あるOBの呟き- 準々決勝: vs エレコム神戸ファイニーズ戦

2022/11/23

2022リーグ戦最終戦を、パナソニックインパルスに14-45で敗れ、ディビジョン2位でライスボウルトーナメントへ進むBIG BLUE。その準々決勝の対戦相手は、ディビジョンBを3位で通過したエレコム神戸ファイニーズ(以下、ファイニーズ)です。昨シーズンのリーグ戦初戦で対戦したファイニーズですか、序盤にリードを許して後半に入ると、一時は逆転するものの再びファイニーズが逆転。4Q序盤に同点に追いつきますが、互いに決め手に欠けて引分けとなった試合でした。BIG BLUEは、その後苦しい試合が続きましたが、リーグ戦後半の試合を勝ち抜き、リーグ4位でライスボウルトーナメントに進出。一方のファイニーズは、その後勝点を積み上げることが厳しく、リーグ戦7位でシーズンを終了しました。

今シーズン大きくメンバーを入れ替えたファイニーズは、オフェンスの要であるQB#5ピンデル選手とWR#1フェルプス選手のルーキーコンビによるホットラインで攻撃力を増し、ディフェンスでもDB#4ピエール選手、DB#25マッキンニー選手とルーキーが活躍しています。X1 Superのトップ3の一角であるオービックシーガルズ(以下、シーガルズ)とは、シーガルズのホームグランドへの遠征試合ながらも、堅実な守備で相手の攻撃を抑え、14-14の引分けに持ち込んでいます。実際リーグ戦順位は3位ですが、勝点ではシーガルズと並んでおり、オフェンス・ディフェンスどちらも昨シーズン以上に注意が必要なチームに成長していると言えます。敗れればそこでシーズンが終わるライスボウルトーナメントの初戦は、K#11丸山選手のキックオフで始まります。
 

噛み合わない攻守の前半

自陣23ヤードからのファイニーズ最初の攻撃は、RB#24白神選手のランをLB#57寺林選手が2ヤードのロスタックルで止める幸先の良いスタート。しかしQB#5ピンデル選手のスクランブルを止められずダウン更新を許すと、RB#28前田選手へのパスで敵陣に入ります。さらに3rdダウンでは、ホットラインのWR#1フェルプス選手へダウン更新のパスが成功すると、次はRB#24白神選手のランでダウンを続けて更新します。テンポ良くボールを進めるファイニーズオフェンスは、ゴール前16ヤードでファーストダウンを更新。しかしここから、DB#29米田選手がQB#5ピンデル選手を抑えて3rdダウンで11ヤードが残ります。最初はターゲットを探すQB#5ピンデル選手ですが、前が空くと一気にスクランブルに出て15ヤード前進。ここからRB#24白神選手がスクリメージラインを突破して先制のTDを奪います。

ファイニーズK#16谷川選手のキックオフは、リターンを警戒して短めにキック。これをLB#57寺林選手が自陣35ヤードまで戻してBIG BLUE最初の攻撃が始まります。ファーストプレーでは、RB#26プレスリー選手がカットバックで密集を抜けると19ヤードのランで敵陣に入ります。次のプレーでもRB#26プレスリー選手は、今度は左オープンを回り込むと再びダウン更新の17ヤードラン。この後、今度はRB#28加藤選手がダウンを更新し、ボールはゴール前19ヤードまで進みます。ファーストダウンはBIG BLUEのホールディングの反則で10ヤード罰退。RB#4鈴木(恵)選手が4ヤード戻しますが、次のパスは失敗。3rdダウンでは、QB#2政本選手からWR#82白根選手へのパスが成功しますが、一旦下がって逆サイドを目指すうちにタックルを受け敵陣26ヤードまで大きく後退。4thダウンではK#11丸山選手が登場し、44ヤードフィールドゴールで3点を返します。

K#11丸山選手のキックを自陣31ヤードまで戻してファイニーズの攻撃。RB#24白神選手のオープンを、DB#13舟橋選手がロスゲインで外に押し出しますが、WR#7内田選手、RB#24白神選手とショートパスが成功してダウン更新を許します。ここで1プレーQB#3入佐選手に交代しますが、そのパスが失敗すると再びQBはQB#5ピンデル選手に戻ります。RB#24白神選手のダイブをDB#1中谷選手がノーゲインで止めますが、ここでオフサイドの反則で2ndダウン5ヤードに。次のプレーではWR#1フェルプス選手にパスが通りますが、DB#1中谷選手、DB#13舟橋選手がロスタックルをしたところで、試合は早くも2Qに入ります。2Q最初のプレーでは、ターゲットを探すQB#5ピンデル選手に、中央をラッシュしてきたDB#7テイラー選手が-9ヤードのQBサック。ファイニーズはこの試合初めてのパントを蹴り、攻守が交代します。

自陣34ヤードからのBIG BLUEの攻撃は、QB#2政本選手のキープの後、RB#26プレスリー選手が中央を突きますが、ダウン更新には至りません。3rdダウン2ヤードが残り、今度は左オープンを狙いますが、ここはスクリメージラインでタックルを受けてゲインは無し。BIG BLUEもP#16近藤選手が登場し、パントキックで攻撃権が移動します。ファイニーズはRB#24白神選手がダウン更新をすると、WR#1フェルプス選手へ28ヤードのロングパスが通り、敵陣28ヤードまで大きく前進。続くプレーでもRB#24白神選手のランでダウンを更新して、ゴール前11ヤードでファーストダウンを得ます。そのRB#24白神選手へ今度はパスが通りますが、DB#13舟橋選手が何とかゴール前4ヤードで外に押し出します。ここからランプレーでボールを進めると、最後はRB#28前田選手が1ヤードを飛び込みTDを奪い、3-14となります。

何とか点差を縮めたいBIG BLUEの攻撃は、ファイニーズのキックオフをTE#87松岡選手が戻して、自陣36ヤードから。RB#26プレスリー選手がまず中央を突破して7ヤード進みますが、続く2ndダウンのRB#26プレスリー選手の左オープンはファイニーズのタックルが素早く2ヤードのロス。3rdダウンのパスは、ファイニーズDL#17糸井選手がインターセプトをしようと弾いたボールを、RB#28加藤選手が逆にキャッチ。しかしビデオ判定でパス失敗と判定され、4thダウンではP#16近藤選手のパントに変わります。ファイニーズは、RB#24白神選手が、1st/2nd/3rdダウンとボーを運び敵陣48ヤードでダウンを更新。ここからQB#5ピンデル選手は、右に大きくロールアウトをすると、エンドゾーン前でフリーになったWR#7内田選手に48ヤードのパスが通りTDを奪われます。

2Qも残り1分25秒となり、何とか1本返して前半を折り返したいBIG BLUE。キックオフをTE#87松岡選手が20ヤードと大きく戻しますが、レイトヒットの反則で罰退し自陣33ヤードからの攻撃。TE#40スタントン選手、RB#28加藤選手とパスが続いてダウンを更新しますが、次のプレーはフォルススタートの反則で5ヤードの罰退。1stダウン15ヤードからのパスは危うくインターセプトされそうになりますがパスは失敗。2ndダウン15ヤードからQB#2政本選手はパスで奧を狙いますが、今度はDB#25マッキンニー選手がインターセプトをして攻守が入れ替わります。残り6秒からのファイニーズの攻撃は、フィールド中央50ヤードラインから。ラッシュを受けて左にロールアウトをしながらもQB#5ピンデル選手は、左コーナー奥のWR#1フェルプス選手にパスを投げ込みますが、これをDB#1中谷選手が防ぎきり、3-21で前半が終わります。

 

時間との闘いの後半

前半思うような攻撃が出来なかったBIG BLUEですが、後半はそのBIG BLUEの攻撃から。ファイニーズのキックオフはタッチバックとなり、自陣25ヤードから始まる攻撃は、WR#84近江選手へのパスで先ずダウンを更新。QB#2政本選手のランでボールを進めた後、RB#26プレスリー選手のランでダウンを更新します。次のプレーでは、WR#84近江選手に26ヤードのパスが通り、自陣から一気に敵陣26ヤードまで前進します。次もWR#84近江選手へのパスが通りますが、これは4ヤードで外に押し出されます。そして、次もWR#84近江選手へのミドルパスが通ると、二人にタックルされながらもさらに前進をして、ゴール前2ヤードでダウンを更新します。そして最後は、ハンドオフを受けたRB#26プレスリー選手がダイブをしてエンドゾーンに飛び込み、待望のTDを奪います。

続いて後半最初のファイニーズの攻撃は、DB#30藤崎選手の好タックルで自陣15ヤードから。RB#24白神選手のランを2回止めますが、3rdダウンでのQB#5ピンデル選手のオプションキープが止められずダウン更新。続く3rdダウンでは、RB#24白神選手が中央を抜けてDB#24岸野選手がタックルしますが、ここでもダウンを更新。さらに敵陣に入り3rdダウンとなると、今度はQB#5ピンデル選手がスプリントアウトしながら投じたパスがTE#80川瀬選手へ通りダウンを更新します。RB#24白神選手のランを、DB#7テイラー選手、LB#57寺林選手とタックルで止めますがダウンを更新。さらにRB#28前田選手が一気にゴール前6ヤードまでボールを運びダウンを更新します。ファイニーズのフォルススタートの反則で一旦5ヤード下がると、次のプレーではスクランブルに出たQB#5ピンデル選手をDL#92草野選手がロスタックル。ここで3Qが終わります。サイドが変わった4Q最初のプレーでは、WR#1フェルプス選手へTDパスが成功し、10-28と再び点差が広がります。

WR#85鈴木(隆)選手が14ヤードキックオフリターンをして、自陣33ヤードからBIG BLUEの攻撃。WR#84近江選手へのパスで敵陣に入りダウンを更新すると、次もWR#84近江選手へダウン更新のパスが成功しゴール前19ヤードまで進みます。WR#80小鳥居選手へのパス成功の後、RB#26プレスリー選手のランは4ヤードで止められます。3rdダウン2ヤードからのTDを狙ったパスは失敗。4thダウン2ヤードとなりますが、点差を考えてここではギャンブルを選択します。スナップを受けてターゲットを探すQB#2政本選手は、思い切りよく左オープンに走り出すと、一旦はダウンを更新して外に出る振りをして相手の足を止めると、逆に加速をしてエンドゾーン左隅を駆け抜けTDを奪います。

K#11丸山選手のオンサイドキックはファイニーズが確保し、自陣36ヤードからの攻撃開始。ファイニーズはタイムコントロールも意識しRB#24白神選手に2回持たせると、今度はQB#5ピンデル選手がハンドオフからのプレーアクションパスを狙います。しかしレシーバーがカバーされているとみると、すかさずスクランブルに出るとBIG BLUE陣内に入りダウンを更新します。再びRB#24白神選手が中央を突くと、今度はQB#5ピンデル選手が自ら中央を突破してダウンを更新します。ゴール前23ヤードからの1stダウンの攻撃は、ここもRB#24白神選手がスクリメージライン突破を試みますが、DL#92草野選手がタックル。しかし次の2ndダウンでは、DL#99島野選手、DL#92草野選手をラッシュを受けながらもエンドゾーンに走り込むWR#1フェルプス選手にパスが通りTDを奪われてしまいます。

ファイニーズK#16谷川選手の短いキックを、TE#87松岡選手が12ヤード戻して、自陣40ヤードからBIG BLUEの攻撃。1stダウンでは、ハンドオフを受けたRB#26プレスリー選手は、一旦左サイドに向かいますが、直ぐにカットバックをして右サイドに方向転換。そのままオープンに走り出ると加速し、ゴール前16ヤードまでボールを運びます。次のWR#85鈴木(隆)選手へのパスは2ヤードで外に押し出されますが、続くRB#26プレスリー選手のダイブは中央を突破すると、ゴール前5ヤードまで進みダウンを更新します。ここからQB#2政本選手は左エンドゾーン奥のWR#84近江選手へパスを投じますがパス失敗。しかし相手のパスインターフェアの反則で、ゴール前2ヤードからファーストダウンとなります。RB#26プレスリー選手が中央をダイブするものの、僅かにエンドゾーンには届かず2ndダウンに。今度は、中央に行くと見せかけてから右オープンにカットバックをすると、DB#4ピエール選手のタックルを受けながらもボールをエンドゾーンに運びTDを奪います。トライフォーポイントでは、WR#85鈴木(隆)選手へパスが通り、25-35と2ポゼッション差に戻します。

今回もK#11丸山選手はオンサイドキックを蹴ります。しかしこれをファイニーズが確保すると、残り4分余りの時間を消費するために、40秒のプレークロックを目一杯使用しランプレーで時計をすすめます。RB#24白神選手がダウンを更新し、再びファーストダウンからのプレーになると、BIG BLUEはプレー毎にタイムアウトをとり時計を止めます。3rdダウン8ヤードからは、QB#5ピンデル選手が右にロールアウトし、WR#11小田選手へパスが通ります。一気にエンドゾーンを狙いますが、辛くもDL#92草野選手がタックル。しかし、ラフィングザパサーの反則でゴール前8ヤードでファーストダウンとなります。ファイニーズはランプレーで時間を消費を優先すると、最後はQB#5ピンデル選手がニーダウンをして試合終了となりました。
 

厳しい結果だからこそ次に生かす

昨シーズンよりも早いシーズン終了となってしまった今シーズン。正直なところ、シーズン前の期待値は大きかっただけに、試合に敗れた悔しさ以上に虚脱感のようなものを感じます。技術的な事を語る力はありませんが、今シーズンの試合を見ていると、どのチームも実力をつけており、チーム間の実力差は以前よりも大きく縮まっていると感じます。そして、リーグ全体の技術やスキルのレベルはどんどん上がってきており、高いレベルでせめぎ合う状況がシーズン毎にどんどん加速されているように思います。要求される能力や技術のレベルが拡大に上がり、さらにチームとしてシーズンの最初から最後までそのレベルを維持出来る総合力が要求される、厳しい競争の時代になった事を実感したシーズンでした。


さらに言えば、そう言う技術的な部分だけで無く、精神的なものに対してももっと成長が必要かもしれません。試合開始前、選手入場の花道セレモニーが始まる前に、バックスクリーン前に集まったファイニーズの選手・スタッフの輪の中からは、時本ヘッドコーチ(HC)の熱い言葉が聞こえてきました。チームスポーツである以上、チーム全員の気持ちのベクトルを揃える事は当然ですが、その方向を揃えるだけで無く、一つにまとめてさらに強く大きく堅牢な大きな力にする効果があったように思います。そして、その言葉に応え結果を出せる準備をしてきた相手に対して、自分達はまだまだ足りない部分があったことがこの結果になった原因と言えるかもしれません。BIG BLUEも昨シーズン終了後から色々な試行錯誤をし、選手個人の能力やチーム力を調えてきた事に間違いはありません。しかし、何処かで無意識に限界を作り、それで十分という意識が生まれていたのかもしれません。今シーズンの経験を糧に、もっと自分やチームのプレーに厳しく、もっと勝利に対して貪欲に追求する事を止めないチームとして、来シーズン再び登場してくれる事を多いに期待したいと思います。

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