あるOBの呟き- 第四節: vs SEKISUIチャレンジャーズ戦

2024/10/19

2024リーグ戦は、ディビジョン内対戦の前半が終わり、BIG BLUEは2勝1敗で後半戦に向かいます。後半三試合は他ディビジョンのチームとの試合が組まれており、第四節は大阪へ遠征をして、それまでのスポンサー企業が交代したため今シーズンから新たなチーム名に変わったSEKISUIチャレンジャーズ(以下、SEKISUI)と対戦します。今シーズンのSEKISUIは春から好調さを見せており、リーグ戦でも、開幕戦となった第二節パナソニックインパルス戦は1点差の惜敗でしたが、続く第三節PLEIADES福岡SUNSとの試合を42-3と完勝すると、順延となった第一節のエレコム神戸ファイニーズ(以下、エレコム神戸)戦では、今度は1点差で勝ち抜くなど例年以上にしぶとさと強さを備えたチームになっています。特にチームに完全に馴染んだ、キャプテンQB#8サフロン選手率いるオフェンスには注意が必要です。

対するBIG BLUEは、前節のオービックシーガルズ(以下、オービック)戦で劇的な7年振りの勝利を勝ち取り、チームとしてのモメンタムを掴みつつあります。オフェンスでは、QB#17シノディノス選手がオープンニングドライブでパス中心の組み立てでTDを奪い、4QにはQB#2政本選手が短い時間の間に2TDを奪うなど、ここぞという時の集中力が発揮された試合でした。またディフェンスでも、リーグトップクラスのオービックランオフェンスを、17回26ヤードに押さえるなど、ゲームプランがピタリと嵌まった気がします。最初から最後まで、チームとしての一体感を感じられた試合で、それが勝利を最後に呼び込んだと言えるでしょう。この試合では、その流れをさらにどれだけ伸ばせるか注目されます。
 

前半はリードして折返し

試合はSEKISUI K#97福井選手のキックオフで開始されます。やや意表を突いた短いキックを、中盤のDL#31菊池選手が確保すると7ヤード戻して、自陣32ヤードからBIG BLUE最初の攻撃が始まります。先発のQB#17シノディノス選手は、まずWR#84近江選手へパスを通すと、次はWR#18井上選手へのパスでダウンを更新。反則で5ヤード罰退するもののWR#85鈴木(隆)選手へダウン更新のバスが成功し、敵陣に入ります。パスに続いて、今度はRB#21平松選手が一気にスクリメージラインを抜けると9ヤードの前進。さらに相手のオフサイドでフリープレーとなった次のダウンでは、WR#85鈴木(隆)選手へ8ヤードのパスが成功してダウンを更新します。ゴール前25ヤードからの1stダウンの攻撃ですが、ここからSEKISUの守りが厚くなりRB#28加藤選手のランも1ヤード戻されパスも失敗。4thダウンとなり、K#11福岡(勇)選手が43ヤードFGを通して3-0とまずは先制します。

続くSEKISUIのキックオフリターンでは、WR#18藤選手が密集を抜けて大きくリターンをし、自陣43ヤードからSEKISUIの攻撃が始まります。RB#27遠藤選手のランの後、QB#8サフロン選手からホットラインの一人WR#3亀山選手へのパスでダウンを更新し敵陣に入ります。BIG BLUE DL陣も厳しいラッシュを仕掛けますが、QB#8サフロン選手は上手く抜け出し前進すると再びWR#3亀山選手へのパスでダウンを更新します。QB#8サフロン選手のキープとRB#27遠藤選手のランで小刻みに前進をして、ゴール前19ヤードで2ndダウン6ヤードからのプレー。パスポケットの中からタイミングを計ってQB#8サフロン選手が投じたパスは、DB#37スチュワート選手と競り合いながらエンドゾーン右に走り込んだWR#81阿部選手がキャッチ。逆転のTDレシーブとなります。

互いにオープニングドライブで得点し、点の取り合いが予想されるこの試合。K#97福井選手のキックオフは、大きく伸びてエンドゾーンの5ヤード手前でリターナーに入ったDB#37スチュワート選手がキャッチします。キックカバーチームが綺麗に左サイドへ壁を作ると、その背後をDB#37スチュワート選手が駆け上がります。WR#85鈴木(隆)選手、DB#1中谷選手のリードブロックにも助けられると、最後はキッカーのK#87福井選手の追撃を振り切り、第二節に続いて2回目の95ヤードキックオフリターンTDで直ぐさま10-7と試合を逆転します。

SEKISUIはこれで動揺したのか、次の攻撃の1stダウンをディレーオブザゲームで罰退。WR#3亀山選手へのパスで8ヤード進みますが、次のRB#26山田選手のオープンランは、スクリメージライン上でDL#8森田選手がタックルしてゲイン無し。3rdダウンではさらにフォルススタートで5ヤード罰退すると、その直後のプレーではDL#99島野選手のラッシュを受けたQB#8サフロン選手のパスがやや浮き気味になり、これをレシーバーの前に入ったDB#30間瀬選手がインターセプト。ディフェンスも流れを掴み好プレーが続きます。敵陣49ヤードからのBIG BLUEの攻撃は、QB#2政本選手が登場すると、WR#84近江選手へのパスでダウンを更新。さらにWR#84近江選手へのパスはランアフターキャッチ(RAC)で大きくゲインをしてゴール前10ヤードまで進むと、WR#14遠藤選手へのパスがエンドゾーンに僅かに届かずゴール前3ヤードで止まります。ここから試合は2Qに入ります。

エンドゾーンへ走り込むWR#84近江選手を狙ったパスは失敗するものの、相手DBのパスインターフェアの反則でゴール前1ヤードでファーストダウンとなります。1stダウンでは、QB#2政本選手が大きくドロップバックをしてターゲットを探しますが、ここにOLのブロックを抜けてきたDL#44野村選手が真っ直ぐラッシュをして11ヤード後退するQBサックを許してしまいます。大きく後退したものの、奥行きが出来た分パスが通しやすくなったBIG BLUE。しかしWR#18井上選手、WR#84近江選手と狙ったTDパスは、SEKISUI DB陣の堅守で失敗。4thダウンとなり、K#11福岡(勇)選手が30ヤードFGを蹴り込み13-7と点差を広げて攻撃が終わります。

続くSEKISUIの攻撃は、自らの反則で相手にファーストダウンを与えるプレーが続き敵陣へ前進。ここから小刻みにQB#8サフロン選手のパスが成功しゴール前13ヤードでファーストダウンを更新します。しかしここでBIG BLUE DB陣がマッチアップに勝ち続けてパス失敗。4thダウンとなり、SEKISUIはK#87福井選手が29ヤードFGを通して13-10と点差を縮めます。残り2分からのBIG BLUEの攻撃は、QB#17シノディノス選手からWR#82白根選手へのパスでダウンを更新すると、RB#6柴田選手のランもダウンを更新して敵陣にはいります。相手の反則で、ゴール前36ヤードでファーストダウンを更新しますが、次のパスは失敗して一度時計が止まります。WR#18井上選手へのパスは8ヤードとなり、3rdダウン2ヤードから再びターゲットを探しますが、DL#57宮本選手がQBサックで大きく後退。この時にQB#17シノディノス選手が投げ捨てたパスが、インテンショナルグランディングの反則と判定され、10秒減算となり中途半端な状態で前半が終了してしまいます。
 

遠いエンドゾーン

13-10とリードして前半を折り返したものの、今ひとつ波に乗りきれないBIG BLUE。後半はSEKISUIの攻撃から始まります。自陣27ヤードからのSEKISUI最初の攻撃は、QB#8サフロン選手からWR#1ナイト選手へのパスでダウンを更新。次のWR#3亀山選手へのパスは5ヤードでDB#3ダラペ選手が止めたものの、ここで反則を取られてダウン更新を許してしまい、敵陣に入ります。RB#26山田選手の1ヤードランの後、2ndダウンではターゲットが見つからないと素早く判断したQB#8サフロン選手が右オープンに走り出し、20ヤードの前進を許してしまいます。RB#26山田選手のランは、LB#57寺林選手が3ヤードのロスタックルで止めますが、再びWR#1ナイト選手へダウン更新のパスが通り、ゴール前9ヤードまで前進します。しかしここからDB陣のパスカバーもありTDは奪えず、K#97福井選手が24ヤードFGを蹴り込み、13-13の同点に追いつきます。

DB#23千葉選手のキックオフはタッチバックとなり、自陣25ヤードからのBIG BLUEの攻撃はQB#2政本選手が登場します。パス失敗の後、2ndダウンのWR#84近江選手へのパスはダウン更新に1ヤード足りませんが、3rdダウンではRB#21平松選手がオープンを駆け上がりダウンを更新します。続けてRB#21平松選手が6ヤード進むものの、QB#2政本選手が5ヤードのロスタックルを受けて後退。しかしWR#82白根選手へパスが通ると、そこからRACで28ヤード進み敵陣に入ります。ゴール前28ヤードからの攻撃は、SEKISUI DB陣の厚い守りもあり失敗。4thダウンとなりK#11福井(勇)選手がこの試合3回目となり45ヤードFGを狙います。大きく上がったキックは、距離は十分だったものの僅かに右にそれて失敗。残念ながらこのシリーズは無得点で終わります。

折返しとなるSEKISUIの攻撃は、QB#8サフロン選手からWR#3亀山選手、WR#1ナイト選手とパスが続いてダウンを更新すると、再びWR#1ナイト選手へのパスでダウンを更新して敵陣に入ります。WR#18藤選手へのバスは1ヤード残りますが、QB#8サフロン選手が自らのキープでダウン更新したところで、試合は早くも4Qに入ります。サイドが変わった最初のプレーは、QBにQB#19是澤選手が入ると、自らキーププレーで左オープンを抜けてダウンを更新して、エンドゾーン前15ヤードまで進みます。再びQBはQB#8サフロン選手に交代すると、右オープンのWR#81阿部選手へパスが通りますが、これをDB#23玉川選手とDB#25土窪選手がダブルでタックルして止めるものの、次のQB#8サフロン選手のキープが止められずダウン更新となります。ゴール前3ヤードからの1stダウンでは、左から走り込んできたWR#1ナイト選手へボールがトスされますが、LB#57寺林選手がスクリメージラインを越えてタックルし6ヤード押し戻します。QB#8サフロン選手はエンドゾーンへパスを投げ込みTDを狙いますが、DB#25土窪保選手がカット。QB#8サフロン選手のキープもDB#30間瀬選手がタックルしエンドゾーンを死守すると、何とかK#97福井選手の20ヤードFGの3点に押さえますが、13-16と逆転を許してしまいます。

TDを取り逆転したいBIG BLUEですが、RB#28加藤選手の反則で5ヤード後退すると、QB#17シノディノス選手のパスは厳しいラッシュを受けて安定せずに失敗が続きます。結局ダウン更新出来ずに4thダウンで12ヤード残ると、この試合初めてのパントをP#16近藤選手が蹴り好守が交代します。自陣40ヤードからと好位置からのSEKISUIの攻撃は、WR#1ナイト選手へのパスで敵陣に入ると小刻みにパスを繋いで前進します。さらにプレークロックを目一杯使いタイムコントロールを意識したオフェンスを進めていきます。短いパスを繋げていくため、DB陣もタックルは出来るもののじわりじわりと前進を許しゴール前19ヤードでファーストダウンを更新します。パス失敗の後、WR#1ナイト選手へのパスとWR#81阿部選手へのパスでゴール前5ヤードでファーストダウンを更新。この5ヤードをRB#26山田選手が駆け抜けTD。13-23と2回の攻撃が必要な10点差に点差が広がります。

4Qも残り1分54秒からと厳しい状況でのBIG BLUEの攻撃は、QB#2政本選手が登場。2回パスを投じますが、SEKISUI DB陣の厳しいマークもあり失敗が続きます。3rdダウンでは、WR#14遠藤選手へ18ヤードパスが成功しすかさずサイドラインへ出て時計を止めます。次のプレーではWR#85鈴木(隆)選手へ25ヤードパスが成功し敵陣38ヤードまでボールを運びます。WR#82白根選手へのパス失敗の後、RB#4鈴木(恵)選手へのパスが通りサイドラインへ出て時計を止めますが、ダウン更新には2ヤード残ります。3rdダウンのパス失敗のあと、4thダウンはギャンブル。左サイドラインへ走るWR#14遠藤選手へパスを投じますが、素早く前に飛び込んだDB#24山下選手がパスインターセプト。そのまま72ヤードを独走し、パスインターセプトリターンTDを奪われてしまい、得点は13-30となり万事休すとなります。キックオフをRB#21平松選手が26ヤード戻し、4Q残り48秒からのBIG BLUEの攻撃ですが、ここはもう無理をせずにランプレーで時間を流し試合終了となります。
 

気持ちで優る相手

負け惜しみではなく、決して点差ほど力の差があった内容では無かったと思います。ただ、オフェンスではランプレーが思うように出せず、パスプレーも相手ディフェンスの反応が早くて失敗に追い込まれるなど、僅かな力の差、気持ちの差で相手が秀でていた印象を受けました。特にDB陣のパスカバーは常にレシーバーの前にいるような印象が残っており、それがパス成功率46%(16/35)という結果で表されていると感じます。ディフエンスも、オービック戦と比べてDL陣のラッシュを相手OL陣が上手く処理しており、QBが余裕を持ってプレー選択出来ていたように感じます。それがパス成功率70%(23/33)という差を生んでいたと言えるでしょう。前半の流れは、決して悪かったわけではなく、あの調子を続けることが出来れば勝利を掴むことが出来たでしょう。しかし後半に入り、それ以上にSEKISUI側の対応が優れており、逆にそれに慌てて本来のプレーが出せなった事が、最大の敗因のように感じます。

第二節の東京ガスクリエイターズ(以下、東京ガス)戦での敗戦の後、第三節のオービック戦に勝利しモメンタムを盛り返したと思ったのも束の間、この第四節では競り合いの試合を今度は落としてしまい、リーグ戦2勝2敗(勝ち点6)と厳しい状況が続きます。第四節終了時点で、1勝のチームが1チーム、0勝のチームが3チームあるため、BIG BLUEは上位8位以内に入っているものの、残り2試合の結果次第ではトーナメント進出も危ぶまれます。先ずは次の試合にしっかりと勝ちきることが現在の最大のテーマだと思いますが、目先の目標に拘るのではそれぞれの考えや気持ちが纏まらない場合も有るでしょう。シーズンの勝利という最大の目標に対して全員が気持ちを集中すれば、その通過点である残りの試合でも、チームの気持ちはぶれないはずです。チーム全員のベクトルが一つにまとまり太く大きな矢となる試合を、残りシーズンの試合で見せて欲しいと思います。

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