あるOBの呟き- パールボウル2016: vs LIXILディアーズ戦
2016/06/16
1976年の同好会スタートから40年目の記念すべき年、春の目標の一つでもあるパールボウル初出場を勝ち取ったIBM BigBlue。対戦相手は、やはり今回が初出場となるLIXILディアーズ(以下、LIXIL)ですが、前身チームの鹿島ディアーズ時代には、パールボウルに10回出場し8回優勝をしている「常連チーム」の一つ。BigBlueと異なり、こういった大舞台での試合経験は格段に豊富です。さらにLIXILは、パールボウル予選の富士通戦では、4Q序盤に3点差まで詰め寄ると、残り24秒で逆転のTDを決めて勝利。さらに準決勝のOBIC戦では、試合時間残り1分を切る中、74ヤードのパントリターンTDを決め逆転勝利を勝ち取り、この決勝戦に進んできました。実力のあるチームであることは間違いないけれど、運すらも味方に付けたようにも感じられる強敵です。
BigBlueは準決勝でノジマ相模原と対戦。3Q迄は、オフェンス・ディフェンス共に相手を圧倒して27-0と大きくリード。しかし4Qに入り3TDを許して追い上げられ、辛くもルーキーLB#47作道選手のパスインターセプトで相手の攻撃を裁ち切り、何とか勝利をものにした試合でした。また、BigBlueにとっては一昨年のJapan X Bowl以来の大きな舞台での試合です。前回はその雰囲気に飲まれた部分もあり、試合経験の少なさも敗因の一つでした。Japan X Bowlに次ぐ大きな試合でどれだけ自分達の力を発揮することが出来るか、春の試合ではありますが非常に良い経験になるでしょう。勿論、勝ってこそ、でもあります。RBの#10末吉選手、#21髙木選手の二枚看板のランプレーがオフェンスの鍵となるBigBlueに対して、ここまでQB#9加藤選手のパッシングチームと変化したLIXIL。ここ最近の対戦では、それぞれのオフェンスが点を取り合う、ボクシングで言うところの「ノーガードの打ち合い」となりました。そういう意味では、逆に両チームのディフェンスの出来不出来が勝敗に大きく影響しそうです。
試合前のセレモニーでは、鈴木大地スポーツ庁長官のコイントスがあり、前半の選択権を得たDB#1中谷選手がリターンを選択。いよいよ試合が始まります。
BigBlueは準決勝でノジマ相模原と対戦。3Q迄は、オフェンス・ディフェンス共に相手を圧倒して27-0と大きくリード。しかし4Qに入り3TDを許して追い上げられ、辛くもルーキーLB#47作道選手のパスインターセプトで相手の攻撃を裁ち切り、何とか勝利をものにした試合でした。また、BigBlueにとっては一昨年のJapan X Bowl以来の大きな舞台での試合です。前回はその雰囲気に飲まれた部分もあり、試合経験の少なさも敗因の一つでした。Japan X Bowlに次ぐ大きな試合でどれだけ自分達の力を発揮することが出来るか、春の試合ではありますが非常に良い経験になるでしょう。勿論、勝ってこそ、でもあります。RBの#10末吉選手、#21髙木選手の二枚看板のランプレーがオフェンスの鍵となるBigBlueに対して、ここまでQB#9加藤選手のパッシングチームと変化したLIXIL。ここ最近の対戦では、それぞれのオフェンスが点を取り合う、ボクシングで言うところの「ノーガードの打ち合い」となりました。そういう意味では、逆に両チームのディフェンスの出来不出来が勝敗に大きく影響しそうです。
試合前のセレモニーでは、鈴木大地スポーツ庁長官のコイントスがあり、前半の選択権を得たDB#1中谷選手がリターンを選択。いよいよ試合が始まります。
先制TD、同点、そして逆転
続いてLIXILのオープニングドライブは、まずQB#9加藤選手からWR#11前田選手へ、ダウン更新の11ヤードのパスが成功します。しかし3rdダウンでは、左からチャージするDE#34ブルックス選手を気にしたQB加藤選手を右から入ったDL#98森田選手が-15ヤードのQBサック。これでLIXILのオープニングドライブは、4thダウンパントで終わります。
続くLIXILのキックオフリターンは大きく戻されますが、1st/2ndダウンとルーキーのLB#47作道選手が好タックルでゲインを与えず、さらに3rdダウンコンバージョンのRB#32前川選手へのフレアーパスは、DB#29佐野選手がダウン更新前にタックルして阻止。LIXILの4thダウンパントから2Qに入ります。
RB#10末吉選手、#21髙木選手の好走で敵陣に入ると、TE#40スタントン選手、WR#80瀧選手とパスが通りレッドゾーンに入ります。しかし、ここからのLIXILの厚い守備とホールディングの反則で罰退、4thダウン残り14ヤード、ゴール前23ヤードとなり、この試合初めてのFGトライとなります。ルーキーK#11佐藤選手のキックは、高く距離も十分でしたが、僅かに右ポールの外側上空を通過。残念ながら追加点には結びつきません。
再び同点、逆転、そして最後は...
後半最初のBigBlueの攻撃は、自陣19ヤードからスタート。一度ダウンを更新したものの、3rdダウンで残り7ヤード。ターゲットが見つからずスクランブルに出るQB#3クラフト選手ですが、ここでタックルを受けてボールをファンブル。LIXILがこれを押さえて、BigBlue陣内40ヤードからの攻撃権を獲得します。1stダウンでWR#13呉田選手へ7ヤードのパスが成功した後の2ndダウンのプレー。ハンドオフを受けたRB#31岡部選手は、LIXILのOLが綺麗にブロックして開けた狭い隙間をすり抜けると、そのまま33ヤードを独走してTD。キックも決まり、14-14と再び同点に追いつかれます。
自陣奥から始まったLIXILの攻撃は、ランプレーに関してはDE#34ブルックス選手が、またパスに関しては、DB#22中山選手やLB#7岸本選手が対応。ダウン更新は許しますが、BigBlue陣内に入る手前で4thダウンパントとなり、攻撃権が移動します。ボールがアウトオブバウンズとなり、自陣21ヤードからRB#21髙木選手が6ヤード前進したところで、試合はいよいよ最終4Qに入ります。
ノジマ相模原戦同様、セーフティを狙いたいBigBlueディフェンスですが、それが逆に力みすぎたのか、WR#85鈴木選手へ7ヤードのパスが成功します。しかし次のRB#31岡部選手のダイブは、ハンドオフと同時にDE#34ブルックス選手がタックルしてロスにするものの、続くプレーでは、パスブロックでジャンプするブルックス選手の横をQB#9加藤選手がスクランブルで駆け抜け、23ヤード前進します。窮地を脱したLIXILですが、今度はDL#98森田選手が厳しいチャージを見せ、RB#31岡部選手をブルックス選手同様にスクリメージライン手前でタックルすると、次のプレーではパスポケットから走り出る加藤選手をブルックス選手が片手で止め、そこに森田選手がQBサックでダウンさせます。再び自陣レッドゾーンまで後退してしまいダウン更新は出来ず、パントで攻撃権がBigBlueに移動します。
まだ48秒が残り、LIXILのキックオフ。やはり右サイドを大きく開けてオンサイドキックを狙います。キックされて転がるボールは、速いスピードでBigBlue選手の後ろを抜け、そのままサイドラインを割ります。結果、BigBlueに攻撃権が移ります。残り48秒からのBigBlueのオフェンスは、QB#3クラフト選手をタイトに囲むビクトリーフォーメーションからのニーダウンで時計を進めます。最後はスタンド全員でのカウントダウンとなり、21-20で初のボールボウル優勝を勝ち取りました。
初出場、初優勝、そして次のステージへ
これまでも強豪チームと僅差の競り合いをして、勝つ場合・敗れる場合がありましたが、何れの場合もオフェンスの点の取り合いで最後に追いつく・追いつかれる、という内容だったと思います。今回のように、オフェンスもディフェンスも、それぞれやるべき事を実行して競り勝った試合というのは、記憶する限りでは2014年シーズンのノジマ相模原との対戦(30-21)以来です。今回特に印象深いことは、2回のターンオーバーが有りながらも気持が切れずに、オフェンス・ディフェンス、それぞれやるべき仕事を続けたことでしょう。メンタル面で決して相手に競り負けなかったことは、この試合での最大の収穫ではないでしょうか。新方式で始まる秋のリーグ戦では、今回のような厳しい対戦が何回も続きます。そういう試合を勝ち抜いていくためにも、力や技術の蓄積以上に、やはり気持ちの強さをもっと鍛えないと試合に勝てません。そういう意味で、BigBlueはこれまでのチームから一つ成長したように感じられます。
また、見ていた限りでは、これまで競り合った場面やピンチの場面では見られた、選手交代のミスやサインミス、あるいはプレー中の反則などは見られず、チームとしての完成度も高くなってきている印象を受けます。ただ、今は「しなくて良いミスをしない」というレベルにやっと届いただけで、更に次の「やるべき事を先にやる」というレベルに進まないと、厳しいシーズンを勝ち抜くことは出来ません。この試合前に発表された秋のスケジュールでは、BigBlueの初戦は8月28日に富士通との対戦からスタートします。Japan X Bowlで完敗した相手に、今回は何処まで追いつき追い越せるのか、期待が掛かります。初戦までの二月半、まだまだやるべき事は沢山ありますが、それはまだまだ成長できるという証しでもあります。自分達が頑張っていると思う以上に、ライバルチームは頑張っているもの。この初優勝の記憶は、チーム40周年のシーズンに華を添えるものではあるけれど、決してゴールではなく通過点の一つです。本当のゴールに向かって、先ずは初戦までの二月半、さらに強いBigBlueを作り上げて欲しいと思います。OneBLUE! Go BigBlue!

また、見ていた限りでは、これまで競り合った場面やピンチの場面では見られた、選手交代のミスやサインミス、あるいはプレー中の反則などは見られず、チームとしての完成度も高くなってきている印象を受けます。ただ、今は「しなくて良いミスをしない」というレベルにやっと届いただけで、更に次の「やるべき事を先にやる」というレベルに進まないと、厳しいシーズンを勝ち抜くことは出来ません。この試合前に発表された秋のスケジュールでは、BigBlueの初戦は8月28日に富士通との対戦からスタートします。Japan X Bowlで完敗した相手に、今回は何処まで追いつき追い越せるのか、期待が掛かります。初戦までの二月半、まだまだやるべき事は沢山ありますが、それはまだまだ成長できるという証しでもあります。自分達が頑張っていると思う以上に、ライバルチームは頑張っているもの。この初優勝の記憶は、チーム40周年のシーズンに華を添えるものではあるけれど、決してゴールではなく通過点の一つです。本当のゴールに向かって、先ずは初戦までの二月半、さらに強いBigBlueを作り上げて欲しいと思います。OneBLUE! Go BigBlue!
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