あるOBの呟き- パールボウル vs. 明治安田戦観戦記
2005/04/25
2005年フットボールシーズンがスタートしました。BigBlueのこの試合がトーナメント開幕戦となる、第30回パールボウルは、今年も3チーム/4ブロック(*)に分かれて予選を行い、各ブロック1位チームがトーナメントに進出します。BigBlueは、明治安田L.A.パイレーツ、オービック・シーガルズとCブロックで試合をします。
(*)Aブロックのオンワードスカイラークスは事情により参加を辞退。
開幕戦の対戦チームは、昨年最終戦で大敗した五洋建設パイレーツと、X2の明治安田生命L.A.Cradlesが今春電撃的に合併して誕生した明治 安田L.A.パイレーツ。昨年の成績こそ振るいませんでしたが実力的にはXリーグ中堅の旧五洋建設に、昨年X2で優勝した警視庁に僅差で敗退して準優勝と はなったもののX2でも優秀な人材を誇る旧明治安田生命が合流し、ますます強力なチームが誕生しました。この日のサイドラインにも、BigBlueの倍以 上の選手が整列し、試合前から圧倒します。ただ、どちらも異なるチームカラーを持つだけに、「補完」という意味では期待されますが、「融合」という観点で は合併から時間も短く未知数と思われます。今シーズン、秋のレギュラーシーズンでの対戦はありませんが、BigBlueの今シーズンを占うには十分すぎる 相手であることは確かです。
最終戦で負けたとはいえ、総合成績では上位で昨シーズンを終了したBigBlueがホームチームとなり、試合前のハドルで気合をいれます。初夏を思わせるような好天に恵まれ、フィールド内の仮設スタンドも、グランド外の芝生席もほぼ満員です。
試合前のセレモニーでは、BigBlueがコイントスに勝ちましたが、前半の選択権をキャンセル。パイレーツがレシーブを選択し、BigBlueのキックオフでいよいよ試合開始です。
先制のTD、そして逆転の前半
BigBlueのキックオフで試合開始。パイレーツの最初のオフェンスは、ルーキーDB#6中山のパスインターセプトのターンオーバーで終了。行き 成りのビッグプレーの登場で、BigBlueスタンドは大いに盛り上がります。この試合のスターターQBは、ベテランQB#10柴田。最初のシリーズは、 ワンセットバックからのランプレー中心の組み立て。これが、オフェンスラインの頑張りもあり、よく出ます。#20石川を中心に置いたこのシリーズで、最後 も#20石川がゴール前1ヤードを飛び込み待望のTDラン! TFPもK#11井田がきっちりと決めて、7-0と試合を先行します。ディフェンスも、ルーキーの活躍が目立ちます。LB#87二上、DL#59小山がパ イレーツのランをしっかりと止めて得点を許しません。
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バックスをRB#3徳地に変えて望む次のシリーズでは、WR#44天谷へのパスも決まりリズムを掴みかけますが、得点には至りません。スナップミス も出てしまい、攻撃権がパイレーツに移動します。しかし、BigBlueディフェンス陣はこの日も好調。強力なパイレーツOLを切り崩してQBに迫り、得 点を許さず2Qに入ります。
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オフェンスは、バックスに3人目RB#1高木を投入。さらに、このあたりからパスが多くなり、WR#23貴志、WR#44天谷、WR#80神田にパ スが決まりますが、残念ながら得点には結びつきません。逆に、FGの失敗からパイレーツに攻撃権が移動したシリーズでは、パイレーツRBへのショートパス から70ヤードを走られ、ついに7-7の同点に追いつかれてしまいます。この後のキックリターンでは、#80神田が好リターンを見せて大きく戻すと、 WR#81安田へのパスでファーストダウンを更新。WR#23貴志へのパスも決まり、ゴール前に迫ります。TDを狙ったパスは失敗し、ここで残り時間を考 えて3rdダウンでのK#11井田のFGは今度は成功し、10-7とリードして前半は終了します。
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和太鼓が轟くハーフタイム
Davidヘッドコーチ、森橋コーチ、筒井コーチの長野スペシャルオリンピックスへのボランティア参加がきっかけとなり、BigBlue Cheerleadersと保谷和太鼓会の コラボレーションが実現しました。西東京市を拠点に活躍する「保谷和太鼓会」は、国内外で和太鼓のパフォーマンスを続けている非営利団体。この日は、もし かしたら世界で始めてチアリーダーとのコラボレーションに挑戦してくれました。BBCも、いつものコスチュームからIBMの法被姿に着替え、いつもとは趣 の異なるハーフタイムショーとなりました。
保谷和太鼓会の皆さんも、初めて見るフットボールに熱中しつつ、キックオフの時には和太鼓の「和太鼓ドラムロール」で雰囲気を盛り上げたり、BBC のダンスに合わせて太鼓やバチを鳴らして試合中も大きな声援をBigBlueに送っていただきました。初めての試みということで、準備不足な部分もありま したが、日本人の魂に響く和太鼓の音が、アメリカを代表するスポーツの場で活躍することは、もしかしたらXリーグにとってはベストマッチな演出だったかも しれません。保谷和太鼓会の皆さんとは、次回のシーガルズ戦はもちろん、秋の試合でも演奏をお願いする予定です。是非和太鼓の響きをグランドで楽しんでく ださい。(注: 和太鼓演奏は、屋外の試合で雨天の場合には中止となります)
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接戦の3Q、再び逆転の4Q
リードして前半を終了したものの、ややフラストレーションの残る内容。お互いに気合を入れ直して後半のスタートです。WR#80神田のキックリター ンで3Qの開始。しかしパイレーツの好守備に阻まれて前進できません。逆に、リズムを掴んだパイレーツオフェンスにBigBlue守備陣は大きく自陣内に 攻め込まれますが、こちらも得点を許さず3Qは一進一退の状態のまま進んでいきます。
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自陣奥からのBigBlueオフェンスシリーズ、QB#10柴田のキーププレーで激しいタックルを浴び、急遽QB#15岡村と交代。残念ながらダウ ンの更新には至らず、パントで攻守交替。この後も、お互いにパントで攻守を交代した後のパイレーツの攻撃。ルーキーDL#89森の活躍で相手QBにプレッ シャーに与えつつも、ランプレーで大きくゲインされ、ゴール前に攻め込まれたところで3Qが終了します。サイドが変わり4Qに入った直後のプレーは、パイ レーツのFGトライアル。これが決まり、再び10-10と同点に追いつかれます。
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しかし、ここから調子を掴んできたQB#15岡村のオフェンスシリーズが動き出します。WR#23貴志へのパスが決まりファーストダウンを更新する と、今度はWR#81安田がダイビング"God Hand"キャッチを見せ、ゴール前に大きく前進。WR#44天谷へのTDパスは惜しくもオーバースローとなり失敗。K#11井田が33ヤードのFGを決 めて、再び13-10と試合をリードします。パイレーツも再びゴール前に攻め込みますが、BigBlueディフェンスの方に守りに阻まれてTDは成らず、 同点のFG狙いとなります。ここでパイレーツは痛恨のスナップミスを犯し、これをDB#6中山が素早くリカバーし試合のモメンタムを掴みます。
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完全にリズムを掴んだBigBlueオフェンスは、WR#44天谷、WR#80神田とパスで繋いで敵陣に入ると、ここから時間を消費するために RB#3徳地にボールを持たせて敵陣奥深くに前進します。ここで再び相手の裏を書き、WR#23貴志へのコーナーパスを試みます。コーナーぎりぎりのTD とも思えましたが、判定は着地した足がラインを踏んでいたということでパス失敗。スタンドの歓声が、溜息に変わります。気を取り直して、再びRB#3徳地 を使い、今度は4ヤードのTDランを決め、試合を決定付けます。次のパイレーツの攻撃は、DB#25布施のパスインターセプトで断ち切り、オフェンスで時 間を消費すると、最後のパイレーツの攻撃もディフェンスがプレッシャーを与えて得点を許さず、結局20-10でシーズン初戦に快勝しました。
課題は多いが、勝星スタート

ただ、試合に勝つことは内容の是非はあれ重要なこと。入替戦以来勝星の無い相手に、追いつかれながらも逆転し最後はダブルスコアで勝利したことは、 それがシーズン最初の試合であったことは、今年のシーズンに大きな意味を与えたと思えます。「良い試合」ではなく「勝つ試合」を、是非次のオービック戦で も見せて欲しいものです。
天候に恵まれ、仮設スタンドと芝生席は満席の500名を越すBigBlueファンの方々で埋まり、選手のプレー一つ一つに大きな声援が送られていま した。また、保谷和太鼓会の皆さんも、途中グランドの激しいプレーに思わず太鼓を叩く手を休めて見入っている場面もありました。次回も、是非大きなご声援 をお願いいたします。Go BigBlue!
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