あるOBの呟き- 2nd Stage Game 2: vs. ノジマ相模原ライズ
2012/11/11
前節のパナソニック戦に続き、今週は2ndステージ2試合目、ノジマ相模原ライズ(以下、ライズ)との対戦です。2ndステージのブロック組合せにより、先週・今週と2勝すれば自力でのFinalステージ進出が可能だったわけですが、残念ながらパナソニックに敗れその可能性は無くなりました。したがってこの試合の結果にかかわらず、この試合がBigBlueにとってシーズン最後の試合になります。一週間前の敗戦のショックもまだ残っていることが想像されますが、気持ちを切替てこの試合で今シーズンの集大成と言えるものを見せて欲しいと思います。
ライズとは昨シーズンの1stステージで対戦。この時はBigBlueが先制するものの逆転されて、24-31で敗れています。前身であるオンワードスカイラークス時代での対戦も含めると1勝2敗と負けが先行している相手です。実は、ライズにとってこの試合の結果に関係無く、次のパナソニックとの試合に勝てばブロック1位が確定します。勿論彼らとしても、負けるつもりで試合をするとは思えませんが、そう言う意味で相手チームに余裕があるのは確か。一方でBigBlueに取っては、この試合の結果で今後のステージ進出が決まるわけでも無く、その点モチベーションがどの程度回復しているのか不安があります。ただ、シーズン最後をどの様に締めくくるかと言う事は、次のシーズンに向けて重要なことです。来年になれば、メンバーが入れ替わることは確実ですが、その新しいチームに対してどれだけBigBlueとしてのDNAを継承して貰うことが出来るか。この試合の内容と結果に重みがあればあるほど、それが次のチームに引き継がれて意味あるものになっていくはずです。そう言う試合を、この最後の試合で期待したいところです。
ゲームマネージメント
試合はライズのキックオフで始まります。WR#18高木選手が31ヤード戻し、自陣41ヤードから攻撃開始。この試合もQB#3クラフト選手がプレーコールをします。まずはRB#10末吉選手に4回続けてボールを渡しダウンを更新して敵陣に入ると、今度はRB#24中野選手に3回続けてハンドオフ。これでゴール前17ヤードまで進んだところで、この試合初めてのパスがWR#83松尾選手に通ります。ゴール前10ヤードで、2ndダウン残り3ヤード。ここで再びRB#10末吉選手にボールを渡すと、僅かにエンドゾーンに届かなかったものの1stダウンを更新。このまま一気に攻め込むかと思われましたが、ライズのデイフェンスも厳しく、結局RB#10末吉選手の3回目のダイブでディフェンスをこじ開け先制のTDを奪います。
続くキックオフでは、ライズRB#25東松選手に大きく47ヤードのリターンを許していまいます。ここからライズもRBにボールを集めて前進。しかしBigBlueのディフェンスも踏ん張り、4thダウン11ヤードとなりライズはFGを選択しますが、この46ヤードのFGトライアルは失敗。ディフェンスも地力を見せます。その後のBigBlueのオフェンスでは、RB#10末吉選手が22ヤードのロングランで敵陣に入ると、ここからWR#1岸選手へ続けてパスが通りゴール前16ヤードでファーストダウンを獲得します。そして締めくくりはWR#17小川選手へ13ヤードのTDパスが成功。TFPキックはブロックされて失敗するものの、13-0と点差を広げます。
快調なスタートダッシュに盛り上がるBigBlueサイドラインですが、ここで油断が生まれたか、1stダウンのプレーでライズRB#25東松選手のダイブを止められず、カットバックでダウンフィールドに飛び出すと、そのまま77ヤードの独走TDを許してしまいます。いつもなら、ここから崩れることが多いBigBlueですが、この試合では違います。TD直後のキックリターンで、再びWR#18高木選手が51ヤードのビッグリターン。敵陣からの攻撃は、RB#10末吉選手がボールを2回持ち15ヤード前進。最後はWR#1岸選手が、DBと争いながらも6ヤードのTDパスをキャッチして、直ぐに点差を広げます。
1Q終盤のライズの攻撃。ここでBigBlue DB#23ミラー選手の反則が続き相手に前進を許してしまいます。さらに、ラン・パスと責め立てるライズはゴール前8ヤードでファーストダウンを獲得します。ここからLB#42吉津選手の活躍が始まります。まず1stダウンのプレーでは、RB#2宮幸選手を2ヤードロスさせてタックル。そして3rdダウンではQBキープの#5木下選手の手からボールを掻き出しファンブルさせると、これをDL#2グリフィン選手がリカバー。ゴール前のピンチを救います。このプレーで1Qが終わり2Qに入ります。
フィールドが変わったためか、チャンスを掴んだBigBlueも、流れを変えたいライズも決め手に欠けてパントでの攻撃権の移動が続きます。途中、BigBlue RB#24中野選手のファンブルでヒヤリとする場面になりますが、続くライズのシリーズは、ゴール前29ヤードで4thダウン残り4ヤード。FGを狙えない距離ではありませんが、ライズはショートパントを選択。これが絶妙なキックとなり、ゴール前5ヤードからのBigBlueの攻撃となります。
まずはRB#10末吉選手が3ヤード前進した後の2ndダウンのプレー。QBドローでスクリメージラインを抜けたQB#3クラフト選手は、そこからオープンに走り出します。これがWR#83松尾選手のリードブロックにも助けられ、30ヤードのビッグゲインとなります。さらに、そのWR#83松尾選手へのパスで敵陣に入ると、WR#17小川選手、TE#40スタントン選手へもパスが成功して進みますが、その後ゴール前26ヤードで4thダウン残り1ヤードとなります。ここでの選択は「ギャンブル」。RB#10末吉選手にボールが渡ると、パワープレーが成功して8ヤード前進してファーストダウンを獲得します。ゴール前18ヤードからのファーストダウンの攻撃。RB#24中野選手へのフェイクを入れたプレーアクションパスから狙うターゲットは、そのフェイカーからフラットゾーンに走り出したRB#24中野選手。中野選手はショートパスをキャッチすると、サイドライン際を立てに駆け上がりTD。点差をさらに広げて27-7とし、この後のライズの攻撃を抑えて前半を終了します。
モメンタムは渡さずに
快調な滑り出しを維持して前半を折り返したBigBlue。しかしこういう場合の後半は、立ち上がりが要注意です。K#8小田倉選手のキックオフで始まる後半3Q。ライズは、前半のBigBlueのオフェンスを参考にしたかのように、ランプレー中心のゲームプランで確実に前進。途中、WR#89東選手に18ヤードのパスも成功しさらにランプレーで前進すると、ゴール前6ヤードでファーストダウンとなります。1stダウンのパスは不成功、2ndダウンのランプレーはLB#7岸本選手が1ヤードで止め、さらに3rdダウンのパスはLB#23ミラー選手がカットし、何とか4thダウンでのFGによる3失点に止めます。
さらにライズは、BigBlueの攻撃を4thダウンパントに押さえると、次のシリーズではWR#88大滝選手に46ヤードのロングパスが成功し一気に前進。この後もランで刻んで前進すると、最後はQB#5木下選手が5ヤードを飛び込みTD。27-17と、その差10点差まで追い上げられます。
このままズルズルと点差を縮められることだけは避けたいBigBlueは、しかしこの日の攻撃には自信がありました。RB#30工藤選手に先ずはボールを集めてダウンを更新すると、今度はRB#29原田選手が突進力を見せてレッドゾーン、ゴール前20ヤードまで進んだところで4Qに入ります。サイドが変わった4Q最初のプレーは、今シーズンのゴールデンルート、QB#3クラフト選手からTE#40スタントン選手への20ヤードTDパスとなり再び点差を34-17と広げます。
まだまだ逆転のチャンスを狙えるライズは、RB#36鈴木選手にボールを集めてBigBlue陣内に入ると、2ndダウンで1ヤードまで進みます。しかし、ここからBigBlueディフェンスが再び踏ん張りを見せます。2ndダウンでは、DL#96林選手がラインを割って入りRB#2宮幸選手の行き足を止めるとLB#7岸本選手がゲイン無しでタックル。さらに3rdダウンのプレーでもLB#42吉津選手がファーストタックルで再びRB#2宮幸選手の足を止めると、さらにDL#2グリフィン選手、DL#98瀧川選手のギャングタックルで再びゲイン無しに。どうしてもTDの欲しいライズは、4thダウンギャンブルを狙い、残り1ヤードにRB#32金子選手が飛び込みますが、これを予想していたBigBlueディフェンスもスナップと同時に飛び込み、RBのダイブをはじき返し相手のギャンブルを失敗に追い込みます。
自陣49ヤードからの攻撃権を得たBigBlueは、まずWR#17小川選手への18ヤードパスで大きく前進。さらにRB#24中野選手、QB#3クラフト選手、RB#29原田選手とランでゲインを獲得してゴール前15ヤードで3rdダウン残り3ヤード。ファーストダウンを狙うと見せかけて、ここまで好調な走りを見せているRB#29原田選手にワンフェイクを入れたQB#3クラフト選手は、そのまま反対側に走り出し、最後はエンドゾーンに飛び込みTD。さらに点差を41-17と広げていきます。
ライズの攻撃は4thダウンギャンブルのパスをDB#25面條選手がカットして防ぎ、再びBigBlueの攻撃シリーズ。ここまでで4Qも半分近くが過ぎていますが、ここからはQB#3クラフト選手は40秒のプレークロックを目一杯使って一つ一つのプレーを進め、タイムマネージメントをしながら前進します。このシリーズでも、RB陣のランプレーは好調。最後はRB#29原田選手が7ヤードを飛び込んでさらに得点を48-17と大きくリードします。
試合はほぼ決まったものの、ライズも次の試合のために何とか最後に一矢報いるために積極的にパスでエンドゾーンを狙いますが、ディフェンスの厚い守りを破ることは出来ず、自陣から出ることが出来ません。4thダウンギャンブルからパスを投じますが、これをLB#7岸本選手がインターセプト。試合を決定づけます。最後はQB#14多川選手が登場し、ランプレーで時間を消費し、シーズン最終戦を48-17でライズを破って終了しました。
グッドフィニッシュ!
前の試合から一週間という短い準備期間ながら、その準備してきたことを遺憾なく実行して試合に快勝したと言って良いでしょう。勿論、試合中にはファーストタックルで相手を止めることが出来ずにロングゲインを許したりという反省点もまだまだありますが、そう言うミスがあっても試合の主導権を完全に相手に渡すこと無く最後まで自分達のプレーを維持できたことは、今シーズン最後の試合に値するものでした。
オフェンスについては、これまでと事なりランプレー中心の試合となり、RB#10末吉選手は勿論、その他RB陣も確実なゲイン能力を見せてくれ、来シーズンのオフェンスが大いに期待されます。欲を言えばもう少しパスの成功率が高ければと思いますが、それでもこの試合では18回投げて13回成功と、73%の成功率であり決して低いわけではありません。それでも、成功率の低さを感じるところが、今シーズンのBigBlueオフェンスの潜在力と言って良いでしょう。来シーズンはこのレベルをスタートとして、どこまで底上げできるか、それが課題でしょう。
ディフェンスは、強豪チームだけに許したヤード数も364ヤードと大きかったものの、ゴール前ディフェンスでTDや得点を許さない場面もあり、粘り強い守備力をこの試合で見せてくれたと思います。今シーズンの記録を見ると、やはり得点力に比べて守備力(失点)の多さが響いて、上位チームと接戦に持ち込めても勝つところまではいけないジレンマがあったと思います。その足りないものは何かと考えると、やはりファーストタックルで確実に相手の前進を止める力ではないでしょうか。この試合でも、相手ランナーのカットバックに翻弄される場面が何度ありました。この部分が解決されるだけでも、来シーズンの躍進はかなり確実になると思います。
2ndステージが始まり、上位リーグに参加した2009年、2010年と、試合に敗れて悔しい気持ちでシーズンは終了していました。今シーズンは初めて、勝ってシーズンを締めくくり、来シーズンに気持ちを繋げることが出来ました。新チームがどの様な体制でスタートするかまだ分かりませんが、この試合で得た前向きな気持ちだけは是非次のチームに伝えて残して欲しいと思います。
Go BigBlue!
- 2024年12月(2)
- 2024年11月(6)
- 2024年10月(6)
- 2024年9月(5)
- 2024年8月(2)
- 2024年7月(4)
- 2024年6月(1)
- 2024年5月(5)
- 2024年4月(4)
- 2024年3月(2)
- 2024年2月(4)
- 2024年1月(2)
- 2023年12月(5)
- 2023年11月(7)
- 2023年10月(10)
- 2023年9月(9)
- 2023年8月(3)
- 2023年7月(4)
- 2023年6月(2)
- 2023年5月(5)
- 2023年4月(4)
- 2023年3月(2)
- 2023年2月(4)
- 2023年1月(3)
- 2022年12月(2)
- 2022年11月(7)
- 2022年10月(6)
- 2022年9月(7)
- 2022年8月(3)
- 2022年7月(5)
- 2022年6月(4)
- 2022年5月(6)
- 2022年4月(3)
- 2022年3月(2)
- 2022年2月(1)
- 2022年1月(1)
- 2021年12月(5)
- 2021年11月(8)
- 2021年10月(6)
- 2021年9月(6)
- 2021年8月(4)
- 2021年7月(2)
- 2021年6月(1)
- 2021年5月(1)
- 2021年4月(7)
- 2021年3月(3)
- 2021年2月(1)
- 2021年1月(2)
- 2020年12月(3)
- 2020年11月(7)
- 2020年10月(9)
- 2020年9月(2)
- 2020年8月(7)
- 2020年7月(6)
- 2020年6月(3)
- 2020年5月(3)
- 2020年4月(4)
- 2020年3月(7)
- 2020年2月(4)
- 2020年1月(1)
- 2019年12月(2)
- 2019年11月(4)
- 2019年10月(5)
- 2019年9月(7)
- 2019年8月(2)
- 2019年7月(2)
- 2019年6月(9)
- 2019年5月(4)
- 2019年4月(3)
- 2019年3月(3)
- 2019年2月(1)
- 2019年1月(1)
- 2018年12月(3)
- 2018年11月(5)
- 2018年10月(5)
- 2018年9月(7)
- 2018年8月(6)
- 2018年7月(2)
- 2018年6月(9)
- 2018年5月(3)
- 2018年4月(4)
- 2018年3月(4)
- 2018年2月(3)
- 2018年1月(2)
- 2017年12月(7)
- 2017年11月(10)
- 2017年10月(13)
- 2017年9月(12)
- 2017年8月(10)
- 2017年7月(3)
- 2017年6月(16)
- 2017年5月(12)
- 2017年4月(12)
- 2017年3月(8)
- 2017年2月(4)
- 2017年1月(4)
- 2016年12月(2)
- 2016年11月(7)
- 2016年10月(8)
- 2016年9月(7)
- 2016年8月(4)
- 2016年7月(4)
- 2016年6月(5)
- 2016年5月(12)
- 2016年4月(10)
- 2016年3月(4)
- 2016年2月(5)
- 2016年1月(3)
- 2015年12月(1)
- 2015年11月(6)
- 2015年10月(7)
- 2015年9月(8)
- 2015年8月(4)
- 2015年7月(8)
- 2015年6月(2)
- 2015年5月(4)
- 2015年4月(8)
- 2015年3月(2)
- 2015年2月(4)
- 2015年1月(5)
- 2014年12月(13)
- 2014年11月(9)
- 2014年10月(6)
- 2014年9月(8)
- 2014年8月(6)
- 2014年7月(3)
- 2014年6月(5)
- 2014年5月(7)
- 2014年4月(4)
- 2014年3月(6)
- 2014年2月(2)
- 2014年1月(3)
- 2013年12月(5)
- 2013年11月(8)
- 2013年10月(10)
- 2013年9月(7)
- 2013年8月(3)
- 2013年7月(3)
- 2013年6月(4)
- 2013年5月(4)
- 2013年4月(6)
- 2013年3月(4)
- 2013年2月(2)
- 2013年1月(3)
- 2012年12月(6)
- 2012年11月(5)
- 2012年10月(11)
- 2012年9月(8)
- 2012年8月(10)
- 2012年7月(4)
- 2012年6月(4)
- 2012年5月(10)
- 2012年4月(4)
- 2012年3月(2)
- 2012年2月(3)
- 2012年1月(5)
- 2011年12月(3)
- 2011年11月(9)
- 2011年10月(11)
- 2011年9月(12)
- 2011年8月(4)
- 2011年7月(4)
- 2011年6月(11)
- 2011年5月(4)
- 2011年4月(2)
- 2011年3月(2)
- 2011年2月(7)
- 2011年1月(3)
- 2010年12月(4)
- 2010年11月(6)
- 2010年10月(6)
- 2010年9月(8)
- 2010年8月(3)
- 2010年7月(1)
- 2010年6月(3)
- 2010年5月(3)
- 2010年4月(4)
- 2010年3月(2)
- 2010年2月(1)
- 2009年12月(2)
- 2009年11月(5)
- 2009年10月(7)
- 2009年9月(4)
- 2009年8月(2)
- 2009年7月(3)
- 2009年6月(3)
- 2009年5月(3)
- 2009年4月(4)
- 2009年3月(4)
- 2009年2月(3)
- 2008年11月(1)
- 2008年10月(2)
- 2008年9月(2)
- 2008年6月(1)
- 2008年5月(1)
- 2008年4月(1)
- 2007年11月(1)
- 2007年10月(2)
- 2007年9月(2)
- 2007年5月(2)
- 2006年11月(1)
- 2006年10月(3)
- 2006年9月(1)
- 2006年5月(2)
- 2006年1月(1)
- 2005年11月(1)
- 2005年10月(2)
- 2005年9月(2)
- 2005年5月(1)
- 2005年4月(1)
- 2005年1月(1)