あるOBの呟き- パールボウル準決勝: vs ノジマ相模原ライズ戦
2017/06/05

今シーズンのライズオフェンスは、なんと言ってもガードナー選手の「肩」と「足」に掛かっています。前回の富士通戦では、「肩=パス」では207ヤードを投げ1TDを奪っています。しかしさらに注意すべきは「足=ラン」。他の選手を圧倒する164ヤードを走り4TDを奪う活躍は、かなりの脅威です。193cm/98kgというサイズは、日本人の体格と比べると十分にオフェンスラインとして通用する程のサイズで有り、その選手が巧みなカットバックとスピードで突進してくるのはかなりの脅威。どの様にガードナー対策を準備してきたのか、BigBlueディフェンスにとっては、厳しい試合になりそうです。コイントスで後半の選択権を選んだBigBlueは、米国から帰国したK#11佐藤選手のキックオフで試合が始まります。
オフェンスの前半

続くBigBlueのオフェンスはQB#2政本選手が登場。まずRB#21高木選手へのスクリーンパスで進むと、次はWR#18上廣選手へのジェットスイープでダウンを更新します。さらに、今度はハンドオフを受けたRB#21高木選手が反対側から走ってきたWR#81栗原選手へリバースのトス。これで再びダウンを更新します。トリッキーなプレーが続いた後は、RB#21高木選手へのドロー。OL/レシーバー陣のブロックと得意のカットバックで、一気にゴール前19ヤードまで進みます。さらに相手の反則でボールはゴール前10ヤードでファーストダウンとなります。絶好のTDチャンスを迎えますが、しかしエンドゾーン内のTE#40スタントン選手へ投じたパスは、LB#41増山選手がインターセプト。タッチバックとなり攻撃権を奪われてしまいす。

ライズ2回目のオフェンスシリーズ。エンジンの掛かってきたQB#98ガードナー選手は、自らのランを基軸にミドルパスを組み合わせてダウンを更新。DL#93佐久間選手のラッシュを受けて下がるところに、ルーキーDL#92エルビー選手のサックを受けて後退する場面もあるものの、着実にゲインを重ねてゴール前18ヤード進んだところで試合は2Qに入ります。2Q最初のTDパスは失敗しますが、続くプレーではQBドロー気味にパスポケットから走り出すとタックルを振りほどいてダッシュ。右オープンを一気に加速すると、最後はタックルを受けながらも長い手でボールを差し出しパイロンを通してTDを奪います。しかしTFPキックは失敗。得点は7-6とBigBlueのリードが続きます。

点差を縮めたいライズ。QB#98ガードナー選手へ厳しいプレッシャーをかけるBigBlueディフェンスですが、体勢を崩しながらも投じたパスが成功しダウンを更新しながら前進。ゴール前16ヤードでファーストダウンとなります。次のプレーでは、DL#98森田選手がガードナー選手の足下にタックルし体勢を崩しますが、体制を崩しながらもオープンに居たRB#2宮幸選手へピッチ。しかし直ぐさまDE#34ブルックス選手がタックルして4ヤードのロスとなります。ところが次のプレーでは、ハンドオフを受けたRB#2宮幸選手が大きく空いた中央を一気に駆け上がりTDを奪います。TFPでの2点を狙ったQB#98ガードナー選手をLB#6坂口選手がタックルしパスを乱して失敗に追い込み14-12と同点は許しません。

2Qはまだ1分少しを残したライズのオフェンス。QB#98ガードナー選手は、パスと見せかけてLB/DBを下がらせると、その空いたスペースに走り出してヤードを獲得します。さらにWR#81鈴木選手へ21ヤードパスが成功し、BigBlue陣内へ。ここからDB陣のパスカバーが3回のパスを失敗させ、4thダウン残り10ヤードでゴールまで37ヤードとなります。ライズはFGではなく貪欲にTDを狙います。ガードナー選手はスナップを受けるとターゲットを探しますが、直ぐさまダウンフィールドに走り出します。予想していたディフェンス陣はタックルに向かうものの、ガードナー選手のカットバックに翻弄されて止められません。サイドライン際でDL#98森田選手が足下に手を掛けスピードを緩めさせると、DB#14宮川選手が外に押し出します。必死にボールを持つ左手を前に伸ばしてパイロンに当てようとしますが、右肘が先にフィールドにつきボールデッド。TDに届きません。残り3秒からの2ヤードの攻防。自らボールを持ちオフタックルを突くガードナー選手ですが、カットの時に足を滑らし体勢を崩したところに、上がってきたDB#25寺中選手がタックル。ゴール手前1ヤードで阻止し前半を折り返します。
ディフェンスの後半

まずはTDを奪い、点差を1ポゼッション差に詰めたいライズ。K#11佐藤選手のキックオフはタッチバックとなり、自陣25ヤードからの後半最初のオフェンスシリーズ。QB#98ガードナー選手は、WR#6佐藤選手への20ヤードパスで大きく前進すると、自らのキープとさらにTE#84吉田選手へのパスで続けてダウン更新をします。続く1stダウンのプレーでは、RB#2宮幸選手へフェイク入れて自らオープンに走り出しますが、9ヤード進んだところでルーキーDB#9神津選手が外に押し出します。2ndダウンのパス失敗の後、3rdダウンではピッチを受けたRB#2宮幸選手をDE#34ブルックス選手とDB#25寺中選手がロスタックルした4thダウン。DL#98森田選手にジャージを引っ張られながらも、QB#98ガードナー選手がWR#81鈴木選手へのパスでダウン更新をすると、さらに続けてパスが成功。最後もWR#85八木選手へ10ヤードのTDパスが通り24-19と点差を縮められます。

再びリズムを使いみたいライズですが、自陣奥からの1stダウンのパスはDB#14宮川選手の厳しいマークで失敗。2ndダウンではRB#2宮幸選手のランをゲイン無しで止めた後、3rdダウンでもスクランブルに出るQB#98ガードナー選手をDE#34ブルックス選手がハードタックルで倒し、これもゲイン無し。ライズはP#14有輪選手が両チームでこの試合初めてのパントを蹴り攻守交代となります。

続くライズのオフェンスは、FGが失敗したため元のボール位置自陣26ヤードから。一度ダウンを更新して、自陣37ヤードでファーストダウンとなります。DE#34ブルックス選手とLB#6坂口選手二人がQB#98ガードナー選手にラッシュしますが、間一髪間に合わず投じられたパスをWR#15出島選手がキャッチすると、オープンを独走。辛くもDB#4佐野選手がゴール前7ヤードでタックルしてTDを阻止します。1stダウンでは、ダウンフィールドへ走り出したQB#98ガードナー選手を、DB#23保宗選手がゴール1ヤード前で辛くもタックル。2ndダウンでは、RB#2宮幸選手をフェイカーで中央に突進させ、ボールを持ったQB#98ガードナー選手が右オープンに走り出しますが、これをDB#1中谷選手がスクリメージ上でタックル。ここでライズは3回のタイムアウトを使い慎重にプレーを選択。3rdダウンのプレーは、今度はRB#2宮幸選手の中央ドライブですが、正面からLB#35高橋選手が足下に飛び込みタックルすると、すかさずDE#34ブルックス選手もタックルし2ヤード戻します。4thダウン3ヤードとなったライズは、FGではなくプレーを選択。RB#2宮幸選手へのハンドオフと見せかけて、ボールを隠してゆっくりターゲットを探すQB#98ガードナー選手ですが、DE#34ブルックス選手のラッシュでボールが浮いたかパスは失敗。再びディフェンスがゴールラインを死守します。

ここでライズはQB#98ガードナー選手にトラブルが発生したのか、QBは#18荒木選手が登場。タイムアウトは消費しているため、パスで前進を試みますが、厳しいラッシュにコントロールが乱れて続けて失敗。3rdダウンになると再びガードナー選手が入ってきますが、DB陣の厳しいマークも有り2回とも失敗。1分53秒を残してBigBlueに攻撃権が移動します。ライズは時計を止められないため、ビクトリーフォーメーションを組んだBigBlueオフェンスは、40秒ぎりぎりでボールをスナップし時間をコントロールします。3rdダウンのニーダウンをしたところで残り20秒を切り、そのまま時計を流して試合は終了。27-19の接戦を制して、2年連続してパールボウル進出を勝ち取りました。
連覇に向けて、さらに厳しい戦いへ

オフェンスも、後半は2FGとやや寂しい結果になりましたが、前半に3TDを上げており、ゲームコントロールと言う意味では合格点だったと思います。特に、1Q中盤にインターセプトからゴール前1ヤードのチャンスを掴むと、きっちりと1プレーでTDを奪いましたが、こう言う決定力がこれまで足りなかったものだけに、さらなる成長が期待されます。後半は、この決定力やパスの精度がやや乱れた印象が有り、その当たりをこの二週間でどれだけ調整出来るかが、連覇に向けての最大の課題と言えるでしょう。
BigBlueの試合に続いて行われたもう一つの準決勝の試合では、オービックシーガルズがLIXILディアーズに勝利し、3年振りのパールボウル進出が決定。オービックとは、昨シーズンオーバータイムまでもつれる試合で敗れているだけに、何としても雪辱したい相手。しかも、秋のリーグ戦では第一節での対戦が予定されているだけに、その前哨戦としても非常に重要です。春の試合から、全開状態でここまでの試合を勝ち上がってきているだけに、さらに厳しい試合が予想されますが、だからこそ試合に勝って、秋に向けて大きな励みにして欲しいと思います。 Go BigBlue!
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