第三節: オービックシーガルズ戦の見所
2013/09/24
第二節、ノジマ相模原との対戦を21-24と僅差で落とし、続くこの第三節の試合では昨シーズンのリーグチャンピオンであり、日本チャンピオンでもあるオービックシーガルズとの対戦を迎えます。オービックは、2010年パールボウル決勝で富士通に破れたのを最後に、秋のリーグ戦からは連勝記録をスタート。2010年、2011年、2012年と、リーグチャンピオン、日本チャンピオンの地位を維持してきました。今年の春のパールボウル準決勝で富士通に破れ、足かけ4年間続いた連勝記録は「37連勝」でストップしましたが、今年のリーグ戦では、警視庁(31-0)、明治安田(63-0)と完勝。満を持して、この試合に臨んでくるでしょう。
オービックとはリーグ戦(1stステージ)では過去4回対戦(14-27(2003), 17-35(2008), 10-46(2011), 21-35(2012)していますが、残念ながら毎回厳しい結果になっています。さらに、チームコンディションとして十分に仕上がっている時期となる2ndステージでの対戦では、大差で2敗(14-44(2009)、27-55(2010))するという厳しい結果です。今回の試合も前節同様相手チームのホームゲームとして、場所だけで無く雰囲気も含めてアウェーな状況での対戦となり、前節以上に厳しい試合が予想されます。
ディフェンスの見所
オーピック戦でディフェンスに要求されることはただ一つ、いかにオービックQB菅原選手にプレッシャーを掛けて、パスを投げさせない、スクランブルさせない、ということでしょう。ここまでの2試合でオービックは、パスで521yd獲得しているのに対してランでは365ydと比重としてはパスに重心があります。勿論、その理由としては、WRの木下選手、萩山選手という二つのメインターゲットに加えて、バラエティ豊富なレシーバー陣を擁していることもあるでしょう。ただ前節のノジマ相模原戦で、BigBlueディフェンスはやはり強力なノジマ相模原のOLと勝負し、ノジマ相模原のパス成功率を50%以下に抑え、獲得距離でも141ydとまずまずの記録でした。オービックオフェンスに対しては、それ以上のプレーが要求されることは確かですが、決して出来ないプレーではありません。オービックOL vs BigBlue DLのぶつかり合いが、この試合最大の見所と言って良いでしょう。
勿論、パスプレーに対しては、ここまでグッドプレーを見せてくれているBigBlue DB陣の活躍も重要です。オービックの場合、個々の選手の運動能力も優れているため、ショート・ミドル・ロング、まったく予想を出来ない状況からパスが飛んできます。さらに言えば、オービックレシーバー陣は、ボールをキャッチしてから獲得する距離も他チームと比べて大きいと言えます。ファーストタックルで必ずレシーバーの行き足を止め、直ぐにセカンド、サードタックルで確実に前進を止める厚い守備が毎プレー毎に要求されるでしょう。DB陣にとっても、厳しい時間が続くと予想されますが、それが強いチームとの試合でもあるし、そういう試練を乗り越えることが出来るだけの力を見せなければ、いつまでたってもオービックを初めとした上位チームに勝つことは出来ないでしょう。
「厚い守備」が必要なのは、ランプレーでも同様です。やはりタレント揃いのオービックRB陣は、LOSを抜けてから勝負を仕掛けてきます。リードブロック、カットイン・アウト、チェンジオブペース、そして1-on-1と、エースRBの古谷選手を筆頭に、ニーダウンするまで貪欲にヤードを稼ぐ走りをする選手ばかりです。前節のノジマ相模原戦でもランプレーでは倍近い獲得距離の差がありましたが(RISE 270yd - BigBlue 140yd)、この差をいかに縮めていくかが、この試合での大きな課題でもあり見所の一つと言えます。キャプテンのLB#7岸本選手を中心としたLB陣の活躍が試合の趨勢を決めると言っても良いでしょう。
オフェンスの見所
昨年の対戦では、21-35と破れたものの、QB#3クラフト選手はオービックの強力なディフェンスを相手に、パスでは67%の成功率を見せ、309ydを獲得しています。3TDも全てパスでのTDであり、当然ながらこの試合ではオービックはクラフト選手のパスを重点的にマークしてくるでしょう。当然マークすべきは、オービックDLの"KJ"事#11ケビンジャクソン選手と#23ビーティーJr選手の二人。BigBlue OL陣も、ルーキーの#56江口選手、#79島崎選手とサイズアップしているだけに、昨年よりはQBクラフト選手も余裕を持ってターゲットを狙えるはずです。昨年は、勝負がほぼ決定した4Qに2TDパスが通りましたが、なんとしても前半の1Qから得点にからむような展開をしないと、この試合での勝利はおぼつきません。得意のパスでいくのか、あるいはRB#10末吉選手を中心にランプレーを中心に組み立てるのか、今シーズンは自らがオフェンスコーディネーターも兼ねるQBクラフト選手の閃きと、オービックディフェンス選手一人一人の運動能力との戦いと言っても良いかもしれません。
前節からの反省で言えば、ランでの獲得距離140ydのうち87ydを走った末吉選手の活躍は言うまでも無いものの、他のRB選手の活躍にはまだまだ物足りなさを感じます。とはいえ、どのチームよりも早い集まりでランプレーを潰してくるオービックのDL/LBに対抗することは簡単ではありません。一気にTDを狙うようなロングゲインは難しいとしても、これまで3ydの前進であったものをもう1yd延ばすだけでも、前回は届かなかったファーストダウン更新を今回は獲得する事が可能になりチャンスは大きくなります。残念ながら、相手を圧倒するオフェンス力が無い以上、まずはファンブルやプレーミスといったミスをしないことは当然として、相手のちょっとしたミスやタイミングの遅れをすかさず逆手に取りヤードを1ydでも延ばす小さな積み重ねの継続が、細かい話ではありますが勝利への第一歩と言えます。
QBクラフト選手の頭脳と一つ一つのプレーがどれだけ正確に実行されるかが、このオフェンスでの勝敗を決めることは確かです。さらに、出来るだけ有利に攻撃を開始するためにも、キックリターンでどれだけ相手側に陣地を回復してオフェンススタート出来るかも重要な要素です。前節の試合では、それを警戒してノジマ相模原はキックを散らしてきましたが、この試合ではそう言う場合も想定したキックリターンプレーも準備しないと、強豪オービックには勝てません。BigBlueのオフェンスシリーズは、ファーストダウンのプレーから始まるのでは無く、その前の相手の最後のプレー、キックから始まる、それくらいの気概有るプレーが出せれば、この試合での勝利も見えてきます。
試合の見所
相手チームのホームゲーム、初めての会場、なれない天然芝のフィールドと、前回同様BigBlueには不利な環境での試合となりますが、そう言う状況で確実に勝利できるチーム力があるチームが「強豪」と呼ばれるチームです。BigBlueにとって必要な事は、まずは試合のモメンタムを相手より先に掴み、それを離さないこと。ディフェンスにしてもオフェンスにしても、どうしても相手に合わせがちなBigBlueの悪い習慣を断ち切り、先ずは自分達のゲームプランを100%正確に実行しなければなりません。そう言う強い「意識」もってチーム全員が試合に臨めるかどうかが、まずは重要です。
さらに前節の試合では、所々にミスが目立ち、そこから相手につけ込まれる隙が生まれました。全くミス無く進む試合は有りません。重要なのは、何かミスが生まれてしまった場合、何が原因なのか特定し、直ぐにその対策を全員で共有することです。ミスを恐れて中途半端なプレーをするよりは、信じたプレーを実行すべきで、仮にそれが失敗に繋がったとしてもそこから次に何をやるのか、何をすべきなのかという気持ちに切り替えることが大切です。その為に必要な事は、何よりもチーム全員で信頼しチーム全員で戦う姿勢です。今シーズンのチームスローガン、"One Mission, One Action"には、そう言う意味も込められていることを期待したいと思います。Go BigBlue!
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