パールボウル2016: 東京ガス クリエイターズ戦の見所

2016/05/09

既にパールボウルのブロック予選が始まり、2016シーズンがスタートしているXリーグですが、BigBlueはブロック内対戦チームの都合により、この週末に予定されている試合がシーズンの開幕戦となります。対戦相手は、昨シーズンも対戦した東京ガスクリエイターズ(以下、東京ガス)です。過去リーグ戦では6回対戦し今のところ6連勝をしているチーム。しかし過去の対戦では、僅差で辛くも逃げ切る試合もあり油断できないチームの一つです。

同ブロック内の警視庁イーグルスが都合により不参加となったため、東京ガスもBigBlueもこの試合がシーズン開幕の試合となり、またこの試合の結果でブロック内順位が確定するため非常に重要な対戦となります。勝てばBigBlueとしては初めてパールボウルトーナメント進出となります。一発勝負だけに油断はできませんが、何としても勝利を勝ち取り、次のステージへ駒を進めたい試合となります。

オフェンスの見所

今シーズンの注目は、やはりRB陣でしょう。メンバーこそ昨年と変わりありませんが、今シーズンは中村多聞氏に臨時コーチをお願いし、これまでとはひと味もふた味も違う走りを目指しています。NFL Europeで活躍し、NFLのGreen Bayのキャンプにも参加した実績のある中村氏は、その経験から会得したNFL向きのRBトレーニングを、この春から指導しています。まだまだ十分ではないとは思われるものの、その片鱗がこの試合で発揮されるかもしれません。

今シーズンもBigBlueオフェンスの核となることが期待されているパッシングユニット。特にレシーバー陣は、ほぼ昨年のメンバーが残り、さらに4人の新人選手が加わり、競争が激化しています。昨シーズン活躍が目立った、#16梶川選手、#18上廣選手が、今シーズンはどれだけさらに伸び代を広げるかが注目です。また、#16梶川選手の弟、#28梶川陸人選手が加入し、兄弟でのレシービング争いにも注目が集まります。さらに昨シーズン早稲田大学で活躍した#30竹村選手が加入。若い力とベテランの技術の鬩ぎ合いが、BigBlueのバッシングオフェンスのさらなる成長に繋がることは間違いありません。現時点での登録メンバー数では一番の激戦区となっているレシーバー陣だけに、7月の最終登録メンバーに残るためには少ないチャンスを生かしてアピールが必要。どの選手がどの様な活躍を見せてくれるか、オフェンス最大の見所となるでしょう。

オフェンスの核となるQBでは、#3クラフト選手、#4多川選手に加えて、昨年の大学フットボールで活躍した早稲田大学のQB#14政本選手が今シーズン加入し、さらに攻撃の幅が広がりそうです。昨年の甲子園ボウルでは、1点差を追いかけて最後まで立命館大学を苦しめたオフェンスは、今でも記憶に残る内容です。まだ練習時間が少ないためどれだけ試合に出場できるかは未知数ですが、フィールドに登場すれば、あの甲子園ボウルの時のような切れ味鋭いオフェンスプレーが期待出来ます。唯一気になるのは、政本選手が他の二人のQBとは事なりサウスポーであること。レシーバーにとっては、ボールが出てくる位置も弾道も異なるわけで、その影響がどれだけあるのか、この試合での結果が秋に向けての課題となるかも知れません。

オフェンスとしては、やはりランプレーで確実にゲインを獲得出来るかどうかが、この試合での課題となるでしょう。昨シーズンは4人のRBそれぞれの持ち味が生かされたプレーを多く見ることが出来ましたが、今シーズンは当然ライバルチームも研究するでしょうし、厳しいディフェンスが予想されます。今シーズンバイスキャプテンを務める#10の末吉選手は、そのプレースタイルやこれまでの海外での経験など、中村氏の経験に近い物が感じられます。まずは、その成果がどの様に発揮されるか、最初のプレーに注目です。

ディフェンスの見所

ディフェンスユニットでの最大の注目株は、なんと言ってもLB陣です。話題のルーキー、早稲田大学出身の#5コグラン選手に、関西学院大学で活躍した#47作道選手という、東西のトップラインバッカーが加入し、ディフェンスの中堅が厚くなりました。さらに、関西学院大学出身でベテランの#51毛利選手も加入し、既存メンバーも含めて若手とベテランのバランスがとれたユニットになったと言えるでしょう。昨年までの試合では、どちらかと言えばラン攻撃を主体にプレーを組み立ててきた東京ガスに対して、どれだけ相手のランを抑えることが出来るか、機動力がさらにパワーアップしたLB陣の活躍が、この試合ディフェンスでの最大の見所と言っても過言では無いでしょう。

さらに注目されるのがDB陣。ルーキー3名が登録され、全体で14名とレシーバー陣に次ぐ大所帯となりました。当然ながら、ポジション争いで厳しい競争がこの試合でも見られるわけで、それがビッグプレーに繋がる事が予想されます。#1中谷選手は、今シーズンからチームキャプテンを務めるため、DB陣に対しても強いキャプテンシーでプレーを牽引するでしょう。その成果がどれだけこの試合で発揮されるか、注目されます。また、昨シーズンLBに移動した#22中山選手が再び古巣のDBに戻り、ランプレーに対してのフォローに厚みが生まれそうです。DBの仕事としては、まずはパスディフェンスが最優先しますが、昨シーズンはパスだけで無くランプレーでも大きく前進を許す場面が何度もあり、課題が残りました。今シーズンは前に位置するLB陣が補強されたことも有り、DB陣としても余裕を持ったプレーが期待出来ます。レシーバーとのマッチアップに強い選手も多いので、インターセプト・パスカットがどれだけ生まれるかが見所と言えるでしょう。

DL陣では、今シーズンバイスキャプテンを務めるDL#31藤井選手が中心となりユニットをまとめます。BigBlueの守護神、DL#34 ブルックス選手が今シーズンも要となる事は確かですが、それだけでは勝てないことはこれまでのシーズンが証明しています。OL陣の補強のために、#50青木選手、#55林選手がDLから移動したため、そのままでは昨年以上に厳しいシーズンが予想されました。しかし、ここに関西大学出身の#92福岡選手と、早稲田大学出身の#96長尾選手、二人のベテランが加入することで、昨シーズンと同等以上の戦力が整ったと言えるでしょう。さらに今シーズン番号を#98に変更した森田選手に注目です。昨シーズンも要所で良いプレーを見せており、今シーズンの成長に期待が掛かる選手の一人でもあります。

これまでのBigBlueディフェンスでは、失点の多さが課題でしたが、昨シーズンは1stステージは51失点と大きく改善しました。しかし1stステージ最後のLIXIL戦では33失点、続く2ndステージのOBIC戦では34失点、最後のアサヒ飲料戦では20失点と、今シーズン対戦が予想される上位チームとの試合では、決して満足いく結果を出せていませんでした。上位チームに勝利するためには、少なくとも失点は10点台に押さえる必要があります。今シーズン加入した才能あるルーキーの力を、どの様にこれまでのディフェンスシステムに生かしていくか、この試合はその試金石となる重要な試合と言えるでしょう。

試合の見所

待ちに待ったシーズン開幕戦と言う事で、どの選手のプレーにも注目が集まりますが、例年よりも一試合少ないために、まずはルーキー選手を積極的に登用させるのでは無いかと思われます。学生時代、あるいは前所属チーム時代とは異なる環境でのプレーがまずは試合の見所になるでしょう。

さらにこの試合で注目したいのは、K/P#11佐藤選手です。これまでは#8小田倉選手のキックにほぼ頼りきりであったスペシャルチームですが、佐藤選手の加入は大きな戦力でもあり、バックアップとしても貴重です。佐藤選手の昨シーズンの活躍は言うまでもありませんが、その飛距離は得点の機会を広げる大きな戦力であり魅力です。またパンターとしても活躍が期待出来るため、今後上位チームとの対戦で重要となる、キッキングゲームでも今シーズンは有利に試合を進める事が出来ます。フリーキック、FG、パントと、どの程度の出場機会があるかは分かりませんが、佐藤選手が出場するキッキングゲームにも要注目です。

この試合の結果が、そのまま次のパールボウルトーナメント進出の可否に繋がる重要な試合。一発勝負となる試合だけに、小さなミスがそのまま命取りになる可能性も高くなります。しかし、だからといって萎縮したプレーをしていては、秋のリーグ戦に繋がりません。より大胆に、しかし繊細なプレーを意識して、まずはシーズン初戦を勝利で飾る姿を期待します。 Go BigBlue!

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