あるOBの呟き- 第二節 vs. オール東京ガスクリエイターズ
2008/09/29
満を持して臨んだ初戦・オービック戦は、残念ながら力及ばず敗退したBigBlue。前 の試合からこの試合まで、比較的時間があったため、いろいろ反省点や足りなかった部分の補強など、じっくりと準備してこの試合に臨んできたと思います。一 方、同じく初戦を落としたオール東京ガスは、前週にオール三菱と試合があり、準備時間としてはやや不利な立場。しかし、両チームXリーグ昇格後のこれまで の対戦ではBigBlueがすべて勝っていますが、内容的には決して楽観できないものばかり。今年春の対戦でも、後半追い上げられた苦い記憶がまだ残っています。
試合会場となる川崎球場には、前回に続いて沢山のBigBlueファンが集まっています。厚い雲に覆われたやや肌寒さを感じる天候が気になります が、数日前まで続いた残暑厳しい状態よりは選手も十二分に力を発揮できるコンディションと思えば気になりません。Xリーグ2008第二節の最終日となる、 この日の試合は、今年期待のルーキーK#28崔のキックオフで開始されます。
どうしたBigBlue...
オール東京ガス最初のシリーズを4rhダウンパントに押さえてBigBlueのオフェンスシリーズに。し かし、オール東京ガスの厳しいラッシュにQB#15岡村選手もターゲットを見つけることが出来ず、こちらも4thダウンパントで攻守交代。続くオール東京 ガスの攻撃ではダウンの更新は許すものの再びパントに追い込み、QB#15岡村選手が再び登場します。ゴール前からの厳しいポジションですが、RB#24 中野選手のランで4ヤード前進。しかし、続く2ndダウンの攻撃で真逆の場面が。ドロップバックするQB#15岡村選手の背後から、オール東京ガスのディ フェンダーがタックル。そのままエンドゾーン内に倒れてセーフティの2点を献上してしまいます。過去、ロングスナップの失敗などでセーフティを記録したこ とはありますが、このような形でのセーフティは記憶にありません。
セーフティのため、BigBlue自陣20ヤードからBigBlueのキックオフで試合再開。これを中央付近まで戻したオール東京ガスは、パスイン ターフェアの反則で交代しながらもゴール前22ヤードまで前進。4thダウンとなり、ここから40ヤードのFGを狙い、これを見事に成功させ点差を0-5 と広げます。
思わぬスタートに、やや元気のないBigBlueサイド。しかし点差は1TDでひっくり返る5点差であり、まだ1Qの中盤。落ち着きを取り戻した BigBlueオフェンスは、WR#89円谷選手へのパスでこの試合初のダウン更新。これでリズムを掴むと、RB#24中野選手・RB#21石川選手のラ ンでダウンを更新して前進開始。そして、1Qが終了しサイドが変わり、BigBlueのオフェンスシリーズは2Qに続きます。SB#18高木選手、 WR#83イアン選手へ続けてパスが決まり、RB#2片岡選手のランでゴール前15ヤードでファーストダウン。しかし、ここからオール東京ガスのディフェ ンスを破ることが出来ず、4thダウンとなり31ヤードのFGを狙います。登場してきたK#28崔に取っては決して難しい距離ではないはずですが、ボール は僅かにゴールポストを外れて失敗。大きなため息がスタンドから流れてきます。
逆にオール東京ガスは、QB#14室田選手からWR#83崎谷選手に42ヤードのロングパスが決まり一気にBigBlue陣内に前進。TDこそ防いだものの、再 びK#85鈴木選手の39ヤードFGが決まり、点差は付いて0-8と開きます。2Qも終盤となり、何とか1TDを返して前半を折り返したい BigBlue。しかし、SB#23貴志選手へのパスはインターセプトされてまたチャンスを潰してしまいます。続くオール東京ガスのオフェンスを4thダ ウンパントに押さえ、2Q残り39秒でまわってきたBigBlueのオフェンスシリーズ。
QB#15岡村選手は、RB#2片岡選手、SB#23貴志選手とロングパスをヒット。タイムアウトで時計を止めながら敵陣に入ります。さらに、自ら サイドラインに出て時計を止めると、今度はWR#17小川選手に22ヤードのパスがヒットしゴール前16ヤードまで前進。残り1秒でタイムアウトを取り、 再びK#28崔がFGを狙います。先ほどよりは距離は長い33ヤードのFGを見事に決め、前半は3-8と辛くも追い上げて折り返します。
予想外の展開に言葉もなく
ある程度の接戦は予想していたものの、余りに予想とはかけ離れた内容に前半が終わったばかりなのに、まるですでに試合が終わって負けたような虚脱感すら感じます。前 半のオール東京ガスのディフェンスを見て感じるのは、BigBlueのプレーを良く研究してきているなと言うこと。昨シーズン、今年の春と続けて対戦して いますので、じっくり準備する時間はあったはずですが、それが見事に成功しているという印象です。ディフェンスに関しても、TDこそ許さずFGの6点に抑 えていますが、ロングパスを何度か許していたりと不安材料も見えます。ただ、試合のモメンタムがオール東京ガスにあるという印象もなく、まずは1TDを上 げて取りあえず得点を逆転することで、BigBlueに何時ものリズムが戻るようにも感じます。理由は分かりませんが、何かオール東京ガスのディフェンス にBigBlueオフェンスが戸惑っている印象を受けた前半。コーチ陣からの指示で、3Qは気持ちもプレーも切り替えていつものBigBlueの姿を見せ て欲しいものです。
キッズチアのハーフタイムショーに続いて、BBCのハーフタイムショーのダンスにスタンドのファンも大いに盛り上がります。この大きな歓声と熱気でBigBlueを大きく前進させてくれることを祈りつつ、3Qが始まります。
シーソーゲームからリードへ
3Q開始は、オール東京ガスのキックオフから。大 きく伸びて来たボールをキャッチしたSB#18高木選手は、リードブロックにも助けられて大きく前進。52ヤードをリターンし、敵陣39ヤードから BigBlueの後半最初のオフェンスシリーズが始まります。RB#24中野選手のランでダウンを更新すると、WR#89円谷選手にも15ヤードのパスが 通りゴール前8ヤードでファーストダウン。ルーキーRB#30工藤選手が2回飛び込み5ヤードまで前進した後の3rdダウンのプレー。RB#24中野選手 がスクリメージラインを超えますが、ここでタックルを受けて痛恨のファンブル。ゴール前まで進みながら相手に攻撃権が移動してしまいます。出鼻をくじかれ たBigBlueですが、ディフェンスが踏ん張り4thダウンパントで攻撃権を取り戻します。
2回パス失敗の後、3rdダウンでSB#3徳地選手に28ヤードのロングパスで一気に前進。さらにWR#83イアン選手に20ヤードのパスが決まり 敵陣内に入ります。相手のディフェンスに対応したBigBlueオフェンスチーム。ゴール前32ヤードから、SB#3徳地選手、WR#7福井選手と続けて パスが決まり、最後は再びWR#7福井選手に13ヤードのTDパスが決まり、ついに10-8と試合を逆転します。
3Q終盤で逆転に成功したBigBlue。しかしオール東京ガスも粘ります。BigBlueディフェンスの厳しいタックルにあい一度サイドラインに 下がるオール東京ガスQB#14室田選手。代わりに登場したのが、QB#11木村選手。交代最初のプレーで、WR#22藤縄選手に41ヤードのパスが決ま り一気にレッドゾーンに前進。ここからゴール前7ヤードでファーストダウンとしたところで、QBは今年移籍したベテランQB#12田選手に交代。最初のプ レーでWR#22藤縄選手に7ヤードTDを決め、試合は再び10-14とオール東京ガスリードに代わります。続くキックオフが終了したところで3Qは終 了。リードを許したまま4Qに入ります。
4Q最初のパスは失敗。しかし、続く2ndダウンではQB#15岡村選手はWR#17小川選手にミドルパスを通します。ここからWR#17小川選手 はオール東京ガスのディフェンスを振り切り長駆68ヤードを駆け抜けてTDを獲得。再び試合を逆転して17-14とリードします。し かしまだまだ安心できない4Q序盤。ここでディフェンスチームがビッグプレーを見せます。自陣中央付近まで攻め込まれた3rdダウンのプレー。QB#11 木村選手がQBキープでダウン更新を狙うところでボールをファンブル。これをDB#20古川選手がリカバーし、攻撃権を奪い返します。
ゴール前11ヤードという厳しいスタートながら、ハンドオフを受けたRB#2片岡選手は一気に34ヤードを駆け抜けて大きく前進。さらにRB#2片 岡選手が4ヤード前進した2dnダウン。QB#15岡村選手は再びWR#17小川選手にパス。ここから、先ほどのTDの再現のようにディフェンスを抜ける と、そのままこの日2本目の51ヤードTD。24-14と点差を広げます。残り時間を考えると、まだまだ安心できない点差。両チームパントを交換した後の オール東京ガスは、自陣内ながら4thダウン4ヤードでギャンブルを試みますが、これを失敗。敵陣中央付近でファーストダウンを得たBigBlueは、 SB#18高木選手へのパスでダウンを更新すると、最後はRB#2片岡選手が14ヤードを駆け抜けてTD。31-14とさらに点差を広げます。この後の オール東京ガスの攻撃を押さえ、苦しみながらも今シーズン初勝利を飾ることが出来ました。
すべては次の鹿島戦に向けて
試合には勝ったものの、試合後のハドルの様子は厳しい雰囲気です。本音を言えば、次の天王山・鹿島戦に向けて準備万端整ったBigBlueの試合を 見る事が出来ると期待していただけに、この内容には不満が残りますし、「勝った」というよりは「勝てて良かった」という気持ちが正直なところです。ただ、 終わった結果は、良くも悪くも変わらないわけですし、良いことも悪いことも、次の試合で結果を出すための糧にして欲しいと思います。すべては、鹿島戦での 勝利のために!
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