あるOBの呟き(番外編) - 第5回IFAFシニア世界選手権観戦記(4)

2015/07/18

7月9日から始まった第五回IFAFシニア世界選手権大会も、いよいよ明日の最終順位決定戦を残すのみになりました。初戦のアメリカ戦に敗れたものの、次のメキシコ戦ではほぼ完勝と言って良い内容で勝利し、再び敗れたアメリカと優勝を賭けた試合が始まります。この日のカントン市内は、元々の予報では晴時々曇りで、最高気温も87度F(摂氏で約30度)という蒸し暑さを予想される予報でしたが、実際の天気は朝方は曇りながら薄日が差す過ごしやすい天候でしたが、お昼頃からは激しい雨模様の天気となり、それが午後まで続いたものの、日本チームの練習が始まる夕方4時頃には晴天が所々でも見られ、激しく降った雨の湿気で蒸し暑い状態になるような状況でした。

宿泊会場となっているWalsh Universitionでのグランドの割当の都合上、夕方15:30からグランド(人工芝グランド)での練習開始となった日本チームは、その前に14:00から大学内の体育館でウォークスルーを開始。午前中に行われたビデオによるプレーの確認を、実際にシミュレーションしながら確実に選手一人一人に落とし込む作業が丁寧に繰り返されました。

グランドが使える時間になると大学敷地から道路を挟んで反対側にある天然芝・人工芝のグランドが広がるエリアに移動します。この頃には蒸し暑さも一気に上昇し、それまで長袖やウィンドブレーカーを着用していた選手達も、それらを脱ぎながら練習会場の人工芝グランドに到着します。先にグランドを使用していた、メキシコチームが代わりに引き上げていきますが、ラインと思われる選手達の体格は見上げるくらいのサイズで、正直なところよくこれだけのサイズの選手と何度も当たりながら、あれだけの試合が出来たなと改めて感心してしまいました。その後この大会最後の練習がスタートしますが、ここまで来ると、当然ながら激しい当たり等は無く、先ずはキッキングからプレーの確認が順番に行われました。

この日の練習を観る限りでは、特に気負いや力みは無く、淡々と明日の試合に向けて準備をする様子が伺えました。どの選手を見ても、元気そうで怪我などの影響は微塵も感じさせない様子でしたが、そこは日本のトップクラスの選手達、見えない部分でどれだけて大変であろうとも、表にはそんなことを少しも感じさせないのでしょう。

1時間半ほどで最後の練習は終了。やるべき事はやって来ており、それを再度確認するだけという雰囲気が、明日に試合に向けて静かに闘志をかき立てているような雰囲気を感じさせます。その後も、QBとWR/RBはアフターで、スペシャルプレーの確認をずっとしていましたが、その中で何度もスタートを繰り返すWR#81栗原選手とRB#21髙木選手の様子を見ながら、是非明日の試合でこのプレーが決まって欲しいと強く感じました。

泣いても笑ってもこの大会最後の試合。対戦相手のアメリカチームは、日本戦勝利の後、前回のフランス戦ではさらに圧倒的な大差で完勝し、勢いがあります。その為の余裕というわけでは無いでしょうが、アメリカチームはこの日の練習は無く明日の試合を迎えるようです。となると、先ずは試合最初にどれだけ相手の出鼻を挫き慌てさせるかで、試合の流れが変わる可能性があります。それがいきなりのキックオフリターンTDなのか、前回のようなあっと言う間の先制点なのか、あるいはディフェンスによるターンオーバーなのかは分かりませんが、何か「一発やってやる」という可能性を感じる最後の練習の様子でした。多分どの選手も、ぎりぎりの状況で明日の試合を迎えると思いますが、試合をするからには最後まで「これが日本のフットボール」という姿を、対戦相手のアメリカチームだけでなく、この試合に注目して居るであろう世界中のフットボールファンの目に焼き付けて欲しいと強く感じました。是非、日本のフットボールが一歩前進する姿を見せて欲しいと思います。
頑張れ、日本!

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