あるOBの呟き- 第一節 vs. 鹿島ディアーズ
2010/09/10
今 シーズンもいよいよXリーグが始まります。東京ドームで開催されるBigBlue 2010シーズンのファーストゲームの相手は、今年もまた対戦することになった鹿島ディアーズ。2002年のBigBlue Xリーグ昇格のシーズン最初の対戦相手が、この鹿島ディアーズであり、それいらい今シーズンまで9年間毎回同一ディビジョンになるため毎年対戦している相 手。しかし、未だこの強豪チームの壁は厚く高く、これまで8戦して8敗の相手。何とか今年こそ、土を付けて新生BigBlueのスタートダッシュを見せて 欲しい試合です。
今年度からチームを指導する山田晋三ヘッドコーチは、現役時代の経歴は日本トップクラスなのはもちろん、コーチとしても全日本のU19代表などでこ れまで経歴を積み重ねてきた人材。とは言っても、春からまずはチーム体制を整えることからスタートしなければならず、そのための時間はどれだけあっても足 りないくらい。そんな状態ではありますが、春の交流戦ではシルバースターを破るなど一定の結果を残して、いよいよこの秋のリーグ戦を迎えます。
やはり厚いディアーズの壁
ディ アーズのキックオフで試合開始。WR#3イアン選手が大きく中央付近までボールを戻して、BigBlueのオフェンスシリーズ開始です。ファーストプレー のRB#24中野選手のランの後、一つパスは失敗しますが、3rdダウンではQB#15岡村選手からWR#44天谷選手へのホットラインが通りファースト ダウン更新。さい先の良いスタートです。しかし、この後ダウン更新後の1stダウンのプレーでは、ロングスナップのボールが大きく後ろにそれてしまい、 21ヤードも後退。RB#24中野選手のラン、WR#17小川選手へのパスで前進するものの、ファーストダウンまでには届かずパントで攻守交代となりま す。
対するディアーズの攻撃。予想通りランプレーでシリーズを組み立ててきますが、BigBlueディフェンス陣はファーストタックルでランナーを止め ることが出来ずじりじりと前進を許してしまいます。ハーフウェーを超え自陣まで攻め込まれたところで、最後は31ヤードを一気に突破され先制点を許してし まいます。
続くBigBlueのオフェンスシリーズでは、QB#15岡村選手からWR#17小川選手、WR#18高木選手にパスは通るものの、キャッチと同時 にディアーズのタックルで止められてしまい距離を稼ぐことが出来ません。結局4thダウンパントになりますが、このパントが短く相手に自陣からのオフェン スを与えてしまいます。ディアーズのオフェンスドライブは、今回もランプレーで確実に前進。途中、2Qに入りサイドが変わりますが、そのままランプレーだ けでBigBlueディフェンスを押し戻していきます。その自信の現れか、ゴール前14ヤードで4thダウン残り1ヤードとなりますが、FGではなくプ レーを選択。ここもランプレーでギャンブルを成功させダウンを更新します。結局最後も、エースRB#29丸田選手が7ヤードを走り抜け、9プレー全てラン プレーという力業で追加点をあげます。
何 とかまず得点が欲しいBigBlue。しかしプレーが出ず、4thダウンで10ヤードを残してパントのフォーメーションに。しかしここでとっておきの秘策 が登場。センターから出されたロングスナップは、K#8崔選手ではなく、その前に位置しているDB#32飯塚選手へ。そこから飯塚選手は、TEの位置にい てダウンフィールドに走り出ていたLB#7岸本選手にパスを投じます。これが見事に成功し、11ヤードを獲得。何とか流れを変えたいBigBlueの思い が成功します。これでリズムをつかんだBigBlueは、QB岡村選手の自らのランでさらにダウンを更新。やっとリズムを取り戻したと思われた、次の 1stダウンのプレーはパス。しかし、これを狙っていたディアーズ#24佐野選手がインターセプトし、折角のチャンスが潰れてしまいます。逆にディアーズ はこのチャンスから、最後はRB#29丸田選手へのショートパスが、そのまま一気にエンドゾーンまで運ばれる32ヤードのTDパスになり、とうとう前半だ けで0-21と大きくリードを許して折り返しとなります。
遠いエンドゾーン
3TD 差と、決して小さな点差では無いけれど、逆転出来ない点差でもないわけで、何とかこの後半で反撃のきっかけをつかんで欲しいところ。BigBlueのキッ クオフで再開された3Qは、その兆しが見えます。ディアーズのオフェンスは、自陣から始まり、BigBlue陣内進んだところで4thダウン残り1ヤード に。ここでオフェンスに自信があるディアーズはこの位置で再び4thダウンギャンブルを狙います。残り1ヤードを突破しようと突進してくるディアーズ RB#29丸田選手。しかし、BigBlue DB#22中山選手がその突進を身を挺して止めゲインは0。後半最初のシリーズでBigBlueの意地を見せてくれます。しかし続くBigBlueオフェ ンスは厳しいディフェンスを破ることが出来ず、再びディアーズのオフェンスに。
ディ アーズは、途中一度パスでダウンを更新するものの、全てランプレーで前進。ゴール前10ヤードでファーストダウンを獲得しエンドゾーンを狙いますが、ここ はBigBlueディフェンスも意地を見せて前進を許しません。4thダウン残り4ヤードとなり、今度はFGを狙うキッキングチームがフィールドに入って きます。しかし今度はディアーズがトリックプレーを見せます。ホルダーに入った#28島選手は、ボールを受けると右にロールアウトしエンドゾーン内のレ シーバーにパスを投げます。しかし、LB#7岸本選手がジャンプをしてボールを叩きパス失敗。ゴール前の攻防はBigBlueに軍配が上がります。
何 とか流れを変えたいBigBlueは、続くオフェンスシリーズをQB#14多川選手に託します。ファーストプレーで、WR#17小川選手に17ヤードのパ スが決まりダウンを更新すると、高木選手、小川選手、天谷選手と小気味よくパスが成功し敵陣に入ったところで、サイドガ変わり4Qとなります。一度パスを 失敗して3rdダウン残り11ヤード。再び投じたパスは、WR#1岸選手がキャッチ。しかし直ぐに強烈なタックルを受けるとボールはグランドにこぼれ、そ れをディアーズがリカバー。微妙なタイミングでしたが、パスキャッチ成立後のファンブルと判定されてターンオーバー。折角BigBlueに傾いた流れが再 び離れてしまいます。このチャンスをディアーズはしっかりと得点に結びつけます。3rdダウン10ヤードの場面から、レシーバーを止められず、一気に43 ヤードを駆け抜けられ0-28に。
一矢報いたいBigBlue。再びQBに岡村選手が登場すると、WR#89円谷選手にダウン更新のパスが成功。さらに、3rdダウン6ヤードの場面 では、WR#17小川選手がディアーズ選手を片手でブロックしながら、必死にボールを持つ右手を伸ばして、執念でファーストダウンを獲得。何とかしたい気 持ちが溢れます。その執念がオフェンス全体に伝わり、その後のプレーでゴール前23ヤードとこの試合でもっともゴールラインに近づきファーストダウンを得 ます。しかし、2ndダウンのパスを、この試合2回目となるディアーズDB#24佐野選手がインターセプト。万事休すとなり、残り時間をディアーズが消費 し試合終了となりました。
気持ちを切換次の試合へ
楽 な試合ではないことは十分に承知していましたが、ここまでオフェンスが止められるとは思いませんでした。ランプレーが徹底的に止められていたことが、ここ まで厳しい状態になった理由でしょうか。確かに、BigBlueのオフェンスでは、RBの走路がきれいに潰されていた印象があります。これはパスプレーに も感じられることで、確かにディアーズのDB陣も優秀な選手が多いと思いますが、BigBlueのレシーバー陣の走路を知っているような見事なカバーがあ りました。このあたり、チーム力、スカウティング力の差なのかもしれません。
いずれにしても、まだファーストステージ4試合が残っています。特に次のライオンズ戦は、セカンドステージ進出条件の3勝以上を確保するために絶対 に落とせない試合です。もちろん、ライオンズにとっても条件は同じであり、そういう意味では試合の持つ厳しさ重さは今回以上とも言えます。試合後の挨拶で 村上選手が言っていたように、これからの試合が重要であり、チームスローガンの"NEXT ONE"を実現するためにも、まずは次の試合に集中して欲しいと思います。Go BigBlue!
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