あるOBの呟き- 第一節: vs オール三菱ライオンズ戦
2024/09/03
いよいよ始まる2024シーズンリーグ戦。今シーズンから対戦フォーマットが変更され、X1 Super 12チームは4チームずつEast/Central/Westディビジョンに分かれ、まずはディビジョン内でリーグ戦3試合を行い、その後他ディビジョンのチームと3試合を対戦します。その6試合での勝点(勝利:3点、引分:1点、敗退:0点)で総合順位を決定し、上位8チームがライスボウルトーナメントへ進出する事が出来ます。トーナメント初戦では、1位チームが8位チームと、2位チームが7位チームというようにたすき掛けで対戦するため、より上位でリーグ戦を完了することがまずは大きな目標になります。その為には初戦となるこの開幕戦をしっかりと勝ちきり、続く試合への大きな勢いにすることが重要となります。
対戦相手のオール三菱ライオンズ(以下、オール三菱)は、昨シーズンはX1 Areaで活動しましたが、1年でX1 Superへ再昇格を果たした勢いのあるチームです。2年前の対戦では、当時のQBギブス選手のパスとランプレーに手を焼き、先制点を許すと3Q中盤までは点の取り合いとなるシーソーゲームの展開になりました。4Qに入り、オフェンス・ディフェンが本来の動きを取り戻し、相手を突き放して勝利しましたが、モメンタムを渡すと恐いチームです。今シーズンも米国カレッジの強豪校USC(南カリフォルニア大)出身のQBとRBが加入するなど、特にオフェンス力を充実させており、前回のようなシーソーゲームの展開になるかもしれません。BIG BLUEも、マイクフェアーHC体制になり実質的に初めての試合となるため、チームとしての完成度がどこまで進んでいるか重要な試合になると言えます。
2年前の再現

オール三菱2回目の攻撃シリーズは、QB#11山中選手がパスでダウンを更新して敵陣に入ると、自らのキーププレーで再びダウンを更新。3rdダウンでは、WR#3伊佐選手へダウン更新のパスが通りますが、LB#45酒井選手が手前でタックルし、4thダウンで1ヤードが残ります。オール三菱は、ギャンプルを選択。RB#1小林選手が中央に突進してダウンを更新と、着実にボールを進めていきます。この後反則で罰退しますが、RB#1小林選手へのパスでダウン更新をしたところで、試合は2Qに入ります。RB#22中野選手のオープンプレーを辛くも止めるものの、ゴール前2ヤードから再びRB#22中野選手へオプションピッチが渡ると、縦に切れ込みTD。オール三菱が先制点を獲得します。

続くオール三菱の攻撃は、DL#99島野選手の反則でダウン更新を許すと、QB#11小林選手のパス・ランで自陣45ヤードまで進みます。さらにWR#7土屋選手へのリバースプレーで大きく前進するものの、今度はオール三菱側のホールディングの反則で自陣に戻されます。ここからLB#10山本選手、DB#5小阪田選手、LB#22中山選手と好タックルで前進を阻止すると、パントで攻撃権がBIG BLUEに移動します。WR#86熊井選手へのロングバスでフィールド中央まで進みますが、ランプレーが止められ4thダウンでP#16近藤選手のパントキックとなります。このキックが高く大きく伸びていくと、エンドゾーン手前でバウンドし手前に戻ってきます。そのボールが、DB#27大和田選手に当たりフリーボールトなり、そのボールをRB#6柴田選手が飛び込みリカバー。P#16近藤選手の超美技パントキックとキックカバーチームの好プレーが、ゴール前1ヤードで大きなターンオーバーを奪います。

残り1分13秒から追加点を狙うBIG BLUEの攻撃。1stダウンのパスは、WR#85鈴木(隆)がボールをチップしあわやインターセプトとなるパス失敗。しかし2ndダウンではそのWR#85鈴木(隆)選手へアウトサイドのパスが通り前進します。3rdダウン2ヤードからのプレーは、WR#82白根選手へのダウン更新のパスを、DB#32強力選手が完璧なタイミングでカット。4thダウンとなったため、K#11福岡(勇)選手が登場し、50ヤードのFGを狙います。K#11福岡(勇)選手のキックは、やや低い弾道でゴールポストを目指すと、右ポール際を掠めるようにして成功。17-7と点差をさらに広げます。この後オール三菱の攻撃を、BIG BLUEはタイムアウト使って時計を止めて更なるチャンスを伺いますが、残り時間も少なくなり、最後はBIG BLUEがニーダウンをして時計を流して前半を17-7で終了します。
今季も雷鳴で中断終了

ゴール前1ヤードからと、厳しい状況からのBIG BLUE後半最初の攻撃。まずはRB#21平松選手が中央突破を狙いますが、オール三菱のディフェンスも厚くボールは元の位置のまま。2ndダウンでは、TE#89戸澤選手へクイックスクリーンパスが通りますが、直ぐさまタックルを受けて2ヤードの前進に止まります。そして3rdダウンでは、ターゲットを探してエンドゾーン内でドロップバックするQB#17シノディノス選手に、スクリメージラインをフリーで抜けてきたLB#54那須選手がタックルし、セーフティーを奪われてしまいます。

続くBIG BLUEの攻撃は、オール三菱のLB陣のラッシュが厚く前進を阻まれ、4thダウンパントに終わり、オール三菱の攻撃が始まったところで試合は4Qに入ります。奥を狙ってくるQB#5ハサン選手に対して、DB#33藤田選手、DB#37スチュワート選手と球際の勝負に勝ち、オール三菱の攻撃をパントで終了させます。そのパントは、ゴール前9ヤードと再び厳しい状況からのスタートになります。1stダウンのロングパスは、雨でボールが滑ったか失敗。しかしそれが功を奏してか2ndダウンのQBキープでダウンを更新します。BIG BLUEオフェンスは、雨が強くなってきたこともあり、ランプレーとショートパスで小刻みに前進をしてダウンを更新します。これでオール三菱のディフェンスが前掛かりとなり後方のスペースが空いたとみると、ポストパターンでそのスペースへ走り込んできたWR#86熊井選手へパスがヒット。そのまま55ヤードを独走してTDとなります。

次節が正念場
結果的にオフェンスのほぼ全てを任せることになった、新加入のQB#17シノディノス選手のプレーは、悪天候もありボールが手に付かなかった場面もありましたが、197パッシングヤードを記録して2TDパスを記録し、自らも1TDランを記録した内容は十分に合格点と言えるでしょう。ただ天候を加味してもレシーバーとのタイミングはまだ改善の余地がある場面もあり、次の試合に向けてさらなる準備が必要です。オフェンスの課題は、49ラッシングヤードで平均2.5ヤードに終わったランオフェンスです。RBでは、RB#21平松選手とRB#4鈴木(恵)選手がプレーしましたが、どちらも平均で2ヤードに届かない結果でした。次に対戦する東京ガスクリエイターズ(以下、東京ガス)は、初戦のオービックシーガルズ(以下、オービック)戦で、ラッシングヤードを40ヤード(平均1.9ヤード)に押さえており、ランオフェンスに関してはかなりの準備が必要と思われます。
ディフェンスは、実質的な失点は1TD/1FTの10失点という結果で、DL陣のラッシュやDB陣のパスカバー等機能した試合だったと思います。最初のTDのシリーズでは、パスディフェンスは出来ていたものの、ランディフェンスが後手に回り失点を許してしまいました。東京ガスもRB#30星野選手、RB#32森分選手と好ランナーを要しているだけに、次回はさらに入念に準備をして、最初から更に激しいディフェンスで圧倒する必要があります。今回はDL陣のラッシュが効果的でしたが、QBに上手く逃げられる場面もあり、どれだけDL/LBのコンビネーションを生かせるかが次の試合への課題と言えます。
マイクHCのデビュー戦は、雷鳴による途中終了というハプニングはありましたが、まずは満足のいく内容と結果だったのでは無いでしょうか。課題も見つかったとは思いますが、BIG BLUEフットボールに対して彼自身の基準点が定まった試合だったと思います。次は今回の基準点をベースに、マイクHCらしさを加えていく「チームビルディング」が始まります。次回の試合は、BIG BLUEにとっても6年振りの東京ドームでの開催となり、コンディションとしては最高の状態で対戦することが出来ます。まだまだ発展途上とは言え、次回はさらに「Mike's Way」が感じられる好ゲームが期待されます。
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