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あるOBの呟き- 第五節: vs 富士フイルム海老名ミネルヴァAFC戦

2024/10/31

前節のSEKISUIチャレンジャーズ(以下、SEKISUI)戦を落として、ここまで2勝2敗と厳しい状況が続く今シーズンのBIG BLUE。第五節の対戦相手は、春のパールボウル予選でも対戦した、今シーズンX1 AreaからX1 Superへ昇格した富士フイルム海老名ミネルヴァAFC(以下、富士フイルム海老名)です。春の対戦では、昇格後初のX1 Super所属チームとの対戦という事で、プレーのスピード感や試合展開に慣れていない場面も見られ、55-3と大差がつきました。ただ、唯一の得点となったK#94大野選手の53ヤードフィールドゴール(FG)は、サッカー選手から転向直後のキックとしてはまだ余裕があるキックでしたし、ディフェンスでも3QBサックを決めるなど、光るプレーも多く見られました。その後、有力選手の補強などでチーム力も向上しており、春とは異なるチームとの対戦と意識する必要があります。

BIG BLUEオフェンスとしては、前節SEKISUI戦で26ヤードに終わったランオフェンスの再構築が第一のテーマでしょう。今シーズン孤軍奮闘しているRB#21平松選手は勿論、怪我から復帰したRB#28加藤選手のプレーに期待が掛かります。ここまでの4試合平均では、ラッシングヤードが50ヤードに届かない状態が続いており、まずはこの試合では最低でも100ヤード以上は獲得する事が目標になります。そうであれば、看板であるパッシングオフェンスも生きてくるでしょう。ディフェンスに関しては、今シーズン加入したRB#0ウイリアム選手対策が鍵になるでしょう。富士通フロンティアーズ(以下、富士通)、ノジマ相模原ライズで活躍しており、実績と能力はトップクラスです。またリーグ戦に入り、QB#12鈴木選手のパスの精度も上がってきており、より積極的なディフェンスが望まれます。
 

好守共に決め手に欠ける前半

K#11福岡(勇)選手のキックオフはタッチバックとなり、富士フイルム海老名は自陣25ヤードからの攻撃開始。注意が必要なRB#0ウィリアム選手のオープンランがダウンを更新しますが、その後のRB#0ウィリアム選手へのパスはマイナスゲインに。しかし再びRB#0ウィリアム選手がダウン更新のランで敵陣に入ります。富士フイルム海老名は、RB#0ウィリアム選手とRB#36大迫選手のランで時間を使いながら前進します。対するBIG BLUEディフェンス陣も、DL#10山本選手、DL#93佐久間選手とランストップすれば、3rdダウン11ヤードからのRB#36大迫選手の中央突破を、DL#8森田選手、LB#57寺林選手が押さえ、4thダウンパントでオープニングドライブを終了させます。K#94大野選手のパントはゴール前4ヤードで外に出て、厳しい状況からBIG BLUEのオープニングドライブが始まります。

RB#6柴田選手が8ヤード進めると、RB#21平松選手がダウンを更新する15ヤードのロングゲインに。次のプレーもRB#21平松選手が中央を抜けると12ヤードを運び自陣39ヤードまで進みます。ここからQB#17シノディノス選手のパス失敗の後、RB#21平松選手のランは1ヤードでタックル。3rdダウンては、QB#17シノディノス選手がスクランブルで抜け出ようとしますが、DL#34ブラウン選手、DL#88山崎選手のタックルを受け2ヤード止まりに。4thダウンとなり、P#16近藤選手が登場してキックをすると、このパントはタッチバックとなり富士フイルム海老名の自陣20ヤードからの攻撃に変わります。RB#36大迫選手の中央ダイブはゲイン無しで止めますが、次のRB#0ウィリアム選手のランは、タックルを受けながらもオープンに抜けるとそのまま80ヤードを独走して先制のTDとなります。

続くBIG BLUEの攻撃にはQB#2政本選手が登場。RB#28加藤選手のランで4ヤード進んだところで、試合は早くも2Qに入ります。3rdダウンではWR#85鈴木(隆)選手へのパスが失敗し、このシリーズもP#16近藤選手のパントで攻撃権が移動します。パントが短く、敵陣43ヤードからの富士フイルム海老名の攻撃は、QB#12鈴木選手からWR#2近藤選手へダウン更新のパスが成功。さらにRB#0ウィリアム選手のランで8ヤード進みますが、反則で5ヤードの罰退。富士フイルム海老名は、RB#36大迫選手にボールを託しますが、LB#23玉川選手、LB#57寺林選手と続けてゲイン無しで前進を阻止。4thダウンとなりK#94大野選手が登場すると、46ヤードフィールドゴール(FG)を成功させ、0-10と更に点差を広げます。

キックオフをRB#6柴田選手が10ヤード戻し、自陣30ヤードからのBIG BLUEの攻撃。RB#21平松選手のラン、WR#85鈴木(隆)選手へのパスが通りますが、3rdダウンで4ヤード残ります。QB#17シノディノス選手からハンドオフを受けたRB#21平松選手は、右オープンへ抜けると一気に加速。先行するWR#84近江選手のリードブロックも効果的で、右サイドラインを一気に駆け上がります。そのままエンドゾーンへ走り込むかと思いましたが、残念ながらゴール前4ヤードでDB#5村松選手のタックルを受けて外に押し出されてしまいます。絶好のTDチャンスですが、富士フイルム海老名も今季加入したDL#34ブラウン選手、LB#45安東選手と厚い守りでTDを許しません。4thダウンで3ヤードが残り、K#11福岡(勇)選手が登場。22ヤードFGを狙いますが、惜しくも外れてしまい攻守が交代します。

無得点に抑えた富士フイルム海老名の攻撃は、自陣20ヤードから。再びランプレー中心のシリーズで時間を使いながらダウンを更新していきます。何とか前半で得点をして折り返したいBIG BLUEは、タイムアウトを使い時計を止めつつ反撃のチャンスを狙いますが、オープンに走り出たRB#36大迫選手に対応出来ず、敵陣までボールを運ばれファーストダウンの更新を許してしまいます。ここからはディフェンスのギアが上がり、LB#45酒井選手、DL#90大島選手とゲイン無しで止めると、3rdダウン10ヤードでは、QBからのハンドオフと同時に飛び込んできたLB#27田尾選手が3ヤードのロスタックル。4thダウンとなり、K#94大野選手のパントとなり、このキックはゴール前19ヤードで外に出ます。

2Q残り38秒からのBIG BLUEの攻撃は、QB#2政本選手からWR#84近江選手へ13ヤードのパスが通りダウンを更新。続くプレーはレシーバーとタイミングが合わずパス失敗で時計が止まります。2ndダウンではWR#85鈴木(隆)選手へパスが通り直ぐさまサイドラインへ出て時計を止めます。残念ながらダウン更新は成らず3rdダウン2ヤードから、QB#2政本選手はWR#14遠藤選手への19ヤードパスが成功し敵陣に入りますが、インバウンドのため時計も進みます。再びサイドラインへ向かうWR#14遠藤選手へのパスは失敗。残り秒数から最後のプレーとなる2ndダウン10ヤードから、QB#2政本選手はエンドゾーンへ向かうWR#85鈴木(隆)選手へヘイルメリーパスを投じますが、これは富士フイルム海老名ディフェンス陣がカット。前半は無得点のまま、0-10で折り返します。
 

8分の戦い

後半は、K#94大野選手の短めのキックをRB#6柴田選手が確保して戻し、自陣36ヤードからBIG BLUEの攻撃が始まります。QB#2政本選手は、1st/2ndダウンとパスターゲットを探してパスを投じますが、富士フイルム海老名のDB陣のカバーも厚く失敗が続きます。3rdダウンでは、やはりターゲットを探している間に、スクリメージラインを割って飛び込んできたDL#34ブラウン選手にQBサックを受け大きく11ヤードの交代。残念ながらP#16近藤選手のパントで攻守が入れ替わります。

自陣45ヤードからの富士フイルム海老名後半最初の攻撃は、RB#0ウィリアム選手のランをLB#9文字選手がゲイン無しで止めるものの、フェイスマスクの反則で15ヤード罰退し、敵陣に労せずして進みます。ここから前半とは一転してQB#12鈴木選手はパス中心の組み立てに。DB#5小阪田選手の好プレーで3rdダウンで押さえたと見えたものの、これも反則でダウンを更新します。RB#36大迫選手のダイブは、LB#9文字選手、DL#8森田選手が3ヤード戻せば、WR#7別府選手へ7ヤードパスが成功して前進。さらにRB#0ウィリアム選手が8ヤード進み、ゴール前17ヤードでファーストダウンを更新します。ここからLB#10山本選手、DL#91松本選手とランプレーを止めると、4thダウン10ヤードが残り、富士フイルム海老名はK#94大野選手が33ヤードFGを狙います。ところがホルダーのセットのタイミングがずれたのか、キックは大きく右にそれて失敗。無得点に抑えて、BIG BLUEの攻撃へ変わります。

QB#17シノディノス選手が今度は入り、自陣20ヤードからのBIG BLUEの攻撃。QBキープでダウンを更新すると、WR#80小鳥居選手へのパスも通り5ヤード前進。しかし続くRB#28加藤選手のランはDL#99窪田選手が2ヤードのロスタックルをすると、次のプレーではQB#17シノディノス選手がDL#34ブラウン選手にQBサックを受け、さらに8ヤード後退してしまいます。そのためこのシリーズもBIG BLUEの攻撃は、P#16近藤選手のパントで終了となります。続く富士フイルム海老名の攻撃は、QB#12鈴木選手がWR#84パンデューゼン選手、WR#2近藤選手と続けてパスを通してダウンを更新し、敵陣28ヤードでファーストダウンを獲得します。ここからRB#0ウィリアム選手のランをLB#9文字選手、LB#23玉川選手が1ヤードで止めると、次のRB#36大迫選手のランも、LB#9文字選手、DL#93佐久間選手が1ヤード戻し、3Qが終わります。4Qに入り、WR#22桑原選手へのパスはダウン更新には届かず、4thダウンでK#94大野選手がこの試合3回目の40ヤードFGを狙います。しかしこのキックも右にそれて失敗。ディフェンスが競り合いに勝ってオフェンスに回します。

QB#2政本選手は、WR#84近江選手へのパスの後、RB#21平松選手のランは1ヤードでダウン更新には足りません。3rdダウンではRB#28加藤選手が、タックルを力ではねのけると大きく15ヤードの前進。再びRB#28加藤選手が3ヤード進んだ後の2ndダウンのプレー。QB#2政本選手はワンアクションを入れてパスのタイミングをずらすと、左オープンでフリーになったWR#80小鳥居選手へパスが成功し、35ヤードのロングゲインとなりゴール前16ヤードでファーストダウンを更新します。富士フイルム海老名のタイムアウトの後の1stダウンのプレーは、QB#2政本選手が一気にエンドゾーンを狙うと見せかけて、横にいたRB#4鈴木(恵)選手へドローのハンドオフ。ラッシュしてきたディフェンスとすれ違うよにしてダウンフィールドに出ると、タックルを受けながらもエンドゾーンまで一気に駆け込み、待望のTDを奪います。

待望のTDを奪いリズムを掴んだBIG BLUEは、富士フイルム海老名の攻撃を4thダウンパントに押さえると、そのパントリターンでWR#84近江選手が32ヤードのビッグリターン。敵陣28ヤードからBIG BLUEの攻撃となります。QB#2政本選手は、WR#85鈴木(隆)選手にパスを集めてゴール前5ヤードまで進むと、最後もそのWR#85鈴木(隆)選手へTDパスが成功して、4Q中盤で14-10と試合を逆転します。この後、互いにパントを交換した後の富士フイルム海老名の攻撃。3rdダウン10ヤードでWR#13安達選手へ40ヤードのパスが成功し一気に敵陣に入ると、今度は長身のWR#11小山選手へパスが成功。DB#33藤田選手が何とかゴール前1ヤードで止めますが、最後にRB#36大迫選手が飛び込み、14-17と再逆転を許してしまいます。

キックオフのボールをWR#85鈴木(隆)選手が25ヤード戻し、自陣47ヤード残り51秒からBIG BLUEの攻撃が始まります。WR#85鈴木(隆)選手へのパスでダウンを更新しますが、続き2回のパスはラッシュが厳しく失敗が続きます。3rdダウン10ヤードからQB#2政本選手は、ラッシュを耐えて奧に走るWR#86熊井選手へパスを通すと、これが30ヤードのロングパスとなりゴール前12ヤードでファーストダウンを獲得。すかさずタイムアウトをとり時計を止めます。次のプレーはパス失敗でしたが、BIG BLUEの反則で5ヤードの罰退。やり直しのプレーでは、左サイドラインを上がるWR#84近江選手へパスが通り、タックルを受けながらも手を伸ばしてボールがエンドゾーンに入ったかに見えました。しかし、ニーダウンが先との判定で、ゴール前1ヤードからの1stダウンに変わります。残り時間は5秒。BIG BLUEは最後のタイムアウトを取り時計を止めると、キッキングチームが入ってきます。最後のプレーは、K#11福岡(勇)選手のFGでの同点引き分けを選択したBIG BLUE。プレッシャーの中K#11福岡(勇)選手が18ヤードFGを蹴り込み、17-17で試合が終了しました。
 

ギリギリの戦い

何はともあれ、貴重な「勝点1」を獲得した事で第五節終了時点で8位以内が確定し、滑り込みでライスボウルトーナメント(RBT)進出が決まったことは良かったと思います。最後のWR#84近江選手のTDレシーブが決まっていれば、さらに言うことは無かったのですが、それでも諦めずに最低限必要な結果を手繰り寄せたオフェンスチームとコーチスタッフの最後の踏ん張りは、次に繋がる大きな一歩と期待したいところです。ただ、試合後にマイクヘッドコーチ(HC)がチームに檄を飛ばした、「最後の8分間の様な試合を最初から最後まで続けよう」という言葉に集約されていた試合であったことも確かです。富士フイルム海老名もこの試合に賭けて来たことは確実で、その準備の成果も大きかったと思います。それに対して、春大勝していただけに何か油断するような気持ちが片隅にあり、それがプレーに影響し前半の流れが生まれてしまったようにも感じます。

オフェンスは、リーグ戦で初めてラッシングヤードで100ヤードを越え(134ヤード)、特にRB#21平松選手が96ヤード獲得した事は次に繋がる明るい材料でしょう。次節はリーグトップのDL陣を擁する富士通だけに簡単では無いと思いますが、オービックシーガルズ(以下、オービック)戦のプレーをもう一度思いだして実行して欲しいと思います。一方でパスオフェンスではまだまだQBとレシーバーの連携が不足しているように見えるプレーもあり、残りの時間でどれだけ精度を高める事が出来るかが正念場となるでしょう。オフェンスチームには、是非次の試合での活躍を期待したいと思います。ディフェンスチームも、決して悪くない内容だったと思いますが、最初のTDランのように、ファースト・セカンドコンタクトで確実にランナーを止められないと、個人技で一気にTDまで持って行かれてしまうのがX1 Superでは普通になりつつあります。このあたりはマイクHCにとっても得意な部分だと思われるので、次の試合での効果的な実装を期待したいところです。

リーグ戦最終戦となる次の試合では、リーグチャンピオンが続く富士通との対戦します。オービック戦後のハドルでDL#99島野選手が言った「負ける理由ではく、勝つ為の理由を探す」と言う言葉を、この試合で必ず再現して欲しいと思います。

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