あるOBの呟き- 2014パールボウル: vs. オービックシーガルズ

2014/06/02

パールボウル2試合目は、全ブロック予選最後の試合にして、Dブロックの優勝チームを決める、オービックシーガルズ(以下、オービック)との対戦。どちらのチームも、太陽ビルマネージメントクレーンズを大差で破ってきており、この一戦に賭ける意気込みは大きなものであることは間違いありません。BigBlueにとっては、昨年の試合で1点差まで迫りながら勝利を勝ち取れなかった悔しさを雪辱する大切な試合。秋のリーグ戦では所属地区が異なるため、再び対戦する場合は2ndステージ以上でしかチャンスはありません。この試合は、昨年からのチームとしての成長を確認できる貴重な機会です。

対するオービックは、昨シーズン前人未踏のリーグ四連覇を達成。有望選手の引退はあったものの、それ以上の新人選手を多数獲得し、オフェンス、ディフェンス共にチーム力に衰えはありません。この試合では、前回の対戦でオービック史上最多失点となる41得点を奪われたQB#3クラフト選手のハイパーオフェンスに対して、オービックの重厚なディフェンスが何処まで巻き返せるかが最大の注目点です。BigBlueとしても、前回と同じ事をしていては通じない相手だけに、どこまで相手の裏をかきエンドゾーンへ迫れるか大きな試練になります。真夏のような天候に、1Q=15分という長い試合時間という課題もあり、この日の試合は厳しい内容が予想されます。期待と不安が高まる中、オービックの#1金親選手のキックオフで試合開始です。
 

繋がらないオフェンスシリーズ

QB#3クラフト選手のプレーコールで始まるBigBlueオフェンスは、WR#17小川選手への15ヤードパスが成功し、幸先良くダウンを更新。しかし続く攻撃では、オービックディフェンスの厳しいパスカバーに攻撃は失敗。最初のシリーズはK#8小田倉選手のパントで攻守交代となります。続くオービックのオフェンスをリードするのは、今シーズン加入したQB#12畑選手。厚いパスポケットの中からWR#18木下選手、TE#89森選手とダウンを更新するパスを立て続けに通すと、最後はWR#18木下選手へ41ヤードの先制TDパスが成功します。

続くBigBlueの攻撃を4thダウンパントに押さえたオービックは、今度はRB陣のランプレーで前進。しかし、BigBlue陣内迄進まれたところでBigBlueディフェンスもロスタックルを強いて押し返し、4thダウン10ヤードでパントに追い込みます。しかしここでオービックはロングスナップをDL#23ビーティJr選手に通すと、そのまま27ヤードを一気に走り抜け、ダウン更新を許してしまいます。これでディフェンスの気持ちが切れてしまったのか、このシリーズもRB#21中西選手が2ヤードを飛び込み2本目のTDとなります。
 
オフェンス・ディフェンス共に、なかなかエンジンが掛からないまま、試合は2Qに入ります。1Q終盤、好パントにより自陣3ヤードから始まったオービックのシリーズは、ラン・パスが交互にゲインを稼ぎ、さらにBigBlueの反則による前進もあり、ゴール前22ヤードでファーストダウンを獲得します。しかしエンドゾーンを背負ってBigBlueディフェンスが奮起。相手のランプレーを止め、パスも失敗に追い込み、このシリーズは37ヤードFGの3点に相手を押さえます。

前半のうちになんとかTDを返しておきたいBigBlueオフェンス。その焦りが出たのか、QB#3クラフト選手はスクリメージラインを超えてフォワードパスを投げる反則を犯したり、また両翼から進入する相手DEの突進を止められずQBサックを受けるなど、オフェンスプレーに精彩がありません。さらに4thダウンパントの場面では、センターからのロングスナップが乱れてしまい、パンターの#8小田倉選手がボールをジャックル。辛くもキックはするものの、BigBlue陣内43ヤードから相手に攻撃権を渡してしまいます。

オービックはQBを昨年対戦したQB#15龍村選手に交代。ラン、パスと前進しゴール前15ヤードでファーストダウンを更新します。オービックはタイムアウトを取り、じっくりとプレーを確認してからファーストダウンの攻撃に入ります。ところが、ここでセンターからのロングスナップが大きく後逸。QB#15龍村選手がボールを確保するものの、DB#22中山選手が13ヤードのロスタックルで相手のプレーを防ぎます。これで動揺したのか、続くオービックの攻撃も進まず、再び4thダウンとなり38ヤードFGを狙います。しかしこのFGは失敗。今度は追加点を許しませんでした。
 
 
このまま波に乗りたいBigBlueオフェンス。厳しい相手DLのラッシュの中、QB#3クラフト選手からTE#40スタントン選手へ20ヤードのパスが成功し大きく前進。しかし続くプレート中で何かトラブルなのかQB#4多川選手が登場。残念ながらダウンの更新は出来ず、パントで攻撃権が移動します。2Qも終盤となり、やっとエンジンが掛かってきたBigBlueディフェンスは相手の攻撃を4thダウンパントに押さえ、再びオフェンスにボールが回ってきます。しかし、3rdダウンコンバージョンでのQB#3クラフト選手のパスは、DL#23ビーティJr選手がジャンプして弾くと、そのままダイビングキャッチをしてインターセプト。相手の好プレーに再び得点チャンスが潰されます。

さらにオービックは続くシリーズでQB#6菅原選手が登場すると、次々とパスを成功させ、最後はWR#18木下選手へこの日2本目となる20ヤードTDパスを通し、前半を0-24で折り返します。
 

待望のTD、しかし道のりは遠く

3Qはオービックの攻撃から。再びQB#15龍村選手が登場しますが、2ndダウンではタイミング良く飛び込んだDE#92諸星選手が、相手RBを6ヤードのロスタックル。さらに次の3rdダウンのプレーでは、DB#20矢部選手がインターセプト。やっとBigBlueらしさが出てきます。敵陣48ヤードからのBigBlue後半最初のオフェンスシリーズは、ルーキーRB、#24高木選手、#26角選手の好走に、TE#40スタントン選手へのミドルパスが通り、ゴール前5ヤードでファーストダウンを更新します。さらに相手のパスインターフェアの反則により、ゴール前2ヤードでファーストダウン。絶好のTDチャンスとなります。ここからQB#3クラフト選手はWR#17小川選手、TE#40スタントン選手とTDパスを投じますが、オービックの厳しいマークに失敗。4thダウンとなります、19ヤードのFGトライへと変わります。しかし、このFGチャンスも、スナップされたボールが高めに浮き、ホルダーに入ったDB#32椙田選手がリカバー使用としますがタックルされてボールデッド。最初の得点チャンスを失います。

なんとか切っ掛けを掴みたいBigBlueに再びチャンスを生んだのは、ディフェンスのBigプレーでした。QB#6菅原選手が投じたパスに対して、タイミング良くDB#6北守選手がレシーバーの前に入り、ボールをインターセプト。そのままフィールドを斜めに駆け抜け敵陣の39ヤードでファーストダウンとなります。このチャンスに、QB#3クラフト選手からフリーフリッカーで投げられたパスを、ルーキーWR#18上廣選手が一度弾きながらもキャッチ。27ヤードのパスが成功し、ゴール前6ヤードでファーストダウンとなります。RB#26角選手、#10末吉選手が突進し、3rdダウン2ヤードの場面。左コーナーを狙って浮かし気味に投げたパスを、WR#83松尾選手が倒れながらもワンハンドキャッチ。3Q中盤にして、やっと待望のTDを奪います。
 
7-24と広がるばかりの点差をやっと縮めたBigBlueですが、次のオービックのシリーズでは、3rdダウン5ヤードからWR#10森選手へのパスが通ると、そのまま58ヤードを独走されてすぐさまTDを返されます。

どうもリズムに乗りきれないBigBlue。オフェンスはこのシリーズも4thダウンパントとなりますが、このバントは敵陣2ヤードまで転がり攻守交代となります。エンドゾーンを間近に背負ってのオービックの攻撃ですが、確実にランプレーでダウンを更新すると、パスで大きく陣地を挽回して試合は4Qに入ります。4Q最初のプレーでは、この日好調なWR#18木下選手への25ヤードパスが成功し、BigBlue陣内まで進むと、今度はRBにボールを渡して確実に前進。3rdダウンゴール前4ヤードとなると、QB#6菅原選手はWR#18木下選手へ、この日3本目となるTDパスを通し、7-38とさらに点差を広げます。

続くBigBlueオフェンスでは、RB#24高木選手、#10末吉選手の好走に、WR#83松尾選手、TE#40スタントン選手へのパスとプレーが噛み合いダウンを更新しながら前進。ゴール前22ヤードでファーストダウンとなります。ここからQB#3クラフト選手は一気にTDを狙い、左サイドライン際を駆け上がるルーキーRB#25前田選手にパスを投げますが、前田選手の前には3人のオービック選手が。その中のDB#3滝澤選手がジャンプすると、このパスをインターセプト。エンドゾーンは遠いままです。
 
このチャンスからオービックは、ランプレーで時間を使いながら前進。最後はRB#43望月選手のセンターダイブが、21ヤードのTDランとなり、前回対戦の得点42点を超える45点を相手に与えてしまいます。

予想外に厳しい場面に直面しているBigBlueオフェンス。残り4分余りからのシリーズでは、TE#84小林選手へのプレーアクションパスが40ヤードのロングゲインとなります。さらにQB#3クラフト選手のキープでゴール前6ヤードでファーストダウンを更新します。粘るオービックは、QBサックで後退させるものの、クラフト選手はRB#10末吉選手にボールを託して、4thダウン3ヤードのギャンブルでは、相手ディフェンスのタックルを受けながらも最後に体を伸ばして執念でTDを奪い、最後にBigBlueオフェンスの意地を見せてくれました。この後オンサイドキックで最後のチャンスを狙うものの、オービックがボールを確保。時間を流して、試合は14-45で終了しました。
 

チーム総合力を見せたOBIC

試合前の高揚感・期待感が大きかっただけに、この試合結果は残念でした。どちらのチームも、昨年の試合経験を元に、この試合に向けて準備をしてきたと思います。オービックの場合、その準備が見事に的中し、一番の難敵であったクラフト選手のパスオフェンスを苦しめました。前回は80%以上の成功率であったパスオフェンスは、この試合では半分の40%余りに押さえられたことが最大の敗因でしょう。ただ、相手ディフェンスのプレッシャーも強力であったことは事実ですが、レシーバー陣にややちぐはぐさが感じられたことも確かで、秋に向けての課題が明確になったと前向きに捉えたい点です。

ディフェンスは、前回の試合ではWR#18木下選手に4TDキャッチを許したのに対して、今回も3TDを許しています。しかも、前回も49/68/49/17ヤードと一発でTDを許すロングパスが3回も含まれていましたが、今回も3回のTDレシーブのうち2回(41/20/4ヤード)はロングパスによるもので、このあたりの対策は、他チームのレシーバーも含めて解決しなければならない課題の一つでしょう。プレーを崩しているのに、そこからQBにパスを許し、さらにそれが得点に繋がるという一番悔しいパターンについては、毎回の事ながら歯がゆさを感じるばかりです。課題が有るという事は、まだまだ伸び代もあると前向きにとらえて、先ずは次の春最後の試合で秋に繋がる結果を出して欲しいと思います。
Go BigBlue!

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