あるOBの呟き- 交流戦 vs. アサヒビールシルバースター

2010/06/20

梅 雨入り天候が心配された試合当日。しかし前日までの雨は朝方には上がり、試合が始まる頃には青空も見えるようになります。ただ試合会場の川崎球場の人工芝 は、まだたっぷりと水分を含んでいるため、蒸し暑さは倍増。時折吹き抜ける風がありがたく感じます。そんな気候条件の中、交流戦として開催されるシルバー スターとの対戦。

パールボウルの4ブロックのリーグ戦中、唯一前年上位チームが勝ち上がれなかったシルバースターが入っていたAブロック。この一戦のために準備をしてきたと思われるパイレーツは、失敗を恐れることなく積極的な攻守プレーを見せ、4Qでは決勝点となったTFP 2点コンバージョンを成功。シルバースターも、点差を広げるパイレーツのFGをブロックして失敗に追い込み、逆に終了直前には逆転逃げ切りの40ヤードFGトライアルを狙いますが失敗。決勝トーナメントへ進むことが出来ませんでした。

そのお陰と言っては失礼かも知れませんが、BigBlueファンとしては春の最後の試合でシルバースターとの試合という好カードに恵まれわけで、厳しい試合は予想されますが是非前回のシーガルズ戦よりは成長した様子を見せて欲しいところです。

厳しいシルバースターのディフェンス

シ ルバースターのキックオフで試合は開始。BigBlueはQB#13澁井選手が最初のプレーコールをします。WR#17小川選手へのパスでダウンを更新し ますが、後が続かずパント。リターナーを自陣奥で潰して相手に厳しいシチュエーションを与えます。シルバースターはベテランQB#19東野選手が先発。ラ ンプレーはBigBlueディフェンス陣が対応するものの、要所でパスが決まりファーストダウンを許してしまいます。一度BigBlue陣内に進まれるも のの、スナップミスで大きく後退させます。4thダウンで残り10ヤード。まだ1Q早々、ボールはBigBleu陣内39ヤードという状況で、普通ならば パントですがシルバースターはギャンブルを選択。QBがプレッシャーを受けならがらも20ヤードのパスを通し再び前進を許してしまいます。ゴール前8ヤー ドでファーストダウンを更新し、2ヤードランで前進した2ndダウンのプレー。一気にTDを狙ったQB東野選手のパスを、LB#45岸本選手がエンドゾー ン内でインターセプト。28ヤードまで戻してオフェンスに攻撃権を戻します。

こ のチャンスを何とか生かしたいBigBlueですが、シルバースターの厳しいディフェンスにパスが通らず4thダウンパントで攻守交代。シルバースター は、3rdダウンコンバージョンでのパスがことごとく成功し、確実に前進してきます。1Qが終了し2Qに入ると、3rdダウン残り7ヤードから、東野選手 からWR#17中島選手に11ヤードのパスが成功してゴール前14ヤードに。ここからはランプレーに集中し、最後はRB#31松崎選手が1ヤードを飛び込 み先制点を獲得します。

2Qに入り、BigBlueはQBを#14多川選手に交替。RB#26吉津選手、RB#29原田選手とランプレーでダウンを更新すれば、WR#89 円谷選手のパスで大きく前進するというリズムが生まれてきます。しかし敵陣内に入るとシルバースターのディフェンスも厳しさが増し、ランはマイナスに、パ スも通らずこのシリーズもパントで攻守交代となります。

自 陣奥からのオフェンスシリーズは、TE#88橋詰選手へのロングパスが決まり一気に前進すると、BigBlueの反則もありボールはフィールド中央まで進 みます。WR#81中村選手へのパスでダウンを更新されますが、ここからBigBlueディフェンスが踏ん張り4thダウン残り4ヤード。ここでシルバー スターは再びギャンブルを選択。DL陣がラッシュをしてQBの東野選手を追い込んだように見えたものの、ここから投じたパスをWR#83稲垣選手がキャッ チし、ゴール前15ヤードまで進まれてしまいます。これでディフェンスの気持ちが切れたのか、RB#20高橋選手が一回でこれを走りきりTD。点差はさら に0-14と広げられてしまいます。

2Qも残りは4分弱。何とか得点を上げて前半を折り返したいBigBlueは、4thダウン残り3ヤードでギャンブルを選択。RB#30工藤がタッ クルを受けながらも粘り何とかファーストダウンを獲得します。次のプレーでは一気にTDを狙ってロングパスを多川選手が投じますが、これをシルバースター DB#34工藤選手がインターセプト。このシリーズも得点に繋がりません。

残り2分を切り、シルバースターもどん欲に得点を狙ってきますが、DB#32飯塚選手が今度はパスをインターセプトし、一気に敵陣内41ヤードまで ボールを運びます。残り28秒の厳しい状況ながらTDを狙う多川選手。しかし、ここでもシルバースターDB#39中路選手がパスをインターセプトし BigBlueのチャンスを潰し、前半が終了します。

波瀾万丈の後半

BigBlue のキックオフで始まる3Q。シルバースター最初のオフェンスシリーズは4thダウンパントで交替。QBは、再び澁井選手に交替して後半最初のシリーズが始 まりますが、2ndダウンで投じたパスをシルバースターDB#29鹿島選手がインターセプト。BigBlue陣内中央付近からシルバースターにオフェンス シリーズを与えてしまいます。ここでBigBlueのディフェンス陣が奮起。LB#45岸本選手がRBをロスタックルすると、DL#96佐藤選手も好タッ クルを見せロングゲインを許しません。3rdダウンのパスが失敗したため、シルバースターは今度はFGを狙います。ボールは29ヤードに置かれ、ゴールポ ストまでの距離は46ヤード。シルバースターのキッカー#1山口選手にとっては難しい距離では無いと思われましたが、キックはポストに届かず失敗。ボール が置かれた自陣29ヤードからオフェンスが始まります。

後半に入りBigBlueはラン中心にプランを変更してきた様子で、最初のRB#29原田選手のランはマイナスとなりますが、次のRB#30工藤選 手が一気に15ヤードを前進してダウンを更新すると、RB#24中野選手、RB#26吉津選手、RB#29原田選手と、ボールをハンドオフされたランナー は確実に前進してダウンを更新していきます。敵 陣の22ヤードまでランで前進すると、ここからQB澁井選手はプレーをパスに切り替えます。これが相手守備の裏をかいたのか、WR#1岸選手への16ヤー ドパスとなりゴール前6ヤードでファーストダウンを獲得。次のプレーでは、奥行きが足らずレシーバーがカバーされると見ると、ディレーでエンドゾーンに走 り込んだRB#30工藤選手にパスを通し待望のTDを奪います。

これで勢いを得たBigBlue。続くシルバースターのオフェンスでは、DL#56川島選手がQB東野選手サックし16ヤードもスクリメージライン を押し込みます。4thダウン21ヤードとなりシルバースターはパントを選択。しかし貪欲になったBigBleuディフェンス陣は、DB#22中山が飛び 込みパントキックをブロック。転がるボールを、DL#92諸星選手がすくい上げ、そのままエンドゾーンに持ち込みます。TFPキックは失敗したため同点に は追いつけなかったものの、思わぬ形でTDを得たBigBlueは、これで試合の流れを引き寄せます。

続 くシルバースターのオフェンスは、RB#31松崎選手へのパスでダウン更新を許した次のプレー。東野選手の投げたパスは、パスコースに入ったDB#6北守 選手がインターセプト。フィールド中央付近からBigBlueのオフェンスシリーズが始まります。WR#1岸選手へのパスでダウンを更新し、続く RB#30工藤選手が2ヤード前進したところで3Qが終わり、4Qに入ります。サイドが変わった最初のプレー。ハンドオフを受けたRB#24中野選手はス クリメージラインの密集を抜けると、LB陣DB陣をブロッカーとカットバックでかわし34ヤードのTDランとなります。TFPで狙った2点コンバージョン は失敗しましたが、19-14と4Q最初に試合を逆転します。

しかしシルバースターも粘ります。キックオフをRB#31松崎選手がフィールド中央まで戻すと、RB#30吉岡選手が23ヤードのロングゲイン。さ らに3rdダウンロングからWR#81中村選手に20ヤードのパスが通りゴール前2ヤード。最後は松崎選手が飛び込んで逆転のTDを許してしまいます。さ らにシルバースターは2点コンバージョンも成功させ、19-22とFG差に点差を広げます。

逆転されたものの落ち着きを取り戻したBigBlueオフェンスは、QBを多川選手に交替。1stダウンで1ヤード前進した2ndダウン。 WR#17小川選手へのショートパスが通ると、小川選手はサイドライン際を一気に独走。78ヤードのTDパスとなり、すぐに26-22と試合をひっくり返 します。

この後両チームが4thダウンパントで攻撃権を交換した後のシルバースターのオフェンスシリーズ。TE#80島野選手へのパスが通りますが、ここに BigBlueがギャングタックルを見せボールを掻き出します。これをDB#2グリフィン選手がリカバーし攻守交代。試合が再び動き出します。

自陣奥からの厳しいシチュエーションで始まるシリーズですが、1stプレーでRB#26吉津選手が22ヤードの好走を見せ大きく前進すると、RB陣 が確実にゲインを重ねて自陣45ヤードまで戻します。ここで再びビッグプレーが。再びボールを受けた吉津選手は、スクリメージラインを抜けると相手サイド ライン際を突進。55ヤードのTDランとなります。TFPキックも決まり33-22と大きく点差を広げます。

しかしまだ諦めないシルバースターは、残り時間を考慮してパスプレー中心のプランに変更。これが成功し、次々と20ヤードクラスのパスが成功し一気 にゴール前に攻め込むと、最後はRB#2花房選手が1ヤードをダイブしTD。BigBlueディフェンス陣もTFPの2点コンバージョンは何とか防ぎ、逆 転にはTDが必要な33-28と5点差を守ります。

その逆転TDを得るためにシルバースターはオンサイドキックを蹴ります。これが成功し、4Q 1分42秒を残して再びシルバースターが攻撃権を獲得します。何とか相手に時間を消費させこのまま逃げ切りたいBigBlue。ここで積極的なディフェン スが功を奏します。パスターゲットを狙うためにカップの中で長くボールを持つシルバースターQB東野選手にBigBlue DL陣が突進。DL#96佐藤選手がQBサックでボールを叩くと、DL#91泉田選手がこれをリカバー。1分強を残してBigBlueが攻撃権を奪い返し ます。残り時間をプレーで時間を消費し、乱戦模様となった試合は33-28でBigBlueの逆転勝ちで終わります。

最高のモメンタムを秋まで

前 半の様子を見た限りでは、このまま地力の違いでずるずると点差を広げられて終わるのかと覚悟しましたが、3Q 2回目のBigBlueオフェンスシリーズで満たせRB陣の文字通りの「力走」が、試合の流れを大きく変えたように感じます。その勢いで、後半一気に 5TDを上げるわけですが、課題もあったように思います。オフェンスが上げた4TDは、最初のTDシリーズを除けば、いずれもビッグプレーで一気に獲得し たTDシリーズ。勿論、一発で戦況を還る力も必要ですが、試合の流れを管理出来る持久力も強豪チームと対戦するには重要な要素です。もし3TDのシリーズ がもう少し時間を消費したものであれば、最後のシルバースター反撃のチャンスも無かったかも知れないわけで、そういう「嫌らしい試合運び」が出来る、チー ム力も秋までには必要なのではないでしょうか。

春のシーズンの結果がそのまま秋に継承されるとは限りませんが、昨シーズンの地区優勝チームと互角に戦い勝利した自信は秋に向けて大きな励みになる のではないでしょうか。しかし、それはシルバースターも同じ訳で、秋のリーグ戦で再び対決するときには、今回とは違うチームになって来るでしょう。その時 に、BigBlueはそれ以上に強いチームになっている事を祈り、春最後の試合での勝利を喜びたいと思います。

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