あるOBの呟き- 1st Stage Week 4: vs. 東京ガス クリエイターズ

2012/10/08

1stステージの試合は、早くも4試合目。残る2試合は絶対に落とせない重要な試合になります。これは対戦予定の東京ガスクリエイターズ(以下、東京ガス)に取っても同様で、この試合も含めて残り2試合に勝利すれば初の地区3位、2ndステージ上位リーグ進出が決まります。BigBlue同様、上位のオービック、富士通には敗れたものの、オール三菱には終了間際に劇的な逆転勝利を勝ち取り、この試合に賭ける意気込みの高さが感じられます。
 
東京ガスとはこれまで3度対戦(37-20@2007、31-14@2008、38-7@2011)し3勝している、BigBlueに取っては相性の良い相手。しかし、今年春の交流戦でも対戦しましたが、この時は35-21と試合には勝利したものの、後半に追加点を許して点差を詰められ反省点の多い試合になりました。特に今シーズンの東京ガスは、他チームで活躍した選手の名前も見られ、戦力の充実に努力した跡が感じられます。勿論、BigBlueもQB#3クラフト選手を筆頭に多くの選手が加入して戦力アップをしていますが、それだけでは試合の行方が決まらないのがチームスポーツであるフットボールの難しいところ。そんな不安も感じられる中、試合は東京ガスのキックオフで始まります。
 

激しい追い上げ

この試合も先発するQB#3クラフト選手。小雨が降る中、最初のプレーでWR#17小川選手に15ヤードのパスでダウンを更新すると、続けてTE#40スタントン選手に23ヤードのパス、そしてWR#18高木選手へ11ヤードのパスが成功しゴール前16ヤードまで一気に攻め込みます。しかし、ここから東京ガスのディフェンスが堅守を見せ3回のパスが不成功。K#8小田倉選手が33ヤードのFGを成功させて先制点を奪います。
 
さらに続く東京ガスのオフェンスシリーズを4thダウンパントに追い込むと、このパントのロングスナップが大きく後方に逸れます。慌ててボールを掴みキックをするところに、DL#96林選手が飛び込みボールをブロックすると、ボールは東京ガスのエンドゾーンに転がります。これをDL#96林選手が自ら押さえて、パントリターンTDを奪います。
 
1Q序盤で攻守に活躍して10-0と試合をリードするBigBlue。しかし東京ガスも直ぐに対応し、QB#14室田選手がランとパスを組み合わせてダウンを更新しながら前進します。WR#1佐藤選手に29ヤードのパスが通ると、さらにWR#86岩越選手への12ヤードパスでレッドゾーンに入ります。ここから東京ガスはランプレーでBigBlueのディフェンスを押し戻し、最後はRB#43伊是名選手が2ヤードを飛び込みTDを奪います。
 
これで試合の流れを掴んだ東京ガスは、BigBlueの攻撃をQBサックで止めると、1Q終盤からのシリーズではパスが通りだしBigBlue陣内に入ったところでサイドが変わり2Qに入ります。2Qに入っても、東京ガスQB#14室田選手はパス中心の組み立てで攻め込みますが、ここでDB#25面條選手が続けてパスインターフェアの反則をとられて大きく罰退。最後はRB#17古川選手が4ヤードを飛び込み、10-14と逆転されてしまいます。
 
逆転されたとはいえ、試合はまだ2Q序盤。焦る必要は無いものの、オフェンスは今ひとつピリッとせずパントでお互いにダウンを交換するシリーズが続きます。2Q中盤からのBigBlueのオフェンスシリーズ。RB#10末吉選手へのパスで大きく前進すると、WR#18高木選手への27ヤードパスで久しぶりにレッドゾーンに入ります。3rdダウン残り12ヤードから、QB#3クラフト選手はWR#17小川選手への12ヤードTDを通し、17-14と試合を逆転します。
 
2Qは残り3分11秒、東京ガスは自陣37ヤードからのオフェンスシリーズ。東京ガスはホールディングの反則で10ヤード後退し、さらにDL#97國方選手が12ヤードのQBサックを見せ自陣15ヤードまで押し込みます。これをチャンスと見たBigBlueベンチは、ここでタイムアウトを取り時計を止めて2Q最後の追加点のチャンスを伺います。3rdダウンのプレー後にもBigBlueはタイムアウトを取り、4thダウンパントに追い込むと、2Q残り2分1秒からBigBlueの攻撃が始まります。
 
まずはRB#10末吉選手が20ヤードのビッグランで敵陣に入ります。さらに、WR#83松尾選手へ21ヤードのロングパスが成功しゴール前15ヤードまで前進。そして最後はWR#18高木選手へ15ヤードTDパスが決まり、3プレー/29秒のシリーズで追加点を奪い24-14と点差を広げます。しかし、この早いシリーズ完成が逆に仇となります。
 
BigBlue K#8小田倉選手のキックオフは東京ガス陣内10ヤード飛びますが、これをキャッチしたRB#1佐藤選手は匠にタックルをかいくぐり46ヤードのビッグリターンになります。BigBlue陣内44ヤードからの東京ガスの攻撃は、QB#8徳島選手がQBキープで25ヤードを独走しゴール前4ヤードまで一気に攻め込むと、最後はRB#17古川選手がこの日2本目の4ヤードTDランで締めくくります。24-21とリードして前半を折り返したものの、重い雰囲気でハーフタイムに入ります。
 

反撃の切っ掛けを掴むものの...

後半3QはK#8小田倉選手のキックオフで開始。東京ガスのホールディングの反則もあり、東京ガスは自陣10ヤードからの厳しいスタートになります。しかし東京ガスはランプレーで確実に前進すると、時折パスを織り込み確実にダウンを更新して前進。フィールド中央50ヤードまで前進したところで、QBは#8徳島選手に交替しても、この手堅いドライブは止まらずゴール前9ヤードまで進まれてしまいます。3rdダウンゴール前9ヤードでQB#8徳島選手が突進するところを、BigBlue DL#96林選手が1ヤードのロスタックル。4thダウン残り3ヤードとなり、東京ガスは28ヤードのFGを成功させ、9分31秒のロングドライブの結果24-24の同点に先ず追いつきます。
 
TDこそは防いだものの、3Qをほぼ消費するような長いドライブにある種の虚脱感が感じられる直後のキックオフ。重苦しい雰囲気を払拭したのが、リターナーに入ったWR#80瀧選手です。ゴール前手前でボールをキャッチした#80瀧選手は、フィールド中央まで一気に戻す40ヤードのビッグリターンを見せます。この勢いがまだ残っている直後のファーストプレー、QB#3クラフト選手が投じたパスは、今シーズンのホットラインTE#40スタントン選手がキャッチすると、サイドライン際を一気に駆け上がり46ヤードのTDパスとなります。9分31秒のロングドライブに対して、僅か20秒で再び31-24と再逆転をします。
 
しかし東京ガスも続くシリーズでは、TE#84宮下選手に21ヤードパス、WR#82中村選手へ16ヤードのパスが通りBigBlue陣内に入ったところで4Qに入ります。パスが好調な東京ガスはQB#14室田選手が次々にターゲットを狙いますが、BigBlueディフェンス陣も積極的なプレーでパスを防ぎ4thダウンに。ボールはBigBlue陣内36ヤードと、FGには遠いため東京ガスは4thダウンギャンブルでファーストダウンを狙いますが、これも失敗に追い込み攻撃権が移動します。
 
ボールの位置は変わらず攻守のラインが変わってBigBlueのオフェンス。まずはRB#10末吉選手が突進しますが、これは2ヤードで止められてしまいます。続く2ndダウン、これもホットラインとなりつつあるWR#83松尾選手へパスが通ると、相手ディフェンスを振り切り63ヤードの独走TDになります。
 
立て続けにオフェンスがTDを上げて試合のモメンタムを掴むと、ディフェンスもこれに答えます。東京ガスは、初戦のオール三菱戦で逆転勝利の場面を演出したベテランQB#12田選手をフィールドに送り込みます。しかしBigBlueディフェンスは、4thダウンギャンブルで投じられたパスを、LB#33須藤選手がインターセプトし相手のチャンスを潰し攻撃権を奪い返します。
 
これでさらに勢いを得たBigBlueは、時間消費も考えて続くシリーズはランプレーで構成します。RB#24中野選手に1st/2nd/3rdと3回ボールをハンドオフしますが、しかし東京ガスのディフェンスも厚く4thダウンで2ヤードが残ります。ボール位置は敵陣34ヤードとFGも狙えない距離ではありませんが、ベンチの指示はギャンブル。今度はRB#10末吉選手がボールを受け取ると、相手ディフェンスのタックルでバランスを崩すものの、体勢を立て直すと中央を突破して、そのままエンドゾーンまで34ヤードを走りきりTDとなります。
 
試合は45-24と、最大得失点差20点差を超え、BigBlueとしてはこの点差を維持して試合を終わりたいところ。しかし4Qもまだ半分以上残っているため、東京ガスも反撃のチャンスを伺います。再びQB#12田選手が登場し、ベテランらしい落ち着いたパスでBigBlue陣内に前進。ここで、DL#97國方選手がQBサックで押し戻し、さらにインテンショナルグランディングの反則も重なり敵陣に押し込み、パントで攻守が移動。しかしBigBlueも攻めてに欠け、パントで攻撃権が再び東京ガスに移動します。
 
QB#12田選手のパスは確実に、しかも長い距離で成功し、さらにインターフェアの反則でゴール前2ヤードでファーストダウンを許してしまいます。ここで東京ガスはQBをランプレーのスペシャリスト#8徳島選手に交替。BigBlueのゴールラインディフェンスは3rdダウンまで凌ぎますが、4thダウン残り1ヤードはRB#43伊是名選手に飛び込まれTDを許してしまいます。
 
45-31と再び追い上げられましたが、試合はまだ2分26秒と十分に残っています。しかしBigBlueは無理をせず、レディーフォープレーからの40秒のプレークロックをぎりぎりまで使いRB#29原田選手のランプレーで時間を消費しながら時計を進めて試合終了となりました。
 

試合に勝って、勝負に負けた一戦

勝った試合ではありますが、試合終了後のチーム挨拶で選手の顔に笑顔が無かったことが全てを物語っていた試合でした。試合の中では、ゲームプランとは違う流れも生まれるし、失敗も出ることは仕方ありません。重要なのは、そう言う場面に遭遇した時に、いかに対策を考えて、それをプレーにフィードバックして修正していくかと言うこと。それは、本来はサイドラインのスポッターやコーチの仕事なのかもしれませんが、フィールドにいる選手もサイドラインで待機している選手・スタッフも全員で取り組むことで、より素早く効果的な対策が生まれるはずです。今回の試合では、そう言うことが要求される場面が何度も登場しましたが、まだまだチーム力として足りない部分が多いのでは無いかという印象を何度も感じました。それらを、誰が悪い、何か悪いというネガティブな材料にするのでは無く、これからのBigBlueの「伸び代」として、残る試合での武器に変えていって欲しいと思います。
 
東京ガスは試合には敗れましたが、来シーズンに向けて大きな手応えを掴んだ試合だったのでは無いでしょうか。来シーズン、もし対戦することがあれば、今回以上に厳しい内容の試合になるかもしれません。東京ガスのオフェンスを見ると、良くスカウティングしてきた印象を受けます。BigBlueオフェンスが後半ビッグプレーで3TDを獲得したので何とか逃げ切れましたが、最後に東京ガスに許したTD等相手の粘り強さも感じました。どのチームも、一つでも上の順位を目指して頑張っているわけです。それを忘れずに、次の試合に集中して欲しいと思います。Go BigBlue!

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