第二節: 東京ガスクリエイターズ戦の見所

2014/09/10

BigBlue第二節の試合は、東京ガスクリエイターズ(以下、東京ガス)との対戦になります。これまでの対戦成績は、4戦して4勝0敗と大きく勝ち越している相手ですが、直近の対戦となる2012年シーズン(第四節)の試合では、前半はほぼ互角の内容で折返し、後半BigBlueが点差を広げて45-31で辛くも逃げ切ったという試合でした。2003年のXリーグ昇格以来、2勝の壁を越える事が出来ないシーズンが続きましたが、2012年、2013年と、1st Stageで2勝を上げています。さらに敗れたとは言え、2012年に続き2013年にはアサヒビールシルバースターと10-12の接戦を見せています。第一節の試合ではノジマ相模原ライズに3-35で破れたものの、春に対戦した時(6-45)よりも点差は縮まっており、チーム初の3勝獲得は射程距離に入っていると言って良いでしょう。

カートローズ体制2年目の今シーズン、春の試合ではノジマ相模原ライズに6-45、オール三菱ライオンズに7-16とパールボウルでは破れたものの、続く交流戦では初昇格の太陽ビルマネージメントクレーンズに35-0と完勝しています。春にも対戦したノジマ相模原ライズとの第一節の結果を見ると、チャンスを掴めば上位チームを慌てさせる力は十分にあります。オフェンスはどちらかというとランに比重があるため、BigBlueディフェンスがミス無く確実に対応出来るかが試合の行方を左右する鍵になるでしょう。

オフェンスの見所

前節・明治安田パイレーツ(以下、明治安田)戦で、746ヤードとほぼ二試合分に匹敵するヤードを獲得したBigBlueオフェンス。良かった点は、1Q=12分という短い時間の中で、全てのQで得点し、かつ後半になっても失速すること無く加点出来たことでしょう。2Q/3Qにはそれぞれ3TDを奪うシリーズとなり、BigBlueオフェンスが効率よく機能したことが伺えます。ただし、気になる点もあります。

QBの#3クラフト選手と#4多川選手のパッシング記録を見ると、#3クラフト選手は29回投げて17回の成功(成功率59%)、#4多川選手は21回投げて11回成功(成功率52%)と、成功率に不満が残ります。試合の記録を見ると、#3クラフト選手は1Q/2Qの前半に21回パスを投げて、1インターセプトを含む12回の失敗。成功は残り9回で3TDパスも含まれます。それに対して、3Q途中までプレーコールをした時には、8回のパスで失敗は1回のみ。TDは2本成功しています。#4多川選手も21回投げたうち、前半10回までは7回失敗、3回成功。残り11回では3回失敗8回成功と、どちらも後半には復調しているものの、序盤の成功率の低さが気になります。シーズン初めで、新人レシーバーが多いという事情があったかもしれませんが、短い試合時間の中ではもっと効率よく得点を狙う必要があります。また、QB-WRの関係だけで無く、特に#3クラフト選手の前半のプレーを見ると、相手ディフェンスのラッシュから無理な体勢で投げるパスが多かったように感じられます。天王山となる第三節、第四節の試合も睨んで、この試合ではOL陣がどれだけパスポケットを安定して維持できるかも注目されるでしょう。

ランプレーに関しては、RB#10末吉選手と#21髙木選手が、それぞれの持ち味を生かした走りを見せ、オフェンスシリーズにもメリハリが生まれていたと感じます。また、ルーキーRB#26角選手も5回/43ヤードと十分な活躍を見せ、今後の試合での活躍に期待が膨らみます。ロングランが生まれた一方、ここ一番でヤードが欲しい4thダウンギャンブルが止められるなど、力強さには今ひとつ物足りない点も見られました。ここでもやはりOL陣の活躍が必要です。昨シーズンからメンバー的には殆ど変わらないものの、全体的にサイズアップに励み、今シーズンでは平均体重が114kgとなり上位チームのサイズに近づいて来ました。サイズ不足を補うためには、クイックネスとスピードで相手を上回るしかありません。前節の試合では、パスの獲得距離(407ヤード)がランの獲得距離(339ヤード)を上回りましたが、この試合ではOL陣が活躍を見せてランプレーで相手を圧倒出来るかが一つの見所と言えるでしょう。それはそのまま、クラフト選手へのプレッシャーを減らすことにも繋がるわけで、そのような相乗効果を生むプレーをこの試合では期待したいところです。

さらにオフェンスとして、前節同様にどのQでも得点出来る力強さと、後半になっても攻撃力が衰えない持久力をこの試合でも見せることが出来れば、続く試合にも繋がる自信になるでしょう。

ディフェンスの見所

前節の試合では、3Q途中まで相手にダウン更新を許さない「完璧」と言って良い守備を見せたBigBlueディフェンス陣。しかし3Qと4Q終盤に相手にTDを許したシリーズの切っ掛けは、ちょっとしたプレーの判断ミスから相手にロングゲインを許すプレーからでした。問題点は二つ。一つは、どちらも相手陣内20~30ヤードというボールポジションからのシリーズで、対応する時間も距離も十分にあったはずなのに、20ヤード前後のロングゲインを何度もゆるして失点に繋がったこと。二つ目は、3Qにそう言う場面を経験したにもかかわらず、4Q終盤に同じような状況に対面し、同じように相手に得点を許してしまったこと。試合の途中にミスが生まれることは仕方の無いことですが、重要な事はいかにその状況をリカバーし、繰り返さないかと言う事です。前回は点差が開いてからの失点でしたので試合の行方には影響しませんでしたが、これが1Qに生まれていたらその後の結果は変わってきたかもしれません。上位チームとの対戦では、そう言う小さなミスが命取りになることは言うまでもありません。

どのプレーも、必ずスクリメージラインを挟んで始まる以上、まずはDL vs OLの対決がそのプレーの、そして試合の趨勢を決める重要な要素であることは間違いありません。前節の試合では、今シーズンのルーキー、#5 Tufaga選手、#34 Brooks選手、#99紀平選手の活躍は言うに及ばず、やはりルーキーの#93佐久間選手、#95天野選手も良いプレーを見せてくれました。特に身長197cmのBrooks選手は、さらにその長い手でパスをリフレクトするプレーも有りました。今回の東京ガスQB陣の平均身長は175.5cmですので、BigBlue DL 9名の平均心中184cmは、かなり高く目障りな壁になるでしょう。その中でも、20cmもの身長差のあるBrooks選手のラッシュは、今回もQBにとって大きな脅威になるはずです。前の試合で獲得距離の60%、141ヤードを獲得した東京ガスのパスオフェンスは、かなりプレーが制限されると予想されます。

前節の試合でのタックル数を見ると、ここでもルーキー選手の活躍が目立ちます。トップは5回のLB#13藤本選手、次点は3回の#34 Brooks選手とDB#27森選手になります。またタックル数は3位の2回でしたが、パスカットも2回を記録したLB#45渡辺選手(当日#35から変更)と、セカンダリー陣も厚い守備力を感じさせます。東京ガスも力のあるノジマ相模原ライズディフェンスに対して248ヤードを獲得しており、決して楽観は出来ません。BigBlueディフェンスとしては、今シーズンDL、LB、DBとタレントが揃い充実したメンバーの力を最大限に活用するためにも、まずはルーキーとベテランの意思疎通をこの試合までにさらに磨くことと、前回のようなつまらないミスをしない、仮にミスをしても全員でリカバーすることを考えるチームワーク作りがこの試合の課題とも言えます。前節以上に激しく強力なタックルシーンが、この試合最大の見所でしょう。

試合の見所

前節の試合全般を通してあえてマイナス点をつけるとしたら、キッキングゲームであると言えます。キックリターンを見ると、BigBlueは3回のうち、1回は15ヤード戻していますが、残り2回はノーリターンです。一方で明治安田は11回の機会全てでリターンを試み、平均13ヤード(最長21ヤード)戻しています。ダウン更新1回分以上の差が生まれています。BigBlueの2回のノーリターンは、相手のオンサイドキックであったこともありますが、さらにパントリターンでは、6回の機会のうち1ヤード戻したプレーが2回で、あとはノーリターンかロスという結果です。オフェンス、ディフェンスともに圧倒したと言って良い試合でしたが、ことキッキングゲームに関しては相手に押さえられた結果になりました。いかに、自らには有利に、相手には不利な状況からプレーを始めるか、重要な切っ掛けになるキッキングゲームに関しては、この試合では前回とは違ったプレーを期待したいところです。

オフェンス、ディフェンスともにこの試合の目標は前節の明治安田戦の記録を上回ること。それは得点/失点や獲得/喪失ヤードだけでなく、2回15ヤードの反則であったり、キッキングゲームであったり、プレーの内容、クオリティを高める事です。東京ドームという晴の舞台に相応しい内容の試合を期待したいと思います。Go BigBlue!

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