あるOBの呟き- 第三節 vs. 鹿島ディアーズ

2007/10/11

前 節、強豪オンワードスカイラークスを逆転修理で破り波に乗るBigBlue。続く第三節の対戦相手も、やはり強敵である鹿島ディアーズです。 BigBlueのXリーグ最初のシーズンとなる2002年に、初めて対戦したXリーグチームがこの鹿島ディアーズでした。西武ドームで行われた試合は、大 方の予想を裏切りBigBlueが試合を終始リード。前半を6-3でBigBlueリードで終了すると、3Qに一度逆転されるものの直ぐにBigBlue が14-10と再逆転。4Qに入りFGを決めて14-13と追いすがる鹿島の攻撃を必死に防戦するものの、4Q終盤に鹿島のTDが決まり21-14と逆転 され大金星となる試合を落とした悔しいXリーグデビューでした。

あれから6年。鹿島とは毎年対戦するものの、試合結果は広がることはあれ縮まることはありません。毎年思うことではありますが、「今年こそ」という 思いがこれまで以上に強くなります。2年前のシーズンも、第二節でアサヒビールシルバースターを破り、今日と同じ思いで第四節の試合に臨んだのですが、後 半からリズムが狂い予想外の大敗になってしまいました。さらに、その鹿島は最終戦でBigBlueに敗れたアサヒビールに敗れ、3チームが4勝1敗で並ぶ 状態になったものの得失点差からBigBlue悲願のFinal-6進出はなりませんでした。今年こそは「勝って、決めて、Final-6へ」という思い が強くわき上がります。スタンドを埋めた、選手の同僚・友人・家族2000名を超える大応援団の気持ちも一緒でしょう。そんな大きな気持ちが東京ドームを 満たす中、いよいよBigBlueのキックオフで試合が始まります。

BigBlueが先制、しかしモメンタムは鹿島に...

鹿 島のオフェンスは、昨年の法政大学エースRBで今年期待の新人RB#29丸田のランを中心に手堅くダウンを更新してBigBlue陣内に攻め込みます。こ こで鹿島QB#10尾崎が1stダウンから初めてのパス。これをBigBlueのムードメーカーLB#30ロッキーがインターセプトし、攻撃権を奪いま す。登場したQB#15岡村は、ホールディングの反則で10ヤード罰退するものの、WR#81安田への17ヤードパスとRB#39礒谷の23ヤードランで ファーストダウンを奪い一気に敵陣30ヤードまで進みます。相手反則もあり、ゴール前16ヤードとなった3rdダウン。QB岡村から右サイドライン際を駆 け上がったWR#89円谷にTDパスが決まり試合を先制します(TFPキック成功)。しかし鹿島は慌てず、TE#97藤本へのパスでBigBlue陣内に 入ると、最後は意表を突くRB丸田へのディレーパスが通り23ヤードTDパス。直ぐに同点に追いつかれます。

こ の直後のBigBlueキックオフリターン。蹴られたボールはWR#18高木がキャッチ。ところが、高木は反対側にいたWR#83イアンにパスでボールを 渡します。大きくフィールドを渡るパスは、しかしややオーバースロー気味となりイアンはキャッチ出来ず、変わりに鹿島のカバーチームによってゴール前8 ヤードでリカバーされてしまいます。予想外のピンチを自ら招いてしまったBigBlue。しかしディフェンスが踏ん張り、FGの3点に何とかとどめて被害 を最小に押さえます。

何とかキャッチアップしたいBigBlue。続く攻撃をパントに押さえれると、再び鹿島の反撃が始まります。2Q早々RB#11曽根が一気に中央を 突破すると58ヤードのビッグゲイン。ゴール前10ヤードまで攻め込まれ、最後はRB丸田が飛び込み7-17と点差を広げられます。しかし鹿島の堅いディ フェンスに阻まれてシリーズが繋がりません。一方BigBlueディフェンスもリズムを取り戻すものの、オフェンスのチャンスもインターセプトで奪い返さ れたりと2Qはディフェンス戦となり、前半は7-17で終了しました。

嫌なムード漂う前半

相 手の背後を突く「してやったり」のTDパスでBigBlueが先制するものの、その後の動きは完全に鹿島ペースです。惜しむらくは、同点後のキックオフリ ターンでのトリックプレーの失敗。#18高木にしても#83イアンにしても、そのまま戻して十分な能力があるだけに、あのプレーは惜しい気がします。もっ とも、あのプレーが成功すれば試合のモメンタムを一気に引き寄せることが出来たでしょうから、ここ一番の隠し球だったのかもしれません。

もう一つ気になるのが、鹿島のランプレーで大きなゲインを許していること。後半になり、10点差まず追い上げる時間も必要ですから、ダウン更新とともに時間の消費も考えないといけません。予想していたとはいえ、厳しい試合が続きそうです。

モメンタムを引き寄せるビッグプレー

3Q はBigBlueのオフェンスシリーズからスタート。SB#23貴志へのショートパス、#39礒谷のランでファーストダウンを更新した後、パスで前進を試 みますが失敗。3rdダウン10となりファーストダウンを狙うパスを、この日3つ目のインターセプトで攻撃権を奪われてしまいます。BigBlue陣内で 攻撃権を得た鹿島は、RB#38佐藤が続けてボールを運びダウンを更新。さらにベテランWR#82八百板へ23ヤードのパスが決まりゴールライン手前で何 とか止めるものの、RB曽根が残り1ヤードを飛び込みTD。3Q早々に点差はさらに7-24と広げられます。

これまでの鹿島戦同様、嫌な雰囲気が東京ドームを満たした次のプレーで、それが180度変わります。エンドゾーン近くまで大きく蹴りこまれた鹿島の キックオフを、#18高木がキャッチ。ここから味方のリードブロックと自身のカットバックで鹿島のカバーチームを振り切ると、そのままBigBlue側の サイドラインを駆け上がりキックオフリターンTDを決めました。一気に盛り上がるスタンド。TFPキックも決まり、14-24と追撃を開始します。

まだ点差で余裕のある鹿島は、しかし落ち着いてオフェンスを進めます。QB尾崎からパスが決まりだし確実に前進。しかしBigBlue陣内に入ると 激しいディフェンスに合い前進が止まり、4thダウンでパントを選択します。自陣奥まで押し込まれるパントキックでしたが、これをDL#58瀧川がブロッ クしてピンチをチャンスに変えます。QB岡村は、まずWRイアンに15ヤードのパスでダウンを更新すると、WR円谷、RB礒谷ー5ヤードのパスを続けて再 びファーストダウン更新し鹿島陣内に入ります。ここで3Qが終わり、サイドが入れ替わった4Q最初のプレーは、QB岡村からWR#88小川へのパス。WR 小川は、ボールをキャッチすると鹿島ディフェンダーを振り切り一気にゴール前3ヤードまで大きく前進。この3ヤードをRB礒谷が飛び込み、20-24と点 差を縮めます(TFPキック失敗)。

ま だ4Qがほぼそのまま残っているため安心できないBigBlue。鹿島はランを中心に時間を消費しながらダウンを更新、BigBlue陣内に進みます。こ こでBigBlueディフェンス陣が奮起。TDを許さずFGに再び押さえて、得点を20-27と何とか逆転可能な点差に踏みとどまります。

約5分を残してのBigBlue反撃のシリーズ。QB岡村のスクランブルで4thダウンギャンブルを凌ぐと、WR#44天谷へ13ヤードのパスが決 まり一気に敵陣に進入。2分を切り、ゴールまで40ヤードの絶好のポジションからQB岡村が投じたパスは、しかし無情にもエンドゾーン手前で鹿島がイン ターセプト。54秒を残して鹿島に攻撃権が移り、そのまま時間を消費して試合は20-27と最後にBigBlueが追い上げるものの、勝利する事は出来ま せんでした。

これが経験の差なのか

試 合終了後、いつものならば敗戦の悔しさが漂うのですが、この時は何か虚脱感のようなものがチームサイドを覆っていたように感じます。選手ここの力量や、 チームとしての総合力では上位チームと遜色ないレベルになったBigBlueですが、そういう場面での試合の経験値はまだ殆どありません。厳しい試合を積 み重ねて蓄積される、「経験値」の差がこの試合の7点差だったように感じます。

正直、ON-SKY戦で爆発したオフェンスを見た後の試合では、今日のオフェンスは物足りなく感じるのも事実。3TDを上げたものの、オフェンスが 獲得したTDは2本。これまでの5TDの半分以下です。もう1本2本TDが取れていればと悔やまれます。ディフェンスは、途中危ない場面もありましたが、 TDのピンチをFGに押さえる等活躍が見えた試合だったと思います。欲を言えば、ここぞと言うときに通されるパスをもう少し防ぐことが出来れば、もう少し 楽な試合運びになったのではと悔やまれます。

Final-6進出を賭けた上位チームとの対戦は、2005年と同じく1勝1敗(得失点差-5)。自力での進出の機会は無くなり、残り2試合を勝利 すると仮定して、11月3日に行われるON-SKY vs 鹿島の結果で決まることになります。鹿島が勝つか引き分ければ、鹿島とBigBlueがFinal-6進出。あるいは、13点差以上で鹿島が負ければ、 BigBlueとON-SKYがFinal-6進出となります。いずれにしても、BigBlueにとって残り2試合を完璧に勝利する事以外、今できること ないわけで、Final-6に向けて最後まで頑張って欲しいと願います。

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