2ndステージ: LIXILディアーズ戦の見所
2014/11/12
2ndステージの試合も、いよいよ最後の対戦となり、この週末に対戦する6チームのうち4チームが次のファイナルステージへ進む権利を得ることが出来ます。BigBlueの対戦チームは、今シーズンからチームの運営体制が企業チームからクラブチームへと変わったLIXILディアーズ(以下、LIXIL)です。チーム名は変わったものの、内容は昨年までの「鹿島ディアーズ」に、さらにクラブチームとしてリクルートの自由度が広がった分今シーズンは充実しています。その証しの一つが、1stステージで昨年のチャンピオンチームOBICシーガルズを破り、中地区1位で2ndステージへ進んだことです。
2ndステージ最初の試合では、アサヒ飲料と対戦。前半はどちらのチームもオフェンスに苦しみ、LIXILのFGでの3点のみで折り返します。後半になると、LIXILオフェンスが息を吹き返し、2TD/1FGを3Qに一気に奪い試合を決定づけました。鹿島時代は、グランドアタックが得意なチームという印象がありましたが、今シーズンはQB加藤選手のパッシングオフェンスが好調で、獲得ヤード数でもBigBlueのクラフト選手、富士通のキャメロン選手に続く1300ヤード台の獲得ヤードをここまでに記録しています。BigBlueは昨年の2ndステージでは鹿島ディアーズに勝利しましたが、その時のディアーズと現在のディアーズは、タイプの異なるチームと認識する必要がありそうです。
オフェンスの見所
アサヒ飲料戦でのクラフト選手のパッシングレコードは、408ヤード、4TDパスと、数字だけ見ると好調のようですが、パス成功率は22/44と50%丁度。さらに、3回のパスインターセプトを献上するなど、決して満足できる内容ではありませんでした。開始直後のオフェンスでインターセプトを許すと、そのまま1Qでは全く精彩を欠いたオフェンスが展開され、ファンとしても非常に気を揉む展開だったと思います。特に1Qでは、15回投げて5回成功と寂しい内容となり、まずは試合序盤でどれだけ有利にオフェンスを進める事が出来るか注目されます。
パス失敗の中には、レシーバーがキャッチはするけれども、微妙な位置でのレシーブとなり、アウトオブバウンズとなる場面が何度か見られました。初めての試合会場という事や、小雨混じりでかつ薄暗さも感じる状態での対戦であったため、QBにしてもレシーバーにしてもボールやフィールドポジションに対しての感覚がいつもと異なっていたかもしれません。今回の試合は、何度も試合経験のある横浜スタジアムですから、その点は改善されるのでは無いかと期待されます。ターゲットの三本柱である、WR#81栗原選手、WR#17小川選手、TE#40スタントン選手に加えて、WR#83松尾選手、WR#16梶川選手、WR#11原選手と最近調子を上げているレシーバー達の活躍がオフェンスでの最大の見所と言えるでしょう。
アサヒ飲料戦での反省点を考えると、ランプレーが止められていたことでオフェンスのプレー展開が制限されていたことです。ここまで好調だったRB#10末吉選手は8回/30ヤード、ルーキーのRB#21髙木選手も7回/26ヤードと全く物足りない内容でした。末吉選手は、ハンドオフ代わりにショートパスを受取、そこからランアフターキャッチで73ヤード進むというビッグプレーがありましたが、やはりライン戦で互角の勝負が出来ないと、特に試合時間が長くなる2ndステージでは後半厳しい状況になります。昨年の対戦では、クラフト選手のパスプレーに鹿島ディフェンスが翻弄されて、それが勝利に繋がりましたが、今回の試合ではその対策も準備してくるでしょう。その上を行くクラフト選手のプレーコールがどこまで発揮されるかが、この試合最大の見所の一つです。
ディフェンスの見所
アサヒ飲料戦では、オフェンスが不調な間もディフェンスが厚い壁のように立ちはだかり、スクリメージラインを越させない守備を見せてくれました。その最大の要因は、DE#34ブルックス選手の素早い進入と反応で、これが今シーズンのBigBlueディフェンスのキープレーの一つです。富士通戦では、ブルックス選手と反対側のDE#5トゥファーガ選手がコントロールされてプレッシャーが弱められ、相手オフェンスに自由にプレーを許してしまいました。当然LIXILも同様の手段で両DEの動きを封じてくるでしょう。お互いにやるべき事は十分に承知した上で、さらに相手の予想を上回るプレーが必要になります。アサヒ飲料戦でプレー感を取り戻したDE#34ブルックス選手が、今回もフィールドを支配するプレーを見せてくれるか、それがまずは一番目の見所になります。
LIXILオフェンスで一番注意が必要な部分は、やはりパス。富士通の中村選手のような、一発ロングゲインを狙えるレシーバーというよりは、ミドルレンジで確実にヤード獲得が期待出来る堅実なレシーバーが何人も揃っています。DB陣としては、より早いレシーバーマークとさらに素早いボールへの反応が要求されるわけで、体力的にも厳しい試合になりそうです。今シーズン、ルーキーながら最後尾の守護神として活躍しているDB#1中谷選手が、積極的に前に出ていればBigBlueディフェンス優勢、下がり気味にプレーしていれば相手に押されていると言えるでしょう。
さらに気になるのは、LIXILのエースランナーRB丸田選手のプレーです。アサヒ飲料戦では、11回31ヤードと振るわない内容でしたが、その実力はリーグトップレベル。BigBlueディフェンスはアサヒ飲料戦で、RB#24白神選手に手を焼き苦しめられました。同じような形で丸田選手のランプレーを許してしまうと、今度は大量失点に繋がる可能性が大きくなります。LB陣の仕事になるとは思いますが、アサヒ飲料戦のようにファーストタックルて止められない場面が続くようだと問題です。LB#7岸本選手が元気に戻ってきていますので、彼の一層のハッスルプレーに注目したいところです。
アサヒ飲料戦では、ミスもまだまだありましたが、全体としてほぼ相手の攻撃を止めることが出来ました。その最大の理由は、これまでに無くボールへの集まりが早かったことと、ディフェンスとしてのまとまりが感じられたことでは無いかと思います。肉体的には厳しい一週間後というスケジュールですが、前の試合での良い雰囲気、まとまり具合を忘れずにこの大一番に臨めることは逆に有利になるかもしれません。チームとして、どれだけ積極的にボールに集中してプレーできるかが、この試合に勝つための必須条件で有り、最大の見所です。
試合の見所
今シーズンのLIXILで注意が必要なことは、FGで手堅く点を積み重ねていることです。自陣40ヤードを超えてきた場合には、FGでの失点を覚悟した上で、試合の進め方を考える必要があります。ノジマ相模原戦ではディフェンスが踏ん張り、ゴール前1ヤードでもTDを防ぎFGで難を逃れました。今回は逆に、自陣にボールを持ち込まれたならばFGの失点を覚悟する位の危機感を持ちながら試合を進める必要があるでしょう。アサヒ飲料もパスが多いチームという想定の下、結果的に成功率は44%となり、パスディフェンスは成功していたと言って良いでしょう。同じ事をLIXIL戦でも展開することが出来るかどうか、ディフェンスとしても正念場となる試合です。
オフェンスは、一にも二にもQBクラフト選手とレシーバー陣とのコミュケーションをどれだけ取り戻せるかに掛かっています。幾つか原因はあるとは思われますが、やはり上位チームと対戦すると、QBクラフト選手がサックを受けたり、ターゲットが見つからずパスポケットの外に出て、さらに無理な体勢から投げることでインターセプトを誘発するという悪循環に入っているように感じられます。BigBlueの得点力をさらにアップさせるためにも、OL陣には一層の踏ん張りが必要でしょう。昨シーズンから殆どメンバーは替わっていないので、決して昨年の試合のようなプレーが出来ない訳では無いはず。この試合に掛けるOL陣の活躍に注目したいとおもいます。
昨シーズンは、勝っても負けてもその試合でシーズンが終了してしまう状態でしたが、今シーズンは勝てばさらに次の試合に進むことが出来ます。文字通り「次ぎに繋がるプレー」を見せて欲しいと思います。Go BigBlue!
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