2ndステージ: 鹿島ディアーズ戦の見所
2013/11/06
前回の試合でパナソニックに敗れ、この2ndステージSuper-9 2試合目が今シーズン最後の公式戦となるBigBlue。その2013年最後の対戦チームは、1stステージで東地区2位となった鹿島ディアーズです。鹿島は、BigBlueが2002年にXリーグに昇格し初めてリーグ戦で対戦した相手。この時は4QまでBigBlueがリードするものの、最後に逆転のTDを許し惜しくも14-21で敗れて以来、2010年シーズンまで毎年対戦し、これまで9戦9敗ともっとも多く対戦し最も多く敗れているチームです。
Xリーグでは数少ない「企業チーム」として日本のトップチームの一つとして活躍してきた鹿島ですが、今シーズン限りで鹿島のサポートが終了し、来シーズンからは住宅設備のリクシルのサポートを受けて新しくチーム体制がスタートする事が報道されています。どの様なチームになるかは不明ですが、長年BigBlueが目指すチームとして対戦してきた「鹿島ディアーズ」に、なんとか一矢報いたい、その最後のチャンスが、この試合です。
オフェンスの見所
今シーズンBigBlueオフェンスを指揮してきたQB#3クラフト選手。しかし前回のパナソニック戦では、相手ディフェンスの厳しいチャージと、徹底的にレシーバーがマークされ、苦しいオフェンス戦を展開しなければなりませんでした。パッシングオフェンスに対抗するには、やはりディフェンスラインがどれだけQBにプレッシャーを掛けられるかが勝負の分かれ目で有り、上位チームはこれまでも同様の対策を見せてきています。春の試合で対戦した鹿島ディフェンスも、厳しいラッシュを見せていたため、クラフト選手のパス獲得距離は200ヤードと、全体の508ヤードの40%と低い割合にとどまっています。
そう言う場面であってもパナソニック戦では、クラフト選手が高度なパニックコントロール能力を見せ、セーフティバルブへのパス、自らのスクランブル等で窮地を逃れる場面もありましたが、全てその様に上手く行くわけではありません。特に鹿島のDL/LBの場合、第一陣のDLのラッシュの後、時間差でLBのラッシュが有りQBをポケットから追い出す、あるいはサックするというパターンがこれまでも多く見られました。能力の高いクラフト選手ですが、今年の春のパールボウルでの対戦が鹿島ディフェンスとの初対戦であり、十分なデータが得られているかが不安点と言えます。
春の試合では、3インターセプトを許している事もあり、クラフト選手としてもその雪辱は心に秘めている事でしょう。ベテランWR#17小川選手に加えて、WR#81栗原選手も復調を見せており、ロングのターゲットとしてはこの二本柱が中心になると予想されます。また、ショート・ミドルでの頼れるターゲットとしてはTE#40スタントン選手が今シーズンも堅実なキャッチを見せており、この試合でもこの3選手を軸に、若手・ルーキーのレシーバー陣を回してTDを狙う事になるでしょう。
またランプレーではRB#10末吉選手が堅実なランプレーを見せていましたが、やはりフロントラインの守備が厚いパナソニック戦ではスクリメージラインの突破に苦労をしている雰囲気が感じられました。しかし春の鹿島戦では、ランプレーだけで308ヤードを獲得しており、決してBigBlueの力が足りないわけでは無い事は証明済み。この試合では、前回の雪辱戦としてRB陣が奮起してくれるかどうかが見所の一つでしょう。
春のパールボウルの後、1stステージでは昨年以上のオフェンス力を見せたBigBlue。硬い守りに定評のある鹿島ディフェンスをどう切り崩していくかがこの試合の見所です。
ディフェンスの見所
今シーズン、1stステージでの試合では、上位チームとは互角のディフェンス戦を見せ、下位チームには取りこぼしのない試合を展開し、十分に合格点と言える活躍を見せたBigBlueディフェンス。しかし、パナソニック戦ではそれらの実績が見事にひっくり返されてしまい、シーズン終盤に厳しい現実に直面してしまいました。結果を見る限りでは、ランプレーに対してはそこそこ対策されたものの、パスプレーに対して日本を代表するQB、パナソニックの高田選手に翻弄された印象が残ります。
鹿島と聞くと、RBの丸田選手を中心に「ランプレーのチーム」という印象を強く感じるのですが、ここ最近の試合内容を見てみると、パスに比重が置かれている印象を受けます。当然ながら、前回パナソニックの高田選手に苦労したBigBlueのパスディフェンスについても研究し、プレーに生かしてくるでしょう。BigBlueディフェンスとしては、前回の雪辱も兼ねて、鹿島QBの山城選手、あるいは加藤選手にプレッシャーを与え続ける事が出来れば、大きな突破口の一つになります。ルーキーの#2河合選手、#31藤井選手、あるいは中堅の#98瀧川選手、#96林選手といったデイフェンスフロント陣がスクリメージラインを破ることが出来るか、鹿島OLとの鬩ぎ合いがこの試合の見所でも有り勝敗を左右するプレーと言えるでしょう。
また、ランプレーに対しても、パナソニック戦ではファースト、セカンドタックルでキャリアーを止める事が出来ずに2ヤード、3ヤード、場合によってはファーストダウンを許す場面が何度かありました。理想を言えば、選手個人の能力がアップして、必ずファーストタックルで相手を止めるべきではありますが、この一週間では限界があります。逆に、そこは開き直り、サードタックルまで費やしても良いので、これまでよりももっと速い集まりで相手の行き足を早く止める、という考えたかもあるでしょう。タックルは1対1で無ければならないというルールは無いわけですから、そこはBigBlueに一番あったプレースタイルを実行すれば良いわけです。最初のコンタクトから直ぐに二重三重のタックラーの壁が生まれるような、早く厚いディフェンス戦というものが、この試合で見せて欲しいプレーでもあるし、これからのBigBlueの武器になるように思います。
そんな期待の中で、キャプテンとして今シーズンチームを牽引してきたLB#7岸本選手がこれまでも良いプレーを見せてくれていますので、この試合でも彼を中心としたLB陣がどれだけ機動性を生かして、バラエティーに富む鹿島の攻撃を防ぐ事が出来るのかが大きな見所でしょう。さらに春から試合に出ていた#23保宗選手、#27高木選手、さらにはベテランの#22中山選手に#26ミラー選手とタレントが豊富なDB陣と鹿島レシーバー陣とのマッチアップも注目点の一つです。今シーズン、何度もインターセプトを見せてくれている#20矢部選手のビッグプレーにも注目です。
試合の見所
1stステージ最終戦で富士通に敗れ、4勝1敗で2ndステージに進んだ鹿島にとって、BigBlue同様に2ndステージ2勝がファイナルステージ進出の前提になります。また今シーズンが「鹿島ディアーズ」として最後の年となるため、残り試合は全て勝つという強い気持ちもチームとして共有しているでしょう。BigBlueにとっては春の対戦時以上にチームとして集中して試合に臨む必要があります。
今シーズンは残念ながら昨年以上の成績を収める事は出来ませんが、それでも昨年の2ndステージ最後の試合でノジマ相模原に勝利しシーズンを締めくくった事は、大きな自信にもなりまた勝利には届かなかったものの、ノジマ相模原、オービックという強豪チームに肉薄するところまでチーム力をアップする事が出来ました。登山に於いて、山頂に近づけば近づくほど勾配は高くなり、一歩の歩は短く厳しくなります。歯がゆさを感じた今シーズンでしたが、BigBlueは今まさに頂上の手前まで来ている事、そして来シーズンこそは頂を極める事が出来るという証を、この試合で見せて欲しいと思います。Go BigBlue!
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