第一節: 明治安田パイレーツ戦の見所

2014/08/23

いよいよ秋のシーズンが始まります。Xリーグでは東北復興支援プロジェクトとして2013年シーズンからリーグ戦を東北地方で開催しています。昨年は、鹿島ディアーズ(現LIXILディアーズ)対東京ガスクリエイターズの試合が仙台市のユアテックスタジアム仙台で、明治安田パイレーツ対警視庁イーグルスの試合が福島市信夫ヶ丘競技場開催されました。2年目となる今シーズンは、IBM BigBlue対明治安田パイレーツ(以下、明治安田)の試合が、仙台市陸上競技場で開催されます。

明治安田とは、昨年も第一節に対戦しており、二年続けて初戦で対戦することになります。これまでの対戦成績は4戦4勝0敗と大きく勝ち越しており、昨年の試合では、1Qに2TDを上げて試合をリードすると、3Qにも2TD、4Qにもダメ押しのTDを奪い34-0と完封勝ちを収めました。特にディフェンスは、相手のラン獲得距離を5ヤードに押さえる攻守を見せ、パスでも117喪失ヤードに押さえて相手の攻撃を封じ込めました。しかし昨年に続く初戦での対戦となるため、相手チームも入念に準備をして仙台の地にやってくると予想されます。

オフェンスの見所

BigBlueオフェンスの鍵を握るのは、なんと言ってもクラフト選手のプレーコールです。Xリーグ3年目となるクラフト選手。1年目のシーズンは、対戦チームの情報不足もあり、Xリーグの記録を塗り替える活躍を見せましたが、序盤の試合ではチームとの練度不足も散見され、その実力が発揮されたとは言えないシーズンでした。昨シーズンはレシーバーとの親和性も高まり好ゲームも見られましたが、対戦チームのクラフト対策の研究も進みプレーに苦しむ場面も多く見られました。オフェンスコーディネーターも努めるクラフト選手が、この2年間の経験からどの様なシナリオを準備してこの試合に臨むか、まずは今シーズンのBigBlueオフェンススタイルがこの試合最初の見所になります。

今シーズンの最大の変化と言って良いのがRBユニットのメンバーでしょう。#10末吉選手以外の昨年のメンバーは引退し、4名のルーキーとの5名でBigBlueのグランドアタックを支えます。その中でも注目されるのは#21髙木選手(京都大出身)と#24前田選手(関西大出身)の二人です。二人とも今春開催された大学世界選手権に出場し活躍しました。また春のパールボウルにも出場し、秋への期待も大きくなりました。高木選手の特徴は自ら走路を作り出してゲインを稼ぐクレバーなカットバック走法。密集からでもするすると抜け出てくる走法は、パワーランの末吉選手とともに攻撃にメリハリを与えると期待されます。また前田選手は、ランナーとしても勿論ですが、春の試合ではレシーバーとして活躍。まだクラフト選手とのコミュニケーション不足は感じられますが、レシーブ能力も非凡なものを見せ、今シーズンさらに厚い布陣なったレシーバー陣の一翼を担います。

レシーバー陣には、今シーズンチームキャプテンを努める#40スタントン選手を筆頭に14名が登録。ルーキーでは、やはり大学世界選手権に参加した#18上廣選手(京都大出身)や#28岸選手(京都大出身)がどれだけ先輩メンバーの間に割って入る事が出来るかが、この試合での見所の一つになるでしょう。意外な配置として、これまでBigBlueのオフェンスラインを支えてきた#91村上選手が今シーズンはTEとして登録されていることでしょう。昨シーズンはブラインドサイドからのディフェンスの進入でクラフト選手のプレーが乱されることがありましたが、その対策と推測されます。ただ、これまでオールジャパンチームでのセンター経験も豊富な村上選手ですから、ボールに対する反応は十分経験しています。その巨体はパスターゲットとしても魅力的で有り、場合によっては相手の裏をかくショートパスの展開があるかもしれません。村上選手のTDプレーも、もしかしたら見られるかもしれません。

ディフェンスの見所

リーグ戦での上位進出を目指すBigBlueに取って課題の一つがディフェンス力の強化でした。それまでの100点台の失点から、昨シーズンは73失点まで改善しましたが、少なくとも50点未満、出来れば30点未満に押さえる事が必要です。その為に今シーズンのBigBlueディフェンスには有望な選手が数多く加入し、これまでに無く強力なディフェンスプレーが期待されます。

まず注目されるのは、今シーズン新規に加入した二人のアメリカ人DL、#5 Tuika Tufaga (トゥイカ トゥファーガ/ハワイ大)選手と#34 James Brooks (ジェームス ブルックス/アリゾナ州立大)選手の二人です。特にブルックス選手は197cm/122kgというチーム一の巨漢選手で、相手QBにとってかなりの驚異となるはずです。この両選手に加えて、春の試合にも出場した#99紀平選手も含めてフロントラインが形成されます。これは明治安田のオフェンスにとってスクリメージ突破に苦労する厚い壁になると予想されます。両サイドに配置されると予想されるこの二人に、中央を守る春からフィールドに出ている#99紀平選手とのコンビネーションは、DLユニットの重量級トップ3のトリオとなり、なかなか切り崩せない厚い壁になることは確実です。

フロントラインの強化と共に期待されるのが、最後尾の守備DBユニットです。ルーキー#1中谷選手は、181cm/93kgとDEとしても十分プレー出来るサイズながらストロングセーフティ(SS)として積極的にプレーに参加。春の試合では、そのサイズを生かした堅実なタックルで相手を苦しめていたことは記憶に新しいところです。DBユニットには、さらに#9中島選手、#27森選手、#29後藤選手、#35渡辺選手と5名のルーキーが入り、11名が所属する最大のユニットになりました。これによりシリーズ毎の選手のローテーションや、シチュエーションによりスキル選手の交代等、プレー選択の幅が大きく広がり、より効果的なディフェンスが期待出来ます。フロントラインが強化されましたから、DBとしてはパスディフェンスに軸足を置くことが出来ます。これまでの試合で時々見られた、ロングパスを通されて一発でTDを奪われるような場面も減るでしょう。

明治安田との対戦では、24→9→7→0と試合ごとに失点数を減らしてきています。この試合でも先ずは無失点に押さえることが最初の課題となりますが、さらにセーフティやリターンTDなど、ディフェンスが相手に失点を強いるような、激しいディフェンス戦を期待したいところです。

試合の見所

シーズン最初の試合の見所は、なんと言っても新加入選手の活躍です。オフェンスでは攻撃の一つの要となるランプレーが、殆どルーキー選手によって進められるわけで、彼らのプレースタイルがどの様にBigBlueのオフェンスに馴染んでいくのかが見所の一つになるでしょう。また、オフェンス力がチームの趨勢を決める重要な要素であることは確かで有り、その中核を担うQB兼オフェンスコーディネーターのクラフト選手がどの様なプレーコールをして試合を進めるかが、今後のシーズンの行方を決める重要な見所です。

ディフェンスでは、最前列のディフェンスラインに厚みを増したフロントラインの選手が、どれだけ相手のオフェンスを受け止めることが出来るかが、まずは初戦の見所になります。特に今シーズン満を持して招聘したであろう、トゥファーガ選手とブルックス選手のパフォーマンスは、今後の試合の趨勢を占う重要な要素にもなるわけで、彼らのプレー内容がそのままファーストステージの行方を左右しかねません。それだけに、ビッグプレーへの期待も大きくなります。BigBlue初の東北での試合を、是非勝利で飾って欲しいと思います。Go BigBlue!

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