第二節: 富士ゼロックス ミネルヴァAFC戦の見所

2012/09/12

前節開幕戦では、スタッツでは富士通を圧倒したものの、エンドゾーンの見えない壁を乗り越えることが出来ずに惜しくも試合を落としたBigBlue。しかし立ち止まっている時間は有りません。今週末日曜日には、第二節・富士ゼロックス ミネルヴァAFC(以下、富士ゼロックス)との対戦が控えています。残り4試合にすべて勝利すれば、まだディビジョン優勝の可能性もあり、ここからが今シーズンの正念場と言えます。
 
富士ゼロックスとは、富士ゼロックスの昇格初年度2007年(47-0)と2010年(28-6)と二度対戦し、二勝している相手です。2007年のXリーグ昇格以来6シーズン目となる富士ゼロックスですが、勝星は2009年シーズンの1勝のみという厳しいシーズンが続いています。とはいえ、敗れた試合でも1点差、2点差という試合もあり、何か切っ掛けがあれば大化けする可能性のあるチームとも言えます。今シーズンは、選手は勿論コーチ陣の充実にも力を入れてチーム力の向上に努めています。初戦のオービック戦こそ0-79の大差で敗れた試合になりましたが、逆にそれが気持ちの切替となり、この試合での大逆転を狙ってくるかもしれません。
 
オフェンスの見所
試合には敗れたものの、大型ルーキーQB#3クラフト選手は、パス成功率83%、獲得距離439ヤード、2TDという素晴らしい記録を残しました。特に1Qのオフェンスシリーズでは、パス失敗無しのパーフェクトシリーズを演じ、その実力の片鱗を見せてくれました。一方で、コミュニケーションミスを感じる場面もあり、それが今後の課題とも言えます。ターゲットとなるレシーバー陣も、2TDを獲得したTE#40スタント選手、メインターゲットのWR#17小川選手とWR#18高木選手、そしてランでも活躍するRB#10末吉選手をメインターゲットに、10名のレシーバーが前回の試合では活躍しました。富士通戦では、ショート・ミドルレンジのパスが中心になっていましたが、上位チームに勝つためには、さらに成功率を上げる必要があります。また、相手ディフェンスの守備範囲を広げてレシーバーのエリアを広げるためにも、もう少しロングパスを織り込んでいくオフェンスも必要と思います。この試合では、ショート・ミドルで左右を広げ、さらにロングパスでディープゾーンを狙うような、パッシングオフェンスの組み立てが見所の一つと言えるでしょう。
 
そういったパスオフェンスを完成させるためにも、オフェンスラインのパスプロテクションが重要です。富士通戦では2回のQBサックを許してしまいましたが、その2回のQBサックが、4Q終盤逆転チャンスのシリーズの中で立て続けに許したことは残念です。自陣ゴール前12ヤードからのオフェンスシリーズ、この試合最長となるWR#18高木選手へ27ヤードのロングパスが決まり大きく前進した後のファーストダウン、この最初のプレーでQBサックを受け8ヤード後退。この後WR#89円谷選手、RB#24中野選手へのパスが決まり、14ヤード前進し4thダウン残り4ヤード。ここでダウン更新のターゲットを狙うQB#3クラフト選手は、再びQBサックを受け7ヤード後退してしまいます。もし、どちらかのQBサックが無ければBigBlue逆転のチャンスも大きくなったわけで、この試合でのターニングポイントの一つと言えるでしょう。そう言う重要な場面でのここ一番の粘りを、この試合でも多く見せて欲しいところです。今シーズン、ルーキーも多く加入したOL陣ですが、ベテランの経験値とルーキーのパワーが上手く噛み合うシーンをこの試合では数多く見せて欲しいと思います。
 
ディフェンスの見所
失点こそ24失点とぎりぎり及第点ではありましたが、富士通のランプレーを24回/10ヤードに押さえたBigBlueディフェンス陣のランディフェンスは十分満足できるものでした。このレベルのディフェンスを常に見せることが出来るかどうかが、上位チームに入る条件と言えます。中でも特筆すべきは、チームキャプテンでもあるLB#7岸本選手のタックル。この試合では、8回のソロタックルを記録していますが、その回数以上の活躍を見せてくれました。また、ルーキーのDB#23ミラー選手とDB#25面條選手の活躍も目立ちました。富士ゼロックスは、初戦のオービック戦では36回/48ヤードを獲得していますが、どれだけこの記録に近づけるかが一つの見所です。当然ファンとしては、富士通戦以上の記録を期待したいところです。
 
一方で、パスディフェンスではやはり課題が見えました。15回成功/223ヤードは、普通の試合では平均的な距離ですが、今回の場合は相手のオフェンススタートの位置が良く、非常に効率的に得点を許したという反省があります。厳しい状況でのディフェンスは難しいものの、TDをFGに、FGを不成功にもう一歩押し返す強い意志をプレーで見せて欲しいところです。実は、富士通戦では、BigBlueは相手よりも多い3 QBサックを記録しており、相手QBへのプレッシャーも強かったはずです。投げられたパスをディフェンスするのではなく、まずパスを投げさせないという積極的なプレーをこの試合で見せて欲しいものです。
 
そして、この試合で成長を見せて欲しいのが、スペシャルチーム、それもパントリターンの場面です。この試合で富士通は8回パントを蹴っていますが、BigBlueのリターンはゼロ(5フェアキャッチ、1ノーリターン、1ターンノーバー)。相手のパントキックが良かったこともありますが、それ以上にリターナーの前に相手のカバーがしっかり付き、プレーをさせてもらえない状態でした。キッキングゲームは、BigBlueの得意技でもあるだけの、この試合では成長の跡を見せて欲しいところです。
 
試合の見所
お互いに初戦を落としての試合だけに、今シーズンの初勝利に対する気持ちはどちらも大きいでしょう。勝利のために全力でプレーすることは当たり前ですが、その上で、一つ一つのプレーの精度をどこまで追い込み、一つ一つのプレーのクオリティをどこまで高める事が出来るかというがこの試合での重要な課題と言えます。フットボールでは「エグゼキューション(実行)」という言葉をよく使いますが、たまたま距離が出た、たまたまプレーが通ったのではなく、ゲームプランで決めた通りのプレーが通り、プラン通りに得点出来る事が、強いチームの証でもあります。その為には、実行出来るだけの技術と力が必要ですが、それと同じくらいに、何か予想外な自体になっても、それに対応出来る柔軟性が重要です。そう言う場面が、この試合では何度か生まれるはずですが、それを乗り越えるプレーを是非この試合で見せて欲しいと思います。Go BigBlue!

アーカイブ