あるOBの呟き- 第五節 vs. オール三菱ライオンズ
2008/11/04
今シーズンの成績は、ここまで2勝2敗の五分となり、残念ながら今シーズンもFinal-6進出はならず、この第五節の試合がシーズン最終戦となっ てしまったBigBlue。対戦チームのオール三菱ライオンズも、ここまで2勝2敗の五分となり、両チームともに来シーズンのために一つでも上のポジショ ンを確保するために重要な試合です。オール三菱とのこれまでの対戦成績も、これまで3回対戦して1勝1敗1分とまったく互角。強いて言えば、 BigBlueが負け→引き分け→勝利と尻上がりに対戦成績を上げている分有利かもしれません。
試合に勝つことが最も重要である事は言うまでもありませんが、もう一つこの試合には重要な目標があります。それは、この試合の内容次第で、 QB#15岡村選手のリーディングパサーと、WR#17小川選手のリーディングレシーバーの記録が掛かっていることです。第四節終了時点で、QB#15岡 村選手は980ヤードを投げ、二位の富士通・出原選手に139ヤードの差でリードしています。他のチームの試合内容にもよりますが、これまでの一試合平均 245ヤードくらいの記録をこの試合で出せれば、今シーズンの記録もほぼ間違いないと言えます。また、WR#17小川選手はここまで18回パスキャッチを しており、二位のパナソニック電工・長谷川選手の16回を押さえて現在一位です。この試合で6回のキャッチがあれば、年間24回キャッチで同率ながらX リーグの歴代記録9位にも並びます。この二人の活躍には、いっそう注目が集まる試合になります。11月に入り、キックオフの時刻夕方6時にはすっかりくら くなり、横浜スタジアムの照明で明るく浮き上がったフィールドに両チームの選手が入り、いよいよキックオフです。
先制点はオール三菱
BigBlue K#28崔選手のキックをゴール前でキャッチしたオール三菱WR#15佐倉選手が大きく中央付近までリターン。このビッグリターンにやや調子を崩されたの か、BigBlueディフェンス陣はオール三菱のラン・パスを止めるものの距離を稼がれ、ダウンの更新を許してしまいます。ゴール前12ヤードでファース トダウンを獲得。しかし、DL#96佐藤選手のQBサックが効き、4thダウン8ヤードとなったため、オール三菱はFGを選択。先制を許すものの、3点の リードで押さえます。
続くオール三菱のキックオフを、今度はWR#7福井選手が34ヤード戻して、やはり中央付近からBigBlue最初のオフェンスシリーズが始まりま す。最初のプレーは、この試合注目の二人、QB#15岡村選手からWR#17小川選手に16ヤードのパスが通りファーストダウン。さい先のよいスタートで す。これで敵陣に入ると、今度はRB#2片岡選手が続けてグランドアタックを見せ、ゴール前12ヤードでファーストダウンを獲得します。最初のプレーで QB#15岡村選手が2ヤード進むと、2ndダウン、3rdダウンとRB#21石川選手が突進。惜しくもエンドゾーンには届かず、しかしゴール前1ヤード で再びファーストダウンを獲得します。ここからは力勝負、1回、2回、3回とさらにRB#21石川選手が突進し、ついに3回目でオール三菱の堅いラインを 突破して、逆転のTDを決めます。
これで勢いづいたBigBlueは、続くオール三菱のオフェンスシリーズで、DB#22中山選手がパスインターセプト。そのまま34ヤードをリター ンし、敵陣深く戻したところで2Qに入ります。しかし2Q最初のプレーのパスは、オール三菱LB#岡村選手が今度はインターセプト。折角のチャンスを逃し てしまいます。自陣奥からのオール三菱のオフェンスですが、BigBlueディフェンスがきっちりと守りきり、4thダウンパントに追い込みます。
め まぐるしく攻守が交代した1Q最後から2Q初めですが、今度は一転して膠着状態に入ります。両チーム、ダウンを更新して前進するものの決め手に欠きパント で攻守交代する場面が続きます。そのためか試合時間もどんどん進み、気がつくと2Qも残り1分17秒とはやくも2分を切ってしまいます。しかし、ここから 試合が動きます。
1stダウンのパス失敗の後の2ndダウンの攻撃。QB#15岡村選手は、この日のメインターゲットWR#17小川選手パスを通します。フィールド を横切るように走り込みパスをキャッチしたWR#17小川選手は、オール三菱のDBを振り切るとサイドラインを疾走。65ヤードのロングTDパスを決めて みせます。ビッグプレーに沸くスタンドを背景に、K#28崔選手のTFPキックも成功。得点を14-3と点差を広げて、この後のオール三菱の攻撃も押さえ て前半が終了します。
モメンタムを掴み始めた前半
すぐにRB#21石川選手のTDで逆転したとはいえ、最初の相手のオフェンスシリーズでFGを許した場面では少し焦りを感じました。また、TDで逆 転した後、折角パスインターセプトで掴んだチャンスを、すぐに逆にパスインターセプトで相手に渡してしまうなど、嫌な雰囲気も感じました。実際、両チーム のインターセプトの後、両チーム攻め手をかく展開となり、2Q最後に1プレーでTDパスが決まるまでは一昨年のオール三菱戦を思い出させるようなディフェ ンス戦になりました。こういう固着状態が続くと、ちょっとしたミスで一気に逆転されてしまうものですが、逆に今回はBigBlueがワンチャンスをものに して、点差を広げて前半を終了することが出来ました。しかも、その得点がこの試合で注目される岡村・小川の両選手によって得られたことは大きいと思いま す。2Q最後に、やっと試合のモメンタムを掴んだBigBlue。そのまま話さずに後半に繋げて欲しいと思います。
攻める後半
オー ル三菱のキックオフで始まる3Q。3rdダウン9ヤードと厳しい場面で、SB#23貴志選手にショートパスが決まり、ランアフターキャッチで距離を稼いで ダウンを更新。続く3rdダウン1ヤードの場面では、RB#30工藤選手が一気に7ヤード突破の走りを見せて再びダウンを更新。プレーにリズムが出てきま した。WR#13岸選手、WR#83イアン選手に続けて10ヤード以上のパスが決まり、さらに相手の反則もあり、ゴール前6ヤードでファーストダウンを獲 得します。ここから、RB#2片岡選手は、一度中央に突進すると見せてオープンにカットバックし、一気に6ヤードを駆け抜けて後半最初のTDを決めます。
オフェンスにリズムが生まれれば、ディフェンスも活躍を見せます。オール三菱のオフェンスは、DL#90小山選手が相手RBをロスタックルすれば、今度はDL#58松浦選手がQBサックを見せ、オール三菱にプレーをする余裕も与えずに4thダウンパントに追い込みます。
完全に試合の流れを掴んだBigBlue、続くオフェンスシリーズでは、1stダウンでRB#2片岡選手が6ヤード前進した後の2ndダウンのプ レー。QB#15岡村選手は再びターゲットにWR#17小川選手を選択。そして、パスキャッチしたWR#17小川選手は2Qの時と同様にオール三菱のディ フェンスを振り切り、今度も51ヤードのロングTDパスを決めます。
続くオール三菱のオフェンスもパントに押さえ、再びBigBlueのオフェンスシリーズ。RB#30工藤選手の6ヤードラン、SB#14望月選手の 10ヤードパス、RB#24中野選手の13ヤードランと、2ndダウンのプレーで確実にダウンを更新して前進し、ゴール前13ヤードまで前進したところで 3Qが終了。サイドが変わり4Qに入ります。
再 び訪れたTDのチャンス。しかし、クォータータイムで気持ちが途切れたのか、この13ヤードが攻めきれず、4thダウン8ヤードが残り、ここから28ヤー ドのFGを狙います。ここで登場したのが、K#11井田選手。距離的には問題無かったものの、しかし蹴られたボールはゴールポストを僅かにそれて失敗。得 点には繋がりませんでした。
何とか早く追加点を取り反撃の切っ掛けを掴みたいオール三菱のオフェンスは、パス中心になります。しかし、DLの厳しいプレッシャーとDB陣の執拗 なカバーがそれを許しません。4Qに入り、QBはQB#16春日井に後退します。最初のオフェンスシリーズはパントに終わりましたが、2回目のシリーズで はスタート地点が敵陣からということもありダウンを確実に更新。ゴール前9ヤードからのファーストダウンで、1stダウンでは押し戻されるものの、2nd ダウンの攻撃ではRB#39礒谷選手が中央を突進し、12ヤードのTDを決めます。結局、この後のオール三菱の攻撃も防ぎきり、最終戦を35-3と完勝で 終了しました。
最後にBigBlueらしい試合
最 終戦でやっとBigBlueらしい試合が出来たというのも寂しい話ではありますが、これもシーズンの巡り合わせなのかもしれません。考えてみれば、前回 オール三菱と対戦した2006年も、初戦で鹿島に敗れ、第三節でオンワードスカイラークス(当時)に敗れて、2勝2敗で臨んだ試合でした。その前年にアサ ヒビールを破り4勝1敗の三つどもえに初めて持ち込み、さらに翌年の昨シーズンでもオンワードスカイラークスを破り再び三つどもえになりましたが。その巡 り合わせで言えば、来シーズンは再びチャンスが訪れる計算になります。是非、来シーズンはこれまで以上によいシーズンとなるように大いに期待しつつ、厳し いシーズンをここまで戦ってきた選手やスタッフに感謝したいと思います。
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