2024 第二節: 東京ガスクリエイターズ戦の見所
2024/09/06
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オール三菱ライオンズ(以下、オール三菱)とのリーグ戦開幕戦を、24-12で勝利したマイクHC率いるBIG BLUE。マイクHCにとっては、事実上Xリーグでのデビュー戦となったこの試合は、天候が急変する悪コンディションや、雷鳴により最後までプレーできずに終了するなど、想定外の状況での試合となりました。序盤はなかなかリズムを掴めず、先制点を許すなど課題も見られましたが、直ぐさま同点に追いつくと更にリードを奪い、後半に入るとセーフティやFGの失点もありましたが、しっかりとTDを奪い突き放す試合展開に持ち込めたところは大きかったと思います。残念ながら雷鳴による試合中断後中止が確定し4Qも半分ほど残して終了となり、リズムを取り戻してからどの様にフィニッシュに持ち込むか、最後の詰めの部分を実戦出来なかったことは残念でした。
続く第二戦は、3年振りの対戦となる東京ガスクリエイターズ(以下、東京ガス)との対戦です。昨シーズン初めてライスボウルトーナメント進出を果たした東京ガスは、前回対戦したQB#3エバンス選手が3年振りに復帰。レシーバーには、長身のWR#28ジャスティン選手が加入するなど、更に戦力を増強しています。その結果は初戦のオービックシーガルズ(以下、オービック)戦で表れており、前半を9-14と接戦で折り返すと、4Q序盤には17-17と同点に追いつきます。その後はFGでリードを許すと、最後は地力で勝るオービックにTDで押し切られて敗れますが、オフェンス、ディフェンス、ともに互角の対戦を見せました。前回の東京ガスとの対戦は勝利したものの、34-26とこれまでで最も最後まで縺れる僅差での試合でした。チーム戦力は当時からさらに充実しており、この試合は前回以上の混戦が予想されます。
オフェンスの見所
事実上オフェンスの全てを託されたQB#17シノディノス選手は、想定外のコンディションの中無難に乗り切ったと言えるでしょう。期待されたパス能力は、成功率こそ10/17(58.8%)とやや不満は残りましたが、197パッシングヤード/2TD、さらには自身のQBスニークでのTDランもあり、デビュー戦としては十分な結果と言えます。ただ、レシーバー陣とのタイミングにはまだ改善の余地が感じられ、次の試合までの短い準備期間の間にどれだけ改善できるかが、この試合での注目点になります。パスプレーだけで無くランプレーにおいても、最後に登場したQB#2政本選手の時の動きと比較すると、まだぎこちなさを感じます。オフェンスユニットとどれだけ親和性を高めることが出来るか、この短期間での成長が見所になります。
パスには不向きな天候の中、レシーバー陣も苦労したとは思いますが、今回は天候には左右されない東京ドームでの対戦だけに、前回を大きく上まわる活躍が期待されます。WR#84近江選手が、いかにも彼らしいテクニックとスピードで一気にTDを奪えば、若手の成長株WR#86熊井選手は、クレバーなルート取りで相手ディフェンスの裏を取り、こちらも一気にTDを奪う活躍でした。勿論そういうビッグプレーもこの試合では大いに期待されますが、それ以上に確実にパスで繋いでダウンを更新し、シリーズをしっかりと構築して最後に得点して完了出来るオフェンスの構成力がどこまで発揮出来るかが見所になります。さらにオービックのランオフェンスを、21回40ヤードに抑えた東京ガスディフェンスに対して、どれだけそれを上まわるランオフェンスの結果を出せるかが、大きな見所ですし勝利への絶対条件になります。
プレー自体は攻撃権の放棄であるので出来れば見たくは無いけれど、それでも一度は目の前で見てみたいプレーが、P#16近藤選手のパントキックです。オール三菱戦でのパントキックは、ゴール前1ヤードでバウンドし、スピンが掛けられていたのでそのまま奧に弾むのでは無く手前に戻る形になり、それが予想していなかったオール三菱選手へのタッチとなり、DB#6柴田選手のパントリカバーに繋がりました。計算されたパントキックに、チャンスを期待してしっかりとリターナーに詰めていたパントカバーチームの連携プレーは、机上ではデザインしても実際にはなかなかその通りには行かないものだけに、この試合で再び再現されれば最大の見所になります。
ディフェンスの見所
この試合ではDLの4選手がスタンディングでシフトをする、これまで見なかった隊形でオール三菱オフェンスと対峙しました。厳しいラッシュで相手OLを押し込みますが、序盤はQB#11山中選手やRB#22中野選手のランプレーに対応しきれない場面もあり、結果的にオプションピッチからの先制TDを許してしまいました。今回の東京ガスQBのQB#3エバンス選手には、やはり3年前にQBランに対応しきれず苦しめられた経験があります。またRB#30星野選手は、オービックのRB陣を押さえて試合のリーディングラッシャーを記録しており、前節以上にランディフェンスの重要性は言うまでもありません。DL 4選手の隙間をどの様にLB/DB陣が埋めていくか、オール三菱戦の経験がどの様に生かされるか注目されます。
前回のQB#3エバンス選手との対戦では、プレッシャーを受けても左右に上手く逃げながら時間を稼ぎ奧のレシーバーにパスを通したり、判断よくスクランブルに出て大きくゲインする場面が何度もありました。ただオービック戦の様子を見ると、以前よりはその動きは限定的で、新加入したWR#28ジャスティン選手やその他レシーバー陣へ素早くパスを通すことを優先しているように感じられます。ただ自らのキーププレーでTDを上げたように、ライン並みのサイズもある彼のランプレーにはこれまで以上に注意が必要です。パワーでは負けないLB#45酒井選手や、最年長LB#22中山選手と対峙するプレーは、見所の一つになるでしょう。
パスディフェンスでは、やはり新加入したWR#28ジャスティン選手との高さの勝負にどれだけ勝てるかが見所です。高さで勝負出来るDB#3ダラペ選手や、球筋の先読みが上手いDB#37スチュワート選手とのマッチアップも興味が沸きますが、オール三菱戦でも活躍したDB#33藤田選手の活躍にも注目したい試合です。また、オービック戦の様子を見る限り、ラッシュを受けてプレッシャーを受けると、QB#3エバンス選手のパスの精度は下がるように見えます。前の試合に続き、DB#25土窪選手のインターセプトは勿論、嗅覚の鋭いDB#1中谷選手、DB#5小阪田選手といったベテラン勢の活躍にも目が離せない試合になるでしょう。
試合の見所
東京ドームでの試合は、BIG BLUEに取っては2018年のJapan X Bowl以来6年振りとなります。現在の中心選手、ベテラン選手で、当時はルーキー選手として活躍したメンバーも残っていますが、多くの選手にとっては初めての会場、初めての舞台だけに、先ずはその雰囲気に飲まれないようにすることが一番の準備かもしれません。また、金曜日の夜開催の試合という、記憶する限りでは初めての条件ですが、平日夜の開催試合であっても多くのファンの集客が期待出来、ドームという環境も相まってこれまで以上に熱い雰囲気が予想されます。また、屋内での試合だけに前回のように天候に左右される事も無く、そう言う意味では今持っている実力がそのまま試される試合にもなると言えるでしょう。
オフェンスの見所としては、やはり前回は実力を発揮し切れていなかったQB#17シノディノス選手の実力を見せて欲しいと言う所でしょう。パスオフェンスが中心のカナダ式フットボール出身ですから、今回はその実力を遺憾なく発揮して欲しいと思います。また、雷のため2プレーで終わってしまったQB#2政本選手のプレーにも勿論注目です。オールジャパンのQBとして存在感を増したQB#2政本選手には、是非その真価を感じられるプレーをこの試合で発揮して欲しいし、それが勝利へ繋がる重要な一歩になるでしょう。
ディフェンスでは、DL#99島野選手を中心にかなりアグレッシブなプレーが前回は展開されたと思います。思い切りの良いプレーは望ましいものの、まだシーズン序盤という事でやや粗さが感じられる部分もあり、今回の試合ではその完成度が評価される試合になるでしょう。前節で結果を残している東京ガスのランオフェンスに対して、どれだけ対応出来るかがまずはディフェンスの見所になります。さらに、高さのあるパスオフェンスに対しても、特にDB陣がどれだけ対応出来るかは、今後の試合においても重要な要素になるだけに、この試合での成果は重要です。最高の舞台で、最高の試合を是非見せて欲しいと思います。
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