あるOBの呟き- 第二節 vs. ブルザイズ東京

2009/09/21

事前に台風の接近が予想され天候が心配されましたが、第二節・ブルザイズ東京との試合が開催される川崎球場は真っ青な青空が広がる快晴の天候。日差 しも夏日を思わせるくらいの陽気となり、これから試合に臨む選手達には少し厳しい状況かもしれません。雨や悪天候の元での試合では、往々にして名勝負が生 まれることもありますが、やはり選手とってもファンにとっても一つ一つのプレーに集中出来る好天の元で試合が出来る事以上のことはありません。

「嬉しい」と言えば、今回の試合会場はスタンドが一部改修された川崎球場。以前の一塁・三塁ベンチ後の名残が消え、フィールドとスタンドがよりフッ トボール向きに改修されました。BigBlueの初戦は東京ドームでの富士通戦でしたが、残りファーストステージの四試合は、この川崎球場で開催予定。そ の最初の対戦チームがブルザイズ東京です。

ブルザイズ東京は、今シーズンからXリーグに昇格したチームの一つ。特徴的な点は、そのチーム運営で、NFLのグリーンベイ・パッカーズのように 「市民株主(Owner)制度」を当初導入し、地域に密着したチーム作りを目指しているチームです。その特色あるチーム作りとともに、個人的に注目するの がブルザイズ東京の監督/代表を務める大社充氏。同世代である大社氏は、1980年代に京都大学ギャングスターズのQBとして活躍。京都大学初のライスボ ウルチャンピオンに導いたエースQBとして、今でも当時の活躍する姿が記憶に残ります。

そんな大社氏の元チーム作りを続けてきたチームは、X2では最近の4年間は毎年ディビジョン優勝する力を付けたものの、春のパールボウル予選、リー グ戦初戦ではXリーグの厚い壁を破れずにいます。この試合も厳しい内容になることが予想されますが、その中からどのように活路を見いだすか、興味が膨らみ ます。前の試合が早く終了したため、約一時間半試合間隔が開き静かだったグランドでしたが、両チームのファンがスタンドを埋め再び球場に活気が戻ってきま した。いよいよBigBlueのキックオフで試合開始です。

大量リードを奪うものの...

ブ ルザイズ東京の最初のシリーズを4thダウンパントに押さえて、BigBlue最初のオフェンスシリーズ。QB#15岡村選手の最初のプレーは、今シーズ ン期待のルーキーRB#26吉津選手へのハンドオフ。パワーランナーの彼は一気に13ヤードを突進してまずはファーストダウンを獲得。続いて、QB#15 岡村選手のキープ、RB#30工藤選手のランでダウンを更新して敵陣に入ると、今度はWR#3サンプル選手、WR#89円谷選手へのダウン更新のパスが続 けて決まりレッドゾーンに入ります。RB#24中野選手が突進してダウンを更新すると、最後はRB#26吉津選手が7ヤードを走りきり先制のTDを記録し ます。

続くブルザイズ東京のシリーズ。パーソナルファウルの反則で相手のこの試合初のファーストダウンを与えた直後、26ヤードのロングパスが決まり BigBlue陣内に入ります。しかし、DL#59瀧川選手のQBサックで交替させ4thダウンパントに追い込みます。このパントが絶妙のキックとなり、 ボールはゴール前2ヤードでデッド。厳しい状況からBigBlueはランプレーで陣地回復を狙いますが、プレーを間違えたのかQB#15岡村選手がハンド オフ出来ず、そのまま逃げるところにタックルを受けてボールをファンブル。これをブルザイズ東京#98藤原選手がリカバーし、ゴール前1ヤードで攻撃権を得ます。ここからブルザイズ東京QB#14小林選手が走り込み、Xリーグ初TD、初得点をチームにもたらし7-7の同点に追いつきます。

やや後味の悪い失点でしたが、次のBigBlueオフェンスシリーズでは直ぐに気持ちを切り替え、ランプレー中心に前進。WR#1岸選手へのパスで レッドゾーンに入ると、RB#2片岡選手、RB#26吉津選手が突進してゴール前8ヤードに。ここからQB#15岡村選手はエンドゾーン奥に走り込んだ SB#23貴志選手にTDパスを通して直ぐに逆転します。さらに付きのブルザイズ東京のファーストプレーでは、DB#20古川選手がパスインターセプト。 ワンプレーで、ゴール前11ヤードからの攻撃権を奪います。RB#30工藤選手が中央を抜けるものの1ヤード足らず、続いてRB#26吉津選手がダイブし ますが、この時ボールをファンブル。ターンオーバーで奪った折角のチャンスを、逆にターンオーバーで相手に戻してしまいます。

ター ンオーバーは生まれたものの、BigBlueディフェンスもきっちりと守りきり得点を許しません。試合は2Qに入り、オフェンスはさらに得点を追加しま す。まずは、WR#89円谷選手にパスを集めてゴール前に進むと、QB#15岡村選手がオプションキープから中央を駆け抜けて15ヤードのTDランを見せ ます。さらに次のシリーズでも、レシーバー陣にパスを集めて前進すると、最後はエンドゾーン手前に走り込んだWR#44天谷選手に30ヤードのパスが通 り、そのまま相手DB陣とともにエンドゾーンに入りTDとし、28-7と点差を広げていきます。

このまま得点を追加して前半が終わるかと思われた2Qでしたが、残り2分を切ってブルザイズ東京の反撃が始まります。BigBlueのオフェンス、 QB#15岡村選手のパスが叩かれて浮くと、これをブルザイズ東京の#11早川選手がキャッチ。ここからブルザイズ東京は、テンポ良くプレーを進めて前進 すると、最後はRB#29古川選手が6ヤードを飛び込み、僅か1分あまりでTDを奪います。TFPキックは失敗に追い込んだものの、28-13と追い上げ られて前半が終了します。

不満の残る後半

リー ドはしているものの、その内容に不満の残る前半。ブルザイズ東京のキックオフで再開されたBigBlue後半最初のオフェンスは、ルーキーQB#14多川 選手が登場します。最初のプレーはロスタックルを受けましたが、RB#2片岡選手のランと、次はパスを通してダウンを更新。続いてRB#30工藤選手が 21ヤードのロングゲインを見せてゴール前26ヤードでファーストダウンとなります。しかし、ここからの前進に苦労。3rdダウンでWR#3サンプル選手 にパスを通しますが、ファーストダウンまで2ヤード、ゴールまで18ヤードを残します。通常ならば、FGを狙う場面ですがベンチはギャンブルを選択。 RB#2片岡選手が中央を突進してダウンを更新すると、そのまま相手のタックルを振り切って一気にエンドゾーンまで走り込み後半最初のTDを奪います。

ディフェンスも、前半に与えてしまった2TDを反省してか積極的にタックルに向かいますが、逆にそれが裏目に出て反則で相手にファーストダウンを与 えてしまう場面も。しかしパントに追い込み得点を許しませんが、ブルザイズ東京も再びコントロールしたキックを見せてゴール前2ヤードからの BigBlueのオフェンスになります。

最 初のシリーズでTDを取り落ち着いたのか、QB#14多川選手はまず自らのキープで一気に12ヤードを前進し危機を脱出します。続いて、RB#24中野選 手、RB#2片岡選手と大きく前進し、WR#1岸選手へのパスでボールはフィード中央まで戻ります。完全にリズムを取り戻したBigBlueオフェンス は、ランプレーで相手を圧倒。RB#30工藤選手の4ヤードランの後、再びRB#14多川選手が19ヤードを走り、さらにRB#2片岡選手が13ヤードを 獲得。最後はRB#30工藤選手が14ヤードを突進してTDを得たところで、丁度3Qが終了します。

このままモメンタムを掴んだまま4Qを終わらせたいBigBlue、しかし再びフットボールの神様の気まぐれが。ブルザイズ東京の攻撃を4thダウ ンパントに追い込んだものの、キックされたボールを確保できずにジャッグル。これをブルザイズ東京がリカバリーし、ゴール前28ヤードから再び攻撃権を獲 得してしまいます。このピンチにBigBlueディフェンス陣も意地を見せてプレーを止め、何とかTDは阻止しますが、この日パントで絶妙のキックを見せ たブルザイズ東京#93寺西選手が28ヤードのFGを成功させ、42-16と得点を追加します。

こ の嫌な雰囲気を払拭したのが、この直後のビッグプレー。この試合、ブルザイズ東京はキックオフを切り込まずスクイズキック気味に蹴り込んできます。この ボールをリターナーの前に位置していたRB#32飯塚選手が拾い上げると、中央の密集をリードブロッカーを利用して抜けると、そのままサイドライン際を駆 け上がり73ヤードのキックオフリターンTDとなります。ビッグプレーで49-16とさらに点差を広げ、スタンドも大歓声に包まれます。

この後、BigBlueのQBは#5春日井選手に交替。残り53秒からの2回目のオフェンスシリーズでは、WR#3サンプル選手に26ヤードのパス が決まりゴール前10ヤードまで前進。ここで時間を7秒残してタイムアウトを取り時計を止めます。入ってきたのはFGチーム。このままFGの3点を追加し て試合終了を目論みますが、スナップが乱れてK#8崔のタイミングがずれてしまいキックは失敗。結局49-16のスコアで試合は終了します。

大量得点も反省点も多かった試合

試合には大量得点で勝ったものの、試合後の選手達には喜びの表情は見られませんでした。まずは、自らのミスから相手にチャンスを与えて得点を許してしまった、ミスの多さ。さらに、反則の多さによる罰退距離の多さ。試合のスタッツを 見ると、BigBlueが与えたターンオーバーは3回。反則に至っては、ブルザイズ東京のファーストダウン8回のうち4回が反則による更新ですし、与えた 罰退距離124ヤードはブルザイズ東京のオフェンス獲得距離118ヤードを上回っています。これでは、49-16のトリプルスコアでの勝利とは言っても満 足できません。特に、ブルザイズ東京は3回のターンオーバーを全て得点に繋げ、昇格後初のTD、FGをこの試合で見せました。接戦の試合になれば成る程、 こういったミスを生まない、相手のチャンスを防いでいかないと試合には勝てません。次の試合まで短い時間ですが、必ず修正して、次のハリケーンズ戦では BigBlueらしいプレーと試合を見せて欲しいと切望します。

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