2020第二節: 富士通フロンティアーズ戦の見所
2020/11/02
昨シーズンの雪辱を目指して対戦した第一節エレコム神戸ファイニーズ戦(以下、エレコム神戸)を、やはり昨年と同じように最後のあと一歩が足らずに痛い敗戦となったBIG BLUE。第二節は、昨年のリーグチャンピオンであり、未だ勝ち星のない富士通フロンティアーズ(以下、富士通)との対戦になります。富士通とは、リーグ戦で7戦7敗、2ndステージ以降Japana X Bowl(JXB)での対戦も含めると、4戦4敗と現在のX1 Superでは唯一勝ち星のないチーム。2016年のリーグ戦は24-29、その年再戦したファイナルステージでは26-28と、2016年には接戦を演じるまで近づいたものの、その後はJXBも含めて大差で敗れるシーズンが続いています。
今シーズンの富士通は、オフェンスライン(OL)に新人が多く入ったものの、全体としてはキープレーヤーに大きな変更は無く、昨年と同等以上のチーム力を誇っています。前節のノジマ相模原ライズ戦(以下、ノジマ相模原)では、オフェンスでは、QB#3バードソン選手、RB#2ニクソン選手、RB#29グラント選手が活躍すると、ディフェンスでもノジマ相模原のラッシングヤードを68ヤード、パッシングヤードは166ヤードと封じ、フィールドゴール(FG)の3点のみに押さえるなど、オフェンス・ディフェンスともに好調な状態が伺えます。JXB進出の為には、この試合の勝利が絶対条件となるため、どの様なゲームプランを準備して臨むのかが注目されます。
オフェンスの見所
エレコム神戸戦では、QB#3クラフト選手、QB#7馬島選手、QB#2政本選手と、3人のQBがフィールドに登場し、クラフト選手と政本選手は、それぞれ2TDパスを成功させました。馬島選手は得点には繋がりませんでしたが、TE#40スタントン選手、WR#82白根選手へ20ヤードを超えるバスを通すなど、チームに馴染んでいる様子が伺え、2年振りに公式戦の感覚も経験し、ゲーム感も戻ってきたであろう次節での活躍が期待されます。また、怪我から復帰した政本選手は、後半のオフェンスをほぼ一人でプレーし、復調を証明。特にパッシングオフェンスでは、206ヤードを獲得し、この試合でも政本選手の活躍に、期待が大きく膨らみます。
ランプレーでは、昨シーズンから活躍を見せているRB#47山中選手が好調。チームトップとなる6回キャリー53ヤードを走り、中央突破のパワーランだけでなく、カットバックから28ヤードの独走を見せるなど、成長著しい様子を見せています。さらにRB#28伊藤選手も、キャリー2回と回数は少ないものの平均で7ヤード、RB#4鈴木選手は、キャリー4回で平均3.5ヤードと、それぞれRBとしての仕事は十分に果たしました。この試合の鍵は、やはりルーキーの二人、RB#21佐藤選手と、RB#32元山選手の二人が、どこまで獲得ヤードを伸ばすかでしょう。Xリーグの試合を経験し、ゲーム感も戻ってきたであろう二人を含めた、RB陣の活躍がこの試合の見所になります。
攻撃の中心となるレシーバー陣では、3TDを上げたWR#85鈴木選手が好調。5回捕球で76ヤードを獲得し、また3回のTDレシーブもDBとの競り合いからのキャッチで、生来の勝負強さを見せています。鈴木選手同様、WR#82白根選手も5回捕球74ヤード1TDと好調です。特に4Q終盤のTDレシーブでは、高さを生かしたプレーでDBとのマッチアップを制しTDを獲得する等、メインターゲットの一人として注目されます。もう一人注目したいのが、WR#14遠藤選手。4回捕球47ヤードを獲得しましたが、4Qに見せた左脚を残したサイドライン際のキャッチがビデオリプレー判定で覆ったように、ここ一番での勝負強さが目立ちます。さらに厳しい富士通DB陣との戦いになりますが、高さと微妙なタイミング勝負となるレシーバー陣の活躍が、この試合最大の見所と言って良いでしょう。
ディフェンスの見所
エレコム戦では、ラッシングーヤードこそ78ヤードと押さえたものの、パッシングヤードでは419ヤードと昨年の249ヤードを大きく上回るヤードを許しており、パスディフェンスの修正が急務であることは明らかです。エレコム戦では、ディフェンスライン(DL)を3人、ラインバッカー(LB)を4人の3-4の隊形を採用し、ランを警戒しつつ中盤から奧のプレーを警戒するゲームプランを採用しました。しかしDLのパスラッシュが以前ほど圧力が無く、エレコム神戸のQB#19ソコール選手は、パスポケットから出ること無くターゲットを探す余裕が生まれ、これが5TDパスに繋がったと思われます。
DL陣としては、さらに圧力を増してパスポケットの口をいかに素早く閉じるか、あるいはLB陣がブリッツを仕掛けるか、富士通戦では更なる工夫が必要になるでしょう。富士通の先発が予想される二人のQB、QB#3バードソン選手、QB#18高木選手共に、時間があれば一気にロングパスからのTDを奪う能力が高いだけに、どれだけ早く投げさせるか、あるいはスクランブル等パス以外のプレーに追い込むか、厳しいプレーが予想されます。オールジャパンクラスが揃う富士通オフェンスライン(OL)陣をどの様に攻略するか注目されます。
また、前節の試合では10名のレシーバーがパスをキャッチしている富士通のレシーバー陣対策も重要。WR#81中村選手、WR#9宣本選手の二人のメインターゲット攻略がDB陣としての最大の仕事になるでしょう。それ以外のレシーバー陣に対しては、セカンド、サードターゲットとしてロングパスも多く通されており、DB陣としてはエレコム戦以上に厳しいマッチアップが要求されます。ただ、前節の試合で4TDを獲得した富士通ですが、ランで2TD、パスで2TDとランディフェンスも疎かに出来ず、どの様にバランスを取りつつ対応するか、ある意味頭脳戦も要求されます。ベンチからのサインに対して、キャプテンであるDB#1中谷選手と、バイスキャプテンのLB#57寺林選手がどの様なプレーコールで対応するか、ディフェンス戦の勝利が試合の勝利に繋がります。
試合の見所
初戦のエレコム神戸戦を悔しい敗戦で落としましたが、だからと言って残り2試合に勝利するという当初の目的に変更があるわけではありません。特にこの富士通戦の勝利が、Aブロックで1位通過してJXBに進む絶対条件であることに変わりは無く、その為には短い期間ですがどれだけ前節の内容を反省して、この試合に生かすことが出来るか、チームの総力戦が要求されます。色々改善点はあると思いますが、まずは前節で90ヤードを相手に与えてしまった反則による罰退対策は最重要でしょう。特に、決め所となる状況での反則が、結果的に失点に繋がるケースが多かったように感じられます。プレー精度の更なる向上が次の試合では絶対条件となります。
また、前節の富士通の試合では、3FGで9得点を獲得しており、さらには試合開始早々にはキックオフリターンTDで先制されるなど、キッキングゲームがこれまで以上に重要視されます。エレコム神戸戦では、2年目のK#19佐藤選手が4回のトライフォーポイント(TFP)キックを成功していますが、この試合ではFGの機会も想定され、彼のキックで試合が決まる可能性も高いと言えます。また、パントキックではLB#5コグラン選手がパンターとして登場しましたが、優秀なリターナーが揃う富士通に対しては、キックカバーに関してはこれまで以上に注意が必要になるでしょう。スペシャルチームの活躍が、この試合を左右すると言っても過言ではありません。若手選手が多く入るスペシャルチームだけに、ミスを恐れずチームに活力を与えるプレーを期待したいところです。近年の試合では、点差が広がり出すと途端にチームの覇気が下がる印象を受けますが、それに活を入れるようなスペシャルチームの活躍こそが、勝利への大きなターニングポイントになるでしょう。
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