あるOBの呟き- 第二節: vs BULLSフットボールクラブ戦

2016/09/19

初戦の富士通戦を、後半の猛追及ばず惜しくも落としてしまったBigBlue。第二節の試合は、唯一Super-9所属チームとの対戦となるBULLSフットボールクラブ(以下、BULLS)との試合です。BULLSとは過去二回対戦し、何れも勝利しているチーム。昨年も同じく第二節に対戦し、70-0と完勝したチームです。Super-9のチームの中でも、選手層が厚く個々の能力も高く、上位二チームに与えられる、Japan X Bowlトーナメントのプレーオフ進出を狙っているチームの一つです。今シーズンも多くの新人を補強し、チーム力は昨年以上と思われますが、第一節のオール三菱ライオンズ戦では、後半に失速し52-7の大差で敗れています。

どちらのチームも第一節の試合から三週間近く間が開く一方で、第三節の試合は翌週直ぐに予定されているため、先を見据えながらこの試合は進めていく必要があります。プレーの精度であったり、ルーキーとベテランとのコンビネーションであったり、あるいは相手の虚を突きモメンタムを掴む事であったり、当然この試合での勝利は目指すものの、どの様に次の試合に繋げていくかという課題を解く試合でもあるでしょう。時折小雨がぱらつき、フィールド上では時折強い風が服条件の下、BigBlueのキックオフで試合が始まります。


スロースタート、不満の残る前半

試合はK#8小田倉選手のキックオフで始まります。BULLSはパスが続けて成功しダウンを更新すると、ディフェンスのパスインターフェアの反則でさらにダウンを更新。出鼻を挫かれますが、LB#47作道選手の好タックルで3rdダウンコンバージョンを防ぎ、攻撃権を奪います。自陣18ヤードからのBigBlue最小のプレー。スターターQBの#4多川選手からハンドオフを受けたRB#10末吉選手は、右オープン目がけて走ると見せかけて、反対方向から走ってきたWR#81栗原選手へピッチ。ボールを受けたWR#81栗原選手は、リードブロッカーに守られながらも加速して、一気にTDを奪います。いきなりの奇襲が成功して、まずはBigBlueが先制します。

続くBULLSの攻撃では、QB#6藤原選手のパスをDB#22中山選手がインターセプト。3プレーで攻撃権を奪い返します。WR#18上廣選手へのパスで敵陣に入ると、RB#10末吉選手のランでダウンを更新。続く1stダウンではWR#81栗原選手にパスが成功し、2ndダウンでもQB#4多川選手はターゲットを捜しますがカバーされているとみると、左オープンスペースへ走り出しそのまま29ヤードを走りきり自ら2本目のTDを奪います。

BULLSの攻撃を、DL#2イェイツ選手のQBサックで後退させ4thダウンパントとなりBigBlueの攻撃。しかしQB#4多川選手のパスが高めに浮き決まらず4thダウンパントとなります。K#8小田倉選手がパントを蹴ったものの、相手ラッシャーが接触しラフィングザキッカーの反則でBigBlueの攻撃が続きます。ところが2ndダウンで投じたバスをBULLS DB#13磯田選手がインターセプトしますがリターン途中にタックルを受けるとボールをファンブル。これをLB#57高見選手がリカバーし攻撃権を奪い返します。

これでリズムを掴んだBULLSは、WR#18太田選手、WR#7加藤選手とダウン更新のパスが成功し前進。しかし、レッドゾーンに入る事は出来ずゴール前25ヤードで4thダウンとなりK#42畑木選手(当日#14から変更)が43ヤードのFGを狙います。スナップと同時にスクリメージラインを割って飛び込んできたDE#34ブルックス選手の右手がボールに当たったか、ボールは左にそれて失敗。何とかピンチを凌ぎます。

続く1Q終盤からのオフェンスシリーズでは、RB#15鈴木選手がパスとランでダウンを更新すると、WR#81栗原選手へダウン更新のパスが成功したところで2Qに入ります。この試合RBポジションに入ったWR#28梶川選手のランに続けて、WR#89円谷選手、WR#30竹村選手、WR#88伊藤選手とパスが成功。さらにRB#15鈴木選手がエンドゾーン目指しますが、BULLSの厚い守りに阻まれ、このシリーズはK#8小田倉選手の35ヤードFGで終わります。

BULLSの攻撃は、DE#34ブルックス選手のロスタックルが響き4thダウンパント。BigBlueは相手の反則もあり、敵陣34ヤードからの攻撃となります。このシリーズでは、大学途中までRBだったWR#28梶川選手に徹底して持たせてダウンを更新すると、最後は右オープンに走り出たRB#15鈴木選手が、相手タックルの密集をスピンで抜けると、さらにその後のタックルもTE#40スタントン選手のリードブロックに助けられて振り切り、23ヤードのTDランとなります。

その直後のキックオフ、BULLS#88吉田選手は、上手くBigBlueのキックカバーの穴を抜け一気に加速。タックルが届かず独走状態になりますが、辛くもLB#47作道選手がタックルし難を逃れます。絶好のチャンスを掴んだBULLSは、パスを繋いで前進しダウンを更新します。ここでLB#6北守選手が、逃げるQB#6藤原選手をマイナス8ヤードのロスタックル。さらに直接スナップを受けたRB#24鈴木選手は、LB#45佐藤選手のタックルを受けるとボールをファンブル。これをLB#6北守選手がリカバーして攻撃権を奪い返します。しかし続くBigBlueの攻撃では、QB#4多川選手のパスが決まらず4thダウンパントで終わり、再びBULLSに攻撃権が移ります。

自陣16ヤードからと厳しいスタートのBULLSオフェンス。RB#4菊池選手のランに、TE#17久寶選手へのパスでダウンを更新しますが、3rdダウンコンバージョンでのオプションピッチが後にそれてフィールドを転がると、LB#9星田選手とDL#98森田選手がリカバーに飛び込みますが、一歩足らずにアウトオブバウンズに。結局BULLSはパントで攻撃権を移動させます。WR#18上廣選手が大きくパントを戻して、敵陣27ヤードからBigBlueの攻撃。時間も残っていないため、QB#4多川選手は一気にエンドゾーンコーナーにTDパスを投げ込みますが、これは逆にBULLS DB#21山口選手がインターセプト。この後残り時間をBULLSが消費して、24-0で前半を折り返します。


攻守共に盛り上がる後半

3Qは、WR#81栗原選手が25ヤード戻し自陣33ヤードからBigBlueの攻撃で始まります。この試合、メインターゲットの一人であるWR#88伊藤選手へのパスが続けて成功しゴール前23ヤードまで進みます。しかしここからのプレーが続かず4thダウンとなり、このシリーズはK#11佐藤選手の40ヤードFGで終わります。その佐藤選手のキックオフはタッチバックに。BULLSの攻撃は、WR#18太田選手へのロングパスが成功しダウンを更新しますが、続く攻撃をLB#45佐藤選手、DL#44福岡選手の好タックルもあり4thダウンパントで終わります。

WR#88伊藤選手、WR#80竹村選手、TE#84小林選手と続けてパスが成功して、敵陣45ヤードでファーストダウンを更新します。1stダウンのプレーでは、右から左に移動してきたRB#15鈴木選手がハンドオフを受けると、そのまま大きく左オープンに走り出ます。WR#30竹村選手のリードブロックでタックラーを交わすと、そのまま一気にエンドゾーンにボールを運びます。しかしこのリードブロックがホールディングの反則でTDは取消。ゴール前35ヤードからファーストダウンとなります。WR#28梶川選手のランで4ヤード進んだ後の2ndダウン。#28梶川選手にフェイクを入れたプレーアクションパスが、TE#84小林選手に通ると、そのままエンドゾーンに走り込みTDを奪います。

BULLSの攻撃は、LB#9星田選手のQBサックが響きパントで交代。次のBigBlueのオフェンスでは、QB#4多川選手が厳しいタックルを受けてヘルメットが外れてしまい、一度サイドラインに下がります。代わりにQB#14政本選手が登場すると、プレーアクションパスをWR#30竹村選手に通してダウンを更新し、#4多川選手と1プレーで交代します。RB#28梶川選手、RB#15鈴木選手のランプレーでダウンを更新しながらレッドゾーンに入ったところで試合は4Qに入ります。ここからエンドゾーンを狙うものの、反則で後退するプレーが繰り返され攻めあぐねます。苦しいシチュエーションながら、WR#28梶川選手への15ヤードパスでダウンを更新すると、QB#4多川選手がスクランブル気味に投げたパスが、ゴールポストしたのRB#15鈴木選手にヒットしTDを奪います。

次のBULLSの攻撃は、LB#47作道選手の活躍で4thダウンパントに押さえて敵陣40ヤードからの攻撃権を得ます。このシリーズはこの試合グランドアタックの中心、RB#15鈴木選手と#28梶川選手が期待通りに活躍しゴール前3ヤードまで前進。この残り3ヤードは、RB#15鈴木選手が突進すると、一度はゴールライン手前で相手ディフェンスに止められますが、後からライン、レシーバー、総動員で押し込み、ラグビーのモール状態でエンドゾーンに運び込みTDを奪います。

続くBULLSのシリーズでは、パスを連続して投げるもののプレッシャーも厳しく失敗。4thダウンパントを蹴ります。ボールをキャッチしたRB#15鈴木選手は、リードブロッカーを匠に使いサイドライン際を駆け上がると、62ヤードを独走してリターンTDを奪います。これがこの試合自身4本目のTDとなります。

何とか一矢報いたいBULLSは、QBを#3小山選手と交代しますが、BigBlueのディフェンスも、3Q序盤に一度ダウン更新を許しただけで、それ以降は全て4thダウンで相手の攻撃を終わらせており、このシリーズもDL#95樫本選手のロスタックルも有り4hダウンとなると、ギャンブルでパスを投じますが失敗。敵陣35ヤードからBigBlueの攻撃となります。

4Qも残り5分余りとなり、タイムコントロールも考慮してランで前進。一度ダウンを更新して、ゴール前15ヤード3rdダウン残り4ヤードの場面となると、それまでとは一転、QB#4多川選手はパスを狙います。バックスにワンフェイクを入れてドロップバックをすると、左ゴールライン角へ浮かせたパスを投じます。ターゲットはWR#88伊藤選手。しかし手前にはBULLS DB#21山口選手がカバーに付いています。ジャンプして右手でパスカットを試みる山口選手の手の先を通るボールを、#88伊藤選手が反転しながらジャンピングキャッチ。そのままボールを確保してエンドゾーンに着地し、15ヤードのTDキャッチとなります。TD後のトラフォーポイント(TFP)キックは、前半の3回は全てK#8小田倉選手が登場して3回とも成功。後半になるとK#11佐藤選手が登場し、ここまでの4回のキック全て成功しています。しかしこのTFPではスナップが乱れて後逸。慌ててホルダーのWR#16梶川選手がリカバーに入りますがタックルを受け、TFPは失敗となり得点は61-0となります。

続くBULLSのシリーズでは再びQB#3小山選手が登場。パスで一気にTDを狙いますが、BigBlueのディフェンスも厳しく4thダウンギャンブルも失敗。58秒を残して攻撃権がBigBlueに移りますが、最後は無理をせずにQB#4多川選手が2回ニーダウンをして試合終了となります。


気持ちを切り替えて次の試合へ

終始相手を圧倒した試合運びではあったものの、序盤はオフェンス・ディフェンス共にじれったい場面もあり、その為か後半立て直してきた事で、どちらも尻上がりの状態で試合を終了できた事は救いでした。

オフェンス最大の収穫は、QB#4多川選手。途中ヘルメットが脱げたため1プレーだけQB#14政本選手と交代しましたが、事実上一試合丸々オフェンスを指揮し、満足いく結果を残す事が出来ました。ただ欲を言えば、19/34(56%)のパス成功率には不満です。QBだけの責任ではありませんが、この点は改善が必要でしょう。また、RB#15鈴木選手は4TDを獲得する活躍を見せ、RB#10末吉選手、RB#21髙木選手とは異なるタイプの選手故にこれからの試合が楽しみです。さらにWRからRBにこの試合コンバートされたWR#28梶川選手も、鈴木選手に引けをとらない活躍を見せ、これからのオフェンスプレーの選択肢が大きく広がりそうです。

ディフェンスも、無失点に相手の攻撃を抑えた事は評価できます。前半のFGトライアルは失点を覚悟しましたが、それ以外には破綻する事も無く合格点では無いでしょうか。ただ、厳しいラッシュに対してもミドル・ロングのバスを通されており、パスカバーに関しては反省が必要かもしれません。BULLSの7回のダウン更新のうち、前半に6回発生しましたが、後半は3Q初めの1回のみ。後半失速せずにプレーが続けられた事は評価できるでしょう。後は、何度か散見されたタックルミスやアサイメントミスをどれだけ改善できるかです。

これで1勝1敗と五分に戻りましたが、直ぐに強豪アサヒビールとの試合が迫っています。気持ちを切り替えて、これからの試合に集中して欲しいと思います。OneBLUE! Go BigBlue!

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