2ndステージ: ノジマ相模原ライズ戦の見所
2012/11/07
2ndステージ第二試合は、この春にパールボウル予選ブロックでも対戦した、ノジマ相模原ライズ(以下、ノジマ相模原)との試合です。残念ながら、前週にパナソニック インパルスとの試合に敗れたBigBlueは、Finalステージ進出のチャンスを失い、このノジマ相模原との試合が今シーズン最後の試合になります。
ノジマ相模原とは昨シーズンのリーグ戦で初対戦し、24-31で敗れたチーム。しかし、その前身チームであるオンワードスカイラークス時代も含めると、1勝2敗(3-14@2006、36-34@2007)と言う成績を残しています。オンワードスカイラークス時代には日本一にも輝いたチーム力は、その後2011年にXリーグに再昇格しても健在で、昨シーズンは初昇格年に一気にFinalステージまで駆け上がる実績を残しています。今シーズンも、その実力は健在で、最終戦での対鹿島戦は10-31で敗れるものの、アサヒビールには21-14で勝利するなど、往年のチーム力を取り戻しています。今シーズンも、エースQB#5木下選手を中心に強力なオフェンス力と、手強いタレントが揃っているディフェンス力は健在であり、BigBlueの今シーズン最終戦は厳しい試合ではあるけれど、シーズン締めくくりのゲームとしてやり甲斐のある試合になりそうです。
ディフェンスの見所
前節のパナソニック戦では、5TDを許してしまったBigBlueディフェンス。さらに、相手のミスにより得点には繋がらなかったものの、FGチャンスもありました。実は、春のパールボウルでも、BigBlueは5TDをノジマ相模原に許し、21-35で敗れています。これらの結果を考慮すると、この試合では3TD=20点というのが一つの目標になるでしょう。ノジマ相模原のここまでのオフェンス内容を見ると、ややパスオフェンスに重心があるように思われるものの、ほぼラン・パス拮抗した内容と言えます。
ノジマ相模原のランオフェンスでは、RBの#2宮幸選手、#20杉原選手、そしてスターターが予想されるQB#5木下選手自身が要注意でしょう。ここまで、ランディフェンスとして今ひとつ物足りない印象のあるBigBlueディフェンスとしては、これら中心選手をキーにして展開されるプレーにどう対応するかが正念場です。特にパナソニック戦では、QBサックやロスタックルなど、ビッグプレーが何度も見られましたが、その後に続くプレーでそれらのビッグプレーが生かされず、試合の流れを引き寄せることが出来ませんでした。DL/LB陣としては、仮にダウンの更新を許したとしても、そこでもう一度自分達のゲームプランを思い出して、次のシリーズで確実に対応する事を実践して欲しいと思います。ゲームプランを確実に実行する能力は、勿論必要な能力であると共に、必ずゲームプラントは異なる場面は試合の中に何度も登場するわけで、その時に以下に素早くその状況に対応出来るか。それが、強いチームとそうで無いチームの境界線でしょう。
またノジマ相模原は強力なレシーバー陣も擁しています。過去の試合でも、ロングパスで一気に得点を挙げて行く場面が何度もありました。DB陣の活躍が基本になるのは間違いないものの、まずはQBに長い時間ボールを持たせてレシーバーが距離を稼ぐ時間を与えないように、DL/LB陣のプレッシャーも重要です。パナソニック戦では何度もLB#13北村選手やDL#92諸星選手がQBに迫る場面がありましたが、これを4Qまで実行する気力と体力を、この最後の試合で是非見せて欲しいと思います。
DB陣では、ルーキーの#23ミラー選手、#25面條選手の活躍が前回は目立ちました。ただし、ディープゾーンで彼らが活躍すると言うことは、ディフェンスとしては決して嬉しい状況ではありません。彼らがレシーバーとマッチアップする前に潰すくらいのパワーを、ディフェンスラインの活躍をまず期待したいところです。その為には、今シーズンチームキャプテンとして頑張ってきたLB#7岸本選手を中心に、今年一番機動力のあるプレーを期待したいと思います。
オフェンスの見所
どのチームも、春のパールボウルの状況からは大きく変わっているわけですが、Xリーグの中で一番特にオフェンスが変化したのがBigBlueと言えるでしょう。残念ながら、戦績には結びつかなかったものの、パスでのQB#3クラフト選手、ランでのRB#10末吉選手の活躍は、今シーズンのBigBlueオフェンスの原動力でした。特に#3クラフト選手のパッシングオフェンスは、今シーズン一番の注目となりましたが、まだまだチームオフェンス力として完成されたとは言えない状態です。パスの獲得距離や成功率だけ見れば十分合格点ですが、その威力が肝心なときに発揮されていないジレンマもあります。前節の試合でも、3rdダウン/4thダウンコンバージョンで苦労し、得点チャンスを失う場面が多くありました。クラフト選手の場合、ショート・ミドルパスを繋いで進む、いわゆるウェストコーストオフェンスが得意なわけですが、その為にもレシーバーとの阿吽の呼吸こそがプレーの鍵です。今シーズン最後の試合ではあるけれど、来シーズンに繋がるプレーを、この試合では多く見せて欲しいと思います。特に、今シーズンのホットラインである、TE#40スタントン選手、WR#80瀧選手、さらにはベテランのWR#17小川選手、WR#18高木選手と、ターゲットには事欠かないだけに、是非Xリーグの歴代トップのパッシング記録保持者の底力を出して欲しいと思います。
また、今シーズン、そのオフェンスの潜在能力がもう一つ生かされなかった理由に、キッキングゲームが思うように進まなかったことがあると思われます。陣取り合戦のスポーツであるアメリカンフットボールでは、やはり最初のスタート位置がその後の得点経過に大きく影響します。この最初の一歩とでも言うべき、キッキングゲームを今シーズンBigBlueは苦しんでいるように感じられます。今回のノジマ相模原も、多くのアスリートが所属しており、従ってキックオフにしてもキックリターンにしてもこれまで以上に厳しい場面が予想されます。
BigBlueオフェンスの目標としては、ここまでの対上位チームでの最高得点21点(オービック戦)を、まずは超えること。少なくとも、昨年の24-31、そして春の21-31を超える得点を獲得することです。従って、4TD=28点がこの試合での設定目標と言えるでしょう。これにプラスして、FGやTFPでどれだけ上積みできるかが勝利への鍵となります。試合会場が、海に近い大井第二球技場だけに、当日の風向きが気になるところですが、K#8小田倉選手の右足が試合を左右する場面が現れるかもしれません。いずれにしても、例え1点、2点であっても、貪欲に得点を狙う積極的なオフェンスだけが勝利をもたらすことは確かです。
試合の見所
BigBlueにとって今シーズン最後となるこの試合は、まず勝利すること、さらに今シーズンの集大成と言える内容であること、そして来シーズンに繋がる結果を残すことという、大きな三つの目標があります。2ndリーグの下位リーグに回った昨年に比べれば、今シーズンは成長した結果を残したと言えるものの、しかし決して満足できる結果では無いことも確かです。ここまでのBigBlueの2ndステージでの戦績は、5戦して1勝4敗と大きく負け越しています。唯一の1勝は、2010年西地区3位だった吹田マーヴィーズ(当時)からですが、未だにブロック上位チームからの勝星はありません。来シーズンBigBlueが上位チームと互して試合をするためにも、この試合に勝つことは来季へのステップアップとして非常に意味があります。ある意味、BigBlueとしての"raison d'être "(レゾンデートル=存在意義)を獲得する試合、と言っても決して過言ではありません。
BigBlueが今シーズン目指したゴールには届かなかったものの、これまでに費やした努力が無駄になるわけでは無いはずです。ただ残念なのは、その努力が100%実現されずに終わってしまうことでしょう。そういったもの全てをこの試合で発揮して、2012年シーズンをしっかりと締めくくって欲しいと思います。Go BigBlue!
« あるOBの呟き- 2nd Stage Game 1: vs. パナソニック インパルス | あるOBの呟き- 2nd Stage Game 2: vs. ノジマ相模原ライズ »
- 2024年12月(1)
- 2024年11月(6)
- 2024年10月(6)
- 2024年9月(5)
- 2024年8月(2)
- 2024年7月(4)
- 2024年6月(1)
- 2024年5月(5)
- 2024年4月(4)
- 2024年3月(2)
- 2024年2月(4)
- 2024年1月(2)
- 2023年12月(5)
- 2023年11月(7)
- 2023年10月(10)
- 2023年9月(9)
- 2023年8月(3)
- 2023年7月(4)
- 2023年6月(2)
- 2023年5月(5)
- 2023年4月(4)
- 2023年3月(2)
- 2023年2月(4)
- 2023年1月(3)
- 2022年12月(2)
- 2022年11月(7)
- 2022年10月(6)
- 2022年9月(7)
- 2022年8月(3)
- 2022年7月(5)
- 2022年6月(4)
- 2022年5月(6)
- 2022年4月(3)
- 2022年3月(2)
- 2022年2月(1)
- 2022年1月(1)
- 2021年12月(5)
- 2021年11月(8)
- 2021年10月(6)
- 2021年9月(6)
- 2021年8月(4)
- 2021年7月(2)
- 2021年6月(1)
- 2021年5月(1)
- 2021年4月(7)
- 2021年3月(3)
- 2021年2月(1)
- 2021年1月(2)
- 2020年12月(3)
- 2020年11月(7)
- 2020年10月(9)
- 2020年9月(2)
- 2020年8月(7)
- 2020年7月(6)
- 2020年6月(3)
- 2020年5月(3)
- 2020年4月(4)
- 2020年3月(7)
- 2020年2月(4)
- 2020年1月(1)
- 2019年12月(2)
- 2019年11月(4)
- 2019年10月(5)
- 2019年9月(7)
- 2019年8月(2)
- 2019年7月(2)
- 2019年6月(9)
- 2019年5月(4)
- 2019年4月(3)
- 2019年3月(3)
- 2019年2月(1)
- 2019年1月(1)
- 2018年12月(3)
- 2018年11月(5)
- 2018年10月(5)
- 2018年9月(7)
- 2018年8月(6)
- 2018年7月(2)
- 2018年6月(9)
- 2018年5月(3)
- 2018年4月(4)
- 2018年3月(4)
- 2018年2月(3)
- 2018年1月(2)
- 2017年12月(7)
- 2017年11月(10)
- 2017年10月(13)
- 2017年9月(12)
- 2017年8月(10)
- 2017年7月(3)
- 2017年6月(16)
- 2017年5月(12)
- 2017年4月(12)
- 2017年3月(8)
- 2017年2月(4)
- 2017年1月(4)
- 2016年12月(2)
- 2016年11月(7)
- 2016年10月(8)
- 2016年9月(7)
- 2016年8月(4)
- 2016年7月(4)
- 2016年6月(5)
- 2016年5月(12)
- 2016年4月(10)
- 2016年3月(4)
- 2016年2月(5)
- 2016年1月(3)
- 2015年12月(1)
- 2015年11月(6)
- 2015年10月(7)
- 2015年9月(8)
- 2015年8月(4)
- 2015年7月(8)
- 2015年6月(2)
- 2015年5月(4)
- 2015年4月(8)
- 2015年3月(2)
- 2015年2月(4)
- 2015年1月(5)
- 2014年12月(13)
- 2014年11月(9)
- 2014年10月(6)
- 2014年9月(8)
- 2014年8月(6)
- 2014年7月(3)
- 2014年6月(5)
- 2014年5月(7)
- 2014年4月(4)
- 2014年3月(6)
- 2014年2月(2)
- 2014年1月(3)
- 2013年12月(5)
- 2013年11月(8)
- 2013年10月(10)
- 2013年9月(7)
- 2013年8月(3)
- 2013年7月(3)
- 2013年6月(4)
- 2013年5月(4)
- 2013年4月(6)
- 2013年3月(4)
- 2013年2月(2)
- 2013年1月(3)
- 2012年12月(6)
- 2012年11月(5)
- 2012年10月(11)
- 2012年9月(8)
- 2012年8月(10)
- 2012年7月(4)
- 2012年6月(4)
- 2012年5月(10)
- 2012年4月(4)
- 2012年3月(2)
- 2012年2月(3)
- 2012年1月(5)
- 2011年12月(3)
- 2011年11月(9)
- 2011年10月(11)
- 2011年9月(12)
- 2011年8月(4)
- 2011年7月(4)
- 2011年6月(11)
- 2011年5月(4)
- 2011年4月(2)
- 2011年3月(2)
- 2011年2月(7)
- 2011年1月(3)
- 2010年12月(4)
- 2010年11月(6)
- 2010年10月(6)
- 2010年9月(8)
- 2010年8月(3)
- 2010年7月(1)
- 2010年6月(3)
- 2010年5月(3)
- 2010年4月(4)
- 2010年3月(2)
- 2010年2月(1)
- 2009年12月(2)
- 2009年11月(5)
- 2009年10月(7)
- 2009年9月(4)
- 2009年8月(2)
- 2009年7月(3)
- 2009年6月(3)
- 2009年5月(3)
- 2009年4月(4)
- 2009年3月(4)
- 2009年2月(3)
- 2008年11月(1)
- 2008年10月(2)
- 2008年9月(2)
- 2008年6月(1)
- 2008年5月(1)
- 2008年4月(1)
- 2007年11月(1)
- 2007年10月(2)
- 2007年9月(2)
- 2007年5月(2)
- 2006年11月(1)
- 2006年10月(3)
- 2006年9月(1)
- 2006年5月(2)
- 2006年1月(1)
- 2005年11月(1)
- 2005年10月(2)
- 2005年9月(2)
- 2005年5月(1)
- 2005年4月(1)
- 2005年1月(1)