あるOBの呟き- 第五節: vs パナソニックインパルス戦

2022/11/08

2022シーズンのリーグ戦は、早くも最終第五節の対戦となります。リーグ戦最後の対戦相手は、BIG BLUE同様ここまでリーグ戦4勝0敗の成績を残している、パナソニックインパルス(以下、インパルス)との対戦です。同じ無敗の4連勝とは言え、インパルスはここまでリーグトップの得点力と最少失点を誇り、昨年以上に隙の無いチームに仕上がっています。共にトーナメント進出は第三節までの連勝で確定し、さらに第四節でも勝利した事で、この試合の勝者がリーグ戦1位通過、敗者は2位通過が確定します。次のライスボウルトーナメント準々決勝では、相手ディビジョンのチームとたすき掛けで対戦するため、1位通過が有利になることもありますが、これまで全勝でのリーグ戦通過経験の無いBIG BLUEとしては、初の全勝での通過を実現したい試合にもなります。

インパルスのオフェンスは、今シーズン加入したQB#2ヘンダーソン選手がチームにフィットし、強力なレシーバー陣との連携も十二分に機能しています。特に今シーズンエレコム神戸ファイニーズ(以下、ファイニーズ)から移籍したWR#96オヌワー選手がメインターゲットになり、昨年以上に強力なパッシングオフェンスを構築しています。ディフェンスでも、ディフェンスライン(DL)、ラインバッカー(LB)、ディフェンスバック(DB)と、どのポジションにもトップクラスの選手が揃っており、小さなミスも許されません。昨シーズンは、QB#2政本選手のパスオフェンスが冴えて得点を重ねましたが、今回は新加入のRB#26プレスリー選手のランプレーも絡めて幅が広がったオフェンスが何処まで通用するか注目されます。
 

得点好機を逃しモメンタムを逃す

K#11丸山選手のキックオフで始まった試合は、キックオフリターンをしっかりと止めて、インパルス自陣17ヤードからの攻撃。今シーズン加入したQB#2ヘンダーソン選手は、最初のパスはラッシュを受けて失敗したものの、次のパスはWR#96オヌワー選手へ38ヤードのロングパスが成功。次のランプレーをDL#34ブルックス選手がロスタックルすれば、次のプレーではRB#42立川選手が7ヤード進むという、互いに譲らない一進一退の攻防が続きます。しかし、インパルスが敵陣に入りWR#96オヌワー選手へのパスが成功するとさらにBIG BLUEの反則で一気にゴール前15ヤードでダウン更新となります。一度はDB#7テイラー選手がロスタックルで押し戻しますが、最後はRB#5ビクタージャモー選手へ10ヤードTDパスが成功し、インパルスが先制をします。

インパルスK#16佐伯(眞)選手のキックオフを、WR#85鈴木(隆)選手が大きく31ヤード戻し、自陣40ヤードからBIG BLUE最初の攻撃。QB#2政本選手から右サイドに出たRB#26プレスリー選手へバックワードパスでボールが渡ると、そこからTE#40スタントン選手への20ヤードパスが成功するスペシャルプレーで敵陣に入ります。反則で5ヤード罰退しますが、再びTE#40スタントン選手へのパスでダウンを更新すると、さらにQB#2政本選手のスクランブルでゴール前14ヤードでダウンを更新します。パス失敗の後、WR#85鈴木(隆)選手へのパスが通り、さらにRB#26プレスリー選手が飛び込みますがダウン更新には至りません。4thダウン3ヤードが残ると、フィールドゴール(FG)ではなくギャンブルを選択。TDを狙ったパスは、しかし失敗し無得点のまま攻撃権がインパルスに移動します。

自陣7ヤードからの厳しいスタートのインパルスの攻撃。RB#5ビクタージャモー選手のランの後、QB#2ヘンダーソン選手のキープでダウンを更新。その後RB#42立川選手のランは、DL#8森田選手がタックルし、3rdダウン6ヤードが残ります。パスでダウン更新を狙うQB#2ヘンダーソン選手ですが、タイミング良くスクランブルに出ると、これがディフェンスとすれ違いになり、一気に30ヤードのロングゲインとなります。さらにこの時BIG BLUEに腰から下のブロックの反則があり、さらに15ヤード前進して敵陣33ヤードでファーストダウンとなります。DL#8森田選手のQBサックで3ヤード戻すものの、次のRB#5ビクタージャモー選手のランは8ヤード前進。3rdダウンのパスは失敗すると、4thダウンではK#16佐伯(眞)選手が登場し、45ヤードFGが成功し、インパルスが0-10と点差を広げます。

次のBIG BLUEの攻撃は、自陣18ヤードから。ファーストプレーは、右サイドのWR#80小鳥居選手へのクイックスクリーンパス。しかし、高めに飛んできたパスを上に弾いてしまい、それをDB#32小池選手がキャッチをしてターンオーバーとなります。ゴール前16ヤードでファーストダウンを獲得したインパルスは、QB#2ヘンダーソン選手からRB#5ビクタージャモー選手へパスが通りますが、これをDB#7テイラー選手がファンブルフォース。しかし転がったボールはゴール前2ヤードでサイドラインを割り、インパルスに取ってはファーストダウン更新となります。RB#5ビクタージャモー選手のダイブをDL#44福岡選手がゲイン無しで止めたところで、試合は2Qに入ります。2ndダウンのRB#5ビクタージャモー選手の中央ダイブを、今度はDL#34ブルックス選手とDL#99島野選手がノーゲインでタックル。3rdダウンのパスもラッシュを受けてパス失敗。4thダウンでもQB#2ヘンダーソン選手はレシーバーを探しますが、今度はタイミング良く右サイドに走り出るとそのままエンドゾーンに飛び込みTDを奪います。

早く得点が欲しいBIG BLUEオフェンスですが、WR#84近江選手へのパスでダウンを更新するものの、その後が続かずパントで攻撃権が移動します。対するインパルスも、LB#57寺林選手のダウン更新阻止のタックルが光りパントで交代。しかし続くBIG BLUEのオフェンスも、ダウン更新ならず4thダウンでのパントで攻撃権がまたインパルスに戻ります。このシリーズのインパルスは、反則で一度は10ヤード後退するものの、QB#2ヘンダーソン選手のキープで、また24ヤードのロングゲインを許すと、最後は左サイドラインを駆け上がるWR#96オヌワー選手へタイミングを計りパス。これが22ヤードTDパスとなり、0-24とさらに点差が広がります。

インパルスのキックオフはタッチバックとなり、自陣25ヤードからのBIG BLUEの攻撃は、RB#26プレスリー選手が2回走りダウンを更新。しかしQB#2政本選手が、7ヤードロスのQBサックを受け、4thダウンパントになります。P#16近藤選手のパントキックは、綺麗にエンドゾーンに向かって伸びていくと、ゴール前2ヤードでサイドラインを割る職人技のキックになります。厳しいポジションから始まるインパルスの攻撃ですが、RB#5ビクタージャモー選手が一気にダウン更新をする17ヤードランを見せると、WR#15渡邊選手への35ヤードパス、WR#18桑田選手への24ヤードパスと、続けて成功。最後は再びWR#15渡邊選手へ18ヤードのTDパスが成功し、0-31とさらに点差が広がります。残り時間僅かとなった前半ですが、WR#85鈴木(隆)選手へのパスが成功したところで前半が終了します。
 

反撃開始するもゴールは遠く

一方的な展開となった前半の点差を追いつきたい後半は、BIG BLUEの攻撃から。キックオフをRB#26プレスリー選手が33ヤード戻して、自陣33ヤードからBIG BLUEの後半最初の攻撃は、そのRB#26プレスリー選手のランと、続くRB#26プレスリー選手へのパスでダウンを更新。しかし次のシリーズでは3回パスが失敗ダウン更新はならず、P#16近藤選手がパントを蹴ります。このパントキックも左エンドゾーン際に転がりゴール前1ヤードで外に出る芸術的なパントキックになります。厳しいボールポジション故に、インパルスはランプレーで前進を狙いますが、DB#7テイラー選手の好タックルが続き、4thダウンパントになります。K#16佐伯(眞)選手のパントキックはWR#15九里選手がキャッチをして、敵陣46ヤードからBIG BLUEの攻撃が始まります。

TE#87松岡選手へダウン更新の21ヤードパスが成功。続く1stダウンでは、QB#2政本選手のキープで2ヤード前進すると、2ndダウンではRB#26プレスリー選手へのパスが成功。しかしダウン更新はならず、3rdダウンで2ヤードが残ります。ゴール前17ヤードからダウン更新を狙ったパスは、レシーバーとのタイミングが合わず失敗。4thダウン2ヤードになりますが、ここでもFGではなくギャンブルを選択。スナップとともにQB#2政本選手はターゲットを探しますが、フリーで侵入してきたDL#90大野選手に-11ヤードのQBサックを受けてしまい攻守交代となります。

ピンチを脱したインパルスは、自陣28ヤードから攻撃開始。RB#42立川選手のランで4ヤード進むと、次のプレーではプレーアクションパスでレシーバーとのタイミングを計り、WR#88木戸選手への22ヤードパスが成功。次も再びWR#88木戸選手へパスが投じられますが、これはタイミングが合わず失敗。次のパスは、逆サイドを走るWR#15渡邊選手へパスが通り、これはDB#10小阪田選手が外に押し出しますが、ダウン更新をして敵陣31ヤードまで前進します。続くパスは、LB#57寺林選手がチャージをしてオーバースローとなり失敗しますが、2ndダウンではハンドオフを受けたRB#42立川選手が、空いているスクリメージライン中央を抜けると、タックルをものともせずに31ヤードを独走して後半最初のTDを奪います。

何としても切掛が欲しいBIG BLUEの攻撃は、RB#26プレスリー選手が大きく戻して、自陣32ヤードから開始。TE#40スタントン選手へのパスは、ダウン更新に1ヤード残りますが、続くプレーでRB#28加藤選手が21ヤードのロングゲインで敵陣に入ります。再びTE#40スタントン選手へのパスでダウンを更新して敵陣25ヤードまで前進。次のプレーも、TE#40スタントン選手へのパスでしたが、これをDB#20齋藤選手がインターセプトします。しかしここでビデオ検証が入り、精査の結果パス失敗に判定は覆りBIG BLUEの攻撃が続きます。QB#2政本選手のランの後、ダウン更新のパスは失敗しますが、インパルスのパスインターフェアの反則がエンドゾーン内であり、ゴール前2ヤードでファーストダウンとなります。ここから2回パスが失敗し、3rdダウンのWR#80小鳥居選手へのジェットスイープもロスゲインで止められます。4thダウンギャンブルでは、WR#82白根選手へ投じたパスがTDとなり、待望の7点がBIG BLUEに入ります。

再び攻撃権を得るために、K#11丸山選手はオンサイドキックを蹴りますが、これはDL#57小村谷選手がキャッチしてインパルスの攻撃が始まります。QBはQB#12荒木選手に変わると、まずはRB#42立川選手へのパスでダウンを更新して敵陣に入ります。パス成功の後、QB#12荒木選手のスクランブルでダウン更新をしたところで3Qが終わります。4Q最初のプレーはRB#29牧田選手へのパスですが、DL#19植村選手が3ヤードのロスタックルで仕留めます。これが響き、インパルスは4thダウンで7ヤードが残ると、K#11佐伯(栄)選手が41ヤードのFGを狙います。距離的には問題の無いFGでしたが、ディフェンスのラッシュが効いたか、キックは左にそれて失敗します。

この流れに乗りたいBIG BLUEですが、QB#2政本選手のパスがインターセプトされて攻守交代。続くインパルスの攻撃は、LB#42酒井選手のノーゲインタックル、LB#17茂木選手の-6ヤードQBサックでパントに追い込みます。敵陣40ヤードからのBIG BLUEの攻撃は4thダウン2ヤードのギャンブルをRB#4鈴木(恵)選手がスクリメージライン中央飛び込みダウンを更新。敵陣28ヤードからの1stダウンのプレーは、ワンフェイクを入れてタイミング計ると、QB#2政本選手からWR#84近江選手へのパスが通ります。ここからWR#84近江選手は、タックルを一度振り切ると、さらにタックルを受けながらもエンドゾーンに飛び込みTD。14-38と反撃を開始します。しかし、続くインパルスの攻撃でTDを許して、14-45と点差が広がると、インパルスはランプレーで時間を消費し、BIG BLUEの更なる反撃をする余裕を与えず試合終了となりました。
 

昨年同様、ここからが勝負

厳しい内容になることは想定していましたが、前半の攻防で予想以上に点差が広がり、昨年の大差の試合が頭をよぎる瞬間が何度もあった試合でした。この試合を見て感じたのは、これまでの4試合は相手チームにリードされていても、あるいは終盤逆転されても、「この後取り戻せる」という何か信頼感の様な空気をサイドラインから感じられたのですが、この試合ではその雰囲気は薄く、昨年のリーグ戦前半の時のような空回りするような印象を何度か感じられました。勿論、意識してそう言う事を思いながら試合をしていた選手やスタッフは居ないと思いますが、まだ自分自身に対してしっかりとした自信を持てない弱さが、そう言う雰囲気を生み出してしまうのかもしれません。それが試合の中ではラフプレーに近い行為や、不要な反則を生んでしまったように感じます。

オフェンスで言えば、これまでなら届いていたパスが僅かに届かない、外れてしまう。これまでは阿吽の呼吸でプレーが決まっていたものが、少しずつずれて行く。ディフェンスでも、これまでなら止まっていたタックルでは止まらない。QBに届いていたラッシュが僅かに届かないという、トップチームに対峙するために必要なより厳しく正確さが要求されるレベルに、この試合のBIG BLUEはまだ到達していなかったと感じます。本来ならば、昨年あと一歩足りなかったBIG BLUEこそが、その経験と気持ちを糧に成長して居なければならない試合だったものが、逆に相手の方がそれ以上の気概をこの試合にぶつけてきたように感じます。幸いにも、リーグ戦でその事が再認識できたことで、次からのトーナメントに向けてもう一度気持ちを切り替える機会が得られとも言えます。過ぎたことを悔やんでも何も成長しないわけで、今はミスや失敗からどれだけ学びを得て、次にそれをどれだけ自分の成長への糧として生かせるかが問われています。それこそが、チームのテーマとして掲げている「COMPETE」に繋がり、実現するべき事柄では無いでしょうか。次の試合では是非その結果を見せて欲しいと思います。

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