あるOBの呟き- 1stステージ第一節: vs. 明治安田パイレーツ

2013/09/03

今シーズンもいよいよXリーグが開幕します。BigBlueのシーズンは、東京ドームで明治安田パイレーツの試合から始まります。プロ野球のスケジュールもあり、東京ドームを試合会場として利用出来る時期は限定されるのですが、毎年比較的シーズンの早い時期に何度か利用される会場です。ただし、どうしても平日開催となるため、キックオフも19:00からと遅く、場合によってはフットボールファンが集まるのは難しい試合予定にもなります。この試合も、月曜日の夜の試合ということでしたが、当日はキッズチアのイベントがあったり、また新学期が始まった直後と言う事もあり、多くの子供達も東京ドームに応援に来てくれました。
 
明治安田パイレーツとは、五洋建設パイレーツ時代から何度も対戦しているチームです。特に、BigBlueがXリーグ昇格を掛けた2001年のX/X2入替戦では、前年に初昇格した五洋建設と対戦。1点差でBigBlueが昇格を勝ち取った相手でもあります。その後、翌年に再びXリーグに昇格した五洋建設は、チーム合併をへて現在の明治安田パイレーツとなり、Xリーグの中堅チームとして活躍しています。Xリーグでは、五洋建設時代に2回対戦してBigBlueは2敗したものの、明治安田パイレーツとなってからは、3回対戦してBigBlueが現在3連勝中。4年振りの対戦となるこの試合でも勝利を勝ち取り、連勝記録を延ばしたいところです。今シーズンはパスオフェンス中心にチームを整備している明治安田に対して、今シーズンの活躍が期待されるBigBlueディフェンスとのマッチアップが楽しみです。
 

ディフェンスが支える前半
 

明治安田のキックオフで始まったこの試合、昨年XリーグのQB記録を書き換えたQB#3クラフト選手は、立ち上がりのパスが定まらず不安なスタートになりましたが、直ぐに修正してRB#10末吉選手、WR#17小川選手とパスを通し敵陣に入りファーストダウンを奪います。その直後のプレーは、サイドラインパターンのWR#80瀧選手へのパスですが、キャッチ後激しいタックルを受けてファンブル。ターンオーバーを献上してしまいます。
 
嫌な流れから始まる明治安田のオフェンスですが、最初のプレーでルーキーのDL#2河合選手がスクリメージを割って入ると、ハンドオフ直後のRBを豪快にロスタックル。この4ヤードの損失と、相手の反則も有り4thダウン.パントで直ぐに攻撃権を取り戻します。
 
2回目のBigBlueオフェンス。まずはRB#24中野選手のランでダウンを更新すると、続けてRB#10末吉選手へパスを集めて一気に敵陣のレッドゾーンに入ります。ここからRB#10末吉選手、RB#24中野選手のランで一度ダウンを更新してゴール前6ヤード迄前進。さらに、QB#3クラフト選手がスクランブルしてさらにボールを進めた後、RB#24中野選手が中央に突進しますが、後一歩届かず3rdダウンインチとなります。エンドゾーンを目指してタイトフォーメーションからのプレーは、RBダイブと思った瞬間、QB#3クラフト選手からWR#17小川選手への1ヤードTDパスが右隅に成功し、先制点を奪います。
 
K#8小田倉選手のキックオフはタッチバックとなり、自陣25ヤードからの明治安田の攻撃。11ヤードのパスが成功し始めてのダウン更新を許しますが、その後のランプレーはLB#42吉津選手、DLのルーキー#31藤井選手、#92諸星選手の好プレーでスクリメージラインを超えさせずにパントに追い込み、直ぐに攻撃権を取り返します。
 
BigBlueオフェンス1stダウンのプレーは、QB#3クラフト選手がパスプロテクションの中で我慢に我慢をして投じたパスが、サイドライン際にフリーでバックフィールドへ走り出たWR#83松尾選手にヒット。41ヤードのロングパスが成功し、一気に敵陣に進みます。さらにWR#80瀧選手に11ヤードのパスが成功してレッドゾーンに入ると、ここからはRB#10末吉選手が2回のキャリーでエンドゾーンを割り、この試合2本目のTDとなります。
 
明治安田のオフェンスは、やはりパスでダウンを更新したところで2Qにはいります。サイドが変わり、明治安田は再びランプレーで突破を試みますが、DL#2河合選手とLB#13北村選手のQBサックでQBがボールファンブル。これを明治安田がリカバーするものの大きく27ヤードも後退し、パントで攻撃権がBigBlueに移動します。
 
1Qの勢いを2Qにも繋げたいオフェンスですが、ダウンは更新するもののここに来てまたパスの精度が下がり失敗が続きます。4thダウンパントとなりましたが、ここでパンターに入ったK#8小田倉選手がパントフェイクから走り出しファーストダウンを獲得します。その後の攻撃では、一気にエンドそーんに走り込んだWR#17小川選手へTDを狙うパスを投じますが相手DBの守備もあり失敗。ややシリーズがちぐはぐな状態になり、得点出来ないままパントとなり攻撃権は明治安田に移動します。
 
明治安田は2Q残り3分22秒からのオフェンスシリーズで意地を見せます。自陣31ヤードから始まったこのシリーズは、やはりパスが通りダウンを更新して前進し、BigBlue陣内に入ります。さらにランで大きく前進すると、残り43秒で明治安田は最初のタイムアウトを取ります。次のパスも成功しますが、ルーキーDB#23保宗選手がタックルし2ヤードの前進で止めます。ここで明治安田は2回目のタイムアウト。残り33秒となり、一気にTDを狙うか3回目のタイムアウトを使って最後にFGを狙うかの判断になります。明治安田は、プレーを選択。投じられパスはレシーバーに通りますが、DL#31藤井選手のタックルで何とかファーストダウン更新には至りません。これでゴールまで17ヤード、4thダウン2ヤードとなります。最後のタイムアウトを使い、2Q最後にFGを狙うかと予想されましたが、明治安田はそのままプレーを続行。ダイブプレーでファストダウンは更新しましたが、ゲームクロックはそのまま進み、2Q終了となります。
 

後半はオフェンスが盛り返す
 

K#8小田倉選手のキックオフで再開される3Q。前半の好調さそのままに明治安田のオフェンスを4thダウンパントに押さえたBigBlueディフェンス。続く後半最初のBigBlueオフェンスでは、TE#40スタントン選手へのパスでダウンを更新すると、今度はRB#10末吉選手へのフレアーパスを投じます。これをキャッチしたRB#10末吉選手は一気に40ヤードを前進。敵陣に入り、TDチャンスを作ります。RB#24中野選手がオープンを走りダウンを更新した次のプレー。ターゲットを探しているQB#3クラフト選手の正面、ゴールポースト下に走り込んだWR#17小川選手へ、この日2本目のTDパスが成功し、後半最初の得点となります。
 
これで試合のモメンタムを掴んだBigBlueは、続く明治安田のオフェンスをピシャリと止め、さらに明治安田の反則で大きく後退した3rdダウンロングの状況に。何とかダウンを更新したい明治安田はDL#2河合選手のプレッシャーの中パスを投じますが、これをルーキーDB#23保宗選手がインターセプト。後半の流れを確実に掴みます。
 
このビッグプレーに、BigBlueオフェンスも答えます。敵陣29ヤードで得たファーストダウン。まずはこの日好調なRB#10末吉選手が9ヤード進むと、今度はQB#3クラフト選手がQBスニークでゴール前5ヤードまで一気に前進します。1stダウンのRB#10末吉選手のパワープレーは止められますが、2ndダウンの同じプレーではエンドゾーンまで走りきりTD。自身、この日2本目となるTDランとなります。
 
 
この後、明治安田、BigBlueともにパントで攻守を交代し3Q終盤から始まる明治安田の攻撃。一度ダウンの更新を許すものの、ルーキーLB#47永山選手の好守備もあり、相手の攻撃を抑えたところで、試合は最終4Qに入ります。明治安田のパス攻撃を2回失敗に追い込み、4thダウン7ヤード。ここで明治安田はパント体系を取りますが、スナップを受けたパンターはパスを投げてダウンを更新。続く攻撃を全てパス失敗に追い込み4thダウン10ヤードで再びパント体系になりますが、今度はパンターが自ら走り出してダウンを更新。ここまで100%と言って良い内容であったBigBlueディフェンスが、続けてミスを犯します。モメンタムを掴みかける明治安田ですが、BigBlueディフェンスも厳しいプレッシャーを掛け相手の前進を許しません。まずはDL#92諸星選手が相手のランを2ヤードでタックル。続く大きくサイドラインに広げたフラットパターンのパスは、ルーキーDB#1小林選手がレシーバーキャッチと同時にタックルし前進を許しません。3rdダウンのプレーでは、DL#98瀧川がラインを割って入ると一直線にQBにラッシュ。この勢いにあせったのか、QBは自らスリップダウンとなり9ヤードの後退となり、4thダウンで18ヤードを残します。後が無い明治安田は、4thダウンでギャンブルを選択。DL#2河合選手のプレッシャーを受けつつ無理な体勢から投げられたパスは、これをDB#1小林がレシーバーの前でカットしたかに見えたものの、パスインターフェアの判定。三度、4thダウンで相手にファーストダウンを進呈してしまう状況が繰り返されます。
 
何故か相手の攻撃を断ち切れないBigBlueディフェンス。ゴール前21ヤードからファーストダウンを得た明治安田は、この勢いを背景にTDを狙うパスを投じます。しかし相手レシーバーを完全にマークしていたDB#22中山は、このパスをインターセプト。嫌な流れを裁ち切り、宛に傾きかけたモメンタムを一気に奪い返す値千金のプレーを見せます。
 
このチャンスにBigBlueは、QBを#3クラフト選手からこの秋から登録番号を#14から#4に変更したQB#4多川選手が登場します。まずは得意のQBキープで21ヤードのロングゲインでダウンを更新します。自陣の30ヤードまでボールを進めてのファーストダウンのプレー。前のプレーの裏プレーとなる、RB#10末吉選手へのハンドオフは、オフェンスラインがしっかりと走路を確保してスクリメージラインを突破すると、右手自陣側サイドライン際を駆け上がります。WR#17小川選手のリードブロックにも助けられて、相手のバックス陣を追い抜くと、後はエンドゾーンまで70ヤードを独走するビッグプレーを見せてくれました。
 
4thダウンの悪夢を断ち切るパスインターセプトに、直後のビッグプレーでのTDで試合を確定したBigBlue。明治安田のオフェンスを、今度は4thダウンパントで確実に押さえて攻撃権は再びBigBlueに戻ります。
 
4Qもまだ半分以上、7分16秒を残して攻撃権を得たBigBlueは、ここでクロックマネージメントに徹します。40秒のプレークロックを目一杯使い、RB#29原田選手とRB#21藤井選手にボールを渡します。オフェンスラインも相手DLを完全にコントロールしているため、ダウンを更新しつつBigBlueのシリーズが続きます。途中、QB#4多川選手のキープも交えつつ、ランプレーのみの11プレーで52ヤードを前進。1秒を残してタイムアウトをとり、最後のプレーでTDを狙いますが、これは明治安田が維持を見せて阻止。試合は34-0で終了となりました。
 

次戦に向けて、更なる準備を
 

昨シーズン課題の多かったディフェンスは、この試合ではほぼ100点の活躍でした。特にランプレー対策では、半分以上のプレーをスクリメージライン手前で阻止していた印象があり、実際試合後のスタッツを観ると+5ヤードと完全に相手のプレーを押さえていました。パスプレーでは117ヤードと、やや相手にヤードを許してしまいましたが、この中には4thダウンギャンブルでのプレー(18ヤードパス)も含まれているため、それ以外のパスを見るとほぼ10ヤード以下に押さえており、ディフェンスとしては十分合格点かと思います。ただ、今後の対戦相手を考えると、まだまだ甘い部分もあり、特に4Qに立て続けに4thダウンギャンブルを許したシリーズに付いては反省が必要でしょう。
 
オフェンスについては、オフェンスコーディネーターを兼ねるQB#3クラフト選手は、かなり抑制的にプレーをしていたように感じます。無得点に終わった2Qについては、もう少し攻撃に工夫が必要だったかなと感じられますが、一方でアサイメントミスと思われプレーもあり、シーズンの初戦と言う点を割り引いても練度不足を感じられるプレーがありました。次節ノジマ相模原戦にしても、続くオービック戦にしても、そう言う小さなミスを見逃さずに攻めてくるチームだけに、次の試合までに十分に確認して修正が必要でしょう。オフェンスにしても、ディフェンスにしても、大きなミス、致命的な失敗は無かったものの、小さなミスは散見されました。ミスを完全に無くすことは不可能ですが、反則の多さも含めてもう少し正確なプレーがこれからは要求されます。次の試合までの準備期間は短いものの、この試合での良い点も悪い点も見直して、是非次の試合の勝利に繋いで欲しいと思います。
Go BigBlue!

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