あるOBの呟き- 第五節 vs. FUJI XEROX AFC

2007/11/04

リーグ戦も最終第五節。最終戦の対戦チームは、昨年入替え戦を勝ち抜き念願のXリーグ昇格を達成した、FUJI XEROX AFCです。2006年のX2リーグ戦では、ハスキーズに敗れて2位に終わるものの、ハスキーズが入替え戦出場を辞退したため変わりに出場。入替え戦では ROCBULLに敗れたものの、日産の廃部により1チーム空位となったため、入替え戦で敗退した、XEROXとブルザイズ東京が対戦し、この試合に勝利し て今シーズンのXリーグ昇格を勝ち取りました。

X2 時代にはBigBlueとも何度も対戦していますが、その中でもっとも記憶に残る試合が2000年の最終戦。BigBlueは富士ゼロックスTEAM XEROX(当時)と対戦しましたが、この試合の得失点差で同率で並ぶハスキーズとの優勝争いが掛かっていました。BigBlueとハスキーズの直接大切 は7-7の引き分け。それ以外の試合は勝利し、最終戦ではハスキーズはゴールデンゴーズ(当時)に41-14で勝利したため、BigBlueが44点差以 上でFUJI XEROXに勝てばBigBlueの優勝が決まる試合でした。試合はBigBlueが1Qからリード。1Qに20点、2Qには14点を上げ、このまま後半 に続けば44点差以上の勝利も夢ではない状況でした。しかし後半は立場が逆転、3Qと4Qに1TDずつ得点を許す一方BigBlueは後半無得点で終わ り、結局試合には34-14で勝ったものの得失点差ではハスキーズに及ばす2位に終わったシーズンでした。この年はXリーグのチーム合併があり(オンワー ド+すかいらーくす=>オンワードスカイラークス、東京三菱銀行+東京海上=>LIONS)、入替え戦無しでの昇格が予定されていたため、非 常に惜しいチャンスを逃がした年でした。この悔しさをバネに翌年は全勝優勝。入替え戦にも勝利して悲願のXリーグ昇格を勝ち取ったわけですが、記憶に残る 試合の一つです。

その後、練習試合や春の試合等では対戦しており、最近のチーム状況を知らないわけではありませんが、Xリーグ昇格を機にチーム体制や選手層拡大を進 め、満を持してのリーグ初年度となりました。そう言う意味では、以前のチームとは異なる新しいチームとの対戦と言えるかもしれません。

順調な前半

試 合はXEROXのキックオフで開始。ファーストプレーは、QB#15岡村からSB#23貴志への9ヤードのパスで、続く2nd Downでは岡村自身のキープでダウン更新。幸先の良いスタートを見せるものの、QB#15岡村のパスをXEROX LB#44金子がインターセプトし出鼻をくじかれる形になりました。続くXEROXのオフェンスを4th Downパントに押さえ、SB#18高木がパントを大きく敵陣まで戻して再びBigBlueのオフェンスシリーズが始まります。このシリーズでは、ゴール 前20ヤードでファーストダウンを獲得するものの、続くプレーが出ず4th DownでFGを狙います。37ヤードを蹴ったK#11井田のキックは成功するのですが、ここでイリーガルフォーメーションの反則で罰退。蹴り直したキッ クは、今度は短く折角の先制点のチャンスを逃してしまいます。

得点チャンスは直ぐにやってきます。再びXEROXを4th Downパントに押さえ、自陣44ヤードからの攻撃。RB#2片岡の1ヤードダイブの後、QB#15岡村からWR#44天谷に41ヤードのロングパスが決 まりゴール前14ヤードへ。続けて再びWR#44天谷にパスが投げられると、天谷はそのままエンドゾーンに飛び込みTD。K#11井田のキックも成功し、7-0と先制点を上げます。

続くBigBlueのオフェンスシリーズ、WR#83イアンに38ヤードのロングパスが決まり敵陣に入ると、RB#2片岡の5ヤードランに続いて、 WR#89円谷が11ヤードのパスキャッチでダウンを更新。ここから再びWR#44天谷へ29ヤードのロングパスが決まりゴール前3ヤードまで進と、最後 はRB#2片岡がこれを飛び込みTDを決め、14-0と点差を広げます。

1Q終盤に入りXEROXも反撃開始。QB#18明堂は、WR#6槇野へのパスとRB#36前川のランを組み合わせ、ダウンを更新しながら前進。 2Qに入りサイドが変わるとWR#17久保田へのパスが決まり、ゴール前14ヤードまで攻め込みます。ここからのファーストダウンプレー、TDを狙ったパ スをDB#9阿部がエンドゾーンでインターセプトし、XEROXの得点チャンスを潰します。

タッ チバックとなり自陣20ヤードからのBigBlueの攻撃、ここからはオフェンスが爆発。RB#1高木のランで21ヤード進むと、WR#89円谷、 WR#7福井とダウンを更新するパスが決まり、さらにRB#1高木が11ヤードを走り敵陣奥まで攻め入ります。ゴール前20ヤードからWR#83イアンに 投げたパスは、TDと思われたものの反則で取り消し。しかし、SB#18高木へのパスで罰退分を戻すと、最後はQB#15岡村が自ら走り込んでこの日3本 目のTDを決めます(TFP失敗)。さらに次のオフェンスシリーズでも、WR#83イアンへ43ヤードのパスが決まりゴール前まで進み、最後はRB#21 石川が1ヤードを飛び込んで4本目のTDを決めます(TFP失敗)。

2Qも残り3分を切り、何とか得点をして前半を折り返したいXEROX。しかし、その焦りからかQB#18明堂がボールをファンブル。ラッシュして いたBigBlueディフェンスから、DL#59武田が飛び込んでボールをリカバーしXEROXから攻撃権を奪います。敵陣17ヤードからのファーストダ ウンのプレーは、QB#15岡村からWR#89円谷への17ヤードのTDパス。ワンプレーでTDを決めて、試合は33-0とBigBlueの大量リードで 前半を折り返します。

気になる記録の行方

立ち上がりこそ、ややもたつき間が見られたBigBlueでしたが、オフェンスは5TDを上げディフェンスも厳しい状況もしのぎ無得点に抑える好調 な前半でした。この試合、勝負の行方以上に気になるのがQB#15岡村選手のバッシング記録。第四節までに926ヤードを投げており、自身が2005年に 記録した1255ヤードの歴代記録を更新するチャンスがこの試合にはあります。330ヤード以上パスを投げれば記録更新ですが、前半には40ヤードを超え るパスも含めロングパスが何度も通っており、すでに200ヤード以上記録している事は確実です。このまま好調なオフェンスチームをリードして、是非とも新 記録を達成して欲しいものです。

最後まで全力で

後 半はBigBlueのキックオフで開始。試合の流れを変えたいXEROXは、ここでQBを今期加入のQB#10帆足に交替。RB#27杉崎に2回ハンドオ フしダウンを更新し、さらにゲインを狙い投じたパスを再びDB#9阿部がインターセプト。相手の出鼻をくじいたと思った次のBigBlueオフェンスシ リーズは、QB#15岡村のパスLB#15小野がキャッチし、XEROXもインターセプトの応酬。そのXEROXオフェンスは4th Downパントに押さえるものの、次のBigBlueオフェンスでは、WR#44天谷へのパスは通るものの、激しいタックルで思わずファンブル。これを再 びLB#15小野が押さえてターンオーバー。後半序盤戦は、両チーム波乱含みのスタートになります。

ターンオーバー合戦からチャンスを掴んだXEROXは、WR#8槇野への32ヤードパスで一気にゴール前9ヤードに攻め込みます。ダイブで小刻みに刻んでくるXEROXの攻撃をBigBlueディフェンスも力で押し返し、4th Downゴール前3ヤードの場面。FGを狙うXEROXのキックを、中央を割って飛び込んだDL#96佐藤がブロック。見事にキックを防いで相手の得点チャンスを守りきります。続くBigBlueのオフェンスは反則で罰退が続き、この試合初めてのパントをWR#87永山が蹴ります。

3Q終盤からスタートしたXEROXオフェンスシリーズは再びリズムを掴み自陣奥から確実にダウンを更新しながら前進。3Qが終わりサイドが交替し て4Qに入ると、QB#10帆足みずからのランでBigBlue陣内に入ります。ここからBigBlueディフェンス陣が奮起。相手のパスを失敗に追い込 み、パントから攻撃権がBigBlueに移動します。4Qに入り、QBはQB#10柴田に交替。SB#3徳地に21ヤードのパスが決まり敵陣に入ると、今 度はSB#23貴志への20ヤードのパスでゴール前22ヤードへ。ここからハンドオフを受けたルーキーRB#22中野は、スクリメージラインを抜けると一 気に加速し、そのままエンドゾーンに走り込んでTD。自身の初TDを記録します。

点 差が40-0と広がったXEROXは、QBに再びQB#18明堂を投入。好調なRB#36前川のランでダウンを更新するが、4th Downギャンブルから投げたパスをDB#27神田がインターセプトしこのオフェンスシリーズも得点を許しません。続くBigBlueオフェンスシリーズ では、QB#10柴田が、WR#81安田への15ヤードパスを皮切りに、SB#18高木、WR#87永山、WR#81安田とダウンを更新するパスを続けて 成功させゴール前18ヤードまで前進すると、再びRB#24中野がボール持ちダッシュ。ゴールラインを割り、この試合2本目のTDを成功させます。

残り時間も少なくなり、何とか一矢報いたいXEROXですが、今度はルーキーDB#20古川がパスをインターセプト。XEROXオフェンスの反撃を 断ち切ります。BigBlue最後のオフェンスシリーズではQB#13石川が登場。残り少ない時間の中TDを狙ってプレーをコールしますが反則による罰退 もありエンドゾーンには届かず、47-0のスコアでこの試合は終了しました。

2年前の悔しさをもう一度

試合には大差で完勝したものの、素直に喜べない現実があります。BigBlueの試合に先立って開催されたON-SKYと鹿島の最終戦。この試合結果にはBigBlueのFinal-6進出が 掛かっていました。試合は激しいディフェンス戦となり1点を争う好勝負。鹿島の勝利か引き分けでBigBlueのFinal-6が決まるこの試合はON- SKYがリードするものの、鹿島が4Q終盤にTDを決め10-9と追い上げます。ここでFinal-6トーナメントで優位を狙う鹿島は勝利にこだわりキッ クの1点ではなく、2点コンバージョンを選択。ゴール前3ヤードからの中央突破を試みますが、これをON-SKYのディフェンスが跳ね返して失敗。結局試 合はそのまま10-9で終了し、BigBlueの3位が確定してしまいました。

この結果を見た後でこの試合に臨んだ選手、コーチ、スタッフの気持ちは厳しいものだったと思いますが、気持ちを途切れさせることなく最後までプレー を続けてくれました。Xリーグに昇格するまで何年もX2で苦労したとき以上に、BigBlueはまだまだやらなければいけないことがあるのかもしれませ ん。また、冷え込みが気になるナイターの試合となりましたが、2000名近いファンの方がスタンドを埋めていただき、最後まで大きな声援が途切れることが ありませんでした。BigBlueの試合を見て嬉しくなるのは、シーズン毎に試合毎にファンの方が増えていき、さらに熱心なBigBlue Fanの方も沢山スタンドに見かけることです。こういった多くのファンの、そしてチームの夢を、来年こそは実らせて大きく咲かせて欲しいと感じます。

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