あるOBの呟き- 東日本交流戦 vs オール三菱ライオンズ戦

2014/06/16

残念ながらオービックシーガルズ(以下、オービック)に破れてしまい、パールボウル準決勝に勝ち上がれなかったBigBlue。春最後の公式戦として、隣接するCブロック2位のオール三菱ライオンズ(以下、オール三菱)との交流戦が開催されます。オール三菱は、初戦の東京ガスクリエイターズ戦では16-7と接戦をものにして勝利。しかし続くノジマ相模原ライズとの対戦では、21-62と大差で敗れてこの交流戦に臨んできています。これまでの秋のリーグ戦でのオール三菱との戦績は、5勝2敗1分とBigBlueが大きくリードしています。昨シーズンも1stステージ最終戦で対戦し、45-7で完勝しています。

BigBlueに取っては、前節のオービック戦での反省も含めてこの春の集大成となるこの試合。対するオール三菱にとっても、2011年シーズン以来の2ndステージSuper-9(上位リーグ戦)を狙うための、試金石にもなる試合です。今シーズンは、20名近いルーキーが加入し、秋に向けて準備を進めている状態。近年の対戦成績ではBigBlueが5連勝をしているものの、まだ春の段階では何が起こるか分かりません。交流戦では、1Q=12分で開催されるため、いずれにしても早い試合展開で先制して試合の主導権を握ることが重要です。真夏のような暑さの中、コイントスで勝ったオール三菱がレシーブを選択し、K#8小田倉選手のキックで試合開始です。
 

ビッグプレーで逆転を許す前半

オール三菱最初の攻撃を4thダウンパントで終わらせ、BigBlue最初のシリーズ。RB#10末吉選手のランで立て続けにダウンを更新して敵陣に入ると、QB#3クラフト選手からWR#83松尾選手へのパスでレッドゾーンへ入ります。ルーキーRB#26角選手のドライブでゴール前8ヤードでファーストダウンとなります。ここからRB#10末吉選手が2回突進するもののオール三菱の堅い守りに1ヤード届かず、最初のシリーズはK#8小田倉選手の18ヤードFGでの3点に止まります。

続くシリーズでは、オール三菱はダウンを更新するものの4thダウンパントで再びBigBlueの攻撃に移ります。WR#84小林選手への32ヤードパスで大きく前進し、RB#26角選手が続けてボールを運び敵陣に入ると、試合は早くも2Qに入ります。さらに、WR#88伊藤選手へロングパスが立て続けに通り、ゴール前2ヤードでファーストダウンを奪います。TDを狙う最初のプレーでは、右オープンにRB#26角選手が回り込みますが、激しいオール三菱のディフェンスに1ヤードの前進。続く2ndダウンでは、今度は中央突破を狙って、両チームのラインの山の上をRB#26角選手がダイブしますが、オール三菱#54中野選手の激しいタックルにボールをファンブル。TD目前で攻撃権が移動します。
 
このチャンスにオール三菱は、ランでダウンを更新した後、プレッシャーを受けながらもQB#15谷口選手が投じたパスは、ポストパターンに走り出たWR#81栗原選手へヒット。そのまま87ヤードを独走して、試合を3-7と逆転します。

思わぬ逆転劇に驚かされますが、ここからBigBlueの底力を見せます。QB#3クラフト選手は、WR#17小川選手、RB#25前田選手、WR#88伊藤選手と、毎回ダウンを更新するパスを投じ3プレーでゴール前4ヤードまで前進します。ここから左コーナーに走り込んだWR#17小川選手へTDパスを成功させ、わずか4プレー/52秒で10-7と再逆転します。
 
オフェンスがリズムを掴めばディフェンスもエンジンが掛かります。LB#7藤本選手、LB#13中谷選手のロスタックルで相手を4thダウンパントに追い込み、再びBigBlueのオフェンスシリーズ。RB#25前田選手へ39ヤードパスが成功して一気に敵陣に進むと、RB#10末吉選手が大きく前進し、ゴール前10ヤードでファーストダウンを奪います。しかし、ここからオール三菱ディフェンスも粘り、4thダウン7ヤードとなります。FGで3点を狙うと思いきや、タイムアウトの後のQB#3クラフト選手の選択は「ギャンブル」。一旦右サイドのターゲットにパスフェイクを入れると、ディレーで左サイドに走り出ていたRB#10末吉選手へ7ヤードのTDパスが成功し、17-7と点差を広げます。

2Q残り3分余りからのオール三菱の攻撃。何とか1本を返して後半に繋げたいオール三菱ですが、ルーキーDL#93佐久間選手、DL#95天野選手のQBサックで大きく後退させます。ところが4thダウンロングの場面からQBの独走を許し、自陣まで進まれファーストダウン更新を許してしまいます。ここで、DL#95天野選手がRBを大きくロスタックルさせると、3rd/4thダウンのパスを失敗に追い込み相手の攻撃を終わらせ、前半を終了します。
 

ビッグプレーで窮地を逃れた後半

3QはBigBlueのオフェンスから。RB#26角選手へのパスは、左肩に当たり一度浮いたものの、タイミング良くボールを左手一つで確保し27ヤードのロングパスとなり敵陣に入ります。ここからパスでTDを狙いたいQB#3クラフト選手ですが、オール三菱のラッシュが厳しくスクランブルでフィールドに走り出ますが、これが逆に功を奏してファーストダウンを奪います。しかし、この後もパスは安定しませんが、ゴール前3ヤードまで進むと、最後はRB#25前田選手が3ヤードを飛び込み、後半最初のTDを奪います。

続くオール三菱の攻撃を4thダウンパントとし、攻撃権は再びBigBlueへ。自陣27ヤードから始まったこのシリーズでは、やはりオール三菱の厳しいパスディフェンスにQB#3クラフト選手もターゲットを見つけることが出来ず、自らのスクランブルでダウンを更新。それでも、WR#11原選手へのパスが通り敵陣に入るとオフェンスにもリズムが生まれてきて、途中QB#4多川選手のリリーフも交えてランとパスの攻撃が噛み合い始めます。最後は、ゴール前9ヤードから、この日2本目となるWR#17小川選手へのTDパスが通り、得点を31-7と広げます。
 
3Q終盤から始まるオール三菱のオフェンスシリーズ。WR#85祖父江選手への20ヤードパスで大きく前進すると、WR#81栗原選手への11ヤードパスでさらにダウンを更新。その後、ラン・パスと前進を許して、ゴール前22ヤードでファーストダウンを獲得します。ここから、DL#96林選手が相手RBをスクリメージライン手前でタックルすると、2nd/3rdダウンのパスは激しいプレッシャーで失敗に追い込みます。オール三菱は結局4thダウンで40ヤードのFGを選択。これをK#17松山選手が成功させ、31-10と点差が縮みます。

続くBigBlueのオフェンスシリーズでは、QB#3クラフト選手がサイドラインに下がり、QB#4多川選手がプレーを出します。RB#26角選手へのフレアーパスが通ると、そのままサイドライン際を駆け上がり24ヤードのロングゲインになります。ここからRB#10末吉選手とRB#26角選手のランプレーが確実に前進。さらに、WR#36岸選手への16ヤードパスが成功して、ゴール前5ヤードでファーストダウンを獲得します。再びTDを奪う絶好のチャンスが訪れますが、エンドゾーンを背にしたオール三菱のディフェンスは厚く、RB#10末吉選手の突進は逆に押し戻され、4thダウン5ヤードとなります。残り時間も考えて、ここは再びK#小田倉選手のFGを選択。22ヤードのFGはゴールポスト中央を通過し、点差は34-10となります。
 
4Qも残り4分余りからのオール三菱の攻撃。キックオフのボールを大きく自陣の35ヤード迄戻すと、WR#18櫻井選手へ20ヤードのパスが成功しBigBlue陣内に入ります。ここからランとパスで前進を許し、3rdダウン残り5ヤードでボールはゴール前9ヤードからの攻撃。QB#15谷口選手は、ここからTDを狙いエンドゾーンにいるWR#81栗原選手へパスを投じます。パスラッシュをしていたDL#2河合選手の手がボールを叩くとコースが変化し、それをDB#22中山選手がレシーバーの前に割って入りパスをインターセプト。さらにサイドラインを49ヤード独走してチームのピンチを救います。

試合時間は32秒残っていたものの、QB#4多川選手はニーダウンをして時計を進めて試合は終了。最後のあわやという場面を、何とかインターセプトというビッグプレーで救い、34-10で春の最終戦を終了しました。

もう一度ゼロからのスタートを

オービック戦での敗戦は、チームにとっても選手にとっても大きなものだったと思いますが、それに対しての回答を期待していたこの試合の内容は正直なところ物足りなさの残る内容でした。最初のゴール前1ヤードからのFGは、本来ならばTDを取るべきシリーズでしたし、次のゴール前1ヤードでのファンブルも得点に繋げるべきシリーズでした。しかも、そのターンオーバーの後に、オール三菱は87ヤードのTDパスを成功させたわけですから、得点出来なかった事は大きな課題だと感じます。オフェンスに関しては、QBがパスポケットから追い出される場面も何度もあり、またランプレーで中央を突く力勝負では、相手のオール三菱の方が優っていたように感じる試合でした。

ディフェンスも、個々には良いプレーは沢山見られたものの、オービック戦でも相手に仕掛けられた4thダウンからのギャンブルを阻止できなかったり、唯一のTDではあるけれど、QBを追い込んでいるのにプレーを通されてしまう歯がゆさはまだまだ残っています。この試合は1Q=12分なので、前回までの試合と比較すると、場合によってはほぼ1Q近くの時間が残っていることになります。最後のターンオーバーが生まれずTDを奪われ、さらに12分試合時間が長ければ、さらにオール三菱に追い上げられ、もしかしたら逆転されていた可能性もあります。秋に向けて、まだまだ課題が多く残っていることを実感した試合でした。秋の初戦には、必ず生まれ変わったチームとして戻ってくることを期待しています。
Go BigBlue!

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