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あるOBの呟き- 東日本交流戦 vs アサヒビールシルバースター戦

2015/05/04

昨年のJapan X Bowl終了から四ヶ月半、2015シーズン開幕の試合が始まります。今年は7月に第五回のワールドカップが予定されているため、例年春のシーズンに開催されるパールボウルは中断し、代わりに東日本所属12チームにより、1チーム辺り2試合ずつの交流戦が開催されます。BigBlueは今シーズン4年振りに同地区対戦が秋に予定されているアサヒビールシルバースター(以下、アサヒビール)と、昨年5連覇を阻まれて例年以上にチーム構築に力を入れているオービックシーガルズ(以下、オービック)と対戦します。

今シーズンのアサヒビールは、アメリカカレッジフットボールのDivision-1 FCSに所属するパシフィックフットボールリーグ(PFL)から、2013年シーズンにリーグの"Player of the Year"を獲得したQB#17メイソン ミルズ(Mason Mills)選手を招聘。その正確なパッシング能力にシーズン開幕前から注目が集まりました。また、ミルズ選手のカウンターパートとしてやはり米国プリンストン大学で活躍したWR#3ローマン ウィルソン(Roman Wilson)選手も獲得。アサヒビールのオールジャパン候補選手でもあるWR#83林選手と共に、この試合での動向が気になります。初夏のような暑さの中、アサヒビールのキックオフでいよいよBigBlueの2015シーズンが始まります。
 

先行するもモメンタムを掴めず

この試合オフェンスを進めるのはQB#4多川選手。QB#3クラフト選手はサイドラインからプレーを入れるようです。最初にWR#16梶川選手に5ヤードのパスが通ると、RB#21髙木選手が2ヤードのラン、さらに続いて同じ#21髙木選手に8ヤードのフラットパスが通り、テンポ良くダウンを更新します。ここからWR#18上廣選手への15ヤードパスを通し、RB#30鈴木選手が5ヤード突進すると敵陣に入ります。完全にリズムを掴んだBigBlueは、RB#21髙木選手の突進でさらに前進しレッドゾーンに迫ります。ここでWR#16梶川選手へTDを狙って投じたパスをアサヒビールがパスインターフェアの反則。ゴール前10ヤードからファーストダウンとなります。絶好のTDチャンスですが、厚いディフェンスに阻まれてTDを得ることは出来ず、4thダウンでK#8小田倉選手が22ヤードのFGを成功させ、まず3点を獲得します。

BigBlueのキックオフボールを自陣の31ヤードまで戻してアサヒビール最初のシリーズ。期待のQB#17ミルズ選手はファーストプレーでWR#3ウィルソン選手へパスを投げます。しかし、このパスをチップして弾いてしまい、そこにレシーバーに詰めていたBigBlue新人DB#24齋藤選手がキャッチ。そのまま35ヤードを一気に戻して、インターセプトリターンTDとします。残念ながらTFPのキックはアサヒビールがブロックしますが、点差を9-0とさらに広げます。

100%では無いものの、オフェンス・ディフェンス共に相手に競り勝った序盤。この試合2シリーズ目となるアサヒビールQB#17ミルズ選手は、しかしインターセプトにもめげずパスオフェンスを展開して前進を開始。BigBlueディフェンスの頼れる守護神、DL#34ブルックス選手はOLを割ってミルズ選手に襲いかかり、さらには目の前でパスカットも見せます。ただ、1stダウン、2ndダウンのプレーではパスインコンプリートにするものの、3rdダウンコンバージョンでは巧みにレシーバーを見つけてパスが成功しダウン更新を許してしまいます。フロントラインだけで無く、DB陣も相手のパスに対応。BigBlue陣内34ヤード、3rdダウン残り6ヤードからWR#16中島選手へパスを通しますが、ルーキーDB#24齋藤選手が2ヤードのロスタックル。このシリーズをパントに押さえて攻守が交代します。しかし続くBigBlueのオフェンスはゴール前4ヤードからの厳しい状況で4thダウンパントで直ぐに攻守交代。しかもパントの飛距離が伸びずにアサヒビールは敵陣39ヤードからの攻撃となります。

BigBlueのディフェンスにも慣れてきたのか、パスの成功率が上がるミルズ選手。レッドゾーンに入ったところで1Qが終了し2Qに入ります。ゴール前14ヤード、3rdダウン残り1ヤードで、まずはRB#16中島選手がダイブで更新。ゴール前13ヤードでファーストダウンを更新すると、ポストパターンでエンドゾーンに走り込んできたWR#3ウィルソン選手へパス。DB#1中谷選手がタックルするものの、エンドゾーン内でボールデッドとなりTDを許してしまいます。TFPのキックはロングスナップが乱れてホルダーが確保してボールデッドとなり、得点は9-6とじわりとアサヒビールが追い上げを開始します。

続くBigBlueの攻撃は4thダウンパントでしたが、P#11原選手の好パントをルーキーWR#84平田選手がゴール前1ヤードで確保して厳しいポジションをアサヒビールに与えます。3rdダウンのランプレーでは、DE#34ブルックス選手、DL#78赤石選手のロスタックルでダウン更新を許さず、ゴール前3ヤードからの4thダウンパントに押さえます。敵陣48ヤードからのファーストダウンとなったBigBlueの攻撃、しかし2ndダウンのプレーでRB#21髙木選手がボールをファンブル。直ぐに攻撃権が移動してしまいます。

BigBlueディフェンスも相手の攻撃を4thダウンパントに押さえて攻撃権がBigBlueに戻ります。2Q中盤からのBigBlueの攻撃、WR#88伊藤選手、TE#40スタントン選手とパスが通り相手陣内に入るものの、QB#4多川選手がQBサックを受けて大きく13ヤードの後退。さらに反則で5ヤード下がり2ndダウン残り28ヤードの厳しい状況になります。3rdダウンでWR#16梶川選手に22ヤードのパスが通りますが、ファーストダウン更新には届かず、4thダウンギャンブルでダウン更新を狙うもののパス失敗となり攻守が交代します。

2Qも残り2分を切りアサヒビールの攻撃。ここに来て完全にパスオフェンスにリズムが出てきたQB#17ミルズ選手はダウン更新のパスを通してゴール前15ヤードでファーストダウンを獲得。さらに続くプレーで、DB#25小林選手とレシーバーのマッチアップがパスインターフェアの反則となり、ゴール前2ヤードからファーストダウンの攻撃。ここから一回でWR#3ウィルソン選手にパスが通り、最後に逆転を許して前半が終了します。
 

ちぐはぐな試合展開

3Qはアサヒビールのオフェンスシリーズから始まります。WR#3ウィルソン選手に22ヤードのパスが成功すると、立て続けにウィルソン選手にパスが通りゴール前に進まれると、最後もウィルソン選手に19ヤードのパスが通り、3Q早々に点差を9-20と広げられてしまいます。続くBigBlueの攻撃は、QB#4多川選手も確実にWR#11原選手、#18上廣選手、TE#40スタントン選手とパスを通してゴール前16ヤードでファーストダウンを獲得します。RB#21髙木選手が突進して1ヤード前進し2ndダウンのパス失敗の後の3rdダウンのプレー。エンドゾーン左端に走り込んだWR#16梶川選手へQB#4多川選手からTDパスが投げられるものの、このパスを弾いてしまいます。これは1Qの時とは逆にアサヒビールDB#14大森選手がキャッチすると、そのまま37ヤードをリターン。最後は#4多川選手が辛くもタックルをして難を逃れます。

アサヒビールは、最初のプレーでのパスがWR#3ウィルソン選手に通ると、サイドライン際に一気に41ヤードの前進。ゴール前22ヤードからアサヒビールのファーストダウンが始まりますが、ここでディフェンスが踏ん張り4thダウン5ヤード、ゴールまで17ヤードとなります。ここでアサヒビールはFGでは無くギャンブルを選択。しかし、このギャンブルパスを失敗に追い込み、エンドゾーンを背負った勝負にディフェンスが勝ちます。

続くBigBlueの攻撃は1stダウンのプレーでTE#40スタントンに9ヤードパスが成功するものの、残り1ヤードが進めずパントで攻守が交代します。逆にアサヒビールは、この日好調なWR#3ウィルソン選手に28ヤードTDパスが成功し、さらに点差が9-27と広げられます。

3Qも終盤となり、そろそろ追い上げを見せたいBigBlueオフェンス。最初のパスは失敗したものの、相手のホールディングで前進し敵陣に入ります。ここから、RB#21髙木選手、QB#4多川選手のランプレーで前進し、丁度レッドゾーンゴール前20ヤードでファーストダウンを獲得します。しかしここからTDを狙う3回のパスは失敗。3Q最後のプレーとしてK#8小田倉選手が37ヤードのFGを狙います。キックされたボールは低い弾道だったためか、スクリメージライン上で叩かれてFGは失敗。1Q序盤のFG以来、オフェンスはチャンスが有りながら得点に結びつけられません。

4Q最初からのアサヒビールの攻撃。QBを二人目#7安藤選手に交代したアサヒビールは、ルーキーRBコンビの#43山田選手、#10柳澤選手のランで手堅く前進。BigBlue陣内に入り3rdダウン残り2ヤードからQB#7安藤選手のスクランブルで一気にゴール前まで詰められるものの、ここでアサヒビールはホールディングの反則が有り逆に大きく罰退。3rdダウン12ヤードとなったQB#7安藤選手は、WR#81中村選手にパスを投じますが、このパスをDB#24齋藤選手がこの試合2回目のインターセプト。ピンチを救います。

続くシリーズはお互いに4thダウンパントで攻撃権が移動して、再び自陣10ヤードからのBigBlueの攻撃。残り時間も少なくなり、厳しいボールポジションながら積極的にパスでエンドゾーンを目指すQB#4多川選手ですが、それが焦りとなったかレシーバーとの息が合わずに3回失敗。4thダウンでのP#11原選手のパントも短く、アサヒビールは敵陣38ヤードからファーストダウンとなります。

何の変哲も無いプレーでしたが、ハンドオフを受けたRB#12高松選手がスクリメージ中央を抜けるとぽっかりと走路が開き、そのまま38ヤードを独走。さらに追加点をゆるしてしまい、9-34と一方的な点差となります。

この後のBigBlueの攻撃は、パスの精度も下がり失敗が続き前進出来ません。4Qも2分を切ってからのBigBlueのオフェンスシリーズでは、WR#11原選手への8ヤードパスが成功してダウンを更新するものの、次の1stダウンのパスは、レシーバーの前に入ってきたDB#34平池選手がインターセプト。最後のオフェンスチャンスを失い、BigBlueの2015シーズン開幕戦は9-34と言う厳しい結果で終了しました。

今シーズンもチャレンジャーであること

正直なところ、勝ち負けは別にしてもう少し僅差での競り合いになると予想していただけに、試合結果は予想外の点差でした。BigBlueオフェンスは、結局1Q最初のFGによる3点しか得点出来ませんでした。決してチャンスが無かったわけでは無く、またゴール前に迫るシリーズもあったのですが、決定力不足は明らかでした。強いて言えば、レシーバー陣の奮起を促したいところです。DBとのマッチアップでは相手が優勢な場面が多く見られ、また特に後半に入っては難しいパスではないのに落としてしまう場面が続き、折角のチャンスを自ら潰している印象でした。暑い天候のためもあったかもしれませんが、もっとプレーに対しての集中力が無いと、秋の試合は厳しいと予感させます。

ディフェンスは、3Q中盤まではなんとか合格点の印象でしたが、3Q最後と4Qの二つのTDは虚を突かれたようなあっけないプレーからのTDで、この辺りはディフェンスに多く新人選手が入っていましたから、システムの浸透が十分でなかったのかもしれません。ただ、そう言う点を割り引いてみても、何かちぐはぐな印象を感じるプレーが何度かありました。昨シーズンはオフェンス戦で相手を圧倒して勝つ試合が多くありましたが、それにディフェンスの厚い守りが加わらなければ上位チームには絶対勝てません。次の試合までにどの様な成長があるのか、期待したいと思います。

次の対戦相手のオービックは、昨年は対戦機会が無かったために最終的な順位はBigBlueが上となりましたが、実力的にもまた今シーズンに賭ける意気込みでも昨年以上のチームになっていることは確実です。今回よりもさらに厳しい試合が待っています。そこで今回出来なかったことを実行して欲しいと思います。
Go BigBlue!

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