への8ヤードパス。続けてRB#10末吉選手が11ヤードを走り、ファーストダウンを獲得して相手陣内に入ります。
 
ここから、RB#30工藤選手、RB#10末吉選手、RB25藤井選手、RB#24中野選手と、確実にランプレーでゲインを重ね、ゴール前18ヤードでファーストダウンを獲得します。ここから、この日好調なルーキー#10末吉選手が、リードブロックを上手く使い18ヤードを走り後半最初のTDを決めます。
 
このTD直後のキックオフ、ルーキーK#1小田倉選手のキックボールをキャッチしたブルザイズリターナーですが、WR#18高木選手がタックルしボールをファンブル。これをBigBlueが抑えて、再びBigBlueに攻撃権が移ります。敵陣28ヤードからの絶好のオフェンスポジションからのシリーズ。しかし2ndダウンでは、ターゲットを探すQB#14多川選手がディフェンスにタックルされて18ヤードも後退。これが響き、このシリーズはダウンを更新することが出来ず、4thダウン17ヤードを残して、敵陣26ヤード地点からFGを狙います。この日4本目のFGトライとなるK#8崔選手。距離的にも43ヤードとやや長く、しかも降り続く雨と風の中という悪い条件の中のキック。蹴った瞬間、短いと感じられたキックは、ぎりぎりゴールポストの水平バーに当たり、そのまま奥にバウンドしてキックは成功に。3Q中盤で41-0と点差が広がります。
 
一方的な内容になってきた試合ですが、3Qも終盤となり雨足も弱まってきたところでブルザイズの反撃が始まります。ランでは止められているブルザイズオフェンスは、パスに活路を見いだします。ミドルパスが2本決まり、BigBlue陣内49ヤードでファーストダウンを獲得。ランで4ヤード前進し2ndダウンのパスが失敗した3rdダウン。ダウン更新を狙いターゲットを探すQBに、DL/LB陣がプレッシャーを掛けますが、その間隙を縫ってブルザイズQB#10木村選手が投じたパスは、BigBlueのDB陣を追い抜いていたTE#88由良選手に通り、そのまま一気にエンドゾーンまで駆け抜ける、45ヤードのTDパスになります。
 
続く、BigBlueのオフェンスシリーズでも、QBサックで陣地が後退し、そのためにダウンの更新が出来ずに4thダウンパントで攻守交代する等、やや精彩を欠いた内容に傾きつつ、試合は3Qが終了し4Qに入ります。
 
4Q最初のシリーズでは、RB#25藤井選手を軸にランプレーで突破を狙いますが、4thダウン残り1ヤードでのギャンブルが止められ攻守交代。また、続くブルザイズのオフェンスは4thダウンパントで抑えたものの、プレー終了後にBigBlue側にパーソナルファウルの反則を取られるなど、やや集中力が欠けてきた印象を受ける状態になります。
 
パント後大きく後退して始まるBigBlueのオフェンスシリーズ。そんな嫌な印象を払拭するように、WR#18高木選手へ19ヤードのロングパスが決まり、敵陣に大きく前進をします。ここから、今度はRB#21小椋選手を軸にシリーズを組み立てたBigBlueオフェンスは、ゴール前9ヤードでファーストダウンを獲得します。このシリーズを託されたRB#21小椋選手は、ファーストダウンのランでは相手ラインに捕まり3ヤードの前進に止められます。しかし、2ndダウン残り6ヤードのプレーでは、ラインの明けたスクリメージラインの穴を抜けると、ダウンフィールドに出ていたOL#53樋之本選手に抱きかかえられるように、最後は二人でエンドゾーンに倒れ込み、TDを奪います。
 
4Qも半分を過ぎ、何とか一矢報いたいと粘るブルザイズオフェンス。BigBlueの反則もありダウンを更新して、BigBlue陣内までさらに進みます。ここでBigBlueディフェンスが奮起。3rdダウンショートの場面で、まずはLB#97國方選手がスクリメージラインを割って入り、相手QBをサックして6ヤード後退させます。4thダウンギャンブルを狙う続くブルザイズの攻撃では、この日絶好調のDB#2 Griffin選手がQBサック。ブルザイズのオフェンスシリーズを止めます。この後は、BigBlueがクロックを消費し、今シーズンの初戦を48-7の快勝で飾りました。
 

次は強豪ノジマ相模原ライズ

点差だけ見れば、完勝・快勝と言って良い内容の試合でした。試合中ほとんどの時間が雨の中という悪条件の中、ランプレー中心のゲームプランが十分に機能したと言って良いでしょう。特に、学生時代から評価の高いRB#10末吉選手は、この試合で155ヤード/15回 2TDの活躍を見せ、次の試合にも期待が高まります。また、QBの#14多川選手は、この試合最初からプレーコールをし、得意のQBキープは抑えて、RBやレシーバーを上手く使う成長の様子を見せてくれました。ただ、悪天候の中とはいえ、パスの成功率が58%と低い点は次への最大の課題でしょう。これはレシーバー陣がもっと集中力を高める事が必要と感じます。待って取ろうとして逆にボールをドロップしてしまう、相手にインターセプトされてしまう、そんなシーンが何度かあったように感じます。もう一瞬早いタイミングの中で、相手と勝負できるコンピーションが、上位チームとこれから対戦するときには要求されるでしょう。
 
ディフェンス陣は、前半はほぼ相手にファーストダウン更新を許さない程の完璧さでしたが、後半いつもの悪いクセから、崩れたプレーから投げられたパスがTDに結びついてしまい、ここは何とかして欲しいところでした。ランプレーでは、26回のアタックで51ヤードに抑えているので、1回平均2ヤード以下となり、これは十分に合格点です。ただ、パスディフェンスについては、成功率こそ6/18と33%に抑えていますが、獲得距離では6回で111ヤードと一回当たりの距離は不満が残ります。DB陣にルーキーも入り、元気の良さは感じられますが、それを次の試合までに確かな力に是非高めて望んで欲しいと思います。Go BigBlue!

 

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