あるOBの呟き- 第三節 vs. ハリケーンズ
2009/10/05
ファー ストステージ5試合の折返し第三節の対戦相手は、ハリケーンズ。リーグ戦での対戦は、2005年のリーグ戦最終戦以来。この年ハリケーンズ(当時はルネサ ス・ハリケーンズ)はXリーグ昇格初年度で、ここまで4戦4敗とXリーグの厳しい洗礼を受けた年。一方BigBlueは、日産、アサヒビール、学生援護会 と開幕3連勝を飾り、勢いに乗って四戦目鹿島戦に挑んだものの、この挑戦ははじき返され3勝1敗で迎えた最終戦。この試合に勝てば4勝1敗となり、鹿島、 アサヒビールの対戦結果次第で悲願のFinal-6進出も可能となった年でした。結果は、49-32とルネサスには勝利したものの、続いて行われた鹿島- アサヒビール戦でアサヒビールが勝利。結果、鹿島、アサヒビール、IBMが4勝1敗で並び得失点差で3位になった年でした。
ハリケーンズは、2005年、2006年と勝ち星の無いシーズンを送りますが、2007年にはROCBULLに勝利しXリーグ初勝利を飾ります。昨 シーズンも富士ゼロックスに勝利し、シーズンを重ねる毎に上位チームからの得点も増え失点も低くなっています。今シーズンはチームの体制も変わり、それを 弾みに上位を狙う勢い。しかし、ここまで連敗しており、この試合を落とすと2ndステージ上位ブロック進出も厳しくなるため、なんとしても勝利が欲しい試 合です。一方BigBlueにしても、前節ブルザイズ東京に勝利したものの、まだまだ本来のプレーを見ることが出来ず、この試合でBigBlueらしいプ レーを思い出して欲しいところです。試合前のセレモニーの後、ハリケーンズのキックオフでいよいよ試合開始です。
リードするも雰囲気は五分
自 陣レッドゾーンからのオフェンスとなったBigBlue、QB#15岡村選手はまずホットラインWR#3イアン選手に7ヤードのパスを決めると、今度は好 調RB#30工藤選手にハンドオフ。11ヤードを突進して、ファーストダウンを更新します。この後、3rdダウンでWR#44天谷選手パスが通りますが、 ダウン更新には届かずパントを蹴り、最初のシリーズは終了します。
攻守交代して、ハリケーンズ最初のプレー。QB#9皆川選手からRB#20唐沢選手にハンドオフ。中央を突破してダウンフィールドに飛び出したとこ ろでタックルを受け思わずボールをファンブル。これをDL#90小山選手が押さえて1プレーで再び攻守が交代します。自陣47ヤードからのBigBlue オフェンス。ハリケーンズのプレーと同じように、QB#15岡村選手からRB#30工藤選手にハンドオフされると、工藤選手は密集に突進。一瞬止まったか と思った次の瞬間、密集を抜け出た工藤選手は、そのままエンドゾーンに走り込み1プレーでTDを決めます。
折 返しとなるハリケーンズのオフェンス。落ち着いたQB皆川選手のコールは、ラン、パスと続きこの試合初めてダウンを更新。さらに、RB#39近藤選手、 WR#8松本選手が、それぞれ20ヤード近いゲインを獲得して1プレー毎にダウンを更新して前進します。ゴール前24ヤードでファーストダウンを獲得した ハリケーンズ、しかしBigBlueディフェンスもここからの前進は許さず、4thダウン6ヤードが残ります。ハリケーンズK#4畑木選手が37ヤードの FGを成功し、7-3と点差を詰められます。
相手のオフサイドで蹴り直しなったキックオフ。大きく蹴り込まれボールをキャッチしたWR#3イアン選手は、一度中央に突進すると見せかけたあと身 体を反転。今度はオープンサイドに切れ上がると、そのまま自陣のサイドラインを駆け上がります。残念ながらエンドゾーンには届かなかったものの、65ヤー ドのビッグリターンでスタンドを盛り上げます。敵陣20ヤードから始まったシリーズは、RB#24中野選手へのパスでダウンを更新。その後工藤選手が突進 して3rdダウンで7ヤードとなったところで、サイドが変わり2Qに入ります。その2Q最初のプレーで、QB岡村選手からWR#17小川選手に7ヤードの TDパスが決まり14-3とリードを広げます。
し かし、ハリケーンズもしぶとさを見せます。ビッグゲインは無いものの、ヤードを積み重ねて確実にダウンを更新してシリーズを進めます。さらに、4thダウ ンギャンブルも成功させてゴール前7ヤードまで前進すると、TDパスを成功させます。さらにTFPでは、ロンリーセンターの隊形からボールを横にスナッ プ。そのままエンドゾーンを目指しますが、流石にBigBlueディフェンスも意地を見せこれを防ぎ、TDの6点のみにとどめます。
得点はリードしているものの、雰囲気的には押され気味なBigBlue。しかしQB岡村選手は冷静にプレーをコール。RB#2片岡選手のランでダウ ンを更新すると、今度はWR#17小川選手へパスを投げます。ここからランアフターキャッチで小川選手が34ヤードと大きく前進。残り6ヤードを RB#26吉津選手が走り抜けて21-9と点差を広げます。
これで試合の流れを掴んだBigBlue。続くハリケーンズのオフェンスシリーズでは、DL#96佐藤選手のハードタックルにRBが堪らずボールを ファンブル。これをDB#20古川選手がリカバーし、再びBigBlueのオフェンスを迎えます。このシリーズ、SB#25徳地選手への30ヤードのパス が決まりゴール前15ヤードまで前進しますが、ハリケーンズディフェンスも意地を見せゴールラインを死守。結局、TDには届かなかったものの、K#8崔選 手の27ヤードFGで3点を追加します。この後のハリケーンズオフェンスも、DB#9阿部選手のパスインターセプトで裁ち切るものの、次のBigBlue のプレーはQB岡村選手からエンドゾーン隅へ走り込んだ天谷選手へのTDパスを、今度はハリケーンズDB#31黒田選手がインターセプト。激しいボールの 争奪戦とともに、前半は終了しました。
後半は互角の内容
リー ドして折り返すも、点差ほどの開きを感じない前半。その兆しは、3Q最初のハリケーンズのオフェンスにも見られました。得点こそ許しませんでしたが、自陣 置くから始まったハリケーンズのオフェンスは、ランとパスで確実に前進。ダウンを更新して、BigBlue陣内31ヤードまで攻め込まれます。3rdダウ ン、4thダウンの相手のパスを失敗に追い込み、元のボール位置から始まるBigBlueのオフェンス。WR#89円谷選手へのパスで直ぐにダウンを更新 するものの、次のパスはハリケーンズDB#21櫻内選手がインターセプト。あっという間に再び攻守が交代してしまいます。
このチャンスに、ハリケーンズQB皆川選手は冷静なクォーターバッキングを見せ、着実に前進。ゴール前8ヤードで3rdダウンとなったところで3Q が終わり最終4Qに入ります。ここで、2Q最初のBigBlueとは同様、4Q最初のプレーはディレーでエンドゾーン中央に走り込んできたWR#12得丸 選手に8ヤードTDパスがヒット。見事にシリーズを完結させました。これで24-16と、もう1TD/2点PATで同点に追いつかれる点差です。ま だ4Qが始まったばかりでもあり、さらに逆転も可能な状態。そのチャンスを見逃さずに、ハリケーンズも仕掛けてきました。TD後のPATキックでラフィン グザキッカーの反則があり、BigBlueが10ヤード下がってのキックオフ。ここでハリケーンズは再び攻撃権を得るためにオンサイドキックを蹴ってきま す。しかし、リターンチームに入っていたDL#58松浦選手がすかさずボールリカバーに入り、ハリケーンズの目論見を潰します。
自陣中央付近からのBigBlueのオフェンスシリーズ。これまでと違って、ランプレーが止められますが、3rdダウンロングからSB#18高木選 手、WR#44天谷選手に20ヤード近いパスがそれぞれ決まり、ダウンを更新して前進。ゴール前9ヤード、3rdダウン残り4ヤードからRB#2片岡選手 がゴールライン隅を目指して突進しますが、惜しくも3ヤードを残してダウン。しかし、次のファーストダウンのプレーで、RB#26吉津選手が飛び込みこの 日2本目のTDを決めました。TFPキックも成功し、点差を31-16と再び広げます。
ま だ半分以上時間は残っている4Q中盤。ダウンを更新してBigBlue陣内に進むハリケーンズ。しかし、1st/2nd/3rdダウンのパスは失敗。 4thダウン10ヤードでハリケーンズは後半最初のタイムアウトを取ります。起死回生のプレーが入りプレー開始と思ったところで、再びハリケーンズはタイ ムアウト。二回目のタイムアウトが開け、QB皆川選手からWR#14合田選手にパスが通りますが、DB#22中山選手がファーストダウン手前でタックル。 ハリケーンズのチャンスを潰します。
続くBigBlueのオフェンスでは、ルーキーQB#14多川選手が登場。天谷選手へのパスでダウンを更新しますが、次のシリーズで投じたパスをハ リケーンズLB#99高見選手がインターセプト。時間を残して攻撃権はハリケーンズに移動します。BigBlueディフェンスは、一度ダウン更新を許すも のの、相手のパスオフェンスを防ぎきり再び攻撃権を獲得。この後、BigBlueのプレー中にタイムアップとなり31-16でBigBlueが連勝を飾っ た試合となりました。
次は最大の山場、鹿島戦
31-16とほぼダブルスコアでの勝利となった試合。しかし、前回のブルザイズ戦同様、やはりしっくり来ない部分も残ります。オフェンス最大の不満 は、3回の被パスインターセプト。相手ディフェンスの上手さを褒めるべきとは思うものの、やはりそれを上回る技術が無ければ上位チームには勝てないのも事 実。富士通戦では0回、ブルザイズ東京戦でも1回であっただけに、次回の鹿島戦まで短い時間ではあるけれどQB-レシーバー陣がさらに完成度を高めてくる ことを大いに期待したいとところです。次回は、もっともっとワクワクするプレーを見せて欲しいと思います。
ディフェンスは、前回同様16点の失点。出来る事ならば、最大得失点差となる20点を確保できる11点以下に抑えたいところです。とは言っても、1 インターセプトと2ファンブルリカバーの3ターンオーバーを見せてくれました。ファンブルリカバーに関して言えば、ハードタックルでキャリアーをファンブ ルに追い込むパワープレーから。次の鹿島戦でも、是非この強さを見せて欲しいところです。
次はいよいよ天王山の鹿島戦。さらに最終戦の明治安田戦は、場合によっては2ndステージ進出を賭けた試合になる可能性もあります。準備できる時間は短いけれど、今年こそ勝利を目指して最高の試合になるように期待しています。
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