あるOBの呟き- 東日本交流戦2011 vs. 富士通フロンティアーズ

2011/05/22

変則的なスケジュールで開催されている春の交流戦は、早くもシーズン最終戦となる富士通との試合に。前節の日本ユニシス戦も暑い中開催されましたが、今回は試合開始前から汗が噴き出すようなさらに蒸し暑い状況での試合となり、別の意味で試合の厳しさを感じます。

対戦チームの富士通フロンティアーズは、二週間前にブルザイズ東京と対戦。45-0とオフェンス・ディフェンスともに完璧な内容を見せ、調子の良さ を春から見せています。昨シーズンは、BigBlue、アサヒ飲料との三つどもえの成績が最後まで続き、結局3チームでの抽選結果で敗れてファイナルス テージ進出が絶たれただけに、BigBlue以上に今シーズンに賭ける意気込みは大きいと予想されます。

対するBigBlueも、昨シーズンは苦しい試合も多かったものの、地区2位を初めて獲得し2ndステージに進み、さらに新任の山田HCがファイナ ルステージへのチケットを引き当てたわけですが、その幸運がもう一度起こる保証は全くありません。ですからこの試合は、秋に向けて現状を再確認する重要な 試合と言えます。

止められないランプレー

K#8 崔のキックオフで試合は開始。フィールド中央付近までボールを戻した富士通は、RB#28進士選手がカットバックBigBlueのタックルを交わして前 進。さらに、RB#6神山選手が31ヤードのTDランを見せて、試合開始3プレー/53秒で先制点を許してしまいます。続くBigBlue最初のオフェン スは、QB#14多川選手がコール。ファーストプレーでは、WR#18高木選手に12ヤードのパスが決まりダウンを更新して、先ほどの先制TDの嫌なムー ドを振り払います。しかし続くプレーが相手の堅い守備を打ち破れず、パントで攻守交代となります。

自陣18ヤードから始まった富士通のオフェンスシリーズは、先ほどのオフェンスシリーズでTDを獲得した#6神山選手がまたも34ヤードのビッグゲ インを見せてBigBlue陣内中央まで進みます。富士通はゴール前4ヤードまで進みますが、ここからの富士通のTDパスをBigBleuディフェンスも 防ぎきり、このシリーズは何とかFGの3点に追加点を押さえます。

何とか早く得点を挙げたいBigBlue。その焦りがQB#14多川選手のコントロールを狂わせたのか、自陣レッドゾーンでパスインターセプトを与 えてしまい再びピンチに。ここから富士通はRB#28進士選手へのパスを見せますが、ゴール前1ヤードで何とか止めます。しかし次のプレーでWR#82強 選手に1ヤードのTDパスが決まり点差が0-17とさらに広がります。

立 て続けに得点を許して動揺したのか、続くキックオフで痛いミスが生まれてしまいます。富士通のキックを目測を誤ったのかキャッチ出来ず、ボールはフィール ドを転がります。これを富士通が再び確保して、続けて攻撃権を奪います。このシリーズでは、富士通QB#19吉田選手がBigBlueディフェンスを翻弄 しエンドゾーンに迫りますが、3rdダウンでDL#10瀧川選手、DB#6北守選手がロスタックルで相手を押し込み、何とかFGの3点に押さえます。

2Qに入り、BigBlueはQBを#13澁井選手に交代。オフェンスにもリズムが生まれ、RB#30工藤選手、#26吉津選手とランプレーも距離 が出るようになり、パスもTE#9松浦選手、WR#81山下選手、WR#1岸選手と決まり始めます。相手の反則もあり、ゴール前10ヤードでファーストダ ウンを獲得。まずはRB#24中野選手、#26吉津選手と2回突進しますがそれぞれ1ヤードずつの前進。3rdダウンではWR#81山下選手にパスが決ま るものの6ヤード。4thダウン残り2ヤードで、ベンチはギャンブルTDを選択。しかしTE#39中濱選手へのスクリーンプレーは、僅かにエンドゾーンに 届かず失敗。得点できずに攻守交代となります。

逆に富士通はBigBlueの反則にも助けられてファーストダウンを獲得すると、最後は52ヤードのTDパスが決まり、さらに点差を0-27と広げてきます。

2Qも残り2分となったBigBlueのオフェンスシリーズ。先ほど後一歩までエンドゾーンに迫ったQB#13澁井選手は、このシリーズパスが安 定。WR#1岸選手、WR#89円谷選手とパスが決まり、ゴール前20ヤードでファーストダウンを獲得します。続くプレーでは、ミドルインで中央に走り込 んできたWR#89円谷選手にパスがヒット。相手ディフェンスのタックルを受けますが、#89円谷選手はそれを振り切りエンドゾーンに走り込み、待望の TDをBigBlueにもたらします。1Qは相手に圧倒されましたが、2Qには何とか互角の内容に持ち込み前半を折り返します。

遠い追加点

予 想外の点差となった前半。BigBlue最初の攻撃シリーズはパントになりますが、K#11井田の絶妙のキックはゴール前1ヤードで止まり富士通に厳しい スタートを強います。しかし後半も富士通のランプレーに対応出来ず、自陣まで前進を許しますが、ここでLB#47池選手が相手ボールを書き出しファンブル リカバーを見せ攻撃権を獲得します。

このチャンスを生かしたいBigBlue、しかしロングスナップが大きく後方に外れて後退し、結局パントで終了となります。続く富士通のオフェンス は、反則を連発してちぐはぐなスタートになりますが、地力で優る富士通は、ランナーのカットバックにBigBlueのDL/LB陣が対応出来ずに、スクリ メージラインを大きく超えられるプレーが続きます。結局、このシリーズではTDを許し、点差は7-34とさらに広がっていきます。

3Q終盤から、BigBlueは再びQB#14多川選手を投入。ファーストプレーで自ら突進するプレーを見せると、RB陣も#26吉津選手が21ヤードのロングゲインを見せるなど、オフェンスのリズムが出てきたところで試合は4Qに入ります。4thダウンでまだ7ヤードが残る場面、ここでもギャンブルを選択したBigBlueは、QB#14多川選手がQBキープで突進しますが、ここでも1ヤード届かずギャンブルは失敗。攻守交代となります。

これ以上点差を広げたくないBigBlueは、一度はダウン更新を許すものの、DL#99南家選手のロスタックルで後退させると、続く攻撃を凌ぎきりパントに追い込み攻撃権を取り戻します。

自陣19ヤードから始まったBigBlueのオフェンスシリーズは、ロングゲインこそ無いものの、3rdダウンコンバージョンでは、RB#26吉津 選手、WR#18高木選手、WR#89円谷選手のプレーで確実にダウンを更新し前進し敵陣に入ります。敵陣に入るとQB#14多川選手のQBキープでヤー ドを獲得。残り2分を切って4thダウン残り3ヤードの場面となると、ここでもWR#81山下選手へのパスが決まりゴール前14ヤードでファーストダウン を獲得。1stダウンではWR#1岸選手へ5ヤードのパスが決まりますが、ここに来てここから3回の攻撃で投げたパスは失敗。この試合何度もエンドゾーン まで迫るものの、最後の1ヤード、1プレーに決め手を欠き追加点を挙げることが出来ないまま試合終了となりました。

秋に向けてもう一度基本から

1Q の失点20点を除けば、2Q以降は互角に近い内容だったと言えますが、やはり1Qでの大量失点が悔やまれます。また、後半になってもランプレーが止まらな い場面もあり、まだまだ多くの課題を感じた試合でした。オフェンスに関しては、「ここ一番」と言うときに自信を持って出せるプレーを確率して欲しいと感じ ました。特にパスプレーにおいては、QBとレシーバーのコミュニケーション不足と感じられるプレーが何度かあったように感じます。「未熟」と思うのではな く、秋に向けてまだまだ「伸びしろがある」と前向きに考えて準備をして欲しいと思います。

ディフェンスに関しては、やはりランプレー対策が課題と思います。富士通のランナーを見ていて印象的だったのは、スクリメージラインを横に広く使っ て走っていたことです。その横移動にBigBlueのDL/LB陣が対応出来ずにロングゲインを許してしまう場面が数多くあったように感じます。やはり能 力の高いランナーは、単に速いだけでなく緩急を付けたカットやステップ、さらには左右のフィールドも利用して、ディフェンスを崩しながら自分の走路を切り 開きます。これも、チームとしてレベルアップするための次の課題だと言えます。

短い春のシーズンになりましたが、是非今回の結果を糧にして秋に向けて準備を進めて欲しいと思います。

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