2021第一節: エレコム神戸ファイニーズ戦の見所

2021/09/01

未だ厳しい状況が続いていますが、いよいよBIG BLUEの2021シーズンが開幕します。今シーズンは2年振りにX1 Super 8チームのリーグ戦が開催されますが、新型コロナウイルスの状況もあり試合時間を厳守する必要があるため、勝ち点制度で順位が決定される特別ルールが適用されます。これにより、4Q終了時点で同点の場合には、延長戦は行われず両チーム引き分けとなり、それぞれに勝ち点1が与えられます。勝てば勝ち点3、負ければ勝ち点0となり、この合計点が多いチームが上位となります。対戦する以上は「勝利する」事が大前提となりますが、場合によっては「負けない試合」を最後は狙う戦術も必要となる今シーズンと言えます。

初戦の相手、エレコム神戸ファイニーズ(以下、エレコム神戸)とは、昨年に続き関西遠征での開幕戦での対戦となります。リーグ戦の対戦成績は、ここまで4戦して2勝2敗ですが、一昨年昨年と1TD差で敗れており、3シーズン続けての敗戦は何としても避けたいところです。2連敗の前にはBIG BLUEが2連勝をしていましたが、試合経験を積み重ねる毎によく研究されて来ています。オフェンス対策としてはパスカバーが充実し、ここ一番での決定力が削がれ、ディフェンス対策としてはQBが機動的に動くことで、厳しいラッシュをいなしてゲインを獲得するなど、BIG BLUEの強みを相殺する上手いゲームプランを準備してきていました。今シーズンからヘッドコーチ(HC)に専任するクラフトHCですが、昨年までのQBとしての経験をどの様にこの試合に生かす事が出来るか注目されます。
 

オフェンスの見所

2012年のチーム加入以来、数々のXリーグ記録の更新やチームに貢献してきたケビン・クラフトが選手を引退しHCに専任するため、BIG BLUEオフェンスを率いるのはQB#2政本選手が中心になります。2019年の試合中に怪我をし、実質2シーズン振りにフィールドに復帰する政本選手ですが、その正確なパッシング能力にはますます磨きが掛かってきており、この試合でのオフェンスの見所の一つになることは間違いありません。また、昨シーズンは2番手QBとして経験を積んだQB#7馬島選手は、自ら走るキープ力もあり今シーズンの活躍が期待されます。さらに、昨年練習生としてチームに帯同していたルーキーのQB#8西澤選手は、その長身を生かしたダイナミックなプレーが持ち味で、三者三様のスタイルが生きる新しいBIG BLUEオフェンスが期待されます。

期待されるパスオフェンスのレシーバー陣ですが、TE#40スタントン選手WR#82白根選手WR#85鈴木(隆)選手らメインターゲットは今年も健在。さらに、新加入したWR#3遠藤(太)選手WR#81松岡(拓)は他チームでの経験があり即戦力として大いに期待されます。さらに、WR#81松岡(拓)選手に関しては、双子の弟でありチームの先輩でもあるTE#87松岡(直)選手との「チーム内兄妹対決」も見所の一つになるでしょう。また、ルーキー選手のWR#83木村選手は、カナダのアケイディア大学で現地のフットボール部(カナディアンフットボール)で活躍しており実戦経験は豊富。こちらもルーキーながらこの試合での活躍が期待出来る選手の一人です。

RB陣では、RB#47山中選手に続くパワーランナーとして期待されるルーキーのRB#32遠藤(集)選手が注目されます。サイズはRB陣随一で、鍛えられたフィジカルもチームでもトップクラス。途中ブランクがあるため、試合感を取り戻す時間はまだ必要かもしれませんが、ランオフェンスの反省点である要所で今ひとつ詰め切れなかった弱点を埋める貴重な戦力と言えます。ただ、ランにしてもパスにしても昨年の対戦では相手ディフェンスの厳しいプレッシャー受けて苦しむプレーが多く観られました。ルーキー二人と入れ替わったBIG BLUEオフェンスライン(OL)が、厳しいエレコム神戸ディフェンスのプレッシャーをどれだけ抑えられるか、機動力のあるQB陣のプレーとも絡めたクラフトHCのゲームプランが注目されます。
 

ディフェンスの見所

昨年の試合では、5つのTD全てパスで奪われているだけに、いかに効果的なパスディフェンスを実現出来るかが最大の課題です。その5つのTDレシーブのうち、40ヤード以上が二つ、20ヤード以上が二つとロングパスを許しています。実際エレコム神戸は23回のパスで419ヤードを獲得しており、平均18ヤードを許しているパスディフェンスを何処まで改善できるか、昨年の経験も踏まえてBIG BLUEディフェンスを指揮するパウロズニックディフェンスコーディネーター(DC)が準備してくるであろう、ディフェンスパッケージがまずはディフェンスの大きな見所になります。

パスディフェンスでは、レシーバーとディフェンスバック(DB)陣のマッチアップが中心になりますが、エレコム神戸のホットラインは高さを利用したパスも多く、DB陣としては今回も厳しい対戦が予想されます。その為、マッチアップ以前にどれだけQBのプレーを封じる事が出来るか、ディフェンスライン(DL)の仕事がこれまで以上に重要になります。昨年の対戦では、QBにプレッシャーを掛けてパスポケットトから出す事は出来たものの、そこからフリーとなったレシーバーへ何度もパスを通されて成功しているため、より素早くQBの動きを封じる対策が必要になります。理想は、昨年の富士通戦前半で見せたスピード感溢れるラッシュですが、それと同じ事を途切れること無く最後まで続けることが出来るか、この試合での大きな試金石になるでしょう。

そんな中で注目したいのが、昨年のTEからDLにコンバートされたDL#18小川選手。学生時代はセンターとして活躍し、Xリーグではパスキャット出来るポジションを希望しTEに入ると、念願のTDレシーブを実現。そして今度は勝手知ったるOLと対峙するDLに活躍の場を求めるチャレンジ精神が、一つの見所と言えます。また、ディフェンスは、DB#1中谷選手LB#5コグラン選手の「ダブルキャプテン」がプレーするユニット。力で押しきるだけで無く、スピードと機敏さで相手のプレーを乱し、自らビッグプレーに繋がるチャンスを作り出すような場面を期待したいところです。過去連敗している試合でも、ランプレーは比較的良く止めているため、この試合でもいかに相手のパッシングオフェンスをカバー出来るかが、勝利に向けて重要な見所になるでしょう。
 

試合の見所

この試合、あえて不安要素を上げるとしたら、キッキングゲームに有るかもしれません。今シーズンもK#11佐藤選手はCFLへ挑戦中のため不在。また、昨年スターターを務めた佐藤(太)選手は移籍したため、今シーズンのキッキングゲームは、K#16福岡選手K#19丸山選手の二人のルーキーの右足に掛かっています。二人とも学生時代の実績は十分ですが、丸山選手は京都大学出身のため試合会場であるエキスポフラッシュフィールドにも馴染みがあり、トライフォーポイント(TFP)やフィールドゴール(FG)の機会では丸山選手の出場機会が多いかもしれません。一方で福岡選手は昨年の甲子園ボウルで活躍するなど、大きなプレッシャーは経験済み。どの様にこの二人のキッカーを起用するかは当日の試合展開次第ですが、TFP、FG、そしてキックオフと二人の登場機会が多ければ多いほどBIG BLUEが有利に試合を進めている証拠となります。Xリーグデビュー戦でもあるこの試合、学生時代とは異なるプレッシャーの中、どれだけ存分に実力を発揮してくれるのか注目されます。

昨年までの「選手兼任HC」から、HCに専念するクラフトHC。自らするべき仕事は、「選手」の部分が無くなったので量的には楽になると思われますが、自分の考えをフィールドで具体化する作業に関しては、これからはフィールドのQBに伝えて実行する必要が有り、どれだけ正確且つ迅速な意思疎通が出来るか、質的な部分ではより高度な作業が要求されます。本来のシーズンであれば、春の試合のタイミングでそういう部分の摺り合わせや修正等が出来、それなりに完成した状態でリーグ戦が始まっていたはずですが、今回はこの試合から修正してシステムを創り上げていか無ければなりません。クラフトHCが目指すチームがどの様な形になるのか、これからの次のBIG BLUE誕生の瞬間を観ることが出来る、貴重な試合になるかもしれません。

昨シーズンは短縮シーズンとなり試合数も通常の半分以下でしたが、それでも未勝利のまま終わったシーズンは、2003年以来17年振りのシーズンでした。その経験を有するメンバーとしては、先ずは今シーズンの初戦でもあるこの試合は是が非でも勝利したい気持ちしか無いでしょう。一方で連勝中のエレコム神戸としても、これまで以上に入念に準備をして三連勝を狙ってくることは当然の事。シーズン初戦という事も有り、事前準備に費やす時間は十分に有りました。そこからどの様な手を打ち有利に試合を運ぶか。BIG BLUEに取って大事なシーズンがいよいよ始まります。

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