第二節・ブルザイズ東京戦の見所

2009/09/17

残念ながら黒星スタートとなってしまったBigBlueの2009シーズン。しかし、まだリーグ戦は始まったばかり。第二節の対戦チームは、今年Xリーグに昇格したブルザイズ東京。

ブルザイズ東京のユニークな点は、そのチーム運営方式です。一般的なチーム運営では、チーム活動のための費用を所属企業(企業チーム)、スポンサー 企業(クラブチーム)からサポートを受けますが、ブルザイズ東京では当初そのようなスポンサー企業を定めず、「市民株主(オーナー)制度」を導入しての チーム運営を始めました。NFLファンの方ならば、グリーンベイ・パッカーズと同じ方式、と言えば分かりやすいでしょう。そう言った地道な取り組みからス タートし、昨年念願のXリーグ昇格を勝ち取りました。

チーム力に関しては、Xリーグ昇格初年度言うこともあり、厳しい現実に直面しています。春のパールボウルでは、オール東京ガス、鹿島と対戦し、それ ぞれ0-24、0-52と完封負け。前節でのリーグ初戦では再び鹿島と対戦し、ここでも0-66と完敗でした。Xリーグで未だ無得点のブルザイズ東京とし ては、まずXリーグ初の1FG/1TDを上げることに集中してくるでしょう。BigBlueとしても油断できない展開が予想されます。
(写真は、2004年5月30日IBM八千代台グランドで開催した、ブルザイズ東京との公開練習試合より)

オフェンスの見所

前 節の富士通戦では、パスではほぼ互角の内容でしたが、ランでは獲得ヤードで倍以上の差が開き、結果的にその差がゴール前まで攻め込みながら得点に繋がらな い結果になったように思われます。そう言う意味でも、この試合ではRB陣の奮起に大いに期待したいものです。前節では、RB#2片岡選手、RB#30工藤 選手の走りが目立ちましたが、獲得距離はそれぞれ25ヤード、24ヤードと物足りなさもありました。今シーズンは、春からランプレーに力を入れているだけ に、この試合ではそのゲームプランを完成に近づけるような走りを期待したいものです。前節ではオールジャパンのOL#72村上選手がセンターに入り、厳し い富士通DLのラッシュに備えましたが、今回はOL#66パット選手と並んでのシフトスタイルが実現しそうです。この強力なライン二人が開くスクリメージ ライン中央の走路を突進するランプレーが確立するかどうかが、この試合の評価点の一つでしょう。

一 方で、BigBlueと言えばパスオフェンス。富士通の厳しいプレッシャーも有りましたが、前節のQB#15岡村選手のパス獲得距離124ヤードはやや寂 しい結果でした。試合を観戦していても、3rd/4thダウンコンバージョンでのロングパスという印象が残っていますが、やはりパスとランが効果的に組み 合わされたオフェンスシリーズが展開出来なかった事が課題と思われます。この試合では、その課題を修正しリズムのあるオフェンスシリーズが復活するでしょ う。このシーズンから40秒計が導入されたために、試合運びがこれまでよりも早くなっています。他の試合を見ても、これまでは一チームのオフェンスプレー 数は60プレー台でしたが、今シーズンは、40~50プレー台になっています。実際、前節でのBigBlueのオフェンスプレースは47プレー、富士通も 46プレーという少なさです。それだけ得点チャンスも減っていると言えるわけですから、オフェンスのテンポアップはこれからの試合を考えても重要です。そ のために、単にプレーコールを早くするだけではなく、プレーを考えそれをフィールドに入れるベンチワークの改善、素早く選手交代が出来るようにサイドライ ンで待機する選手の心構えなど、チームの総合力が試される仕組みでもあるでしょう。新しくなった川崎球場のスタンドから俯瞰したBigBlueがどのよう に見えるか、前節の敗戦からのショックをよもや引きずることはないと思うものの、それをバネとしてどれだけ成長したプレーを見せてくれるのか。 BigBlueのファーストシリーズに注目です。

ディフェンスの見所

「れ ば・たら」は言ってはいけないと知りつつも、前節ではやはり前半に許してしまった3TDが最後まで重荷になりました。特に、富士通のファーストシリーズで 許してしまったTDと、2Q最後に踏ん張りきれずに許してしまった三つ目のTDの、少なくともどちらかを止めていれば、後半の展開もかなり違ったものに なったと思われます。厳しい様子はスタッツにも現れており、タックル数を見ると、DB陣の#22中山選手(7回)、#9阿部選手(6回)、#20古川選手 (5回)がトップ3です。それだけBigBlueのディフェンスラインが後ろに下げられていた訳で、ここは厳しいようですがDL/LBのフロント陣の奮起 を期待したいところです。

今シーズンから、久保コーチの元4-3ベースのシステムに取り組んでいるBigBlueディフェンスですが、まだこのシステムに馴染み切れていない 部分があるのかもしれません。前節の試合の印象で、中央よりはオフタックル、オープンを抜けられてゲインを許すプレーが多いように感じたのは、こ れまでならそこにいたはずのSTUDが居なくなったことに対しての連携が、まだ十分に出来ていないからでしょうか。オーソドックスな隊形だけに、相手も対 応しやすいという部分もあるのかもしれませんが、長く使われていると言うことはそれだけメリットも多いわけで、まずはその良さを前面に出すプレーコール を、チームキャプテンでもあるDL#58松浦選手に期待したいところです。

ディフェンスの注目選手と言えば、この秋の試合からプレーに参加しているルーキーのLB#34テュイテレ選手。ニックネームは"AJ"。OL#66 パット選手と同じ、オレゴン大学出身でパワーとスピードを兼ね備えたプレーヤーです。富士通戦では、まだ日本のフットボールに慣れていないのかミスタック ルもありましたが、この試合では堅実なプレーを見せてくれるでしょう。

ブルザイズ東京は、春と前節二回鹿島と対戦していますが、どちらの試合でもインターセプト(春3回、秋4回)からチャンスを失い前進することが出来 ませんでした。BigBlueのLB/DB陣にも、厳しいマークとプレッシャーで相手のホットラインを崩して、そこからボールを奪う見せ場を期待したいと ころですが、ここはそれよりも確実なタックル、確実なパスディフェンスで相手のオフェンスシリーズを4thダウンパントに常に追い込む堅実さを、この試合 では見せて欲しいと思います。

試合の見所

どちらのチームも黒星スタートとなっただけに、この第二節での勝利はどちらのチームにとっても喉から手がでほど欲しいことに違いはありません。特に ブルザイズ東京にとっては、毎試合がXリーグ初勝利への挑戦であり、初得点への挑戦でもあります。往々にして、そう言う強い気持ちがビッグプレーを生み、 それが試合のモメンタムを大きく動かすことにも繋がります。相手に僅かでもそう言ったチャンスや気持ちを与えない、堅実で精度の高いプレーがこの試合の目 標でしょう。パスで言えば、獲得距離よりは80%台の成功率(前回は63%)、ランで言えば平均獲得距離を確実にダウン更新可能な4ヤード台までアップ (前回は3.0ヤード)が最低限の目標でしょう。

ディフェンスにとっては、他の試合同様相手に得点を許さないプレーが一つの目標になりますが、それ以前に今のBigBlueに必要なことは、自らの ミスから相手にゲインを与えない、得点を与えないことでしょう。特に反則やタックルミス等、ややもすると出がちな悪い癖を修正しないと、今後の試合にも影 響するかもしれません。どちらかというと、BigBlueよりもやや重いRBが揃っているブルザイズ東京に対して、当り負けせずにファーストタックルで止 めるプレーをしないと、思わぬところで得点を許す場面があるかも知れません。

台風接近の天気予報も気になりますが、雨雲を吹き払うBigBlueの熱いプレーに是非ご声援をお願いいたします。

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