あるOBの呟き- 交流戦 vs. 富士ゼロックスAFC

2008/06/09

前 節、オンワードオークスとの接戦を落としパールボウル準決勝進出が叶わなかったBigBlue。例年ならばこれで春の公式戦は終了するのですが、今年は隣 接ブロックの同順位チームとの順位決定戦が予定されているため、Dブロック2位の富士ゼロックスAFCとの試合が開催されます。富士ゼロックスAFCは昨 年からXリーグに昇格。BigBlueも2007年最終戦で対戦しましたが、この時は47-0とBigBlueが完勝しました。この春の試合は、初戦は相 手チームの都合により不戦勝になったものの、続く二試合目は鹿島ディアーズに38-0で破れ厳しいスタートとなりました。

前の週末にはBigBlueに競り勝ち準決勝に進んだオンワードが、鹿島ディアーズと対戦し、27-14で敗れる結果になりました。単純に点差だけ で比較は出来ないものの、秋に対戦予定がある鹿島は今年も厳しい試合になりそうです。秋のリーグ戦のためにも、ここで鹿島との試合が出来れば良かったので すが、そういうチャンスを掴むためにももっともっとチーム力を磨かないといけないのだと実感します。前日と変わって、朝から曇り空で天候が不安でしたが、 少し小雨がぱらつく程度で何とか空も持ちそうです。気になるのは、その分湿度が高く蒸し暑い状態になり、今回1Q=15分の長丁場の試合でスタミナが持つ のかという部分です。

圧倒するBigBlueオフェンス

BigBlue ルーキーのK#28崔のキックで試合開始。富士ゼロックスの最初のシリーズを4thダウンパントに押さえ、BigBlueのオフェンスシリーズが始まりま す。QB#15岡村を中心にBigBlueお得意のワイド体型を見せますが、最初のシリーズはRB#39礒谷にボールを持たせてダウンを更新。敵陣に入る とSB#3徳地へのパスでファーストダウンを獲得し、続くWR#17小川への35ヤードTDパスが決まり、あっという間に先制点を上げます。K#28崔の TFPキックも決まり、まずはBigBlueが7-0と先行します。

続く富士ゼロックスの攻撃。最初のプレーでRB#3前川が22ヤードのロングランで自陣に攻め込まれると、さらにロングパスも決まりゴール前へ。ここから8ヤードのTDパスが、QB#10帆足からWR#23佐藤に決まり、すぐに7-7の同点に追いつかれてしまいます。

不 安の感じる立ち上がりですが、それもすぐに払拭されます。キックリターン時の反則で自陣奥からのBigBlueの攻撃。3rdダウン10ヤードの状況か ら、QB#15岡村は右サイドのWR#83イアンにパスを成功。ここからイアンが相手ディフェンスをステップでかわし、一気に83ヤードを独走してTD。 あっという間に試合を逆転します(K#11井田のTFPキック成功)。続く富士ゼロックスのシリーズは、LB#33須藤と、LB#36林がQBサックで相 手を押し込みパントに。すぐに攻撃権を取り戻します。富士ゼロックスのパントが短く敵陣内からのシリーズ。WR#7福井へのパスでダウンを更新すると、 WR#89円谷へのロングパスが決まり一気にゴール前1ヤードに前進。この1ヤードをRB#21石川が飛び込み、さらに点差を21-7と広げます (K#11井田のTFPキック成功)。

1Q 終了間際から始まったBigBlueのオフェンスは、再びWR#17小川に26ヤードのパスが決まりゴール前7ヤードに迫ったところで1Qが終了。サイド が変わった2Q最初のプレーは、QB#15岡村からWR#89円谷への7ヤードのTDパス。さらに点差は28-7と広がります(K#11井田のTFPキッ ク成功)。

押され気味の富士ゼロックスですが、ここから反撃を開始。ランプレー中心のシリーズでじりじりと前進。しかし3rdダウンのプレーは、DL#59瀧 川とDL#33須藤がQBをロスタックルし、4thダウン16ヤードと大きく後退。ここから富士ゼロックスは4thダウンギャンブルからパスを投げて失敗 するのですが、審判がイエローフラグを投げます。BigBlueのパスインターフェアの反則ということで、ゴール前6ヤードのピンチに。これで緊張がはじ けてしまったのか、最初のランプレーで中央を大きく開かれ、そのままRBが走り抜けてTD。28-14と追い上げられます。

しかし、BigBlueオフェンスの勢いは止まりません。QB#15岡村は、WR#7福井、SB#3徳地、WR#89円谷と次々とロングパスを決め て、ダウンを更新しゴール前6ヤードでファーストダウンを獲得。ここから、今度はRB#39礒谷が3回突進しTDを追加します(K#11井田のTFPキッ ク成功)。さらに2Q終盤には、富士ゼロックスのパントをWR#83イアンがキャッチすると、そのまま相手ディフェンスをかわして独走。エンドゾーンに飛 び込む物の、リターン途中に背後からの不正なブロックの反則がありTDは認められず、ゴール前31ヤードからのファーストダウンに変わります。ここも、 1stプレーのパスは失敗するものの、2rnダウンではSB#23貴志にクイックパスが通ると、そのままディフェンスをすり抜けてTD。K#28崔の TFPキックも決まり、前半を42-14と大量リードで折り返します。

悔いの残るディフェンス

前半のオフェンスは、細かなミスや反則はあったものの、ほぼプラン通りにプレー出来たのではないでしょうか。前半7回のオフェンスシリーズがありま したが、1回ファンブルリカバーで相手に攻撃権を渡したものの、残りの6回のシリーズはすべてTDにつなげて得点をしています。

気になるのはディフェンス。2TDと、十分合格点ではあると思うものの、どちらの場合も相手の攻撃に押されてダウンを更新され、その結果得点を許し ています。QBサックなどでロスタックルも見せてくれましたが、そこから相手に盛り返す切っ掛けを与えてしまうのが、心配です。後半はきっちりと対応し、 しっかりと相手の攻撃を止めて欲しいものです。大量リードをしているものの、もう一度気持ちを切り替えて後半がスタートします。

ルーキー活躍するも、まだ壁厚く

3Q は、富士ゼロックスのキックオフをリターンしたBigBlueの攻撃からスタート。ここでQBは、ルーキーのQB#16春日井が登場。まだターゲットが定 まらないのか、WR#19右田へパスを通すものの、それ以外では自らスクランブルで窮地を脱する場面が続きます。それでも、WR#83イアンへの18ヤー ドパスが通り敵陣に入るとリズムを掴んだのか、RB#21石川、RB#2片岡のランも出るようになり、さらにWR#7福井への15ヤードパスが決まりゴー ル前1ヤードに迫ります。この最後の1ヤードをRB#24中野が飛び込み後半最初のTDを上げます(K#28崔のTFPキック成功)。

富士ゼロックスの攻撃を4thダウンパントに押さえ、再びBigBlueのオフェンスシリーズ。同じルーキーWR#13岸への14ヤードパスが決ま り敵陣に入ると、RB#24中野、RB#32飯塚とバックス陣が繋いで、ゴール前29ヤードでファーストダウンを獲得します。しかし、ここで富士ゼロック スディフェンスも踏ん張りTDを許さず、結局4thダウンとなりBigBlueはFGを狙います。キッ カーは、すでにTFPキックやキックオフで登場している、やはりルーキーのK#28崔。昨年のワールドカップでは、韓国代表として出場し、順位決定戦とな るフランス戦では雨の中4Qに決勝点となる29ヤードFGを決めて、韓国代表チームに初勝利をもたらした活躍は記憶に新しいところです。43ヤードのFG トライは、高い弾道を描いて成功。点差は52-14とさらに広がります。この後両チームともオフェンスに精彩を欠き、1Q=15分の長い試合も、ついに 4Qに入ります。

4Q序盤、富士ゼロックスは再び反撃に出ます。QB#10帆足のランを軸にし、パスも決まるようになりBigBlue陣内で前進を許しゴール前12 ヤードへ。しかし、4thダウン4ヤードとなり、ここで富士ゼロックスは再びギャンブルを選択。パスは失敗したものの、BigBlueディフェンスにレ シーバーに対してホールディングがあったということで、ハーフディスタンスの反則が与えられ、富士ゼロックスはゴール前6ヤードからファーストダウンの攻 撃を開始します。2ndダウンでRB#3前川がエンドゾーンにドライブしますが、DL#90小山のタックルでファンブル。ボールはエンドゾーン内に転がり フリーボールとなりますが、両チームの取り合いから再び外にはじき出されたところをDL#33須藤が確保。辛くもピンチを切り抜けます。

相 手の攻撃を結果的に無得点に押さえたBigBlue、しかしオフェンスはゴール前4ヤードと厳しいポジションからシリーズはスタートします。しかし、 RB#32飯塚、RB#21石川が着実にゲインを重ねてレッドゾーンを抜けると、今度はルーキーホットライン、QB#16春日井からWR#13岸へ56 ヤードのロングパスが決まり、一気に敵陣28ヤードまで進みます。しかし、ここから富士ゼロックスディフェンスに前進を阻まれ、4thダウンで1ヤードを 残すと、再びK#28崔が登場して先ほどと同じ43ヤードのFGを狙います。距離的には問題無かったものの、スナップが乱れてホールドが送れたためか、蹴 られたボールにやや勢いが無くゴールポストまで届かず、残念ながらこのFGは失敗に終わります。

残り3分からの富士ゼロックスのオフェンスシリーズ。何とかもう一回オフェンスにボールを回そうとディフェンスの激しいラッシュで相手を押し込み、 4thダウンパント。ここでプレッシャーからかスナッパーのボールは高くそれ、それを確保しようとしたパンターにDL#90小山と#94加藤がラッシュし ボールは後方に転がります。これをLB#50原が拾い上げると、そのままエンドゾーンまで運びTD。K#28崔のTFPキックも決まり点差は59-14ま で広がりました。この後の富士ゼロックスの攻撃もきっちりと押さえて、この試合BigBlueが大量点で完勝しました。

ルーキーの成長に期待

1Q=15分と長いこともあり、前半だけで6TD/42点も入ったからでしょうか、後半の2TD/1FGの17点という得点は物足りなさを感じま す。後半を任されたQB#16春日井は、まだチームに合流して2ヶ月と、BigBleuのシステムに慣れていないこともあると思いますが、やはり期待され る選手の一人だけに欲も出ます。今回自分で持つ場面が何度も見られましたが、そう言う場面でも確実にターゲットにパスを通すしぶとさを秋までに身につけて くれたら、今年のBigBlueオフェンスは、さらに期待出来ます。

試 合後のチームハドルでは、K#28崔と、QB#16春日井にOB会表彰が与えられました。この試合はルーキーの活躍が多く見られた試合でもありました。そ の中で印象に残った選手の一人が、DLとして出場したDL#92諸星。外から見ていると相手選手よりも頭一つ高く見えますし、両手を広げてQBの投げたパ スをあわやカットという場面も見られました。まだ体の線が細いのですが、体が大きいだけにもう少し筋肉が付けばワイド体型のBigBlueオフェンスライ ンに入っても面白い素材ではないかと感じさせられました。もっとも、そのためには同じルーキーでOLとして登録されている、OL#53樋之本やOL#57 中山との競争にまず勝つことが先決ですが。

春の公式戦はこれで終わり、チームは9月のリーグ戦開幕に向けて、また地道な努力の期間が始まります。6月は春の反省、7月は夏合宿、8月は短い秋 のシーズンに向けて最後の調整と、長いようで短い三ヶ月だと想像されます。今日の試合で活躍してくれたルーキー達がさらに成長するように、また先輩である 若手、中堅、ベテラン陣はルーキーの追い上げに負けないように、そして昨年以上に充実した準備が出来るように、この三ヶ月の間楽しみに待ちたいと思いま す。

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